No.809533

九番目の熾天使・外伝~マーセナリーズクリード~番外編 Secret Mission

okakaさん

第5話です、そういえばOPやEDに合う曲とかって書いたほうが良いですかね?

2015-10-23 08:48:43 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:535   閲覧ユーザー数:379

番外編~Secret Mission~ TypeFuture 未来の力はどうやって手に入れるのか5

 

 

 

 

―――――――――――楽園クライシスの部屋―――――――――――

 

 

 

「さて・・・二人共、そろそろ話してもらえるか?」

 

 

そう言うとクライシスはスプーンを手に取り、炒飯の山を軽く崩して口に運んだ。

 

 

「話すとは?」

 

 

オーナーが二本のスプーンで炒飯をすくい取りながら不敵に笑う。中央の旗が僅かに揺れたがそれを意にも介さない。

 

 

「決まっている、okakaの子供の件だ。君達時の運行を守る住人達がなぜ、普通ならば危険視するはずの【過去への介入】を認めたのか、そして【未来の技術】を渡すなどという下手をすれば時の運行に致命的なエラーを引き起こしかねない自体に積極的に賛同しているか、だ」

 

「それは私達だけでは解決不可能な事件を解決してもらうためですよ」

 

 

クライシスの問に答えたのは駅長だ、彼は黄金のスプーンで一気に炒飯を救い上げながら答えた。

 

 

「実は現在我々としては非常に困った事件が起こっていましてねぇ~【グローバルフリーズ】という言葉に聞き覚えはございませんか?」

 

 

グローバルフリーズ、その言葉にクライシスが炒飯の旗から視線を上げた。オーナーが更に続ける。

 

 

「現在、とある世界で起こっている時を奪う【重加速現象】、この技術を財団Xが入手した、という情報が入ってきたのです」

 

「ふむ・・・」

 

「現在散らばっている分は野上君達が対処を進めてくれていますが、どうも全てをカバーするのは不可能なようでして・・・実はその中にある中心点とも言える世界において【あらゆる世界で同時にグローバルフリーズ】を発生させるシステムが構築されつつあるのです」

 

「それって・・・一大事ですよね?自分も動いたほうがよろしいのでは?・・・っ!」

 

 

声を上げたのは支配人だ、できるだけ炒飯の山を崩さないためか、ティースプーンで僅かに山を削っている。

 

 

「王騎も時の運行を守るライダーです、その力に対抗するなら俺も出るべきだと具申します」

 

「うむ・・・」

 

 

クライシスが支配人に出撃命令を下そうか思案しながら炒飯を掬った瞬間だった。

 

 

「いえ、アカツキ君にはここに残って頂きます」

 

 

オーナーが二本のスプーンでかき集めるように炒飯を掬いながらそれを静止したのだ。【旅団唯一の時間を守るライダー】である自身を出さない、それが理解できない支配人が声を荒げた。

 

 

「何故です!?まさかZEROにやらせるわけでもないでしょう!?牙王は危険過ぎます!時を守るどころか食い荒らす危険が「まぁまぁ落ち着いて」っ・・・」

 

 

支配人を静止したのは駅長だった。彼は黄金のスプーンで山の頂点の一角を一気に削り上げるとそれを口に運び、飲み込んだ。

 

 

「君は今、重加速の中で自由に動けますか?クロックアップには制限時間がありますよね?」

 

「っ!・・・」

 

 

駅長の言いたいことがはっきり解った。旅団では現在、okakaが奪取したバイラルコアを元にマッハドライバーとシグナルバイクを始めとした対重加速用装備を開発中だ。だがそれはまだ不完全で未完成。とてもじゃないが実戦に投入できる水準に達していない。

 

 

「俺はまだ戦えない・・・そういうことですか」

 

 

支配人は悔しそうに歯噛みしながらティースプーンで炒飯を掬った。

 

 

「・・・だから呼び寄せたのか、現在唯一重加速に対応できる人物、それに近く、そして信用に足る戦士としてokakaの子供を、そしてあの少女、晶葉を」

 

 

全てを悟ったクライシスがスプーンを蓮華に持ち替え、一気に大量の炒飯を掬った。

 

 

「その通りです。そして彼等のもたらしたデータとシフトスペシャルが更に開発を早めることになるでしょう。本来なら重大なルール違反に当たりますが今回はやむおえない事態です。なにせあらゆる世界の時間が止まってしまうのかもしれないのですから」

 

 

オーナーがスプーンを一本に持ち替え、先の方で僅かに炒飯を掬いながらそれに応える。

 

 

「アカツキ君はいわば最後の生命線、万が一彼等が失敗した時、それが貴方の出番です」

 

「俺は切り札って事ですか・・・(それなら早急に完成させて全員でかかればいいはず、まだ何か裏があるのか?)」

 

 

支配人がまだ微妙に納得しきれないのを抑えながらティースプーンで炒飯を掬った瞬間、旗が倒れた。

 

 

「「「!!!!!!!!!」」」

 

(・・・取り敢えず、現状を何とかするのが先決か・・・)

 

 

三人からの非難の視線を浴びながら支配人は胃を押さえた。

 

 

(俺が潰れるのが先か、それともokaka達が事件を解決するのが先か、どっちにしてもそう長くはないだろうなぁ・・・)

 

 

 

―――――――――――支配人が強烈なストレスに晒されている頃、楽園トレーニングルームでは―――――――――――

 

 

 

「よっしゃ、割当は今話した通り、武にディアとロキ、拓海はこなたと兼任でロキ、ハルカは晶葉に研究データを見せてやってくれ」

 

 

okakaがそれぞれにコーチ役を配置し終え、特訓が始まろうとしていた。

 

 

「ロキ、ファイズはブラスターは今調整中だから無しで頼む」

 

「OKOK、これ借りるのも久しぶりだなぁ」

 

 

okakaがロキにファイズギアの入ったアタッシュケースを渡すとロキは即座に開封、慣れた手つきでファイズギアを組み立て始めた。

 

 

「よろしくお願いしますね、えと・・・武君?さんでいいのかな?」

 

「自分の事は気楽にお呼びください、ウルティムスさん。よろしくお願い致します」

 

「じゃあ、武君、改めてよろしく。僕らは別の所で始めようか」

 

「はい」

 

「じゃあ私達はそうねぇ・・・取り合えずメモリとロックシードのデータでも見る?」

 

「ではお言葉に甘えてそうさせていただこう、移民船団には惑星記憶もヘルヘイムの果実も無いからなぁ」

 

「あら?そうなの?」

 

「うむ、惑星ではないからな、惑星の外部記憶もヘルヘイムの侵食もないのだ」

 

「それは、安全だけどちょっと面白みにかけるわねぇ」

 

 

互いに挨拶を交わしたディアと武は別のトレーニングルームへと移動、ハルカも晶葉を連れ共に研究室へと向かっていった。

 

 

「じゃあロキも組み立て終わってないし、まずはこなた、さっき言った通り【炎の滅龍魔法限定】で頼む。拓海はできるだけこれを回避して一発【通せ】当てるんじゃなくて確実に通すんだ。30分1セット、1セット毎に5分のインターバルを置いて相手をチェンジ、シグナルバイクは直前で指示する方を使うこと、相手の攻撃が3発【通った】らそこで終了、残り時間は懸垂、腹筋、背筋の中からランダムで指示するものを行う。良いな?」

 

「ああ、解った。うし!こなたの姐さん!よろしく頼みます!」

 

「おっ威勢がいいねぇ、じゃあいくよ!」

 

 

拓海がマッハドライバーを装着、こなたが構えた。

 

 

「今回はチェイサーを使用!それでは・・・始め!」

 

「変身!」

 

«シグナルバイク!ライダー!チェイサー!»

 

 

「「おおおおおおおおおおおっ!!」」

 

 

 

―――――残り時間はあと9日、それぞれの特訓が始まった―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――とある世界、財団X小規模施設―――――――――――

 

 

「ククク・・・もうすぐだ・・・もうすぐ全ての世界が私の物になる・・・」

 

 

そう言いながら笑みを浮かべる初老の男が眼前の水槽のようなケージを見下ろしながらつぶやく、その中には上半身と下半身が逆さまになった白い怪人が静かに佇んでいた。

 

 

『誰か・・・助けて・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

修行シーンはぶっちゃけ結構端折っていこうと思います(似たようなのの繰り返しになりそうなんで)

あ、すっかり書き忘れていましたが、時系列としては竜神丸さんの本編の大ショッカー残党戦数日後の話というあたりです。

 

 

 

 

 


 
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