No.779758

九番目の熾天使・外伝 ~短編その⑱~

竜神丸さん

タカナシ家の休日 その1

2015-05-26 17:11:24 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:15766   閲覧ユーザー数:2184

これは、ある日常の話である…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「休暇、ですか…?」

 

「そうだ」

 

楽園(エデン)の団長室にて、任務を終えて帰還したばかりのロキとルカは、クライシスから一週間の休暇を言い渡されていた。突然過ぎる休暇にロキとルカが呆気に取られる中、クライシスは椅子に座ったままコーヒーを飲み干す。

 

「ソラや君達が頑張ってくれているおかげで、こちらもいくらか仕事が楽になっている。少しは肩の力を抜いて来ると良い。どのように過ごすかは、君達が自由に決めたまえ」

 

「は、はぁ…」

 

「でも、それだと僕等の仕事は…」

 

「何、お前達が気にする必要は無い。いざという時は竜神丸を扱き使ってやれば良いだけの話だからな」

 

((頑張れ竜神丸…!!))

 

「さて、他に質問は無いかね?」

 

「いえ……失礼します」

 

「失礼します」

 

さりげなく仕事が増えてしまった竜神丸の事はさておき。休暇を言い渡された二人はクライシスに対して素直に頭を下げ、団長室から退室。部屋に一人残ったクライシスの後ろから、転移した竜神丸がヌッと姿を現す。

 

「勝手に仕事を増やされると困るんですがねぇ、団長」

 

「お前の事だ、どうせ実験以外にする事など無かろう? それなら少しは旅団の為に働きたまえ」

 

「そういう仕事なら、刃さんやokakaさんにでも回せば良いでしょうに…」

 

クライシスの無茶ぶりに溜め息をつきながらも、竜神丸はクライシスの目の前の机に置いてあるコーヒー入りのカップを手に取り、一口だけ飲む。

 

「それで、一体何の用でこの私を呼んだのですか? 出来れば簡単な仕事であって欲しいものですが」

 

「それは無理な話だな。実を言うと、私の部下から重要な情報が届いたところでね。何でも…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とある世界で、あの“オピウコス”が見つかった……という情報が回ってきてね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何ですって?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クライシスから告げられた一言。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その一言に竜神丸は珍しく、その表情から余裕が消え去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地球の海鳴市、タカナシ家の民家…

 

 

 

 

 

 

「―――という訳でタカナシ家、早速で悪いが家族会議を開くぞ!」

 

「いきなり過ぎるよキリヤ兄さん」

 

ユウナの突っ込みもスルーし、ロキは机をバンバン叩き張り切った様子を見せていた。というのも、彼とルカは今まで任務で多忙だった事からユウナとルイの事をかまってやれなかったという申し訳なさもあった為に、この一週間の休暇を使って何か楽しい事をやって過ごそうと思っていたのだ。しかし…

 

「そうは言っても兄貴、何をやるのさ?」

 

「む、それは……アキヤ、お前も考えてくれ」

 

「決めてないのかよ!? そこはもう決めとけよバカ兄貴!!」

 

「お? お前今バカって言ったな? 思いっきりバカって言いやがったなお前?」

 

「あ~はいはい、喧嘩なら後にしてね二人共。ルイが置いてけぼり食らってるから」

 

「あははは…」

 

「む、すまんな……ごほん。さて、悔しいがアキヤの言う通りでな。まずはこの一週間の休暇で何をしようか、それから決めようと思う」

 

「それなら、私達だけじゃなくて他の皆も呼ぶべきだと思います」

 

「む? ルイ、どうしてだ?」

 

「だって、それならより多くの意見が出ますし、それに大勢いた方が皆も楽しいですから!」

 

「流石俺の妹、よく分かってらっしゃる!! バカ弟とは大違いだ!!」

 

「ヲイ」

 

「ひゃ、く、くすぐったいですよ~!」

 

(流石シスコン、本当に揺るぎない)

 

ルカの突っ込みも無視したままロキはルイの頭を全力で撫で続け、ユウナはそんなシスコンな兄の姿を見て呆れる事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という訳で…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジンバを一週間だけ寄越して欲しいって?」

 

まず、ロキは支配人に対して連絡を入れる。目的は支配人と行動を共にしている契約イマジン―――ジンバだ。

 

≪あぁ。今、そっちにジンバはいるか?≫

 

「まぁ、いるっちゃいるが…」

 

『キリヤ殿、私を呼んだか?』

 

≪お、いてくれて助かった。せっかくだからお前も付き合ってくれ。一週間だけで良いんだ≫

 

『む……しかし、私もレイとの任務が忙しいのだ。すまないが、今回はお断り―――』

 

≪ちなみにこれは俺じゃなく、ルイのお願いでもある事を忘れるなよ?≫

 

『すぐにオーライナーで向かわせて貰おう』

 

「変わり身早ぇなオイ!?」

 

ルイの名前が出た途端にジンバは前言撤回し、支配人もそれに素早く突っ込みを入れる。最も、ルイとジンバの関係を知っている支配人は、溜め息をつきつつジンバの背中を押す。

 

「まぁ良い。行って来い、ジンバ。たまにはルイちゃんにも会ってやれ」

 

『…かたじけない』

 

≪よし、決まりだな≫

 

まず一人、ジンバの参加が決定した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ? 俺も?」

 

≪そうだ、お前も来いハルト≫

 

次にロキは、ハルトに対しても声をかけていた。ちなみにハルトはディアーリーズ達と一緒に涼しむべく、楽園(エデン)の食堂にてアイスクリームを食べている真っ最中だった。

 

「行って来たらどうですかハルトさん。ルイさんも喜ぶと思いますよ」

 

「あぁ~そっか……うし、んじゃ俺も行かせて貰うかねぇ」

 

「なら私も行かせて貰おうかしら!!」

 

「「「「「どっから湧いて来たエロ女!?」」」」」

 

≪うげ、葵さん…!!≫

 

ハルトの参加も決定した直後、テーブルの下に隠れていた葵がニュッと姿を現した。彼女の突然の登場に、アイスクリームを食べていたディアーリーズ達は一斉に口に含んでいたアイスクリームを噴き出した。

 

≪くそ、葵さんには知られないように行動してたってのに…!!≫

 

「いつにも増して酷い毒を吐くわねキリー!! イジメかしら!? イジメはいけないわよ!! 夜のイジメなら良いけど!!」

 

「「「「「何を堂々と喋ってんだおっぱい痴女が!!」」」」」

 

「いい加減考えようぜ葵さんや、何で自分が普段こういうので呼ばれないのか」

 

「何、私に原因があるというの!? 失敬ね!! この誰よりも孤独で天才でエロティックな私の、一体何処に不満点があるというのかしら!?」

 

≪さっき自分が言った台詞をもう一度言ってみろ、そしてその自己評価の時点でアンタもう駄目だよ!!≫

 

「無理ね、自分が数秒前に何を言ったかもう忘れちゃったもの!!」

 

≪…支配人の普段の苦労っぷりがよ~く分かった≫

 

「今回はロキさん、お疲れ様です」

 

ロキの突っ込みも空しく、結局はハルトだけでなく葵も同行する事となってしまうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は戻り、海鳴市…

 

 

 

 

 

「や、おはよう二人共」

 

「うん、おはようアキヤ君」

 

「…お、おはよう」

 

ルカはルカで、月村すずかとアリサ・バニングスの二人を呼び出していた。呼び出された彼女達はとある公園の噴水前まで到着し、二人を呼び出した張本人と合流する。すずかは純粋に笑顔で挨拶し、アリサは視線を逸らしつつ挨拶する。

 

「アキヤ君、本当に良いの? 私達も一緒に参加して」

 

「あぁ、大丈夫だ。兄貴達には既に言っておいたからさ。むしろ来てくれて嬉しいよ」

 

「べ、別に私は……アンタに会いたくて来た訳じゃないんだから…!!」

 

(顔を赤くして言っても説得力ないよ、アリサちゃん…)

 

アリサは少し顔を赤くしつつもルカをビシッと指差し、いつものツンデレ染みた発言をしてみせ、そんなアリサの様子をすずかは苦笑しつつも笑顔で眺め、ルカは頭の上に「?」とクエスチョンマークを浮かべる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に…

 

 

 

 

 

 

「え、休暇ですか?」

 

「そうなの。もし良かったら、あなたも一緒に来る? 刀奈さん」

 

海鳴図書館にて勉強中だった湯島刀奈にも、ユウナが声をかけていた。かつての恩師の前だからか、刀奈は机の上で開いていた数学の教科書を閉じ、かけていた眼鏡を外す。

 

「あぁ、えぇっと……最初の二日間だけは大丈夫です。残りの五日間は部活があるので、参加は出来ませんけど」

 

「うぅん、数日間だけでも参加してくれるのは嬉しいな」

 

「あはは……それで、その一週間は一体何をするんですか?」

 

「未定」

 

「へ?」

 

「実を言うとさ、まだ何をするのかまでは予定も決まってないんだ。だから呼べる人達も呼んで、集まった皆でこれからの予定を決めようって事にしてるんだ」

 

「は、はぁ……まぁ、部活の予定と被るような事が無ければ大丈夫です」

 

「そう? ありがとう、キリヤ兄さんも刀奈さんに会いたがってたから」

 

「んなっ!?」

 

“キリヤ”という名前が出た瞬間、刀奈は一瞬の内に顔が赤く染まり上がる。

 

「な、何でそこであの人の名前が出るんですか…!!」

 

「え? 仲良いんじゃないの?」

 

「全然違いますから!!」

 

刀奈は全力で否定する。その際に机をバンと叩いてしまった事から周囲の人達が反応し、刀奈は慌てて周囲の人達に謝ってから椅子に座り直す。

 

「た、確かにあの人にも助けて貰った恩はありますけど……それとこれとは話は別です」

 

「ありゃ、まだ怒ってる?」

 

「お、怒ってる訳じゃありません。ただ…」

 

「ただ?」

 

「…や、やっぱり何でもないです!」

 

「ふぅ~ん? 本当に~?」

 

(あぁもう、何でこんなに攻めて来るんだろうこの人は~…!!)

 

ユウナは何となく察したのかニヤニヤ笑みを浮かべ、刀奈は恥ずかしそうに顔を別方向に向ける。何とか今の空気を変えてやろうと思考を張り巡らせた結果、刀奈はある事を思い出す。

 

「そ、そういうユウナ先生はどうなんですか」

 

「え、私?」

 

「そうですよ。だってあの…ユウナさんだって、マフラーの人と…」

 

「あぁ、スノーズさんの事? 刀奈さんが思ってるような関係には至ってないかな」

 

「え、そうなんですか…?」

 

「普段は私もイラストレーターの仕事で忙しいし、スノーズさんも常に海鳴市にいる訳じゃないから……あ、でも少し前に海鳴デパートの前で、シグマって人を思いっきり蹴ってるところなら見たかも」

 

(何やってんですかその二人)

 

シグマに関しては、刀奈も幽霊騒動の件で出会った事ならあった。そんな彼がスノーズに冷たい目で見られながら蹴り飛ばされている光景が思い浮かび、刀奈は思わず引き攣った笑みを浮かべる。

 

「それで、居場所は分かってるんですか?」

 

「キリヤ兄さんが旅団の人達に聞いてみたんだけど、ちょうど良いタイミングでこの海鳴市に戻って来てるらしいんだ。良かったら一緒に来る?」

 

「…まぁ、ユウナ先生がそう言うのなら」

 

結果、刀奈も同行する事となった。それから海鳴図書館を出た二人は、早速そのスノーズがいるという情報のあった場所まで向かってみたのだが、そこには…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――で、何か言いたい事はあるのかなぁ? シグマ」

 

「痛ででででででででででででででで!? ちょ、待てスノーズ!? 折れる、マジで折れる、折れてはいけない方向に腕が折れるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンビニ前にて、相変わらずコートにマフラーを纏ったままのスノーズが、シグマに対して容赦なく脇固めを炸裂させていた。シグマの左腕からはメキメキ骨の軋む音が鳴っており、それを見ていたユウナと刀奈は思わず唖然とした表情になる。

 

「全く。いつの間にかいなくなったと思ったら、勝手に僕の財布でスイーツを買い占めた? 今まで散々制裁を加えてきてあげたのに、まだ懲りてないみたいだねぇ君という奴は」

 

「わ、悪かったって!! だからお前の分もスイーツは買ってあるっつってんだろうが…あだだだだだだだ!?」

 

「あるか無いかはどうでも良いんだよ。勝手に人の財布を使うという失礼な行為が二度と出来ないよう、この両腕はバキバキに圧し折っておいた方が僕にとっても平和だからね」

 

「既に折れる事は確定済みなのかぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!??」

 

結果的にノックアウトされたシグマを踏みつけながら、自身の服の汚れを払うスノーズ。そんな彼も、ようやく近くで見ていたユウナと刀奈の存在に気付く。

 

「あれ、君達は…」

 

「あ、どうも。スノーズさん」

 

「え、えっと……何をやらかしたんですか? この人」

 

「あぁ、話せば長くなるんだけど…」

 

スノーズは語り出した。数十分前、期間限定でしか食べられないスイーツに目をつけていたシグマは、自身の資金とスノーズの資金も合わせてスイーツを買い占めようと企み、スノーズからコッソリ財布をすり取ってからスイーツを買い占めてしまったのだ。当然、彼のそのアホな行動はスノーズに数分でバレてしまい、お仕置きとして様々な関節技をシグマに炸裂させ続け、現在に至るという訳である。

 

「何というか…」

 

(ガチモンの馬鹿だ、この人)

 

今もスノーズに踏みつけられているシグマを見て、刀奈が素直に思った感想がそれである。戦闘面では好戦的な一面を見せつけるシグマだが、日常面では戦闘時のような凶暴性はひと欠片も存在していなかった。

 

「罰として、彼の買ったスイーツは全部僕が没収させて貰ったんだ。かと言って、買った数が多い所為で一人じゃとてもじゃないけど食べ切れない。せっかくだ、君達も食べるかい?」

 

「あ、良いんですか? ありがとうスノーズさん!」

 

「そ、それ、俺のスイーツ…」

 

「うん、君はちょっと黙ってようか」

 

「ちょ、まだやる気かお前…ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」

 

(うわぁ凄い、華麗に決まった)

 

未だ黙ろうとしないシグマに、スノーズは腕ひしぎ十字固めを炸裂させ、今度こそ完全に撃沈させる。流れるように関節技を決めてみせたスノーズに対し、刀奈は尊敬と畏怖の念を同時に抱く。

 

その時…

 

「キャー泥棒ーッ!!」

 

「「「!」」」

 

サングラスや白マスクで顔を隠した黒服の泥棒が、盗んだ買い物袋を持って走って来た。泥棒の手にはナイフが握られており、それの所為で周囲の人達は泥棒を避けるように離れていく。

 

「あら、泥棒?」

 

「ふぅん、今時いるものなんだね」

 

「!? チィ、退けゴラァ!!」

 

スノーズは右手をゴキンと鳴らし、ユウナと刀奈の前に立つ。泥棒は臆さず立ち向かい、ナイフをスノーズに突き立てようとした……その直後。

 

-ジャラララララララ!!-

 

「!?」

 

「いっ!? な、何だ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

狭い路地から飛び出した無数の鎖が、泥棒の全身に巻き付いた。スノーズが驚く中、泥棒は訳も分からぬまま路地に引きずり込まれていく。

 

「ひぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

 

路地から聞こえてきた悲鳴にユウナと刀奈がビクッとしてから数十秒後、路地からはボロボロ状態の泥棒が盗んだ買い物袋と一緒に放り出された。そこに追いついた女性が買い物袋を無事に取り戻し、泥棒は後から到着した警察にあえなく御用となった。

 

「今のは…」

 

「迷わず女の子を後ろに下がらせ、一人立ち向かうその姿……ご立派でしたよ」

 

「!」

 

先程無数の鎖が飛び出していた路地から、長い黒髪の女性が姿を現した。その女性の姿を見て、ユウナは「あ!」と声を上げる。

 

「リディアさん!」

 

「お久しぶりですね、ユウナさん。元気にしていましたか?」

 

現れた女性―――リディアはユウナを見て、ニコリと優しげな笑みを浮かべるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海鳴市、その外れの森…

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、くそ…!!」

 

ある一人の次元犯罪者が、海鳴市に逃げ込もうとしていた。

 


 
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