第14話~修行の成果~
修行を始めて三年後・・・
~道場~
ギィィィン、ギン、ギン・・・
道場から鉄のぶつかる音が響く・・・
一刀「はぁぁぁぁ!」
ギン、ギン、ギン
剣「ムン!」
ガギィィィン
どうやら、稽古中のようだ
バッ!
一刀「・・・・・・」
剣「・・・・・・」
二人は距離を取り、相手を窺う・・・
一刀「・・・・・・」
剣「・・・・・・」
すぅ・・・
二人は同じ構えを取る
構えは抜刀術の構え
剣「・・・ゆくぞ」
一刀「・・・・・・」
コクッ
一刀は静かに頷く・・・
一刀&剣「北郷流・・・」
ダッ!
二人は一気に距離を詰める!
一刀&剣「瞬迅閃!!!」
ガギィィィィィィン!!!
道場に今日1番の音が響く・・・
二人の位置が逆転する・・・
一刀「・・・・・・」
剣「・・・・・・」
二人はまだ動かない・・・
まるでその空間だけ時が止まったように・・・
ビシッ!
稽古で使っていた刀にヒビが入る・・・
そして・・・
バキィ!
刀が砕けた・・・
その刀の持ち主は・・・
剣「ふぅ・・・、もう敵わんな・・・」
一刀の祖父、剣だった・・・
カチンッ
刀を鞘に納め、振り向き・・・
一刀「ありがとうございました」
深く頭を下げる・・・
一刀「ふぅ・・・、疲れた~」
一刀は道場の隅に置いていたタオルで汗を拭く
剣「何を言っておるか、この程度で」
一刀「いやいや、この重り付けたままで、あれだけ動いたら流石に疲れるよ」
剣「いつもの半分以下しか付けてないとはいえ、重りの付けてない儂に勝っておいて良く言うわい」
一刀「・・・・・・」
そう剣は重りを付けておらず、一刀は両手に15Kgずつ、両足に25Kgずつと体に40Kg計120Kgの重りを付けていた・・・
そして・・・
剣「おまけに、気功術の応用『呪術』の一つである『修練の呪』を課しておる状態で儂の気の最大値の倍じゃ」
一刀「・・・・・・」
『修練の呪』とは自分の持つ気を制限し、気の最大値を上げる気功術の修行である
大体、今の状態での一刀の気の許容量は凪を100とするなら約三倍、剣の二倍である・・・
一刀「爺ちゃんも『修練の呪』使って・・・だろ?」
剣「儂は術を解いても゛今゛の状態のお前より少し多いくらいじゃ。お前が、術を解いたら三倍以上違うわ!」
一刀「・・・まぁ、そうだけどさ」
術を解いた場合、祖父が450、一刀は1500くらいの差があった・・・
剣「・・・それに、修行を始めて三年で越されるとは思わなんだ・・・」
一刀「・・・爺ちゃんのおかげだよ。まぁ、何回死にかけたかわかんないけどね」
一刀は苦笑する・・・
そう、一刀は僅か三年で祖父を・・・
歴代当主最強にして、剣の世界では『剣聖』と謳われる祖父を圧倒しているのである・・・
剣「・・・今の・・・」
一刀「ん?」
剣「・・・今のお前なら扱えるかもしれんな・・・」
剣は呟くように言う・・・
一刀「何を?」
剣は覚悟を決め、話す・・・
剣「・・・裏の北郷流じゃ」
一刀「裏の・・・北郷流?」
ひゅうぅぅぅ
二人の間に一陣の風が吹く・・・
剣「・・・・・・」
これから、語られる北郷流の事・・・
これが一刀に降りかかる最大の試練だという事を・・・
一刀はまだ知らない・・・
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やっと14話完成・・・
文章がまとまらんかった・・・気がする・・・
とりあえずどうぞ~