No.561063

ALO~閃姫After story~ EP9 入学式

本郷 刃さん

EP9です。
今回から3話にかけて学校入学編となります、多分こんな感じかなぁ~と思って書きました。

どうぞ・・・。

2013-03-31 09:51:24 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:13785   閲覧ユーザー数:12623

 

 

 

 

 

 

 

 

 

EP9 入学式

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和人Side

 

4月の上旬の朝、俺は自室にて出掛ける準備を整えていた。

 

「よし、準備は……OKだな」

 

今日から開校する事になった『SAO生還者(サバイバー)』が通う学校、俺はそこに通うことになる。

勿論、明日奈や志郎達といった仲間達も同じである。

ブレザータイプの服に身を包み、ある程度必要な荷物を詰めたデイパックを持って自室からリビングに下りた。

 

「おはよ、母さん、スグ」

 

「おはよう、和人」

 

「お兄ちゃん、おはよう。制服似合ってるよ」

 

「ありがとな」

 

母さんとスグと言葉を交わし、朝食を取る。

 

「それにしても和人、ホントに行かなくていいのかしら?」

 

「いいよ、スグの方に行ってあげてくれ。どうせ俺達の方に保護者は来ないだろうし」

 

どうやら母さんは未だに俺かスグかどちらの入学式に行こうか悩んでいるようだ。

そう、今日はスグの高校入学式でもある。

俺達との日程が重なってしまい、俺はスグを優先するように母さんに告げた。

 

「まぁ、和人がそう言うんだったらもう言わないけど…」

 

「ああ、そうしてくれ」

 

俺はどうせみんなと合流するわけだからな。

俺達は朝食を終えると身支度を終わらせ、外へと出て学校へと向かう事にした。

 

 

 

「おはようございます、和人さん、スグ、翠さん」

 

「「「おはよう、刻(くん)(君)」」」

 

自宅の前に現れたのは俺と同じ学校に行く刻だった。

 

「スグ、制服似合ってるっすよ」

 

「ありがとう/// 刻くんも凄く似合ってるよ///♪」

 

妹カップルも仲が良いようでなによりだ。

このままもう少し眺めていたいが、俺はあまり時間を割けないからな。

 

「刻、俺は先に行っておくからな。時間が無いし」

 

「了解っす、また後で」

 

「「いってらっしゃい、和人(お兄ちゃん)」」

 

「いってきます」

 

俺は3人と別れて一先ず先に駅に向かった。

 

 

 

駅に着いた俺は電車に乗り込み、いくつかの駅を過ぎて目的地へと着いた。

そこは学校に向かうための場所ではなく、彼女(・・・)の自宅の最寄り駅である。

俺はここで彼女を待っているのだ…そこへ、

 

「ごめんね、キリトくん。待った?」

 

「いや、大丈夫だよ……だけど、和人(・・・)だろ? 学校では気を付けてくれよ、明日奈」

 

「え、えへへ~///」

 

俺が待っていたのは恋人である明日奈だ。

折角の初登校ということなので、彼女たっての希望により電車で一緒に行くことになった。

しかし、明日奈は通勤ラッシュの恐ろしさを知らないはず、アレから彼女を守らなければ。

それにしてもだ…。

 

「明日奈、制服凄く似合ってるぞ……可愛いよ…」

 

「か、かずとくんも、カッコイイよ//////」

 

彼女の耳元で本音を囁けば、顔を紅くしながらそう返してくれた。

さて、このままこうしていると時間を忘れてしまいそうなので、そろそろ向かうとしようか。

 

「それじゃあ行こう、明日奈」

 

「うん///♪」

 

俺と明日奈は手を繋いで駅の中へと歩を進めた。

駅の中に入り、すぐに学校へ向かう為の電車が着いたので乗り込んだが、やはり満員状態になっている。

出入り口のドアのところに明日奈を立たせて俺は彼女を守る壁役を務める。

 

「大丈夫か、明日奈?」

 

「う、うん/// ただ、その…ちょっと、恥ずかしい、かな…///」

 

それはそうだろう、俺達は抱き合うかのような密着状態になっているのだ。

まぁ今更感もある気がするけどさ…。

 

「着くまで我慢できそうか?」

 

「和人くんが一緒だから、大丈夫だよ///」

 

「ん、そっか」

 

その言葉が嬉しく、電車が目的の駅に着くまで俺は明日奈を守る事に徹する力が溢れた。

 

 

 

駅に着いてから残りは歩くだけなので、俺達は手を繋いで学校へと向かっている。

周囲には俺達と同じ制服のやつがちらほらと居るけれど多くはない、実は早めに来たのだ。

明日奈を迎えに行く時間などを考慮したからである。

思ったよりも早く来れたので良しとしよう。

そして学校への道を歩いていると…、

 

「和人!」

 

「明日奈!」

 

背後から聞こえてきた馴染みのある声に反応して俺達は振り返った。

そこに居たのは志郎とその恋人であるリズだ。

 

「直接会うのは初めてだな……桐ヶ谷和人だ、改めてよろしく」

 

「そういえば、お互いに忙しくて会えなかったものね。篠崎里香よ、よろしく」

 

俺はリズベット、いや篠崎里香と握手を交わした。

志郎と明日奈は元々会っていたから問題無いようだしな、なお彼は里香の迎えに行っていたのである。

そして俺達は学校へと向かう、学校に着いてみると既に何人かは集まっていたが多い人数ではないな。

教師らしき男性や女性が体育館に集まるように呼びかけていたので、それに従い体育館へと移動した。

その場所に行くとクラス分けの張り紙が貼られており、その前に見慣れた少年と少女の姿を見つける。

 

「烈弥」

 

「あ、和人さん」

 

「皆さん、おはようございます!」

 

俺が呼んだのは烈弥、彼の隣に居たのは恋人のシリカである。

 

「こっちでの自己紹介をしますね、綾野珪子です。皆さん、よろしくお願いします♪」

 

彼女の元気な挨拶に俺達も自己紹介をした。

実際にシリカ、珪子と会っていたのは烈弥だけなのだから、こうやって再会したのは俺達としても嬉しい。

 

「烈弥はクラス分けどうだった?」

 

「僕は刻君とは別のクラスでした」

 

志郎が烈弥に訊ねた事に彼は答える、明日奈と里香と珪子は3人で話し込んでおり、

俺と志郎と烈弥も取り敢えず雑談でもしておく。

しばし会話を続けていると、続々と俺達と同じ生徒達が集まってきた。

 

「……みんな、もう来ていたのか」

 

「いや~、電車1本違うだけでこんなに時間が違うとは思わなかったっすよ」

 

やってくる生徒達に交じって景一と刻がやってきた。

2人も里香と珪子と言葉を交わし、さらにそこにまた見慣れた面々が近づいてきた。

しかし互いに名前を知っている訳ではないので、笑みを浮かべながら挨拶を交わす。

 

「桐ヶ谷和人……また会えて嬉しいよ、『月夜の黒猫団』」

 

「俺は立山京太郎だ、よろしく」

 

「私は三波幸です。みんな、よろしくね」

 

「大田哲、よろしくな」

 

「岩谷勇介だ。よろしく、みんな」

 

「僕は二ノ宮宗司です、よろしく」

 

俺が名乗り、ケイタ、サチ、テツ、ロック、ヤマトの順番で答えていく。

『月夜の黒猫団』、彼らもこの学校へと入学することになったのだ。

明日奈に加えて他のみんなも自己紹介をしていく。

その時、俺は周囲の空気の変化を感じ取った……俺達を見ている、どうやら志郎達も感じ取っているようだ。

しかし嫌な感覚は感じない、ただ妙な予感がする…。

 

「生徒の皆さん! 体育館に入って、各自が自分のクラスの席に着いてください!」

 

教師が移動するように促してきたので俺達はそれに従った。

俺は景一と同じクラスなので隣同士に座り、明日奈は志郎と里香と同じクラスなので固まって座っていた。

少しすると壇上に1人の初老の男性が現れた。

 

「皆さん、おはようございます。私がこの学校の校長を務めさせていただきます―――と申します。

 この学校については皆さんそれぞれに思うところがあると思いますが、

 私達教育者としては皆さんが過ごす事が出来なかった2年間の学園生活を謳歌してほしいというのが一番の願いです。

 勉学が大切だという方もいるでしょうし、早く社会復帰をしたいという方もいるでしょう。

 ですが、やはり皆さんには大変だったあの世界での出来事を覚えつつも、

 この学校で楽しく過ごしていただきたいと思っております。

 私達も可能な限り協力させていただきますので、皆さんも相談などがあれば是非声を掛けてください。

 それでは、この辺りで話しを終わらせましょう。これからよろしくお願いします」

 

校長の挨拶が終わり、そのあとはこの後についての説明が行われた。

各自の教室に移動し、支給される端末の受け取りなどが主であり、授業自体は明日からとのこと。

自分達の担任に案内される形で俺達は移動を始めた。

 

和人Side Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

というわけで今回は入学式の様子でした、次回は和人と景一のクラスの様子を予定しております。

 

『月夜の黒猫団』の名前については、前にもあったようにオリジナルの設定です。

 

それと校長の名前を出さなかったのはほとんど登場しないからですw

 

それでは次回で・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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