No.761310

真・恋姫無双 別たれし御遣い 第二十四話

ZSANさん

襄陽攻略戦①

2015-02-28 20:06:31 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2935   閲覧ユーザー数:2575

~一刀視点~

俺達が襄陽を目視できる地点に来た時、既に日が傾いていた

今日は此処で野営をして、明日攻める事にした

夜襲の危険もあるが、そうなったら寧ろ好都合

此方の兵数と彼方の兵数が互角な以上、籠城できる彼方の方が有利なのは明白

夜襲部隊を撃退して、彼方の兵力を削れれば僥倖だ

 

陣を構えて、軍議が開かれた

「さて、襄陽に到着したが流石に無策では落とせないだろう」

「はい 城攻めの時は守備側より3倍の兵力が必要と言われています

 しかし今回は、ほぼ同数

 正攻法では、勝ち目は有りません」

「関羽は結構精神面が未熟な所があるから、挑発したら出てこないかな?」

「それも一案だな

 だが、それだけで無くもう一押し欲しいな」

「雪蓮も厳しい試練を孫権に与えたもんだ」

決定的な案が出ずに、時間が過ぎて行った

そんな時、周辺を偵察と警戒に出ていた明命と思春が戻って来た

「失礼します

 報告なのですが、我々の後方に向かって5千程の敵兵が移動していました

 しかし、夜襲を掛けるような感じではありませんでした」

これを聞いて、静里と氷雨の顔つきが変わった

「夜襲じゃないと云う事は敵の目的は~~~」

「他に考えられないわ

 それならば、打つ手はあります」

二人の主導で作戦が構築されていき、その作戦が決定した

「明朝、襄陽を攻める

 作戦は今説明したとおりだ

 各人、奮闘せよ!」

「御意」

孫権が場を締めて、軍議が終了した

~鞘華視点~

寝付けなかった

明日の事を考えれば、早く休むべきだ

しかし、その明日の事を考えると眠れない

外に出てみる

一君の天幕の方を伺ってしまうが、流石にこんな夜更けに女の方から訪ねて行く訳にはいかない

男の方からなら良いって訳でも無いけど

 

少し歩いていると、驚いた事に一君と会った

「一君、どうしたの?」

「寝付けなくてね 鞘姉は?」

「同じような物よ」

そこで会話は途切れた

並んで空を見上げる

言葉は無くても会話をしている

「明日、無事乗り切ろう」

「そこまで危険な策でも無いでしょう

 戦だから危険が有るのは当たり前、そんな程度でしょ」

私が微笑むと、一君も微笑み返した

「お休みなさい、一君」

「お休み 鞘姉」

そう言って各々の天幕に戻る

もう、眠れそうね

 

~一刀視点~

鞘姉と別れて、自分の天幕に戻る途中で孫権に出会った

「一言だけ言いたい事が有る

 貴様に真名を預けてないが、信用していない訳では無い

 それだけだ」

そう言って、孫権は自分の天幕に戻って行った

気にしてくれたのかな

俺も自分の天幕に戻る

もう、眠れそうだ

翌日、襄陽に進軍する

ある程度、接近した所で進軍を止める

「一刀、頼むぞ」

 

俺は単騎で襄陽に接近する

「襄陽に籠城している関羽に告げる

 その城から出て来て、我等と雌雄を決する気は無いか!」

返答は無い 当たり前だ

「そうか、汜水関では威勢の良い事を言っていたが、所詮は虎の威を借る狐

 連合軍と云う後ろ盾が無ければ、怖くて何も出来ぬか!」

汜水関での挑発の仕返しとばかりに、挑発しまくる

城門の上では、関羽が呪い殺さんばかりの形相で睨んでいる

「そうそう、汜水関で思い出したがお主は一騎打ちで私に負けていたな

 あの時は義妹の張飛に助けてもらったが今回は居ないのか

 それでは、怖くて出て来れぬのも致し方無いか

 そんな臆病者をが城の守将とはな 笑わせる

 急いで劉備の元に行き、匿ってもらうが良い」

徹底的に挑発して戻る

これで、どう出るかな

 

「伝令、後方から敵の部隊が突撃してきました」

 

~愛紗視点~

「おのれ~」

「愛紗さん、落ち着いてください~」

北郷の挑発で、完全に頭に血が昇っていた

雛里が制止し、また雛里の策が無かったら飛び出していたかもしれない

それ程、あの北郷の言葉は我慢できるものでは無かった

我慢に我慢を重ねて、やっとその時が来た

「味方の伏兵が敵に突撃を仕掛けました」

「よし、我等も出るぞ!」

これが雛里の考えた策

夜間の内に、伏兵となる部隊を敵の後方に回り込ませて置く

その伏兵が敵に突撃して、敵が混乱した所に城の主戦力も突撃する

「私の武を穢した事、後悔するが良い!」

私は呉軍に突撃を仕掛けた

 

~雛里視点~

本当はこんな稚拙な策は献策したく無かった

でも、愛紗さんを籠城だけでは納得させられ無かった

納得させるのが軍師の役目なのに・・・

更に、情報では彼方には静里ちゃんと氷雨ちゃんがいるらしい

二人が同行しているかは分からないが、二人ならこの策を読んでいるかもしれない

どうか、この心配が杞憂で有りますように

軍師にあるまじき行動だけど、祈らずにいられなかった

~あとがき~

 

今回は前半部分だけです

後半は次回に

 

愛紗を貶める気は無いのですが、魏・呉両ルートを見る限り精神面の未熟さは否めません

それに華雄程では無くても、猪的な気性でもあります

 

雛里は気弱過ぎるので、愛紗を止め切れないでしょう

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
16
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択