No.672621

管理者からの御遣い 拠点

ZZさん

華琳、春蘭・秋蘭の拠点
若干、本編も拠点も本作品よりになりそうな予感

2014-03-21 20:56:41 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:4247   閲覧ユーザー数:3424

華琳「一刀、入るわよ」

一刀「どうぞー」

 

 

ガチャリと扉が開かれる。

 

 

華琳「何してるの?」

一刀「何って、体が鈍らない様にトレーニングしてんの」

華琳「とれーにんぐ?」

 

 

華琳は、聞きなれぬ言葉に頭にハテナを浮かべる。

 

 

一刀「鍛錬のことだよ」

華琳「あなたの国の言葉かしら?」

一刀「あぁ、それより何か用があったのでは?」

 

 

一刀は、華琳の用事を促す。

 

 

華琳「そうだったわね。あなたに私の国を見てもらおうと思ったのよ。何か予定があるのかしら?」

一刀「いや、特には無いよ。まだ、加入したばかりだし仕事は無い。」

華琳「そう、だったらついて来なさい」

一刀「あぁ、支度をするんで部屋の外で待っていてくれ」

華琳「此処で良いじゃない♪」

 

 

華琳は、悪戯をする様な目で一刀を見る。

 

 

一刀「汗を拭きたいの」

華琳「ふふ、早くしなさい」

 

 

暫くした後、部屋から一刀が出てくる。

 

 

一刀「準備できたぞ」

華琳「それじゃあ、行きましょ」

 

 

暫く歩いていると見知った顔が現れる。

 

 

秋蘭「華琳様」

華琳「あら、秋蘭」

秋蘭「どちらに行かれます?」

 

 

秋蘭は、質問を投げかける。

 

 

華琳「一刀に街を見せようと思って」

秋蘭「そうですか。一刀、ゆっくり見て回るといい」

一刀「あぁ、じっくり見させてもらうよ」

秋蘭「では、華琳様」

華琳「えぇ」

 

 

華琳と一刀は、城壁の上までやってくる。

 

 

華琳「見なさい」

一刀「凄いな」

 

 

一刀は、街を見下ろす。

 

 

華琳「あそこに住むのは、私たちが守り、育て、慈しむ宝よ」

一刀「・・・・・・」

華琳「宝を守るには、どうすればいいのかしら?飢饉に喘がず、盗賊に奪われること無く、他国の侵略に怯えさせずに過ごす為には・・・・・・」

一刀「力・・・・・か」

華琳「そうよ、降り掛かる火の粉を払うだけでは駄目。火の粉を消すほどの力を持たなければ意味を成さないわ。そうしなければ、いつまで経っても火の粉は降り掛かるばかり」

一刀「だからこその、力」

華琳「えぇ、戦う相手が居なくなれば・・・・・侵略に怯えることは無い、防ぐ術は見つかるでしょう」

一刀「なるほど、華琳が戦う理由はこれか」

華琳「そうよ、一刀。あなたも私に力を貸して頂戴」

一刀「あぁ、仕えているのだ。この力存分に使うがいい」

 

 

華琳と分かれた後、部屋で適当に寛いでいた。

 

 

??「一刀~!!」

 

 

バタンと扉が開かれる。

 

 

一刀「扉を壊すつもりか、春蘭」

春蘭「煩い。軟弱なのが悪い」

一刀「意味わかんないよ・・・・・・それでどうかしたの?」

秋蘭「うむ、買い物に付き合って欲しいのだよ」

 

 

入ってきたのは、春蘭と秋蘭だった。

 

 

秋蘭「で、どうなのだ」

一刀「いいけど、意見が出せるとも思えんが」

秋蘭「それでも構わん」

一刀「そう。まぁ、やることがある訳でもないからいいよ」

春蘭「では、早くいくぞ」

 

 

そういって、春蘭は一刀の手を取り引っ張る。

買い物というのは、軍用備品のものだった。

二人は真剣な顔をして、意見を飛び交わしていた。

 

 

春蘭「おお、此処にあったぞ」

秋蘭「うむ。これは、なかなか」

一刀「此処は、服屋か」

 

 

春蘭は、一枚の服を手に取る。

 

 

春蘭「・・・・・・どう見る?似合うか?」

一刀「それ、春蘭が着るの?」

 

 

疑問に思った一刀は、春蘭に聞いてみる。

 

 

春蘭「なっ!?私が着るのではない」

秋蘭「確かに、似合いそうではあるが・・・・・・残念ながら姉者では無く、華琳様が着るものなのだ」

一刀「そうだったのか」

秋蘭「それで、一刀はどう思う?」

 

 

一刀は、頭の中で春蘭の持つ服を想像してみる。

 

 

一刀「俺に聞くよりも、本人連れてきたらいいじゃないか」

秋蘭「華琳様は、お忙しい身の上。買い物に出る暇さえも、それほど取れない」

春蘭「だからこそ我々が代わりとなって、似合う服をさがしまわっているのだ」

一刀「ふむ。で、華琳が買い物に来たときに、"さり気なく"勧めるのか」

秋蘭「その通りだ」

一刀「華琳のことだ、勘付いてはいるだろう」

秋蘭「聡い華琳様のことだ。気付かぬ振りをしていて下さる」

一刀「華琳の臣も大変だな」

秋蘭「辛いと思ったことは一度たりとも無いよ」

春蘭「店主。その服を貰おう」

 

 

そうしている内に、春蘭が服を買っていた。

 

 

一刀「服。買うのか?」

秋蘭「うむ。一度買ってみて、本当に似合うかどうか確かめてみるのだ」

一刀「確かめる?」

秋蘭「うむ。実は姉者が作った、特身大人形に着せて確かめるのだよ」

一刀「へー。春蘭、人形なんて作れたんだ」

春蘭「何だ!私が作れないと思ったのか」

一刀「実際に見たわけじゃないからな」

秋蘭「私が言うのもなんだが、かなりのものだぞ」

春蘭「ふふん!」

 

 

春蘭は妹に褒められて嬉しそうに頬を染めた。

 

 

春蘭「秋蘭。次に行くぞ」

秋蘭「うむ。一刀も早く行くぞ」

一刀「ま、付き合うと言ったからな。最後まで付き合うよ」

春蘭「早く、行くぞ」

 

 

その後、買い物は日が落ちるまで続いた。

 

 


 
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