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SAO~帰還者の回想録~ 第7想 明日奈は前に進む

本郷 刃さん

和人を目覚めさせるためにそれぞれが動き出す
そこで明日奈は自分のするべきことを定める

2017-05-24 20:16:10 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:5173   閲覧ユーザー数:4877

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SAO~帰還者の回想録~ 第7想 明日奈は前に進む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日奈Side

 

「……ええ、間違いなく和人のハンカチよ。

 この名前の刺繍は私がやって、あの子のお気に入りのハンカチだったから…。

 でも、どうしてこれを明日奈さんが?」

「実は……」

 

幼い頃の和人くんのハンカチを見つけて、集めたデータや写真を持ってもう一度病院に着いた。

既に戻っていた翠さんにハンカチを見せて確認を取って、事情を知らない翠さんに当時のことを話す。

 

「そう、和人が……ふふ、明日奈ちゃんと和人が一緒になったのは本当に偶然じゃなかったのかもね」

「はい。最初の出会いは偶然でも、SAOでの再会は偶然じゃなかったって思います」

 

これは前から思っていたこと。

わたしは和人くんと出会う為にあの日ナーヴギアを被ったと思って、だけど本当は彼と再会するためだったって思うともっと心が満たされた。

“たられば”の話、SAOで再会したわたしと彼がどちらも名前を覚えていて、

何処かの段階で本名を打ち明けていれば、それはそれでどんな未来があったのかなと想像しちゃう。

意味が無いことかもしれないけど、そう想うだけなら許してほしいかな。

 

「その話を聞いちゃったら他にも知りたくなったわ。

 明日奈ちゃん、みんなが揃うまで和人の話しを聞かせてもらっていいかしら? 勿論、惚気話でもいいわよ」

「そうね、私も知りたいわ。中々聞く機会も無いし、明日奈から見た和人君の話は興味があるわ」

「いつもはお兄ちゃんに弄られてばかりだし、あたしにも色々教えてくださいよ」

『わたしもパパのことがもっと知りたいです!』

「ん、それじゃあね…」

 

翠さんにお母さん、直葉ちゃんとユイちゃんにも聞かれて、みんなが集まるまでわたしは和人くんのことを話した。

わたしから見た桐ヶ谷和人(キリト)くんの姿を。

 

 

 

四人で話していて、しばらくするとみんなも集まってきたから話を終わらせる。

菊岡さんにみんなが集めたデータや情報の入ったメモリや写真を渡して、和人くんの搬送時間になる。

救急車に翠さんと直葉ちゃんが乗り込んで、先導する菊岡さんの乗る車にわたしとお母さんと八雲さんが乗る。

目的地は自衛隊施設、そこから自衛隊の大型ヘリで搬送するとのこと。

 

「あの、菊岡さん。本当に私もご一緒してよろしいのでしょうか?」

「勿論ですよ、結城さん。娘さんも居ますし、保護者の方も一緒の方が彼女も安心するでしょう。

 それに彼のことだっていずれはご家族になるのなら、いいんじゃないですか?」

「そう、ですね。ええ、彼は義息(むすこ)になるんですものね」

「き、菊岡さん、お母さんまで…///」

 

車の中で菊岡さんとお母さんがそう話をするものだから、さすがに照れちゃう。

和人くんが居れば、ある程度照れを和らげられるんだけどね。

 

「はは、いいじゃないですか明日奈さん。

 少なくとも、周りから見て貴女と和人の関係は喜ばしいものということです。親しい人達が祝福したくなるくらいに」

「あ、ありがとうございます、八雲さん///」

 

うん、八雲さんの言うようにみんながそう思ってくれてるのは嬉しい。

 

「私の方こそ付いてきてよかったのですかな?」

「むしろ時井さんに来ていただけた方が安全面の確保を行い易いですよ。

 今回もですが先の一件もあります、できれば警備の面で指摘や助言をいただければと思います」

「分かりました。任されましょう」

 

そうか、菊岡さんが八雲さんを先に招いたのはそういうことだったのね。

確かに今回の事件と前の『オーシャン・タートル襲撃事件』でも怪我の差はあったけれど、

和人くんが負傷してしまったことに変わりはない。

和人くんや施設全体の安全面で八雲さんほど心強い人はいないし。

 

「そうだ、菊岡さんに聞きたいんですけど。

 今日はわたし達がオーシャン・タートルに行きますけど、他のみんなはやっぱり行けないんですか?」

「いや、そういうことはないよ。一日一往復だけなら上の方に約束を取り付けることが出来たからね。

 全員が一度にというのは無理だけど、それなりの大きさのヘリだから一度に五人か六人なら大丈夫そうかな。

 勿論、施設内での撮影や情報漏洩は禁止させてもらうけどね」

「それなら良かったです。施設のことは当然だと思いますし、みんなも理解してくれるはずです」

 

オーシャン・タートルは日本政府の施設に該当するし、菊岡さんがその内容の約束を取り付けてくれたとはいうけど相当苦労したはず。

八雲さんならともかく、本当なただの民間人を態々自衛隊のヘリに一日一往復とはいえ乗せてくれるなんてありえない。

 

「簡単なことじゃなかったのは確かだけど、政府としてもそこら辺の融通は利かそうとしてくれたんだ。

 オーシャン・タートル事件での日本側の被害は軽微に済んだ、これは間違いなくキリト君の機転による功績だ。

 表立って名前を出せないし公表も出来ないけど、そこをちゃんと評価しているからこそ今回融通を利かせてくれたんだよ」

 

わたしが考えたことに気付いたのかそうじゃないのか分からないけど、菊岡さんがそう説明してくれたから少しは気が楽になる。

政府側も和人くんの才覚を失わせるわけにはいかないと判断したのかな?

そこで八雲さんに目を向ければ、ウインクをされた。

なるほど、菊岡さんだけじゃなくて八雲さんも進言したのかもしれない。

 

「そういうことだから心配しないでいいよ」

「ありがとうございます」

 

菊岡さんの配慮にお礼は欠かさない。

そのあとも雑談を交えつつ、わたし達の乗る車と和人くん達を乗せている救急車は自衛隊の施設へ向かっていった。

 

 

 

 

到着してすぐに和人くんがヘリに運ばれ、わたし達もそれに乗り込んだ。

救急車の間は翠さんが和人くんの手を握っていたそうだけど、今はわたしがしている。

ヘリは少しするとオーシャン・タートルに到着して、安岐さんを始めとした自衛隊の医務官の人達が移動をしてくれている。

 

「お久しぶりです、安岐さん」

「久しぶり、明日奈ちゃん。でも、桐ヶ谷君がこんなことになるなんて…」

「和人くんなら大丈夫です。いつだって、彼は戻ってきてくれましたから。だから今度も」

「そっか。明日奈ちゃんがそう言うのなら、大丈夫に思えるわ」

 

心配してくれた安岐さんを安心させるように言う。

安岐さんだっていままで和人くんを助けてくれた人だから、菊岡さんから指示を受けて驚いたかもしれない。

今回も安岐さんに力を貸してもらえるのは心強いかな。

 

「今回、桐ヶ谷君の体調管理を任されました安岐ナツキ二等陸曹です。彼のことは本官が責任を以て看護させていただきます」

「よろしくお願いします。あの、もしかしてですが、息子のリハビリの時にも…」

「はい。『SAO事件』『ALO事件』後のリハビリ時、それ以降のアルバイトで彼の担当をさせていただきました。

 リハビリの時に私が担当したのは現在の背景もありますので」

「そうだったんですか。和人はあの事件の時から、もう…」

 

翠さんは和人くんのリハビリとかを含めて安岐さんと会ったことがある。

その時のナースがここに居ることを知ったら疑問に思うのは仕方がないね。

 

「それにしても、凄い施設ね。生きている間にこんな場所に来るとは思わなかったわ」

「本当ならわたしもお母さんもこういうところとは無縁のはずだったからね」

 

お母さんはというと最初にオーシャン・タートルを訪れた時のわたしと似たような反応をしている。

実際、和人くんと出会わなければわたし達がここに訪れることは一生無かったはずだもの。

 

和人くんを運ぶ医務官の人達と菊岡さんに付いていき、わたし達は『ソウル・トランスレーター(STL)』のある部屋へ向かった。

 

到着した部屋、STLを使用するためのベッドに和人くんが寝かされて、

安岐さんが体調面の諸々の資料に目を通して、予め待機していた比嘉さんがSTL使用などの設定を済ませてくれていた。

 

「まさかこんな形で再会するとは思わなかったッスよ」

「ええ。出来れば和人くんも元気な時に会えれば良かったんですけど…」

 

比嘉さんは和人くんとゲームを介して仲が良い。

彼はレトロゲームというか、わたし達が生まれる前のゲームとかをよく和人くんにおススメしていて、偶にわたしもプレイしている。

そんな比嘉さんからしても今回の一件はそれなりにショックだったみたい。

 

「貴女も無理はしないようにね。キリト君が起きてから心配したら元も子もないわよ」

「凛子さん」

 

遅れてやってきたのは凛子さんだった。比嘉さんと設定を済ませた後、休憩していたとのこと。

和人くんとわたし達の到着を聞いてすぐに来てくれたみたい。

 

「彼のことは私達に任せてね」

「僕達がなんとかしてみせるッス」

「お願いします。凛子さん、比嘉さん」

 

わたしと話しを済ませると二人は翠さんとお母さんとも挨拶を交わした。

 

 

 

全ての準備を整えた時、凛子さんと比嘉さんから詳しい説明がされることになった。

 

「予め菊岡さんから簡単な説明は受けていると聞きましたけど、改めて私達の方から説明をさせていただきます。

 今回キリト君の精神にアプローチを掛ける方法ですが、

 元々は医療用のフルダイブマシンである『メディキュボイド』で試みることが出来ないかと思案したからです」

「メディキュボイドで、ですか?」

「ええ。ただ出力や設定調整などを行うためにメディキュボイドを使用するには患者さんのことを思うと憚られて。

 そこでメディキュボイドの性能を上回りつつ、同程度の出力に合わせて調整することのできるSTLで実験をし、成功したのです。

 精神と言いましたが、実際には脳へのアプローチなので被験は全て職員が行いましたけどね」

 

この実験にも和人くんは見学・意見する立場で参加していたらしい。

というか、和人くんが『アンダー・ワールド(UW)』に関連するバイトをしていた時に同時進行で行っていたとのこと。

 

「フルダイブ中に得た情報を覚えていられるのなら、

 例え意識喪失状態だったとしてもフルダイブさえさせることが出来れば精神、つまり意識へのアプローチは可能ではと判断したのです。

 そこで実験の際に予め眠ってもらっていた職員をSTLでフルダイブさせた後、端末に入れた情報を流したところ、

 フルダイブ後に目を覚ましたらその情報を得ていました。

 他の職員にも映像や写真を流したところ全員が覚えていたので、

 今回はそれに倣う形で和人くんの過去に関する情報などを集めてもらいました。本人の情報に関するものが一番いいと思ったので」

「あの、息子の意識へのアプローチというのは、実際のところどうやるんですか?」

「フルダイブマシンというもの自体が脳・精神・意識などに干渉するものですので、正確に言えば脳に干渉します。

 脳と言っても部位によって司るものが変わりますが、

 そのほとんどが記憶と精神などに関わっているので脳全体へのアプローチともいえます。

 STLはこの方面で無類の性能がありますが、私達スタッフも全力で対応いたします。

 ですからお母様、どうか息子さんを助けたいという彼女の想いを信じてあげてください」

 

翠さんが和人くんの体を心配して凛子さんに尋ねて、それに凛子さんは全力を尽くすことを約束することを告げた。

でも、初対面の自分達は信じられないと思うから、だから凛子さん達を信じているわたしを信じて欲しいって言った。

 

「翠さん。皆さんなら大丈夫です。ここのスタッフの人達は和人くんの仕事仲間で、彼が信じている人達ですから」

「……ありがとう、明日奈ちゃん。すみません、続きをお願いします」

 

翠さんはもう迷いのない表情でそう促して、凛子さんは続きを話す。

 

「彼が自分の記憶という過去を第三者視点で見て、聞くことで覚醒するための刺激に利用することになります。

 意識喪失下であっても、フルダイブさえ成功すればあとは眠ったままでも彼が情報などで補った記憶を過去という形で追体験していきます。

 その設定も整えてありますから、あとはその情報を流していき、経過を見守ることになります」

「その際に僕達がキリト君の情報を見ることは絶対にしませんし、

 僕達が彼の記憶や過去を見ることは不可能なので安心してくださいッス」

 

あとはスタッフ一同の手腕が問われるのね。

少しでもSTLの出力や調整、和人くんの体調管理を誤れば大惨事に繋がる。

 

「仮に和人の記憶や過去を覗くことが出来ても、それが和人にバレてしまえばこちらの命がありませんね」

「いやはや、時井さんの言う通りッスね!」

 

八雲さんの一言で比嘉さんは冷や汗を流しながら敢えて大声でそう言ったのは、一瞬だけ奔った寒気を誤魔化すためかな。

 

『うぅ、パパのことですから…』

「お、お兄ちゃんなら本気でキレかねないね…」

「我が息子ながら否定できないわ」

「そんなことはないと思うけど……て、ねぇ明日奈。お母さんから目を逸らさないで」

 

ごめんね、和人くん。わたしも否定できないや…。

 

「ま、まぁこのことは不可能なことだから置いておこう」

 

菊岡さんが話を戻そうと声を掛けて、周囲のスタッフさん達も含めて満場一致で賛成する。

 

「では桐ヶ谷翠さん。概ねはこのような形になりますが、最後の確認です。よろしいですか?」

 

凛子さんが翠さんに最終確認を取る。

 

「はい。息子のこと、どうかよろしくお願いします」

「分かりました」

「了解しました。我々全スタッフの総力で以て、桐ヶ谷和人くんを目覚めさせます」

 

最終確認が取れ、凛子さんも頷き、菊岡さんの言葉で全スタッフがその場で姿勢を正した。

わたしはその場で深く頭を下げて、それに翠さんも直葉ちゃんも、お母さんも八雲さんも続いて頭を下げた。

あとはもう、彼らに託そう。

 

「これより桐ヶ谷和人君の意識覚醒作業に移る。各員、仕事を始めてくれ」

「「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」」

 

菊岡さんの開始宣言でスタッフの人達が全員動き始めて、わたし達はその姿を見守る。

 

 

しばらくして準備が整ったのか、みんなの動きが緩やかになった。

 

「菊岡二佐、全ての準備が整いました」

「後はフルダイブを開始するだけッス」

「分かった。では、始めますね?」

 

スタッフの人と比嘉さんの報告を受けて、菊岡さんはわたし達に本当の最終確認を取り、全員で頷いて応える。

 

「……フルダイブ開始だ」

「フルダイブ、開始します!」

 

少しの間を空けて、菊岡さんの指示が出てスタッフさんがフルダイブをスタートさせた。

 

STLの駆動音がさらに大きくなり、和人くんを目覚めさせるための作業が始まった。

 

 

 

 

和人くんの体の大半を包んでいるSTLをわたしは見つめている。

 

「STL、魂に関わるフルダイブマシンね…」

「翠さん」

 

そこで翠さんに声を掛けられた。その後ろにはお母さんと直葉ちゃんも一緒に居る。

 

「こんな状況じゃなかったら、菊岡さんに許可でももらってウチの雑誌の記事にしたんだけどね」

「あはは、それじゃあ菊岡さんの胃が大変なことになっちゃいますよ」

 

こんな冗談を言えるくらいには翠さんも落ち着いてきたのかもしれない。さっきまでは

結構気丈に振舞っていたようにも見えたから。

 

「明日奈。貴女本当に東京に戻るの? 学校は休んで彼の傍に居てもいいのよ」

「ううん。東京に戻るし、学校にも行くよ。勿論、毎日ここにも来るつもり」

 

お母さんは学校を休んでいいから、和人くんの目が覚めるまでここに居てもいいと言ってくれた。

翠さんや直葉ちゃんもそうしたらいいと言ったけど、わたしはそれを拒否した。

 

「ちゃんと学校に行って、勉強も課題も熟してくるよ。

 わたしも和人くんも今度で卒業するつもりだし、ここで学校を休んで大学入試に支障をきたしちゃいけない。

 和人くんと一緒に進むなら、甘えてばかりじゃいられないもの。彼はわたしより、ずっと先を歩いてるんだから」

 

わたしと和人くんは二年卒業組、それは里香と志郎君と景一君もだし、黒猫団のみんなもそう。

成績や出席日数、授業態度や課題提出、事件後の精神面などをクリアして、卒業試験を合格することで卒業認定を受けられる。

その間にも大学などへの進学手続きや就職活動もあって、わたし達は全員が進学組になる。

そのためにもいまの時期を逃してしまうわけにはいかない。

 

「彼の傍に居てわたしが卒業とか進学の機会を逃したら、和人くんが目を覚ました時にきっと責任を感じちゃうと思う。

 そんな思い、彼にさせたくない。だからわたしは自分に出来ることをするだけ。

 ただ待つだけがわたしに出来ることじゃないから」

「明日奈……そう、貴女がそこまで言うのなら私はもう何も言わないわ。でも、甘える時は甘えていいからね」

「うん。ありがとう、お母さん」

 

またお母さんはわたしを抱き締めてくれた、いまがその甘える時だから。

 

「ありがとう、明日奈ちゃん。和人のためにそこまで言ってくれて。

 わたしも来られる時は来るけど、行けない時はお願いしてもいいかしら?」

「勿論です」

「明日奈さん。あたしもちゃんと学校に行きます。お兄ちゃんのこと心配だけど、それで疎かにしちゃったら、きっと怒られちゃう」

「和人くんは怒らないよ。でも、心配はすると思うなぁ」

 

二人も自分に出来ることをしようとしている。それは和人くんを信じているからだと思う。

 

「では、和人は私が守りますよ」

「八雲さん」

「家族には東京に戻れば話しますけどね。こんな時こそ、師の役目ですので」

 

STLでの守りは凛子さんと比嘉さんが、肉体面は八雲さんと自衛隊の人達が彼を守ってくれる。

 

『ママにはわたしが付いてますからね』

「ありがとう、ユイちゃん。パパの体調報告、お願いね」

『はいです!』

 

ユイちゃんもわたしを気遣ってくれる。

思えば、わたしがこうして居られるのはこの娘の存在が大きいはず。

わたしだけだったならきっと脆くなっていたと思う。

 

みんなの力があるから、わたしはただ待つんじゃなくて進んでいられる。

 

「そろそろ戻りましょう。みんなにも話さないと」

 

東京で待つみんなの所へ、そのために一度和人くんの許を離れる。彼の方に視線を向ける。

 

「和人くん、また来るからね。いまはゆっくり休んでいて」

 

お互いの為にいまは離れて進もう。

 

わたし達はいつだって一緒に居られるんだから。

 

明日奈Side Out

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

あとがき

 

ようやく完成しました、今回はマジで難産でしたよ・・・。

 

この話に関してはストーリー上どういう状況なのか把握するためには必要でしたが、実質読まなくてもいい回でした。

あくまでも補足的な話なので次回からはまた過去の話に戻ります。

 

とはいえ、明日奈の新たな意思表示を認識できる話でもあるため、そういったところを覚えていてくださればと思います。

 

本編もあとがきも短めでしたが次回からまた頑張ります、うんマジで・・・。

 

次話は和人が自身の家族関係を知る話です、内容的に言えばシリアス向きになりますので注意。

 

それでは次も執筆を頑張ります。

 

 

 

 


 
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