作家の向田邦子さんの命日は8月22日だ。小説もおもしろいけれど、昭和のホームドラマの脚本家として『時間ですよ』『だいこんの花』『寺内貫太郎一家』『阿修羅のごとく』『あ・うん』などで人気を博した。　飛行機嫌いなのに、飛行機事故で亡くなっている。1981年5月に「ヒコーキ」というエッセイで、『私はいまでも離着陸のときは平静ではいられない、あまり片付けて出発すると「やっぱりムシが知らせたんだね」などと言われそうで、縁起を担いで汚いままで旅行に出る』と述懐していたそうだ。だが この僅か3か月後の1981(昭和56)年8月22日、51歳のとき 台湾の飛行機事故で命を落とした。