No.1195108

巨人を捕獲したっ!

新人さん

Wikipediaによると、1725年に完成したスウィフトの『ガリヴァー旅行記』は露骨な風刺作品だったそうで、筆跡が証拠で告発されるのを避けるため 他人に原稿を筆写させたという。1年後出版するためにロンドンへ赴いたスウィフトは、発売禁止を避ける為に5箇所もの印刷所を使用したらしい。また 出版社も告発を恐れて過激な部分は削除や改竄、加筆したうえ1726年10月26日に出版したそうだ。初版は発売されると直ぐに大評判となり 一週間で売り切れたという。 一般的に『ガリヴァー旅行記』は子供向けの物語としての3篇が有名だと思うが、じつは当時の社会をたっぷりと皮肉る風刺物語だったわけだ。僕も単なる奇想天外なおとぎ話で、小人の国と巨人の国、それと浮かぶ城ラピュタの話ばかり覚えている。だが1735年に完全な版が出版されたときの正式な題名は『船医から始まり後に複数の船の船長となったレミュエル・ガリヴァーによる、世界の諸僻地への旅行記四篇』だったという。童話にアレンジされたガリバー旅行記には、ガリバーが巨人の性的な玩具にされた話や、ラピュタからの帰りに「不死だが不老ではない」人々の苦悩する様子や、日本で踏み絵をさせられる話しなどなかったと思う。そして、4編目の知的で高貴な馬人と低能で野蛮な毛深い猿人の話も知らない。300年も昔に創作された話だが、今読んでもONE PIECE(多くの人がガリバー旅行記との類似点を考察している)と同じくらい面白そうだ。僕は若い頃、ラリー ニーブンというSF作家のノウンスペースシリーズに夢中になったことがある。この長大な物語の終わりのほうはリングワールドという人工的に創られた世界を冒険する物語になっているのだが、そこにもラピュタ的な浮かぶ住居が登場しているし、物語中にはガリバー旅行記を彷彿させるエピソードが随所にある。人間の考えることや面白いと思う感性は、いつの時代もみな同じなのかも知れない。

2026-10-26 15:27:34 投稿 / 734×550ピクセル

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