No.99221

真・恋姫無双~子義と仲達~5

gatsuさん

5話です。
とりあえずこれでストックは終了なのでまた書き溜めていこうと思います。
しかし、コメの「病蓮」がちょっとツボでしたw
でもどうやって出そう……

2009-10-06 00:20:01 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:4076   閲覧ユーザー数:3685

この作品は恋姫の二次創作です。

オリキャラ込みです。

初めてなので駄文です。

それを踏まえて読んでいただけると幸いです。

第5話:孫呉の神風

呉軍が黄巾党を壊滅させてからしばらくの月日が流れた。

黄巾党の動乱は大陸全土に飛び火し、地獄絵図と化していく。

官軍もこれに応戦するも、もはや黄巾党を抑えるだけの力が無く動乱を止められずにいた。

そんな中、曹操、袁紹、公孫賛や劉備が活躍し、黄巾党の勢力も次第に衰えてきた。

そんなある日、雪蓮が再び袁術に召喚された。

帰ってきた雪蓮はあからさまに不機嫌そうに、黄巾党の本隊を叩けと命令されたと皆に伝えた――

健「なんとまぁ……。袁術はワガママと言うか、馬鹿と言うか……」

祭「全くじゃ。本隊は噂では20万とも30万とも聞く。……敵う訳が無い」

雪蓮「普通ならそう考えるんだけどね……」

穏「本当に、あの2人はお馬鹿さんですね……」

俺達は皆ではぁ~、と深いため息を吐く。

全く、名族(笑)とでも呼んでやろうか。

一刀「で、どうするつもり?」

雪蓮「とりあえず皆を呼び寄せてから考えるわ」

冥琳「ということは、旧臣を呼び寄せることに袁術が許可を出したのか?」

雪蓮「ええ。……馬鹿よね、ホント」

冥琳「その馬鹿さ加減はありがたい、これで軍が増強できる」

祭「ふむ……、我らが動く時が来ると?」

雪蓮「漢王朝はもはや無力、そしてこの時期に起こった黄巾党の乱。……その先は必ず割拠の時代が来るでしょ?」

確かに、今の王朝がこのまま統治できるとは考えられない。

となると、この大陸を得んとする諸侯は必ず立ち上がるだろう。

それに乗じて俺達も……、という考えなのだろう。

冥琳「同意だ。ではすぐに旧臣達を呼び寄せよう」

穏「興覇ちゃんに周泰ちゃん、孫権様に尚香様。……多いですねえ~」

4人は多いのか?と問いたい。

雪蓮「尚香はダメよ。……孫呉の血を絶やさないためにも」

冥琳「尚香様がいればまだ再起は可能だからな……」

なうほど、これから先は勝つか負けるかの世界になる。

万が一、俺らが全滅しても尚香さん(多分孫尚香の事やろうな)が残っとれば孫呉が無くなることは無い。

まぁ、そんな事にはさせんがな。

祭「で、出陣はいつにするかの?」

雪蓮「袁術にも伝えてあるし、全ての準備を終えてからにしましょう。皆……私に力を貸して頂戴」

そんなの……

冥琳「当然だ」

健「勿論や」

祭「うむ」

穏「はい♪」

一刀「ああ」

決戦への準備を行っている間、一刀は冥琳の授業を受けていた。

俺の話が少しは役に立ったか、真剣に取り組んでいるようだ。

また俺の方は、少数ながら自分の部隊を持つことになった。

まだ分からない所は祭さんに聞きつつだが、他の部隊と同様に動けるようになってきている。

そして俺の隊には少し他と違う特色があるのだが、……それはまた後で。

そして全ての準備が整った俺達は、いよいよ黄巾党との決戦に向けて出陣した。

祭「初戦はわしらだけか……」

孫権達の行軍が思ったより遅れているので、黄巾の別働隊を俺達だけで叩くことになった。

一刀「まぁ準備はちゃんとしなきゃいけないからね、仕方ないよ」

健「そうそう、無い物ねだりしてもしゃーないって」

冥琳「しかし、こちらの方が兵は少ないのだから油断は出来んぞ」

穏「そうですねぇ~、どうしましょう?」

健「……なぁ、ウチの隊に先鋒任せてくれへん?」

雪蓮「えー!先鋒は私よ!」

冥琳「雪蓮は黙ってて」

親友からの一言で、雪蓮はシュンとして引っ込む。

……王なのに。

それを気にせず、冥琳は俺に話をふる。

冥琳「何か策があるのか?」

健「んー、策って言うか……。ほら、俺の隊作るときに条件出したやろ?」

自分の隊に俺が出した条件は2つ。

足が速いこと、そして身のこなしが軽いこと。

冥琳「ああ、あれか。私も疑問に思っていたのだが……」

健「その理由をこの一戦で教えたる」

雪蓮「いいんじゃない?」

さっきまで凹んでいた雪蓮が声をかける。

冥琳「雪蓮、しかし健の隊は黄巾党の半分もいないぞ?」

雪蓮「健が考えも無く、こんなこと言うわけないでしょ?」

祭「それにこやつの隊、何か面白そうな調練をしていた。わしも見てみたいのう」

冥琳「……はぁ。分かった、先鋒はお前に任せる。」

健「了解♪じゃ俺は仕込み始めるわ」

そう言ってその場を後にする。

冥琳「……仕込み?」

穏「ほえ~?何の事でしょう?」

最後の言葉に、軍師2人は首を傾げていた。

健「さて……、行くか」

黄巾党の軍勢を背にし、俺は兵を鼓舞するため剣を抜いた。

 

孫呉の兵よ!我が兵よ!

今日まで俺の調練によく着いて来た!

今、お前らの前にはお前らを脅かさんとする黄巾の賊共が迫ってきてる!

今日まで鍛えたその武勇で、こいつらを蹴散らす!

臆するな!退くな!前を見て、突き進め!

 

兵士「うおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

呼応する兵達。

(こんなん自信無かったけど、まぁ上手くいったか)

俺は敵に向き直り、号令を発した。

健「太史慈隊、突撃っ!」

敵に突撃していく兵達。俺は先頭を走りながら

健「……手筈通りにな、お前らも修行の成果見せたれや」

すぐ横の兵に声をかける。

兵「……御意」

その兵は小さく返事をすると、忽然と姿を消した。

冥琳に話した大まかな策は、俺達が敵を駆逐するから退却しだしたら本隊で追撃をかけるというもの。

黄巾党の別働隊は1万5千。

対する俺の隊は3千。

兵数的な問題から冥琳は最後まで難色を示していたが、雪蓮の言もありしぶしぶ承諾した。

冥琳「……この兵力差を覆せるというのか?」

本陣では冥琳が心配そうにその様を見ていた。

健「さて……、お前ら!このまま敵陣ぶった切るぞ!」

兵「応!」

兵達は速度を上げ、敵に突進して行った。

祭「何という……」

祭が驚愕の表情で見る先には、黄巾の軍勢を文字通り『一刀両断』した健の部隊。

彼の部隊の後ろには死体の道が出来上がっていた。

その数、およそ2千といったところか。

健「よし、銅鑼鳴らせ!」

健の指示で銅鑼を鳴らす兵。

それに呼応して、潜んでいた別働隊50人が姿を現した。

健「お前ら、……一人一殺!」

伏兵「御意!」

声をあげた伏兵達は四方に散った。

次の瞬間には、黄巾党の小隊長達の首が次々と落ちていった。

黄巾兵1「ひぃぃ……っ!」

黄巾兵2「ば、化け物っ!」

黄巾党は突然の事に恐れおののいている。

その時、どこからか声があがった。

?「こ、こんな奴らになんて勝てねぇ……、退却しろぉ!」

その声を聞いた途端、黄巾党の兵達は我先にと退却を開始する。

ちなみに先ほどの声をあげたのは、健の隊の兵である。

健「おお……怖いくらいに上手くいった。……さて、周公謹ならこの機は逃さんよなぁ」

その声を聞いたかは知らないが……

冥琳「よし、雪蓮!」

雪蓮「うん♪……勇敢なる孫呉の兵達よ!我らが仲間が敵を退けた!これより我らは追撃をかける!呉を脅かす黄巾党を1人たりとも生かして返すな!全軍、突撃せよ!」

本陣では冥琳が追撃の指示を出していた。

頭を失った黄巾党を殲滅するのは容易く、程なくして戦は終わった。

雪蓮「ただいまー♪」

健「ただいまー♪」

本陣に帰還する雪蓮と健。

健はいつに無く上機嫌だ。

一刀「おかえり。健、なんかすごかったな。」

健「おう、怖いくらいに上手くいったわ」

Vサインまでしている。よほど上手くいったのがうれしかったらしい。

冥琳「最初の突撃といい、隊長格を素早く落とす手際といい、見事だったぞ。しかし、あの部隊は何だ?あと、伏兵達のあの動き……」

健「説明しよう」

どこかで聞いたことのあるフレーズと共に、先ほどの事を説明し出した。

健「最初に俺の隊作るときに、『足が速い』と『身のこなしが軽い』って条件付けたやろ?あれは『俺の戦い方に隊を併せる』ためやねん」

冥琳「隊を併せる?」

健「そ。最初の突撃であんだけの敵倒せたんは、的確に敵の急所を突かせたから。簡単に言えば、俺の戦い方を要点のみ教えたわけ。俺はまだそれほど兵法知らんから、時間をかけずに強くするにはその方が早かったしな」

祭「なるほどのう。……ではあの伏兵は何者じゃ?」

健「あれは俺の隊の中でも選りすぐりのヤツに特別な修行をさせた」

雪蓮「修行って?」

健「具体的には、最初に祭さんと手合わせした時に出したアレ。」

アレと言うのは敵の死角に潜り込み、そこから急所を突く技のことだ。

健「アレの中でも、人の死角に入る技術を徹底的に叩き込んだ。もともと素早いヤツらやから、それを身に着けたら少なくとも黄巾の小隊長ぐらいなら容易く殺れるな」

穏「ほえ~、すごい人達なんですねぇ」

健「ま、これからは他の軍にも通用するようにもっといろいろ仕込むけどな」

冥琳「しかしあれだけでも大したものだ。お前の武は本当に天からの賜物だな」

健「へへっ、ありがとう。あ、ちなみに隠密……間者としても鍛えるからそっちも期待しといてや」

冥琳「そうか、それは助かる」

穏「あれだけの人達が細作として使えるなら、これほど有利な事はないでしょうからね~」

健の言葉に、これからの戦術の幅が広がると冥琳と穏は喜んでいた。

祭「それにしても、これだけの戦果を出したんじゃ。きっと健もこの大陸に名を轟かせるじゃろうな」

雪蓮「ええ、私達も負けてられないわね」

祭「全くじゃ」

こちらでは、密かに対抗意識を燃やす2人がいた。

……余談だが、健こと太史慈はこの戦の後、己の隊と共に『孫呉の神風』として戦乱の世に名を轟かせることになる。

どうも、gatsuです。

院試勉強前に書き溜めた最後の1個をうpしました。

えー、なんか太史慈無双になっておりますが(汗

まぁ黄巾相手なら余裕かな、って思ってたんですが……

恋姫の武将を相手にしないと、今の自分の能力では無双してしまう傾向がありますね。

最初の祭さんは本気じゃなかったってことで例外ですが。

では、またある程度書き溜めてからうpしていきます。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
19
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択