第二十一技 決着、そしてユニークスキル
キリトSide
―――・・ト・ん!
…なんだ?
―――・リト・ん!
誰かに呼ばれているのか?
―――・リトくん!
ああ、この声は…。
―――キリトくん!
わかってる…。起きるから、そんな…。
「キリトくん! キリトくん!」
目を開けるとそこにはどうしても守りたくて。そして、守り抜けた大切な人がいた。
「……だいじょうぶ、だから。…そんな、悲しい声を出さないでくれ。…アスナ」
「キリ、ト、くん…」
アスナはほとんど泣きながらも絞り出すように声を出した。飛びつくように俺を抱きしめてくれた。
「よかっ、た…、よかったよ……」
「ゴメン、心配かけた…」
アスナの頭に手を置いて、なだめるようにそっと撫でる。
少しの間そうしていると落ち着いたのか、
アイテム欄から回復アイテムの≪ハイポーション≫を取り出して、俺の口元に持ってきた。
全て飲み干したので5分もすれば全回復するだろう。
「キリト。めぇさめたか…」
目を覚ました俺に気付いたのか、クラインが歩み寄ってきた。
少しホッとした様子だ……が、その声にいつもの明るさはない。
それだけで、大体の事情は察する事ができた。
「……コーバッツと、あと二人死んだ…」
「そうか……。ボス攻略戦で死者がでたのは67層以来だな……」
「くっ、コーバッツのバカヤロウがっ…。死んじまったら、攻略なんていえねぇじゃねぇかっ!」
クラインは悲痛な面持ちで胸の内を語った。
しかし、あまり空気を重くしたくはなかったのだろう。
大きな溜め息を吐いたあとに、俺のほうに向いてきた。
「それはそうと、キリト。おめぇ、さっきのはなんだよ!」
興味津々で俺に訊ねてくるクライン。
アスナや風林火山、軍のメンバーもすごく聞きたそうな表情をしている。
これは降参して言うしかないか…。
「エクストラスキル《二刀流》だ」
「「「「「おぉ!」」」」」
俺の回答に、驚きの声が響いた。
「しゅ、出現条件は?」
クラインが代表して聞いてきた。みな、未知のスキルと未知の技に興味を注いでいる。
「おあいにくさま、わかっていたら既に公開してるさ…」
1年くらい前に、ふとスキルウィンドウを覗いてみたらいつの間にか存在していた。
出現条件もわからないので周囲に知られるわけにもいかず、ひそかにスキルの習得を行っていた。
このことは
そして、俺しかこの《二刀流》を持っていないことから、
一人しか持たないエクストラスキル、『ユニークスキル』の扱いになる。
だが、今回の事で俺の《二刀流》のことが
正直なところ、かなり面倒な事になってしまった。
けれど、アスナや皆を守る事ができたのはよかったことだ。
「にしてもよぉ。なんで、黙ってたんだよ…。」
「わかるだろ。周囲がどんな反応するか…」
クラインの問い掛けに俺は言葉を濁しながら言った。
ネットゲーマーの中には嫉妬深い者が多く、個人がレアなアイテムや技を持っているのを妬む傾向が多いのだ。
クラインは「なるほど」と言って頷いている。
他のみんなも苦笑いしている。まぁ、今回は生き残れたからよしとするか…。
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
キリトのユニークスキル《二刀流》がバレました。
もうちょっとでヒースクリフとの決闘もありますので楽しみに待っていてください。
それではまた・・・。
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第二十一話になります。
ボス戦終了後のお話です。
そして、もう少しでオリキャラ勢こと『黒衣衆』が登場します。
ぜひお楽しみに。
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