背景に人物が飲まれていますね。

単品なら背景の独自のセンスは凄くよいと思うのですが、
人物とキャラクターのバランスで言えば、動画の1分後ぐらいの背景の方が私は好みです。

目的が、ソシャゲの厚塗り、美麗塗りで、重厚感が・・・といわれると、
ソーシャルゲームをやったことがないので、何とも言えませんが、
今のままですと、キャラクターの周りを発光させるか、脱色させるぐらいだと思います。

それをしたとしても、絵として気になるところがあります。
(1)重厚感が掴みにくい
左手の剣に重さがあるような描き方をしていない。
9分～10分あたりでバックを真っ黒にしてしまったことで、
「空気の重さ」のコントラストが消えてしまった。
重さとは重力の影響でしょうから、全体を黒くするにしても、
それを殺さないように無秩序にならない範囲で塗るべきだと思いました。

前作の No.777433 辺りは、(足が長すぎるのが気になりますが)
まだ重力が分かる構図だったので、整合性が取れていたかなと。


(2)剣の動きに美麗さがない。窮屈な感じがする。
背景を全体的に黒くしてしたことで、距離感が掴みにくくなっていますので、
キャラクターの動作でそれを補う必要が出てきています。

後付けの檻が窮屈ですし、人物の剣を構えるポーズが次の動きに
繋げにくいポーズなので、剣の軌道を連想しにくいため、流麗さを損なっています。
(演出上、檻を破壊するエフェクトとして剣の軌道に沿って流線を描いても、
良いのでしょうが、今のポーズだと無理なんですよね。)

当初は違和感はなかったのだけど、ポーズの硬さが目立ち始めてから、
髪の毛も流れも違和感がでてきて、美麗さが失われてしまったようです。


……描いているうちに目的を見失っていませんか？
突っ走って勢いでどうにかしようとしていますが、
パースとキャラクターのポーズが色々台無しにしているように見えます。

パースというか「地面」をしっかり意識して、地に足をつけて、
「自然に」風と重力に身を任せるぐらいの感覚で、基礎に立ち戻って
みたらどうでしょうか。それだけで、すごく良くなるように思うのですが。
(何となく、CLIP STUDIO PAINTのパース定規に沿ってきっちり描くより、
紙とペンでパースの感覚を練習して、その感覚をもって今までどおり
勢いで描く方が、全体バランスの点でよい結果がでそうな気がします。)