No.490725

IS<白き天使と赤の騎士>

十河さん

2012-09-30 23:59:54 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:2911   閲覧ユーザー数:2665

アリーナ

 

芽衣は訓練を行っていた。

訓練を終え、違和感を感じていた。

 

(やっぱり・・覚醒した影響からかエピオンが僕の反応速度に少しずつ着いてこれなくなってる・・。)

 

Xラウンダーに覚醒したことでエピオンが芽衣の反応速度に着いてきていない。

 

「はぁ、参ったね・・。Xラウンダーの感覚はまだ掴めてないし、エピオンも少しずつガタが来はじめてるし・・。(スンスン)これは・・。」

 

エピオンを待機状態に戻し、アリーナを後にしようとするがヌメヌメとしていて鋭い殺気と鏡像芽衣から継承した鋭い嗅覚による臭いを感じ、歩みを止める。

 

「・・・。(スッ)」

 

芽衣は太股のホルダーからナイフをゆっくりと抜き取りXラウンダーの感覚をフル稼働。

 

「(ドクン)・・ふっ!」

 

キィン!

 

刃物をナイフで受け止め、甲高い音がアリーナに響く。

そして剣を向けてきた人物に目を向ける。

 

「ふーん、やるじゃない。天海芽衣・・いや、仮面ライダー龍騎。」

「・・・!なら君が・・!」

「そう、仮面ライダーサソードのスペイン代表候補・エミリー・リリネット。あんたを斬りに来た剣士よ。よろしくね♪」

 

現れたのは後ろで細く長く束ねられた銀髪に紫のメッシュを幾つも入れている。

胸は箒より一回り大きく、瞳はツリ目で緑色の少女だった。

 

「「・・・。」」

 

二人はゆっくりと歩き回り、互いの隙を伺う。

芽衣はナイフをクルクルと回しながら、エミリーは剣を下に下げたまま・・。

 

「・・なぜ僕を狙う?」

「あんたが気に入らないからよ。女々しい癖に剣士と呼ばれているあんたがね!」

「そんな理由で僕を・・!」

「うるさい!」

 

エミリーは凪ぎ払いを繰り出すが芽衣はバク宙で回避、着地と同時にナイフを逆手に持ち換え、エミリーに詰め寄る。

 

「はああ!」

「・・くっ!やるわね!」

 

キィン!キィン!

 

アリーナにナイフと剣が激しくぶつかり合う音が響く。

リーチではエミリーが有利だが芽衣はそれを高い身体能力でカバー。

 

「・・この!」

「・・はぁ!」

「くっ!」

「・・まだ!」

 

エミリーは芽衣のナイフを弾き飛ばすが芽衣は強烈な後ろ回し蹴りのカウンターを仕掛けるがエミリーは剣を持っていない手でそれを受け止め、宙に放り投げるが芽衣はそのままバク宙しながらナイフをキャッチ。

この手の戦いもクリスやレオン、NEVERの大道克己から手解きを受けている。

 

『そこの生徒二人!何をしている!?』

 

構えているとスピーカーから教師の声が聞こえてきた。

おそらく誰かが呼びにいったのだろう。

 

「ふぅ、なかなか楽しめたわ。だけどあんたを斬るのは私よ。覚えておきなさい。」

 

エミリーは剣を納め、アリーナを後にする。

芽衣もナイフをホルダーに納めエミリーが出ていった通路を見る。

 

(・・僕は剣士じゃない。銃も扱うし、肉弾戦もやる。)

 

芽衣は一夏と共にBSAAの訓練で様々な事を身に付けた。

その中で剣の扱いとスピードに長けていた。

走りながら両手に持ったサブマシンガンを撃てる。

さらに格闘は鋭いキック主体のスピード重視。

一夏は銃の扱いとパワーに長けているのでバイクに乗りながらショットガンを放つ事ができる。

格闘はカウンターでパワー溢れる一撃を叩き込む。

芽衣の部屋

 

「あ、おかえり。芽衣宛の荷物が届いてるよ。」

「ありがとう、シャル。」

 

部屋に戻るとダンボールが三箱来ていた。

宛名を見ると真帆から衣装一式が届けられていた。

 

「うん、さすが真帆ちゃんのお父さんだ。いいセンスしてる。」

「確かにね。あ、これ可愛い♪」

 

箱を開けて中を見るとさすが世界的デザイナーというべきかデザインがすごく良かった。

シャルも高い評価を下していた。

服を見たあと、シャルの顔が真剣なものになる。

 

「・・あとは楯無さんからデータを預かってるよ。」

「うん、早速見てみるよ。」

 

芽衣はパソコンを開いて楯無に依頼して出して貰ったデータに目を通す。

 

「サソードゼクターを盗んだのはエミリー・リリネット。スペイン代表候補で激しい気性の持ち主。」

「何で芽衣を狙うのかな?サソードゼクターを盗んでまで。」

 

芽衣は文章を読み進め、ある文章の所でカーソルの動きを止める。

 

「・・どうも自分が最強の剣士であることを証明するためにサソードゼクターとかを盗んだみたい。・・さらにこれは定かかわからないけど財団Xと結び付いているらしいね。すでに何かの処置を施されているかもしれない。」

「そんな・・!」

 

シャルは衝撃を受けた。

仮面ライダーの力は悪から人を守るためにあるものだと信じていた。

 

「・・こことは違うライダー世界を回った有希によると仮面ライダーの力を間違った方向で使った人もいたらしいよ。例えば・・。」

「・・・。」

「・・英雄に憧れ、英雄になるために恩師を手にかけたライダーとか、気の向くままに戦いを挑むライダーとか・・ね。」

「・・・。」

 

シャルは何も言えなかった。

仮面ライダーの力がそんな事に使われていたことに強いショックを受けた。

 

「シャル、そんなに落ち込まないでよ。確かにショックだったかもしれないけど、昴や一夏みたいに力なき人や希望を守るために使っている人もいる。その事を忘れないで。」

「・・そうだよね。芽衣や一夏も仮面ライダーだから間違える事はないよね。」

 

芽衣の言葉にシャルは少し笑顔を取り戻す。

確かに全ての仮面ライダーが正義というわけではない。

要はその力の使い方で善にも悪にもなるということ。

 

同じ頃・長谷川家

 

「(ドクン)・・別の世界で何か起こったのか・・?」

 

昴は何かの気配を感じとり夜空を見上げる。

まさにこの世界とは別の世界ではたくさんのライダーの命が散っている。

お人好しの昴は拳を握りしめる。

 

「俺にできる事はないのか・・!?」

二学期初日・体育館

 

この日は始業式。

 

『それでは、日本代表の久方美奈子さんに挨拶をしてもらいます。どうぞ。』

 

その女子はいかにも男を見下していますという感じで芽衣や一夏を見たあと挨拶を始める。

 

「・・みなさん、今の世の中は女性が強い。こんな当たり前の事をアメリカ等を始めBSAAは理解せず、未だに男女平等を貫いている時代遅れの国。こんな愚かな事がありますか?BSAAはバイオテロと戦っていますがそんなものはISに任せれば全て解決するものなんです。その事をアメリカや中国等はわかっていません。」

 

久方のこの言葉に芽衣はキレた。

 

「笑わせないでよ。BSAAはバイオテロのど真ん中に生存者がいても助けるけどIS委員会は生存者がいても高いところからの爆撃で全て焼き払うでしょ?」

「あら、あなたは赤き騎士の天海芽衣さん。あなたは時代遅れの国を庇うのですか?」

 

芽衣は呆れながら久方に言う。

 

「僕は騎士じゃないよ。・・それは置いておいて、君さぁさっきから好き勝手言ってるけどさ、自分がBSAAやアメリカ、中国とかにケンカ売ってるって自覚ある?」

 

芽衣はレオンやクリスらを尊敬している。

レオンは一夏誘拐事件を助けてくれた命の恩人であり、常人離れの強運とそれをとっさの判断で最大限に生かす非凡なセンスの持ち主でもあり、訓練もままならない新人警官の時代に人外の化け物が蠢いたラクーン事件という地獄を生き残った圧倒的に高いサバイバル能力を持っている。

レオンからはエージェントの心構え等を学んだ。

クリスはラクーン事件以前の洋館事件を始めとしたバイオテロの鎮圧作戦にほとんど参加、その経験を聞き力の意味を教えてくれた。

 

「私がいつケンカを売ったのかしら?」

「・・君がアメリカや中国を時代遅れと批判したことだよ。君の発言はアメリカや中国、BSAAを敵に回した!この事を報告すれば・・!」

 

この言葉に久方の顔が青ざめる。

BSAAはガンダムを始めとしたIS委員会を凌ぐ程のオーバーテクノロジーを保有している。

さらに男女平等を貫いており、対バイオテロの精鋭で組織されていて世界各国に支部を持っている。

もし日本がアメリカ・・いや、BSAA各支部と戦争する事になったら、日本に勝てる見込みは1パーセントも無い。

 

「あ、あなたに決闘を申し込むわ!私が勝てばさっきの事をチャラにしなさい!後、罰としてあなたのISを渡しなさい!」

「え?」

「・・あら、怖いのかしら?(ISガンダムを委員会に届ければ、委員会から特別報酬や地位が確立する。)」

 

芽衣は久方の思惑に気づいた。

だが今レベッカの関係者を装ってシャナが届けてくれたAGE3のテストに調度いいと考え・・。

 

「うん、いいよ。僕が負けたらガンダムのデータを提供する。」

「ならば三十分後にアリーナで。織斑先生、いいですよね?」

「構わん。」

 

こうして芽衣vs久方の勝負が決まった。

アリーナの整備室で整備をしていたシャナが声をかけてくる。

 

「やあ、来たね。AGE3は万全だ。だけどまだ一次移行は済んでない。ぶっつけ本番で悪いけど実戦で一次移行を済ませてもらえるかな?」

 

整備服を着ているシャナは砕けたしゃべり方をしている。

福音の時は初対面ということで礼儀正しく話していたが今のシャナは男装麗人でここの女子はシャナが女子であることに気づいていない。

女性のように綺麗な顔立ちで、声も美しいため、本人も知らない所でファンクラブが結成されている。

 

「そっか。使える武装は?」

「両腕の装甲に格納されているビームサーベル二振り。このサーベルは手に持つ以外にも前腕から直接ビーム刃を発生させることも可能だ。今はこれだけしか使えない。だけど君なら問題ないはずだ。」

「うん、エピオンも似たような感じだったから行けるよ。シャナ、ありがとう。」

「頑張ってくれ。ふぅ、いい仕事したなぁ。」

 

シャナは上半身の整備服を脱ぎ捨てドリンクを飲む。

それによりシャルより少し控えめだが形のいい胸が露になる。

しかも・・。

 

「ちょ、シャナ!下着着けてないの!?」

「ん?・・ほほう、君は僕に興奮してるのかな?」

 

なんと下着を着けていなかった。

シャナはニヤリと口元が笑うと狼狽する芽衣に詰め寄る。

シャナは隠密行動や整備(銃やIS等)が得意だが性知識がまったく無い。

なので男性がいるにも関わらず、面前で全裸でうろつく、男装したまま彼女持ちの一夏や芽衣を誘惑しようとするなど常識や羞恥心が著しく欠けてるため保護者の束たちの悩みの種となっている。

 

「芽衣~、そろそろ時間だよ~。」

 

呼びに来たシャルの声が聞こえてきたのでシャナは離れる。

 

「おっと、そろそろ時間か。・・健闘を祈るよ。」

「うん。・・行こう、僕の新しいガンダム!」

 

シャナに見送られ、芽衣は新たな相棒を身に纏う。

シャナの見た目は中妹の髪の色が赤の水谷衣楠でイメージCVは小清水亜美。

 

彼女は財団Xの施設で育てられましたがクリスたちが保護、保護者として束が面倒を見ています。

 

しかし性知識はゼロで全裸でうろつくこともしばしばあるので束はどうしたらいいかと悩んでます。

 

AGE3を芽衣、ラウラにダークハウンドを渡し、整備や諜報活動等の裏方に徹します。

 

ダークハウンドを少し改良します。

 

そういえばシグマシスライフルとバスターライフルってどっちが威力上ですか?

 

次は決闘。

 

感想待ってます!


 
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