No.109819

真恋姫無双~仁徳の王と共に~蜀√6

karasuさん

投稿です
駄文かも知れませんが楽しんでいただけたら幸いです
過度な期待はせずに生暖かい目で見ましょう

<●><●>

2009-11-30 22:05:15 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:26484   閲覧ユーザー数:17143

この作品はキャラ設定が崩壊しています。原作重視の方はご注意ください。

時代背景がめちゃくちゃです

一刀くんがチートです

それでもいいかたはどうぞ

 

 

桃香たちが仕事にいそしんでいる頃、この大陸を揺るがすことが起こった

――霊帝の死去――

この国の支配者が死んだことで、黄巾党の乱から朝廷内で燻っていた権力争いが具現化した

朝廷内を牛耳る宦官・十常侍と、軍部を握る軍人が、自分達の懐中にある皇太子を即位させようと、血で血を洗う権力闘争を起こしたのだった

その争いに勝利したのは董卓という人物であった

献帝と名乗った劉協を傀儡とし、自らを相国という位につけて、朝廷内を牛耳っていった

それを他の諸侯たちがよしとする訳も無く

反董卓連合の檄文が、各地で割拠する諸侯に飛んだのである

 

一刀「……とまぁ、ことの経緯までしっかりと書かれた書簡が届いたわけですが」

そう言いながら一刀は河北の雄、袁紹かた届いた手紙を皆に回す

一刀「桃香はこの呼びかけにどうするべきだと考えてるんだ?」

桃香「当然参戦だよ! 董卓さんって長安の人に重税を課してるって噂を聞くし。そんな人を天子様の側に置いておくなんて言語道断! さっさと退場してもらわないと!」

愛紗「桃香さまの仰る通り。力無き民に代わり、暴悪な偽政者に正義の鉄槌を喰らわさなければ」

鈴々「悪い奴は鈴々がぶっ飛ばしてやるのだ!」

桃香たち三人は手紙の内容を読み、即座に参戦の意志をみせる

だがそれとは対照的に、首を傾げる素振りを見せる、もう一方の三人がいた

一刀「そっちの三人はどう思う?」

星「ふむ。……桃香さまや愛紗たちが言うことも尤もだとは思うのですが」

愛紗「なんだ。星は反対とでも言うのか?」

星「そうは言わん。ただ……」

朱里「この手紙の内容が気になっているんですね?」

星「軍師殿も同じか……」

朱里「はい。敵対勢力について書かれているとは言え、あまりにも一方的過ぎるかと……」

鈴々「一方的~? ……どういうことなのだ?」

雛里「董卓さんは悪い奴。だからみんなで倒そう……分かりやすいことばかり書かれていますけど、この手紙はそんな単純なものではないと思うんです」

朱里「これは諸侯の権力争い。……抜け駆けして朝廷を手中に収めた董卓さんへの諸侯の嫉妬が、このような形で現れたと見るべきです」

桃香「……うー。そんなに複雑に考えなくちゃならないことなのかなぁ。今、董卓さんに苦しめられている人たちが居るってことだけ分かれば充分だと思うんだけど」

一刀「本当にそうなのかな桃香?」

桃香「え、どういうこと一刀さん?」

一刀「確かにこの書簡の内容が本当のことだったら、今すぐにでも俺たちは向かうべきだけど」

桃香「だけど……?」

一刀「その書簡の内容がもし嘘だったとしたら。民を苦しめるのは俺たち連合軍側ってことになるんだよ?」

桃香「あっ!」

一刀「桃香は最初からこの書簡を信じていたけど、それでいいのか? 俺はもっと桃香に考えるということをしてもらいたい。人を信じる事は確かに良いことだけど、その一つの行動で多くの民が苦しむかもしれないとかさ……」

桃香「……うん」

一刀「さて、じゃあもう一回桃香に訊こうかな……ただし」

桃香「……?」

一刀「今の俺たちは弱小ながらも少しは名前の売れている勢力である事。漢王朝の力が無くなった今、未来の事も考えながら行動しないとすぐに潰されちゃうってことを考慮したうえで答えてね」

桃香「う~~~~ん………」

一刀の言葉に真剣に考える桃香、そして……

 

 

桃香「それでもやっぱり参戦しようよ。だって民の苦しんでいる可能性が少しでもあるんだから」

そんな桃香の答えに一刀はため息をつくが顔は笑っていた

一刀「まぁ、桃香らしくて良いかな?」

朱里「でもですね……」

そこに朱里が言いにくそうに話に入ってくる

愛紗「どうしたのだ?」

雛里「あわわ……実はですね。連合に参加するにしても、お城にある兵糧の備蓄と、軍資金のほうが少し足りないのかもしれないんです」

桃香「ええっ!? そうなのっ!?」

朱里「はい。この地に赴任してから日が浅く、税収を得るためのしっかりとした組織が構築する事が出来ていませんから……」

愛紗「むぅ……それは難儀な問題だな」

鈴々「お腹減ってたら戦えないもんなー」

星「だが連合結成に遅れる訳にはいかんだろう。……何とかならんか、軍師殿」

朱里「何とか、ですか。うーん……」

一刀「無い袖は振れないよ。……仕方ない。あれしか方法は無いか」

桃香「そうだね~」

星「あれとは何ですか?」

一刀「他の勢力に援助してもらうんだよ」

星「なるほど。それは良い案ですな」

愛紗「な、何? 星は一刀殿の案に、何も思うところが無いのか?」

星「現状ではそれが尤も良い案だろう? それとも愛紗には他に妙案が?」

愛紗「うう……それは……」

星「それに今大切なのは誇りよりも民を救うこと。その為なら少しくらいの恥、なんとでもなろう」

愛紗「……そうだな、星の言う通りだな」

桃香「それじゃあ、私たちも参戦するんだから、早く準備に取り掛かろう」

全員「「「御意!」」」

それから桃香たちは出陣の準備に幾日かの時間を費やした

それからさらに一週間後、桃香たちはようやく、反董卓連合の合流地点に到着した

 

一刀「かなりの諸侯が集まったみたいだね」

陣地の中には至る所に天幕が張られ、その周辺には諸侯の旗がところ狭しと並び、色とりどりの軍装に身を固めた兵士たちがあちこちにたむろしていた

桃香「ほわー……たくさん兵隊さんが居るねぇ~」

朱里「さすが諸侯連合……といったところでしょうか。こうやって一同に会すると壮観ですね」

星「ふむ……陣中央の大天幕の位置になびく旗が、河北の雄、袁紹の旗か」

愛紗「その横に荊州・南陽の太守にして、袁紹の従妹にあたる袁術の旗……」

鈴々「あのちびっこの旗もあるのだ!」

雛里「その奥には……江東の麒麟児、孫策さんの旗も見えますね」

朱里「他にも官軍に所属していた方の旗もいくつか見受けられますねー」

そんなことを話しながら、無駄に金ぴかな軍装の兵士の応対を受ける

その後、桃香たちは白蓮に会い、未だに総大将すら決まっていない事を知る

桃香と一刀の二人は白蓮と共に軍議が行われている天幕に入る

そこでは、一人の将が全力で総大将をやりたいですオーラをだして、自分から言い出すというおこがましい行為ではなく他者からの推薦を待っていた

しかし、他の諸侯は無駄な責任を負いたくは無いために誰も言おうとはしなかった

一刀(さてさて……この状況、どうしたものでしょうかね……)

一刀がそう考えていると横に座っている桃香が袖をクイクイっと引っ張ってきた

一刀(どうかしたの、桃香?)

桃香(いや、この状況はどうにかならないのかな~って)

一刀(俺に何とかしろと?)

桃香(うん)

そう小さな声で言う桃香の目はいたって真剣だった

一刀(仕方ない……)

小さくそう呟くと一刀は立ち上がり

一刀「総大将は袁紹殿でいいのではないでしょうか?」

そう切り出した

麗羽「あら? あなたなかなか分かっていらっしゃりますのね。何処の方ですか?」

一刀「劉備軍の北郷一刀と申します。それで、先ほど言ったようにこの連合の総大将は袁紹殿でいいでしょうか?」

一刀はそういうと他の諸侯の顔を眺めていく

一刀「居ないようですね。ではこの連合の総大将は袁紹殿という事で」

麗羽「では、この袁本初、しっかりと総大将を務めさせていただきますわ。おーっほっほっほ」

麗羽はひとしきり高笑いをした後

麗羽「では、劉備軍には汜水関で先鋒を務めていただきますわ」

劉備「そんな!?」

その一言に立ち上がろうとする桃香を一刀は止め

一刀「構いませんが、一つだけ条件があります」

麗羽「なんですか?」

一刀「兵、五千と兵糧をください。残念な事に私たちはまだ今の地に赴任して日が浅くまともに兵糧が確保できていませんから。もしこの条件が呑んでいただけない場合は、先ほどの先鋒については断らせていただきます」

麗羽「ぐ……」

一刀「どうしますか?」

麗羽「いいでしょう。では、後ほどそちらの軍に送りますわ」

一刀「ありがとうございます。では私たちは準備がありますのでこれで、作戦などについては後ほど伝令でも書簡でも送ってください。行きましょう、桃香さま」

桃香「あ、うん」

そういうと二人は天幕を出て行く

それに続いて何人かの勢力の代表が天幕を出て行ったが、麗羽はそれに構うことなく軍議を続けた

 

 

その後、桃香たちが自陣にもどって戦の準備をしている所に麗羽から兵が送られてきた

それと同時に作戦も伝えられたが、その場に居る全員が見なかったことにするという意見で一致した

朱里「それにしても……この人数で連合の先陣を切るというのは、かなり難しいですね」

星「伝え聞くところによると董卓の軍勢は約二十万。我ら連合軍で約十五万。……我らが二十万の敵軍を全てに受け止めるという訳ではないが、はてさて……」

一刀「それに汜水関と虎牢関は共に大陸で名高い砦だしね」

桃香「でも、勝つしかないよね」

雛里「そうですね、では作戦としては………」

汜水関を守るのは猛将と名高い華雄

桃香たちはまず華雄をどうやって汜水関からおびき出すかを考えていたのだが―――

一刀「出てきたな……」

星「出てきましたな……」

雛里「それでは作戦通りに……」

鈴々「にゃはは♪ 馬鹿なのだ」

何故かは分からないが華雄のほうから討ってでてくるという愚行を犯し、華雄は雛里の策に見事にはめられ敗走した

桃香たちは多少は被害があったものの重大な損害をだすこともなく、汜水関を越えることに成功した

 

 

桃香「さすがに今回は出てこないかな?」

朱里「いえ、今回こそ出てくるかもしれません」

鈴々「どういうことなのだー?」

雛里「敵には天下無双と名高い呂布さんがいますから」

一刀「その武で正面から打ち砕き、俺たちを混乱させるか」

愛紗「討って出て来ると可能性も少なくはないと……舐められたものだな」

鈴々「そんな奴、鈴々がぶっ飛ばすのだー!」

そうこういっているうちにはっきりと虎牢関が見えてくるようになる

星「ふむ、敵軍の旗が城外に展開しているな」

一刀「ということは野戦。呂布の相手は……まぁ俺たちになるのかな?」

桃香「ねえ、一刀さん。その呂布って人はそんなに強いの?」

一刀「強いよ。間違いなく……」

そう言いながら一刀はただ敵軍の一点を見つめ続ける

愛紗「ほう、それはぜひとも戦ってみたいものですな」

鈴々「鈴々もやるのだ!」

星「ふっふっふ、では今から順番を決めておこうか?」

そういいながら武官三人は円陣を組んで話し始めた

一刀「一応、兵力はこっちが勝ってるから、あとは……」

朱里「戦術面でなんとかするしかありませんね」

雛里「作戦はきっと華麗に進軍とかだと思いますからね……」

一刀「とりあえず今は相手の動きを見るしかないかな?」

雛里「そうですね」

 

 

恋「……強い」

霞「ん? なんか言うたか、恋?」

恋「……なんでもない」

霞「ほな、全軍、いてこましたれーーーー!!」

霞の号令と共についに董卓軍が動き出す

 

 

朱里「敵軍突撃を開始しました!」

一刀「本陣からの指示は!?」

朱里「ある訳ありませんよぉ~!」

星「まぁそうだろうな」

愛紗「何を一人で冷静に納得をしているのだ! ……桃香様っ! 迎撃態勢を整えましょう! ご指示を!」

桃香「う、うん! じゃあ愛紗ちゃん、鈴々ちゃんの二人は前曲を率いて相手の突撃を受け止めて! 星ちゃんと雛里ちゃんは二人の左右を固めてくれる?」

雛里「了解しました。では桃香様と朱里ちゃんは後曲の指揮をお願いしますね」

一刀「俺は……」

朱里「一刀さんは好きに動いてください」

一刀「了解」

鈴々「ううー、腕が鳴るのだ、がおー!」

愛紗「張り切りすぎて怪我をするなよ、鈴々!」

鈴々「愛紗こそなのだ!」

桃香「みんな、気をつけてね! 絶対に無事に帰ってこなきゃダメだよ!」

星「ふっ、了解した。……桃香様もお気を付けて」

雛里「では皆さん、部隊の展開が完了したら雁行の陣をつくってください」

朱里「敵の動きに合わせて陣を変えますから、本隊の合図に注意しておいてくださいね!」

愛紗「了解した。……我らが手綱二人に預ける。頼むぞ、我らが軍師殿」

朱里&雛里「「はいっ!」」

一刀「じゃあ……行きましょうか」

 

そこから、連合軍と董卓軍は真正面からぶつかり合う事となる

恋たちの読みとは違い、愛紗、鈴々、星、一刀が前線を保つ事で、混乱は最小限で済んでいた

そして、数で勝っている連合軍に董卓軍は徐々に押されていた

 

 

霞「くっ! やっぱ数の暴力には勝たれへんか!」

恋「……まだ行ける」

霞「無理やて! このままズルズルいってまえば、逃げる時期を見失うで!」

恋「……今逃げても一緒」

霞「……もうちょい敵を混乱させるっちゅーんか?」

恋「……(コクッ)」

霞「はぁ……ならうちは少し手薄な右のほうを攻める。それでええか?」

恋「……うん」

霞「なら、行くでーーー!」

 

 

朱里「敵軍が一丸となって突出してきます! 旗印は呂! 飛将軍、呂布さんの部隊です! あと、曹操さんの部隊に張の旗が突っ込んでいってます!」

愛紗「……やぶれかぶれの突撃か?」

星「違うな。強激を喰らわせたあと、その混乱をついて撤退するつもりだろう」

愛紗「ふむ……なぁ、星よ」

星「うむ。いいだろう」

愛紗「……まだ何も言ってないのだが」

星「言わずとも分かる。……敵の兵を逃がしてやりたいのだろう?」

愛紗「……ああ。敵とはいえ、歩兵などは農民の次男三男が殆どだ。そういった兵を殲滅するのは、気乗りがしない……」

星「甘いな、愛紗よ。……と言いたいところだが、私とて同じ意見だ。鈴々はどうだ?」

鈴々「鈴々も愛紗と一緒なのだ!」

星「ふむ。ならば決まりだ。……相手の思惑に我らが乗れば、兵の逃げる隙は出来よう。……一刀、如何か」

一刀「俺から言う事は何も無いよ。ただ、あの先頭にいるのは飛将軍呂布だ、それをどう捌くかが問題だけど」

愛紗「それは我らが引き受けよう」

星「では、行ってまいります」

鈴々「楽しみなのだー♪」

そういうと三人はさっさと恋のもとへと向かっていった

一刀「さてと、俺も行こうかな」

桃香「ええ!? 一刀さん、行って大丈夫なの!?」

一刀「まぁ見ててよ」

そう言いながら一刀はゆっくりと愛紗たちのあとを追いかけた

 

 

恋「…………ふっ!」

愛紗「ちぃっ!」

星「ぐっ!」

鈴々「にゃ!!」

三人は恋に弾き飛ばされ、後ずさる

恋「お前たち強い……でも、恋には勝てない……」

そう言いながら恋は『方天画戟』を肩に担ぐと

恋「……次」

そう言って劉備軍の本陣のある方へと進もうとするが

一刀「愛紗たちでも勝てないか……」

恋「……!!!」

急な上空からの一撃に何とか反応するも、恋は後方へと飛び退く

一刀「さて、ここからは俺が相手するよ」

愛紗「一刀殿! 無理だ!」

鈴々「お兄ちゃん! さがるのだ!」

星「一刀殿!」

愛紗たちは本気で一刀を心配して叫ぶが

一刀「ふう、そんなに言われるとさすがに傷つくな」

そう言いながら一刀は『大蛇』を逆手に持つと

一刀「参る!!」

地を蹴り、恋との間合いを詰める

恋「……っ!」

恋は詰め寄ってきた一刀の胴目掛けて突きを放つが

一刀はそれを右手にもった『大蛇』で勢いを殺さずに軌道だけ逸らし、『方天画戟』をすべるように一回転して袈裟斬りを放つ

恋は『方天画戟』を引き戻すと一刀の攻撃を弾き飛ばし、下段から『方天画戟』を振り上げる

一刀は恋の攻撃を真正面から受けると、その勢いに乗って宙に浮く、恋は着地時を狙うために追撃をかけようとするが一刀の投げた『大蛇』によって阻まれ、二人の間合いは元に戻った

愛紗「あれは一刀殿か?」

鈴々「お兄ちゃん強いのだー!」

星「まったく、一刀殿も人が悪い」

恋「……お前……強い」

一刀「そりゃど~も」

恋「……恋、本気で行く……お前も本気で来い……」

そう言うと恋の身体からは先ほどよりもさらに強い威圧感が発せられる

一刀「あらら……これは手加減できそうにないですね~」

一刀もまたさっきよりも強い威圧感を放ち――

一刀「はっ!」

一刀は『大蛇』を投げつける、一つは真っ直ぐ恋に向かって。もう一つは上空に目掛けて投げる

恋は真っ直ぐ迫ってきたほうの『大蛇』を叩き落すと一刀に向かって一気に距離を詰めようとするが上空からの僅かな音を聞き、横に避ける

すると、恋のいた位置に上空から降ってきた『大蛇』が刺さった

一刀は恋が上空からの攻撃を回避している時には叩き落された『大蛇』を引き戻し、恋に詰め寄っていた

一刀「せいっ!」

そしてもう片方も引き戻すと恋に連撃を放つが

恋「………んっ!」

たった一撃で一刀は吹き飛ばされていた。勢いを殺して着地した一刀だったが『大蛇』にはヒビが入っていた

一刀「これじゃあもう使えないな……」

そういうと一刀は『大蛇』を地面に置くと、恋に向かってゆっくりと歩き始めた

恋は向かってくる一刀を睨み、常に警戒を解かずにいた、そんな恋に一刀は

一刀「これが俺の本気だよ……」

そう言った瞬間に一刀の姿が揺らぎ、消えた

恋は直感的に『方天画戟』を背後に振るが、一刀の手刀で弾かれ、胴に蹴りを喰らって吹き飛ばされる

一刀はそのまま吹き飛ぶ恋追いつくと『方天画戟』を掴み、地面に投げつける

恋「………かはっ……っ!」

恋は『方天画戟』を放し、地面をすべるように転がり、倒れたまま意識を失っていた

一刀「ありゃ? やりすぎたかな?……」

そう言いながら恋に近づこうとする一刀の前に恋の部下が割ってはいる

一刀「死ぬよ……?」

兵士「構いません……」

一刀「そっか……早く呂布さんを連れて撤退しな……」

たった一言、二言会話した後、一刀は『方天画戟』を渡し、背を向ける

一刀「愛紗、鈴々、星。俺たちも桃香たちと合流しよう。この戦ももう終わりみたいだしね」

そう言う一刀の視線の先には、虎牢関の城壁の上に天高く掲げられた『孫』の牙門旗がなびいていた

 

 

雛里「桃香様。孫策さんの部隊が虎牢関の城門を突破し、城内に雪崩れ込んで行きました。この戦い、我々の勝利です」

桃香「ありがとうみんな」

愛紗「まだですよ、桃香様。まだ洛陽が残っています」

星「そうだな。この乱の一方の主役がまだ残っている。……安堵するにはまだ早い」

鈴々「洛陽かー。……どれくらい敵がいるのかなー」

朱里「相手の本拠地ですから、やはり今まで以上の兵数で待ち受けているかと」

一刀「それでも勝つしかないね」

桃香「そうだね、一刀さんの言うとおりだよ」

朱里「では負傷兵の後送と、後方に待機している兵隊さんの補充を行いますね」

雛里「それじゃあ、袁紹さんになんとかして兵糧と武具を貰ってきますね」

桃香「うん。それが終わってから、虎牢関を出発して決戦! ……ってことになるのかな?」

雛里「そうですね。虎牢関から洛陽までおよそ数日の距離ですから。虎牢関が最後の休憩になるかと」

愛紗「そうか。……では休めるうちに休んでおくか」

星「うむ。少し仮眠を取らせて貰おう」

鈴々「鈴々お腹減ったのだ!」

 

 

それから数日後

洛陽に到着した連合軍を待ち構えていたのは、数多くの兵ではなく

兵の気配の無い、洛陽の街だった

すでに将兵は撤退しており、残っていたのは民と献帝のみであった

そんな中、董卓を探していた桃香たちの前に二人の少女が現れる

その少女たちが董卓と、賈駆であると知った桃香たちはとても驚き、同時にこの戦が茶番劇であったことを知った

桃香はこの二人に保護を申し出た、二人も最初は警戒していたが、ついには保護されることを容認した

そして、桃香たちは董卓と賈駆が討ち取られたと偽の情報を流し、それにて『反董卓連合』は終わりを迎えた

 

 

どうもkarasuです

いかがだったでしょうか?

新たに月たちの参入ですが、拠点をあまり書かないので出す機会があまりありません……どうしよう……

 

 

最近原作をやり直していて思ったんですが、なんで呉には程普がいないんですかね……?

孫堅、孫策、孫権の三代に仕えた名将なのに……

こうなったら………

 

 

ここまで読んでくださりまことにありがとうございます。これからもほそぼそと続けさせていただきたいと思います。


 
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