No.568884

真・金姫†無双 #32

一郎太さん

という訳で、#32。

今回から絵の表示を変えてみたり。

どぞ。

2013-04-22 21:13:06 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:8719   閲覧ユーザー数:6147

 

 

 

#32

 

 

軍議も終わり、雪蓮ちゃんと冥琳ちゃんが帰って来た。明朝汜水関に向けて出発するとのことらしい。という訳で、今夜も今夜とて妹とイチャコラしようと考えていたのだが。

 

「なんで、此処にいるの?」

「いや、私の天幕だし」

「主語違う。なんで俺が雪蓮ちゃんの天幕にいるの?」

 

祭ねーさんと思春ちゃん(下ネタの師匠として真名を預けられた)に引っ立てられ、俺は雪蓮ちゃんの天幕に連れてこられた。

 

「妹たちとはいつでもよろしく出来るじゃない」

「そりゃそうだけど……それとこの状況のつながりは?」

「天和とか亞莎たちだけズルい!」

「……はぁ?」

「私も一刀とイチャイチャしたいの!」

 

なんだ、ただの我が侭か。

 

「お金なら払うからぁ」

「いや、王族としてそれどうよ?」

「私のお小遣いからだし」

 

王様がお小遣いとか。

 

「という訳で、契約成立ね」

「おいおい、まだ何も言ってない」

「いいじゃない、たまには」

 

俺の返事を待つ事なく、雪蓮ちゃんはごろんと横になり、俺の脚を枕にした。横乳が近くに見える。眼福眼福。

 

「かずとー、お酒ー」

「その体勢で? 零れても知らねーよ?」

「零さないように」

 

とはいえ、俺も雪蓮ちゃんには借りがある。亞莎たちを軍の中でも重要な位置に登用してくれた事、天和たちを見逃してくれた事、店の事……。

ま、それを抜きにしても、美人に酌をするのは、美人に酌をされるのと同じくらい嬉しいものさ。俺は徳利から盃に酒を注ぐと、膝の上から見上げてくる雪蓮ちゃんの口元に運んだ。

 

「んっ…はぁ……おいし」

「そりゃよかった」

 

器用に杯を空にした雪蓮ちゃんの口から、熱い吐息。色っぺぇな、チクショウ。

 

「一刀、おかわり」

「あいよ」

 

そんな事を何度か繰り返す。

 

 

 

 

 

 

「――――それで本題は?」

 

雪蓮ちゃんとなんでもない事を話し、酒を飲ませ、その綺麗な髪を梳きながら過ごす事しばし。俺は、切り出した。

 

「波才だっけ。あの娘に何をさせてるの?」

「ん? 秘密」

「ケチ」

「アイツの報告を聞くまでは何とも言えないからな。商売人として、適当なことは言えないさ」

「という事は、何か不確定の事を探らせているのね?」

 

雪蓮ちゃんもやっぱり頭がいい。そのくらいは即座に分かるか。

 

「冥琳に散々苛められたからね」

「そりゃ怖いな」

「それじゃ、汜水関で一刀が動く事は?」

「おそらくないだろうな。曹操や袁術にはまだバレたくないし」

「そぅ。残念だわ、一刀の戦いが見られなくて」

「何度も言うけど、俺は武人じゃないからな」

「はいはい」

「うわ、聞く気ないし」

 

それはそうと。雪蓮ちゃんは話題を変える。

 

「蓮華はどう?」

「どう、とは?」

「話してみて。一刀はどう見る?」

 

孫権ちゃんか。

 

「可愛いと思うよ。体型(スタイル)もいいし、雪蓮ちゃんに似て美人だし。引く手数多だろ」

「そういう話じゃないわよ」

「真面目な話?」

「そ。王家の人間として」

 

庶民の俺に分かるわけないじゃん。

 

「思った事を言ってくれればいいのよ?」

「んー…そうだね、なかなかの度胸だと思うよ」

「度胸?」

「そう。雪蓮ちゃんでも御しきれない奔放な俺を、からかってきたからな」

「あぁ、思春が失礼な事をしたって話ね」

「それそれ。雪蓮ちゃんの手紙とか、明命から話を聞いていたってのもあるだろうけどね」

「ふぅん。成長と捉えておきましょうか」

「昔の権ちゃんは知らないけど、姉の雪蓮ちゃんがそう思うなら、それでいいなじゃない?」

「ふふっ、そうね」

 

その言葉を話題の終了宣言と取り、俺は再び雪蓮ちゃんの頭を撫で始める。

 

「こんな事できるの、冥琳か一刀だけよ」

「させてるのは誰だよ」

「一刀がしたいからしてるんじゃないの?」

「……否定はしないでおこう」

 

そんな開戦前夜。

 

 

 

 

 

 

夜も明け、行軍し、汜水関へと到着する。

 

「どうやって攻めるの?」

「それを聞くか……」

 

隣にいた冥琳ちゃんに、なんとなしに訊いてみれば、眉間を抑えてしまった。

 

「総大将である袁紹の命令でな。『雄々しく、華麗に、前進』だそうだ」

「あぁ、あの馬鹿が総大将なんだ」

「否定はしないが、お前も凄い事を言うな」

「だって馬鹿じゃん、あの金髪(ゴールデン)大螺旋(メガドリル)

 

とはいえ、総大将だ。その命令に背く訳にもいかない。

 

「ま、頑張って」

「何処へ行く?」

「いや、俺って輜重隊じゃん。後方にさがるのさ」

「……そういえば、そうだったな」

 

そんな事も忘れるくらいに疲れてんのか。可哀相に。

 

「冥琳ちゃん、おいでおいで」

「なんだ」

 

という訳で、癒しの一手。近寄ってきた冥琳ちゃんの手を握る。

 

「難しく考えすぎない事だ。なるようになるのさ」

「難しく考える事が軍師の仕事だ。だが……」

「うん」

「いざという時には、お前に頼っても良いというのならば、そうする事にしよう」

「ん、了解。よしよし」

「恥ずかしいのだが」

「いいじゃん。好きだろ?」

「……嫌いではない」

「よしよし」

 

その綺麗な黒髪を撫でる。少しだけ、肩の力が抜けたようだった。

 

「じゃ、戻るよ」

「あぁ。美味い食事を期待している」

「任された」

 

冥琳ちゃんは微笑んで、祭ねーさんと話している雪蓮ちゃんの方へ向かった。陣形を整えたり、色々とやることがあるのだろう。

 

「さて、飯の下準備でもするか」

 

俺は、俺の仕事をすることにしよう。

 

 

 

 

 

 

「はいはーい、お兄ちゃーん!」

 

輜重隊の方へと戻れば、天和がいきなり手を挙げた。

 

「どうした、天和?」

「なんか最近お笑い(ギャグ) 要素が少ないと思いまーす」

 

そして発する、禁忌の言葉。

 

「はいはい、上の世界の事はあまり口にしないようにな」

「?」

 

それはいいとして。

 

「確かにその通りなんだよなー」

「わっ! もう、兄貴!いきなり寝転ばないでよ」

 

荷車に上がり、座っていた地和の脚に頭を乗せる。

 

「すべすべー」

「ちょっと、くすぐったいってば!」

「よいではないかー」

「もぉっ!」

 

言葉では拒みながらも、押しのけようとはしない。嬉しいねぇ。

 

「それで、天和。ギャグが足らないって話だったが……」

「そうそう、昨日の夜とか今朝とか、お兄ちゃんが大人し過ぎてつまんなーい」

「姉さん、ここ戦場だから……」

 

人和が冷静なツッコミを入れてくれるが、天和には効かないらしい。俺が膝枕にしている地和の隣に座ると、俺の髪の毛を弄り始めた。

 

「お兄ちゃんの髪って、少し茶色がかってるよねー」

「そうか? 太陽の光の所為じゃなくて?」

「むしろ、明るいところだともっと明るい茶色に見えるけどねー」

 

地和も追随し、俺の髪を触り始めた。

 

「というか、兄さんの髪、サラサラ。ちょっと悔しい」

 

さらには人和まで、荷車のそばにしゃがんで俺の頭に視線の高さを合わせる。

 

「なんでだよ」

「私だって、手入れはちゃんとしてるつもりなのに」

「ホントよね。男のくせにズルいー」

「お兄ちゃんの髪触るの気持ちいー」

「うあぁー」

 

もみくちゃにされる。妹達が可愛くて生きるのが辛い。

 

 

 

 

 

 

「――でもさぁ、天和」

「なぁに、お兄ちゃん?」

 

ギャグもいいけど、こういうまったりした雰囲気もいいよな。

 

「あ、確かにー」

「戦場だけどね、ここ」

「怒号も聞こえてくるんだけど……」

「人和は夢がないなー」

「下手したら死ぬんだけど。現実的に」

 

そりゃぁ、そうなんだけどさ。

 

「それじゃ、ちょっくらお笑い(ギャグ)方面に持っていくとしますか」

「言うまでもないけれど、私たちに戦闘は無理だからね」

「分かってるよ、人和。ちょっと出かけて来るから、ココ、よろしくな」

「「「はーい」」」

 

とりあえず、次回に続かせるとしよう。

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

あ、姉者ぁぁあああああああああああああああああああ!!!!

 

 

http://upup.bz/j/my77359nsSYt37Xd6jdLbnE.png

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

クソみたいな絵を上げんじゃねーよ、このタコス!

 

 

という要望を頂いたので、今回からあぷろだに変更。

 

 

相変わらずのクオリティなんだよ!

 

 

ではまた明日。

 

 

バイバイ。

 

 

 


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