「やあ、邪魔するよ」

やってきたのは天空稲荷神社の祭神・天洸。

「おや、お天さまお一柱(ひとり)とは珍しい」

「あたしだってたまにゃ一人でコーヒー飲みたいときぐらいあるさｗ」

「そうですか、では何にしましょう」

「んー、じゃあモカブレンドをいただこうかねえ」

「かしこまりました」

数分後。モカブレンドをたしなむ天洸。

すると入り口のドアが開き、ある3人組が入ってきた。

「ごめんくださーい」

「あら、EMCeeのみなさん、いらっしゃい」

入ってきたのは巷で噂の中学生バンドEMCee。

「そういえばみんな今日はここで演奏するんだって？」

「はい！お天さまはおひとりで？」

「まぁねｗたまにはこうしてのんびりしてみたくなってさ」

「それではEMCeeのみなさん、準備お願いしますね」

「「「はーい」」」

店内はコーヒーを飲みに来た常連客で相変わらずにぎわっているが、

この日はEMCeeが店内でライブをやるとのことで、常連客からはあたたかい拍手が贈られていた。

「…それでは聴いてください。新曲『Cheer Up！』」