No.953274

SAO~黒を冠する戦士たち~ 英雄外伝 第27話 その日の夜、男三人にて……

グルメ96さん

どうも、グルメです。

最近になって「プリンセス・プリンシパル」というアニメにハマっています。「えっ、今頃………」という方もいらっしゃると思いますが、なにぶん私は良くも悪くも良いものは気づくのが遅い方でして…………。
まぁ、私情話しはこの辺にして、今回の話しはキリトの決闘が終わったその日夜の出来事です。

続きを表示

2018-05-21 10:29:12 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:822   閲覧ユーザー数:814

 

 

第27話 その日の夜、男三人にて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトとヒースクリフの決闘があったその日の夜、第11層にあるゼウスのお店「メイド・イン・ヘブン」にて

 

「ふむ、ヒースクリフに100万コルを……」

 

「ああ、最初はどうってことなかったけど後から後悔がきいてきたな。」

 

バーカウンターに立ってグラスを拭きながら今日あった出来事を話すゼウスとそれを聞いているレクスがいた。

 

「それにしてもレクス、おめぇも試合を見に来ていたのだな。」

 

「ああ、二人の実力に少し興味があったからな。観客席の最後尾で見ていた。」

 

「そうか…まぁ、仕方がないよな。おめぇは大きいから前の方で見ても後ろの奴が見えなくなるもんな。」

 

そんなこんなんで、二人が話していると。

 

カランカラ~ン

 

店内にベルが鳴り響き、誰かが店に入ってきた。お客かなと思って二人は入口を見ると見慣れた人物がいた。

 

「エドか。」

 

「おう、お帰りエド。何か飲むか?」

 

「ああ、適当に頼む。」

 

店に入ってきたのはエドだった。エドはレクスの横に座るとゼウスから出された適当なものを一口飲んで一息入れたのだった。そして、様子を見てゼウスはエドに話した。

 

「で?何か収穫はあったのかエド。」

 

「ああ。ゼウス実は…………。」

 

エドはゼウス、レクスの二人に話しをした。あの後クラディールに尾行して見てきたものを、そして、二人はその話しが終わるまで黙って耳を傾けるのだった。

 

 

 

 

「なるほどねぇ、明日のKoBの訓練にクラディールが急遽参加かぁ…。」

 

「そして、その訓練には黒の魔剣士も参加すると。」

 

ゼウス、レクスがそう呟くとエドが頷いた

 

「ああ、クラディールは例の一連のことについて黒の魔剣士に謝罪がしたいが為に、参加を頼み込んでいたが……。」

 

「裏があると?」

 

レクスの言葉にまたもや頷くエド。

 

「そうだ。クラディール(アイツ)は許可を得ることが出来て頭を下げた時………微かに笑っていた、十中八九何かするのだろうな。」

 

エドの言葉に「なるほど。」と呟くレクス、ここでゼウスはエドに質問した。

 

「ところで明日の訓練、どんなことをするのだエド?」

 

「普通の実戦訓練だ……ただ、転移結晶、回復アイテムは全て没収みたいだがな。」

 

エドの言葉を聞いて一番驚いたのはレクスだった。

 

「没収だと!? もしもの時があったらどうするつもりだ?」

 

「その、もしものための訓練だ。明日の訓練にはそういう意味が込められている。」

 

エドはそうきっぱりと言った。キリトが参加する訓練、それはただの実戦訓練ではなかった…‘転移結晶’、‘回復結晶‘などがない時、使えない時を想定とした、かなり危険な訓練になるのだった。

暗殺のプロのエドからしてみれば、これほど暗殺に向いた環境は他にはない…だから必ずクラディールは動き、何かしら行動を起こす。そう確信を持っていた。そして、それが分かっているからエドはあることを危惧していた。

 

「どうするゼウス? クラディールは必ず動くぞ。もし、暗殺が成功して黒の魔剣士を失うようなことがあれば、攻略にただいもない影響が出るだろう。そして、お前がこの世界に出るのも先になる…………………仕留めるか?」

 

「う~~~ん。」

 

目をつぶって腕を組んで考える姿を見せるゼウス、だが1分もたたない内に答えを出した。

 

「大丈夫だろう。キリトは人一倍警戒心が強いからな、クラディールが出てくるとなるとより一層慎重になるだろう。」

 

「それに」と前置き、

 

「アイツのことだ。結晶系アイテムの一つや二つ、何処かに隠し持って参加するだろうな…俺ならそうするぜ。」

 

そう高々と言い切るゼウスにレクスは、

 

「もし、全部渡していたら……?」

 

「ただの案山子ですな。全く大笑いってところだな。」

 

そう愉快そうに答えるゼウスだった。

 

「(あの少年が周りに流されなければ良いのだが……)」

 

「(ゼウス……お前には‘危機感‘というものはないのか?)」

 

レクスはキリト、エドは今後の情勢を心配する中、ゼウスはというとそれを知ってか知らずかいきなり、

 

「そうだ、最近良い酒が入ったんだ、三人で飲もうぜ。」

 

そう言って2人に背を向けて後ろの戸棚をゴソゴソし始めた。

 

「(でも、まぁ……アイツが動くのだとしたら、俺も動いてみるかな。それに………はっきりと言っておかないといけないこともあるしな。)」

 

二人に悟られないようにある秘めたことを決心したゼウス。

自分の行動がアイツにとってどのような影響をもたらすのか、それはゼウスでも分からない。少しでも良い方向に進んでくれればそれでよし、そして、その逆もまた考えられないこともないだろう。だが、例えどちらに転んでも、自分のある思いだけはちゃんと言っておかないとな、と思いつつ3人で過ごす静かな夜が過ぎていくのだった。

 

 

 

 

Tobecontnued…

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

第27話いかがだったでしょうか? エドがグラディールを尾行して得た情報を聞く回でした。本当はエドが尾行して、グラディールとゴドフリーが会っている所を1話まるまる使って書いても良かったのですが話しを進めたいので省きました。

それにしても仕方がないとはいえ、原作キリト君もこちらのキリト君も結晶アイテムを何で隠し持っていなかったんでしょうね……。

 

ゼウス「ケツの穴にでも入れておけばよかったのに………。」

 

主「まるで80年代の映画の言い回しみたいだな、アメリカ映画によくありそうだ。あっ、でも、今後ある人物はすごい所から結晶アイテムを取り出すぜ。」

 

ゼウス「えっ、マジでケツの穴から取り出すの?」

 

主「いや、そこから離れろよゼウス。」

 

 

 

 

さて次回は、ゼウスがある人物と接触、一体何を思い、何を語るのか………。

 

 

 

それではこの辺で、ではまた。

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
1
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択