No.811593

九番目の熾天使・外伝~マーセナリーズクリード~番外編 Secret Mission

okakaさん

第七話です。
※注意!今回途中からニンジャアトモスフィアが充填されております。そのため普段より輪をかけて読みにくくなっておりますがご容赦下さい。

2015-11-03 06:44:28 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:675   閲覧ユーザー数:560

番外編~Secret Mission~ TypeFuture 未来の力はどうやって手に入れるのか7

 

 

――――――――特訓開始から4日後、残り滞在可能時間5日――――――――

 

 

 

「拓海!もっと動きをよく見ろ!足運びや踏み込み、僅かな視線のブレ、膝の向きから攻撃は予測できる!」

 

「んなこと言ってもよぉぉっ!いきなりできるかっ!」

 

「ほらほら、また動きが雑になってる!」

 

「っ!」

 

 

楽園屋内トレーニングルームに炎が舞う、こなたの滅龍魔法を纏った拳が拓海の変身したマッハの脇腹めがけて飛ぶ。それをゼンリンシューターのタイヤで叩き落としたマッハが反撃の左拳を撃ちこむ。

 

 

「オラァ!」

 

「おっと」

 

 

だが、それはひらりとかわされてしまった。こなたが自身の重心をずらしのけぞるように回避したのだ。

 

 

「ほっ」

 

 

こなたはそのまま足を振り上げ、サマーソルトキックの要領でマッハの側頭部を狙う。

 

 

「あぶねっ!」

 

 

寸前の所でスウェイバックでキックをかわしたマッハが体勢を崩したこなたに反撃を打ち込もうとした瞬間、アラームが鳴った。

 

 

「そこまで!双方止め!」

 

 

特訓を見ていたokakaの声でマッハの拳が止まった。

 

 

«オツカーレ»

 

「くそっ!時間切れかよ・・・姐さん、あざっす」

 

「いやいや、たくみんもお疲れ様、随分保つようになったね」

 

 

変身を解いて互いを労う拓海とこなた、その二人にokakaがタオルを投げ渡した。

 

 

「お疲れさん、さて・・・拓海、さっきのこなたの蹴り、視界にほとんど入ってなかったろ?」

 

「ああ、わずかに端っこに違和感があっただけだった」

 

「そういう場合は鷹の目を使え、視界外の情報を完全に把握できる。集中を途切れさせないように格闘中は常に鷹の目を使った方がいい」

 

 

先日の一件以来、okakaは子供達に自身の意見やアドバイスを積極的に行うようになった。親子だけあって似ているところがあるのだろう、そのアドバイスを元に子供達は凄まじい速度で上達している。

 

(こりゃあ私もすぐ抜かれちゃうかもねぇ・・・そしたらウルにおもいっきり慰めてもらおう。それにしても・・・親子かぁ・・・私もいつかウルと・・・///)

 

身振り手振りを加えて更に指導を続けるokakaとそれを真似しながら話に聞き入ってる拓海を見ながら座り込み、自分の未来に思いを馳せるこなた。そんな彼女にもう一枚タオルが被せられた。

 

 

「わぷっ、誰!?」

 

「私よこなた。はいこれ」

 

 

こなたが顔を上げるとそこにはドリンクボトルを持ったハルカがいた。ハルカからドリンクを受け取ったこなたは一気にそれを飲み干すと立ち上がった。

 

 

「サンキューハルカ」

 

「良いわよこれくらい。さて・・・okakaさん、ちょっといいかしら?」

 

「だからこういう場合はカウンターで後の先を・・・ん?なんだ?・・・っと!」

 

 

ハルカの呼びかけにアドバイスを中断したokakaがハルカの方を向くと、ハルカが何かを投げ渡してきた。それをすかさずキャッチしたokakaはそれを見た瞬間目を見開いた。それは自身のよく知る、しかしここには存在しないはずのものだったのだ。

 

 

「アクセルドライバー・・・?なんでこれが?・・・!まさか」

 

「ええそう、正直あそこまでとは思わなかったわ、アクセルドライバーを、しかもパーソナライズ無しで作っちゃうなんてね」

 

 

ハルカの口からokakaの予想通りの答えが帰ってきた。このアクセルドライバーは晶葉が作ったのだ。我が子の凄まじい才能に軽い戦慄を覚えながらもokakaはアクセルドライバーをいじりまわしながらハルカに聞いた。

 

 

「・・・どうするよ、これ」

 

「どうも何も、貴方の娘が作ったのだもの、貴方達が使えばいいじゃない」

 

「・・・ガイアメモリなんか持ってねぇよ」

 

 

okakaの言うとおり、ガイアメモリがなければ使えないドライバーはokakaにとって無用の長物。使い道など無いのだ。しかし、それを見越していたのか、ハルカから思いもよらない言葉が帰ってきた。

 

 

「そこで私から提案があるのだけど・・・私のT2アクセルを譲渡してもいいわ、その代わりにあのロストドライバーBを貰えるなら、だけど」

 

 

なかなかの好条件での取引、元々ロストドライバーBもメモリが無いokakaには不要だったのだ。それなら使ってくれる人物に譲り渡したほうが良いだろう。そう思ったokakaは提案を受け入れることにした。

 

 

「OK、交渉成立だ。・・・ほら」

 

「ありがとう、・・・はいメモリ」

 

 

その場でメモリとドライバーを交換した二人は取り敢えずそれらをしまった。

 

 

「親父、それ使わねぇのか?」

 

「ああ、まだ武器ねぇしな、そうそう、さっきの続きだが・・・」

 

拓海の指導に戻ったokakaを見ながらハルカとこなたは隅のほうで座り込んで雑談を始めた。

 

 

「なんていうか・・・教育熱心ね」

 

「私もそう思う」

 

 

軽く組手を始めてしまった二人を見ていたハルカが唐突に口を開いた。

 

 

「拓海さん、足元が見えてないのかしら?」

 

「え?足元?」

 

「ええ、視線を落とすときあまり視線を下げてないの、多分【胸が邪魔で見えない】ことが【普通】だからそれが癖になっちゃってるのね。変身してたらまた違うんでしょうけど、【胸が邪魔になるのが普通の状態】だから無意識にそうなるのかもしれないわね」

 

「なん・・・だと・・・!?」

 

 

ハルカの観察にこなたの目から光が消えた、更に追い打ちをかけるようにハルカの言葉が続く。

 

 

「たしか晶葉ちゃんが言ってたけど・・・18歳で95・・・だったかしら?まだ成長してるみたいだけど」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

ハルカのその言葉にこなたが立ち上がった。そして夢遊病者のような足取りで二人に近づいて行ってしまった。

 

 

「たくみん・・・」

 

「じゃあこんな感じの・・・ん?姐さんどうしたんすか?」

 

「あっ・・・」

 

 

こなたのただならぬ雰囲気にokakaが離れた瞬間だった――――――――

 

 

「ドーモ、タクミ=サン。キョニュウ=スレイヤーデス」

 

 

コナタ=サンの丁寧なアイサツに拓海は戸惑う。

 

 

「は?え?姐さん何言って・・・」

 

「巨乳死すべし、慈悲はない」

 

「ちょっ!?親父!一体どうなって・・・おい逃げんな!」

 

 

事態をなんとなく察したokakaが部屋の隅に逃げた瞬間、コナタ=サンの右腕が煌めいた。

 

 

「イヤーッ!」

 

コナタ=サンの暗殺めいた素早く鋭い一撃!タクミ=サンは本能だけでそれをかわす!

 

 

「ちょっ!姐さん落ち着けって!」

 

「その巨乳で視界が狭まってるんだよ、そんなものはイラナイヨネェ・・・」

 

「なっ!?///」

 

 

コナタ=サンの言葉にタクミ=サンは顔を赤らめて胸元を隠す、しかし!その腕の間からはみ出してしまうその胸にコナタ=サンの怒りは有頂天!

 

 

「イヤーッ!」

 

 

コナタ=サンの巨乳狩りカラテ、【鷲掴み】が迫る!

 

 

「っ!」

 

 

寸前の所でバック!なんとか射程外へと逃れたタクミ=サンにコナタ=サンの追撃が迫る!

 

 

「たいして変わらない歳でこの格差、おかしいと思いませんか?あなた」

 

「いやそんな事言われてもお袋もそうだったし「え!?マジ」親父は黙ってろ!「アッハイ」」

 

 

タクミ=サンの言葉に更にコナタ=サンの殺気が膨れ上がる。サツバツ!

 

 

「おとなしくモマレチマイナァァァァァァァァァァァァァッ!」

 

 

コナタ=サンが思い切り踏み込み、そしてタクミ=サンの視界から消えた!このままでは揉みしだかれる。おお、ナムアミダブツ!このままでは実父の前で痴女めいた痴態をさらけ出すことなってしまう!その瞬間、タクミ=サンの脳裏に父の言葉がフラッシュバックした!

 

 

「踏み込みの方向と、常に・・・鷹の目を使う!」

 

 

踏み込む直前、コナタ=サンの膝と足は確実に自分の方に向いていた、そう確信したタクミ=サンのユニーク・ジツ鷹の目が消えたはずのコナタ=サンを捉えた!既に懐、胸の影に隠れてアッパーの体勢で右手を繰りだそうとしている!

 

 

「イヤーッ!」

 

「おおっ!」

 

 

寸前でスウェイバック!アッパーの体勢で飛び上がったコナタ=サンの右手は空を切り、無防備な状態を晒してしまった!

 

 

「ここだぁっ!」

 

 

右手で軽くコナタ=サンの右手を弾き、無防備になったコナタ=サンにタクミ=サンの拳が飛ぶ、ゴウランガ!父の言う【後の先】相手が攻撃に入る直前の兆候を見極めたカウンターがコナタ=サンを吹き飛ばした!

 

 

「ンアーッ!」

 

「こなたー?そろそろ終わっておぉぉぉぉっ!?」

 

 

そろそろ終わってる頃だと思ったのだろう、唐突に現れたディアの眼前にこなたが飛んできて直撃した。とっさにこなたをキャッチしたディアだったがそのままの勢いで後ろに倒れこんでしまった。

 

 

「いてて・・・こなた、だいじょう・・・ごっごめん!」

 

「ウッ・・・ウル!?///」

 

 

倒れこんだディアはなんとこなたの胸に手を置いていた。これはマズいと思ったディアが手を離して起き上がろうとした瞬間、今度は別の柔らかいものを掴んでしまっていた。

 

 

「・・・ディアーリーズ様、人形にセクハラをするご趣味がおありとは存じておりませんでした。今後はあまり近づかないよう妹達にも報告をさせていただきます。しかし、大して反応を返さない人形にセクハラなどして楽しいのでしょうか?」

 

「とっ桃花さん!?いえ、これはちが「そろそろどいてくださるとありがたいのですが」ああすいません!」

 

 

それは自身が下敷きにしてしまっていた自動人形、桃花の胸だった。恐らくは主を呼びに来て巻き込まれたのだろう。慌てながらディアが体を起こすとそこには光を失った目をしたこなたが拓海のシンゴウアックスを持って仁王立ちしていた。

 

 

「私のに触ってすぐ・・・そレも巨乳二ッ!」

 

「ま、待って!こなた待って!これは事故なんだって!」

 

 

ディアの悲痛な叫びを無視したこなたがシンゴウアックスにシグナルチェイサーを装填した。

 

 

«ヒッサツ!マッテローヨ!»

 

「そんなに・・・巨乳ガ良イのかァ!」

 

「待って!僕の話を聞いて!お願いだから待って!」

 

«イッテイーヨ!»

 

「行っていいってさ・・・」

 

«フルスロットル!»

 

「待ってこなた!お願いだから「この浮気者ォォォォォォォォォォォ!」待ってぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」

 

 

ディアの叫びも虚しく断罪のアクロスブレイカーが叩きこまれた。

 

 

残り滞在可能時間はあと、5日――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――「ほう、これは・・・スカウトできませんかねぇ?」

 

 

一人の科学者が晶葉に目をつけたことを知るものは、まだいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

よし!ラッキースケベノルマ達成!アクセルドライバーはどうしても今後アクセルメモリが必要だったので追加いたしました。ハルカから受け取ったことになっていますが、晶葉がメモリをコピーしていてメモリ事態は減ってないと思っていただければ今後の支障なく話が進められるかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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