No.74866

真・恋姫無双外伝~覇王の願い~星詠編2

真・恋姫無双外伝です。
アフターのアフターですので僕の前作を知らない人はえ?ってなっちゃうかもです(´・ω・`)

にしても、書いてるときも思ったけど、ここまで強い子にする予定ではなかったorz

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2009-05-22 00:28:17 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:13156   閲覧ユーザー数:10755

覇王の願い・星詠編

 

第2話『曹魏史上最悪の出会い』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業開始直前。

どうしてこんなに楽しいんだろ。

はっきり言って時間の無駄この上ない授業なんてものを押し付ける教師をここまで待ち望んだときはない。

 

ガラッ

 

木製の扉が勢いよく開いた。

来た!

 

ポトッ

 

そして、開いたはずの扉からは誰も現れることはなく、

ただ空しい音を立てて黒板消しがひとつ、地におちた。

 

 

【一刀】「一応、俺も元学生だからな、こんな古典的な罠にかかるわけないんだよ薫!!!!!!」

 

後半になるほど口調を強めて一刀がどなった。

 

【薫】「な・・・そんなぁ~~・・・」

 

【一刀】「ふ。もう一度修行して出直してくるんだな」

 

【薫】「じゃあ、帰ってもいいの!?」

 

【一刀】「いいわけないだろ!!」

 

一刀が拳を振り上げ、

そのまま薫の頭へと振り下ろす!!

 

 

 

――――ガキンッ

 

 

・・・・。

 

・・・・・。

 

【薫】「・・・・・テヘ」

 

【一刀】「・・・・・・・ってえええええええ!!」

 

【薫】「ふはははは!かかったな、北郷!!!」

 

机に飛び乗り、盛大に指をさしてやる。

 

【一刀】「お前・・・・これ何いれた・・・・?」

 

【薫】「昼間の間に鉄板をねー」

 

こうなるとは読めていたので、いざというときの盾を作っておいたのだ。

 

【薫】「うぅむ。こうすると鞄も結構武器になるね♪」

 

【一刀】「っつ~~~。・・・・この!」

 

と、一刀は薫の乗っている机に足払いをかける!

 

ドンッ

 

【薫】「ちょっって、うひゃあああ!!・・・・・・・・・・・・・・・いてて・・・」

 

少し派手に落ちているがいつものことなので特に騒ぐことも無く。

 

【一刀】「ったく・・・しょうもないことやってないで、ちゃんと道具だして椅子にすわれよ」

 

【薫】「くぅ・・・・まあ、今日はこのくらいにしといてあげるよ・・」

 

ガタっと倒れた机を起こして、席に座る。

クスクスと笑い声が聞こえるけど、特に気にならない。

これもいつものことだ。

 

で、授業と呼ばれるものが楽しいと思えるのがここまでで、ここからはひたすら睡眠誘導時間にはや変わり。

実際ほんとにたいく・・・・つ・・・・・。

 

Zzz...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

・・・・・・・・・。

 

 

 

・・・・・・。

 

 

 

・・・。

 

 

 

っは!

 

 

【薫】「・・・・・ん、え、えと・・・・」

 

【一刀】「おはよう」

 

【薫】「・・・・・おはようございます」

 

【一刀】「全部寝るってある意味すごいぞお前。」

 

ぽふ・・・・と本を丸めて頭を小突かれる

 

【薫】「あ・・・あははは・・・・いやぁ、自分でびっくり・・・・」

え・・・・。

やばい、そこまでサボるつもりじゃなかったのに

 

 

気づけば窓の景色は茜色になっていた。

午後の授業はたしか読み書きもあわせて、3つあったはず。

 

【一刀】「・・・・・。」

 

【薫】「あ・・・あ、え、えと・・・・その・・・」

 

正直きまづかった。

今までいろいろサボったこともあったけど、さすがに後半全部なんてはじめてだった。

 

【一刀】「学校、そんなに嫌か?」

 

【薫】「・・・・・え?」

 

意外だった。

そんなこと聞いてくるなんて。

 

【薫】「嫌ってわけじゃ・・・ないんだけど・・・」

 

【一刀】「じゃあ、なんでだ?」

 

なんで。

主語がないのに、意味がわかってしまう。

 

【薫】「いや、そのなんていうか・・・・・・」

 

【一刀】「ん?」

 

【薫】「全部・・・知ってるから・・・・さ・・・」

 

【一刀】「・・・え?」

 

【薫】「その・・・今までの授業の内容、全部。読み書きも計算も歴史とかも。」

 

【一刀】「知ってるって、今まで2年弱やってきた内容全部?」

 

【薫】「うん、ついでに言うとこれからやりそうな内容っていうか、教科書の内容も・・・」

 

【一刀】「・・・・」

 

【薫】「だから・・・なんていうんだろ。老人に何回も同じ話される感覚?」

 

【一刀】「ろ、老人って・・・・」

 

【薫】「あ、先生が老人っていうんじゃなくて、えと・・・。」

 

 

 

どうしよ・・・・。

さすがに・・・怒ってる?

 

 

 

【一刀】「・・・・ははは」

 

【薫】「えっと、え?先生?」

 

【一刀】「ははは・・・あ、あぁ、別に怒ってるわけじゃなくてさ」

 

怒ってない?

 

【一刀】「予想以上だったんで、ちょっとびっくりしただけ」

 

【薫】「え、怒ってないの?」

 

【一刀】「ああ、怒ってない」

 

【薫】「そ、そっかぁ・・・」

 

【一刀】「そこで安心されてもな・・・。まぁ、今日は仕方ないとして、明日からちゃんと受けろよ?」

 

【薫】「あ、うん」

 

【一刀】「よし、それじゃ今日は帰れ」

 

【薫】「は~い」

 

どうやら、お咎めなしっぽい。

それならと急いで帰る仕度。

 

【薫】「じゃ、先生またねーー」

 

【一刀】「ああ、また明日な」

 

 

 

 

 

 

 

 

家への帰路の途中。

 

【薫】「ふぅ・・・どうしたんだろ。」

 

自分が自分の想定外のことをするなんて

まあ、言っても授業を寝過ごした。それだけなんだけど。

 

【薫】「にしても・・・・先生の目を見るのはまずいな。あれ見ちゃうとさすがに落ちるわ」

 

そういうことにまったく興味すらなかった自分ですら、少し来るものがあった。

宮廷では女官全員があの人にメロメロだって噂もうそじゃないかもしれない。

 

 

【薫】「まあ、気をつければ大丈夫か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【一刀】「凪。」

 

【凪】「はい、隊長。」

 

【一刀】「秋蘭に伝えてくれないか?予定の3分の1くらいになりそうだと。」

 

【凪】「は。ではすぐに。」

 

【一刀】「頼むよ」

 

スっと凪の気配が消え、そのまま一人になる。

 

予想以上。

そうとしか、言えなかった。

まさか、もう知っているとくるとはね。

 

 

【一刀】「そろそろ、動き出すかもしれないな」

 

空を見上げてつぶやく。

それは何の変哲も無い茜空。

ただ、夏の湿った風が突き抜ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【薫】「ああ、いそがないとーーー!」

 

夕暮れの街を走り抜ける。

さっさと帰らないと、時間が無い。

正直、学校での勉強よりこれからの家での時間のほうが私にとって重要だ。

 

【薫】「今日はようやく孫子を読み終えるんだから・・・・っ!・・・は・・は・・・」

 

息切らせ、いくつもの曲がり角を曲がっていく。

路地のような場所をいくつも抜け、大きいとおりにでれば、最短距離で帰ることが出来る。

そして、最後の大通りにでる曲がり角。

 

【薫】「よし、ここさえ・・・・・・ってどいてどいてーーー!!」

 

 

【華琳】「・・・・・・・え?」

 

 

――――ドン!

 

 

【華琳】「きゃあ!」

 

【薫】「わわ・・・」

 

ドサっとお互い尻餅をつく。

 

【桂花】「か、華琳様」

 

ん・・・だれかにぶつかったのか・・・・

 

【薫】「あ・・・えと、ごめんね!じゃあ!」

 

早く帰りたいんだから、こんなところで時間を食っている暇はない」

 

【桂花】「ちょっと、あな――」

 

【華琳】「待ちなさい」

 

【薫】「・・・え?」

 

【桂花】「・・・・・華琳様?」

 

声をかけられ、止まってしまった。

というか、何か惹きつけられた。

 

【華琳】「そちらからぶつかっておいて、それで済ますつもり?きちんと謝罪なさい。それで許してあげる」

 

・・・・・

 

・・・・え?

 

なに?

 

【薫】「・・・・は?」

 

なんなの『こいつ』

 

【薫】「今謝ったよね?ごめんって、聞こえなかった?」

 

【華琳】「あれが謝罪と呼べるものかしら?適当に済まそうとしてるのが見え見えなのよ」

 

【薫】「・・・・・・・・・」

 

 

なんなの?

 

・・・・・なんで

 

【華琳】「聞こえなかったかしら?謝罪しなさいといってるの」

 

 

【薫】「あのさ・・・・私どいてって言ったよね?」

 

【華琳】「だから?こちらが歩いているところに貴方が突っ込んできたんでしょう」

 

なんで・・・・こんなにイラつくの?

 

【薫】「わざわざ声かけたのに、どかなかったそっちは何も悪くないわけ?」

 

【華琳】「・・・・・・・」

 

【桂花】「ちょ、ちょっと貴方、華琳様になんて口――」

 

【薫】「関係ないのは黙ってて!!!!」

 

【桂花】「っひぅ!・・・・・」

 

 

 

【華琳】「貴方・・・私が誰か判って言ってるならたいした度胸ね」

 

【薫】「何?名前覚えてほしいの?」

 

 

【華琳】「・・・・・・・・・・・」

【薫】「・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【一刀】「~~~♪」

 

学校での仕事もおわったので、帰りに点心を買って歩いていた。

まあ、お疲れ様ってことで。ひとつしかなかったから、季衣に見つからないようにしないとな。

 

そうして、街中を歩いていると・・・・

 

 

【薫】「関係ないのは黙ってて!!!!」

 

【桂花】「っひぅ!・・・・」

 

薫?

 

そして桂花が悲鳴・・・・?

 

と、よく見ると薫の向こうにもう一人いることに気づいた。

 

【一刀】「うそ・・・・・」

まずい。

 

 

 

 

【華琳】「・・・・・・」

【薫】「・・・・・・」

 

 

 

薫と華琳が出会ってるなんて、秋蘭の奴知って―――

 

 

 

――――ピキィ

 

 

そんな効果音が聞こえた気がした。

 

やばい。この空間はやばい。

空気で人が殺せる域だ。

なにせあの桂花がすでに半泣きである。

 

 

 

【薫】「私、こう見えても急いでるんだけど」

 

【華琳】「なら、さっさと謝ってしまえば?」

 

【薫】「最初そうしようと思ったけど、気がかわったわ」

 

【華琳】「そう・・・・。」

 

 

やばい

とりあえず、桂花だけでも救出せねば。

 

【一刀】「け・・・・桂花・・・こっちへ・・・」

 

俺は出来る限りあの二人に聞こえないように桂花に声をかける。

 

【桂花】「・・・ぁ・・・・ぅ・・・・っ」

 

・・・・動けないようだ・・・。

仕方ない。

 

【一刀】「今は抵抗するなよ・・・」

 

と、桂花を抱えるようにこちらへ動かす。

抵抗が心配だったが、今の桂花には無意味だった。

 

 

 

【薫】「何?・・・・・・ふぅん」

【華琳】「・・・何よ」

 

桂花のことで頭がいっぱいだったために聞き逃したが、急に薫が華琳のほうを見つめだした。

 

 

 

【薫】「いやぁ・・・・ただ・・・・」

【華琳】「ここまで言っておいて今更何を口ごもってるのよ。はっきり言いなさい」

【薫】「・・・ただ、『小さい』なってね」

【華琳】「・・・・なっ・・・・」

 

馬鹿!それは禁句だぞ!

 

【華琳】「・・・・・・・何が?」

【薫】「貴方の想像通りだとおもうけど?」

【華琳】「・・・・・・・・」

 

華琳が震えてる・・・・

怖すぎる

 

【華琳】「もういいわ・・・。貴方と話してるのもバカらしくなってきた」

【薫】「そ。なら、これからは気をつけてね」

【華琳】「・・・・・」

 

薫が少し下がろうとしたとき。

 

【華琳】「ひとつだけ、言っておいてあげる」

【薫】「何よ」

【華琳】「私はまだ女にもなっていないような子供と張り合う気はないわ」

【薫】「なっ・・・・」

 

 

【薫&華琳】「・・・・・・・・・・・ふん」

 

 

 

少しの沈黙の後、そういうと二人は同時に振り返って歩き出した。

少し離れたところで二人が同じことをつぶやいた。

それを聞いてしまった俺は不幸なんだとおもう。

 

 

 

 

 

 

【薫&華琳】『・・・・・いつか潰す』

 

 

 

 

 

 

 

 

【一刀】「って!華琳のやつ桂花のことわすれてるよ・・・」

 

動けなくなった桂花をおぶって帰った。

まあ、正気に戻った桂花にひどい目にあわされたのは言うまでも無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで第2話は薫と華琳が出会うところまでです(`・ω・´)

 

これからどうしていきましょう(´・ω・`)

 

とにかく頑張るです。

 

それから、薫のキャラ絵なんですが、恋姫のキャラって服が2通りあることを思い出し、

 

薫の戦闘状態の服を考えてみました。

 

 

かなり華琳の服を意識してます。

 

もしかしたら、他のキャラとかぶってるところあるかも・・・

 

その辺は素人なものでお許しくださいm(__)m

 

では次は3話で!

 


 
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