第15話~変わりゆくモノ・・・~
~道場~
一刀「裏の・・・北郷流?」
剣「そうじゃ」
ゴクッ
一刀は唾を飲み込む・・・
剣「それは・・・」
ガラガラ・・・
???「お祖父さん、兄さん、朝食だよ」
剣「ん?もうそんな時間か?」
先程までの重い空気は無い・・・
一刀「わかったよ。ありがとう刃流」
笑顔で礼を言う一刀
刃流「////さ、先に行ってるから!」
刃流(はる)と呼ばれ、一刀の笑顔を見て顔を赤くしたのは、妹の北郷刃流である
一刀(種馬)の笑顔は妹にも有効のようだ・・・
剣「・・・続きは後でじゃ」
一刀「・・・わかった」
二人は、すれ違いざまに小声で話し、家に向かった
~居間~
居間に入るとスーツで新聞を読む刃が居た
一刀「おはよう、父さん」
刃「おはよう一刀。今日も朝から修行か?」
一刀「うん、継続は力なりってね」
刃「そうか。あ、父さんおはようございます。」
少し遅れて、剣が来た
剣「うむ」
刃「一刀の修行はどうですか?」
剣「もう儂より遥かに強いわい」
刃「そこまでですか・・・、そろそろですか?」
剣「・・・あぁ、今日話す・・・」
刃「そう、ですか・・・」
空気が重くなる・・・
一刀(・・・なんだろう?裏の北郷流って・・・)
一刀はただならぬ空気を感じていた・・・
その時・・・
一美「一刀ぉ!朝食運ぶの手伝ってぇ!」
台所から声がする
一刀「わかった。今行くよ!」
一刀は、その場を後にした
剣「では、いただくとするかの。・・・いただきます。」
一同「「「「いただきます」」」」
剣「一刀、今日は大学は何時までじゃ?」
一刀「う~ん、今日は午前で終わりだから昼を食べたら帰ってくる予定」
剣「今日は身体を休ませる為に休みじゃ。話があるから夜に道場へ来なさい・・・」
一刀「・・・わかった」
刃&一美「・・・・・・」
刃は沈黙し、一美は剣と刃の雰囲気から理解したようだ・・・
刃流「・・・?」
TVを見ながら朝食を食べていたを刃流も、いつもと違う雰囲気に気付いたようだ
刃流「どうしたの?朝から皆暗いよ?」
一刀「・・・ん?何でもないよ。あ、刃流醤油取ってくれ」
刃流「ハイ」
一刀「ん、サンキュ」
一刀が話を逸らし、いつもの朝食の雰囲気に戻った
~フランチェスカ大学~
一刀「ふぅ、今日も暑いな・・・」
一刀は、大学の道を歩きながら空を見上げながら呟いた
???「かずぴ~、おはようさん」
一刀「おう、及川。今日も暑いな」
及川「そうやな~。あ、かずぴ~今日、講義昼までやから遊びに行かへん?」
一刀「ん?いいぞ?」
及川「あ~、やっぱ無理か~・・・って、ええの!?いっつも、修行あるから無理って言ってるのに!?」
一刀「今日休み。夜までには帰らなきゃいけないけどな」
及川「・・・・・・」
及川は身体を震わせ・・・
一刀「ん?どうした?及・・・」
及川「やったでー!久々にかずぴ~と遊びに行ける!」
叫んだ。
一刀「叫ぶな!このバカ!」
ゴンッ!
及川の頭を軽く殴る
及川「いっっった~。だってしょうがないやん。かずぴ~この三年間、い~っつも修行修行で遊びに誘っても断ってたやんか?」
一刀「・・・そうだっけ?」
及川「せや。だから、嬉しゅうてついな(笑)」
一刀「・・・そっか」
及川「ほな、飯食ったら・・・」
トゥルルルルル、トゥルルルルル・・・
及川「ん?ワイや。スマン、先に行って席取っといてや」
一刀「了解」
一刀は手を振り、その場から離れた
~及川Side~
及川「・・・・・・」
及川は一刀が居なくなったのを確認すると・・・
ピッ
及川「・・・ワイや」
及川は、いつもと違う雰囲気を纏い応える・・・
???「・・・佑様、花音(かのん)ですが・・・」
及川「わかっとるわ。用件はなんや?」
声の主は、女性のようだが、いつもとは対応が違う・・・
花音「・・・依頼です」
ピクッ
及川は眉を潜めた
及川「・・・いつまでや?」
花音「今夜から三日以内です。対象が滞在中に頼みたいとの事です。」
及川「・・・わかった。詳細はメールで送れ。・・・あと、あんま大学居るときにかけてくるなや・・・」
及川は怒気を込めて言う・・・
花音「す、すみませんでした・・・」
及川「じゃあな・・・」
ブチッ
乱暴に通話を切る
及川「・・・・・・ふぅ」
及川は息を吐くと・・・
及川「さてと・・・」
タタタタタッ
いつもの雰囲気に戻り、一刀の待つ教室へと向かって行った・・・
いつもと変わらないと思っている日常の中で・・・
一刀はいつもと変わらず過ごしていく・・・
しかし、日常の中に小さな波紋が少しずつ広がっている事を・・・
一刀はまだ知らない・・・
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第15話です
更新が大幅に遅れ、すみません。
では、どうぞ~