No.475804

恋姫†無双~魏伝アフター御遣い再び~

カノさん

忘れられているかも・・・

第13話です

次回から本編に入ります

2012-08-26 20:45:44 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:7096   閲覧ユーザー数:6160

 

第13話~夢を叶える為に・・・~

 

 

 

 

~楽屋~

 

 

楽屋の中で三人の少女がくつろいでいた

 

 

???「人和~、喉渇いた~。お茶頂戴~。」

 

 

???「あ、お姉ちゃんも~」

 

 

???「はぁ~、姉さん達。たまには自分で煎れてくれない?」

 

 

???「えぇ~、だって人和が煎れたお茶の方が美味しいんだもん」

 

 

???「そうだよね~。お姉ちゃん、人和ちゃんが煎れたお茶が飲みたいな~」

 

 

???「はぁ~、まったく・・・」

 

 

 

 

カチャカチャ

 

 

呆れつつも、お茶の準備をしているのは、かつて黄巾党を率いていた張三姉妹が三女、人和こと張梁である

 

 

人和「はい、ちぃ姉さん」

 

 

コトッ

 

 

???「ありがとう、人和」

 

 

ちぃ姉さんと呼ばれたのが、同じく黄巾党を率いていた張三姉妹が次女、地和こと張宝である

 

 

人和「はい、天和姉さん」

 

 

天和「いつも、ありがとうね~、人和~ちゃん」

 

 

天和姉さんと呼ばれたのが、同じく黄巾党を率いていた張三姉妹が長女、天和こと張角である

 

 

地和「それにしても今日も盛り上がったわね~♪」

 

 

天和「そ~だね~♪」

 

 

どうやら、コンサート終わりのようだ・・・

 

 

二人は楽しそうに話しているが・・・

 

 

人和「・・・・・・」

 

 

人和だけは、表情が暗かった・・・

 

 

 

 

地和「ちょっと人和!どうしたのよ!そんな顔して?」

 

 

人和「・・・姉さん達、気付いてないの?」

 

 

人和が表情を変えずに聞く・・・

 

 

地和「だから、何がよ!」

 

 

地和は怒りながら聞き返す・・・

 

 

人和「最近・・・お客さん、減ってきてるんだよ?」

 

 

地和「っ!」

 

 

天和「・・・・・・」

 

 

わかっていたのか、地和は言葉を詰まらせ、天和はお茶を持ちながら俯いている・・・

 

 

人和「今はまだ大丈夫・・・けど、このままだと・・・」

 

 

人和も顔を俯いてしまう・・・

 

 

三人の間に沈黙が訪れる・・・

 

 

 

 

天和&地和&人和「・・・・・・」

 

 

だが、沈黙はすぐに破られる・・・

 

 

天和「・・・大丈夫だよ、二人とも」

 

 

 

 

沈黙を破ったのは二人の姉・・・

 

 

地和&人和「えっ・・・?」

 

 

いつもなら二人が支えていた姉・・・

 

 

しかし、そこにはいつもの姉の顔ではなく・・・

 

 

慈愛に満ち溢れ、まるで母のように微笑む天和がいた・・・

 

 

人和「・・・姉さん?」

 

 

天和「二人はもう諦めてるの?」

 

 

地和&人和「え・・・?」

 

 

天和「一刀との約束・・・、私達三人・・・ううん、私達四人の夢・・・」

 

 

天和「私達、大陸一の歌姫になれてる?」

 

 

地和&人和「・・・・・・」

 

 

天和「確かに、お客さんは減ってるかもしれない・・・けど、それっていつもと同じ曲、同じ踊りばかりだからじゃない?」

 

 

地和「そういえば・・・」

 

 

天和「一刀が居なくなってからずっとだからね~」

 

 

人和「けど、新しいことってすぐには・・・」

 

 

地和「・・・・・・」

 

 

いつもなら、すぐにでも意見を言う地和が俯いた・・・

 

 

 

 

天和「ねぇ、これ使わない?」

 

 

天和は一冊の本を出した

 

 

人和「これは?」

 

 

天和「一刀が天の国の曲をまとめた本だよ♪」

 

 

地和&人和「!!!!」

 

 

二人は驚く・・・

 

 

地和「なんで姉さんが持ってるのよ!」

 

 

地和は怒鳴りながら、天和に詰め寄る・・・

 

 

天和「み、見付けたのは偶然だよ。それにその本にも書いてるでしょ?」

 

 

地和「えっ?」

 

 

人和「・・・もしも、お客さんが減ってきたら・・・使ってくれ・・・」

 

 

地和「一刀・・・」

 

 

天和「だからさ、これを使ってやってみようよ?」

 

 

地和「やってやるわ!」

 

 

人和「うん・・・」

 

 

 

 

三人は空を仰ぐ・・・

 

 

どこまでも澄み渡る青空を・・・

 

 

想い人を懐かしみながら・・・

 

 


 
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