No.740771

【デジナミ】続・デコボコPT【2014ハロウィン】

お疲れ様です!結局絵が出来なかった…滑り込みで短い小話失礼します。
前回【http://www.tinami.com/view/739855 】の続きのデコボコPTをば…!
急ぎで書いてしまった所もあるのでくもちゃんや望君のキャラがあってるかちょっと不安…

お借りしました!

続きを表示

2014-11-30 23:44:50 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:902   閲覧ユーザー数:874

「ほら、おじさん早く!デジクロス!デジクロス!」

「えー…いや、ほら…ってか!俺まだおじさんじゃないから!お兄さんだから!」

「ちゃんと戦ってくれないからおじさん!」

「ぐぅ」

ひょんな事から何故かチームを組む事になってしまった小さな少女は、

頬を膨らませて持っているデジヴァイスでストラビモンからヴォルフモンに進化したパートナーに適切な指示を出していく。

二対の光の剣を振るい、真パンプキングのHPケージを少しずつではあるが確実に削っていっている。

「お兄ちゃん!もう少し頑張って!おじさんを説得するから!」

「…その青年は本当に戦ってくれるのか?まださっき参加したアスクって少年の方が…」

言って視線を動かすヴォルフモンに釣られて顔を渦中の人物へ向けると、

そこにはVブレスアローで一直線に敵を一掃しているシエンの姿と、アイテムで補助をしている清隆ことアスクの姿。

「むー…でもおじさんのシャウトモン、強そうだし…」

戦えない訳ではない。弱い訳でもないが、さすがにGMかつ運営の責任者がユーザーに混じって

イベントモンスターを討伐した日にはどんな大目玉を喰らうか分かった物ではない。

「兄貴ぃ…」

「耐えろシャウトモン。しょうがないんだ、しょうがないんだ…!」

「もー!ばかばかばかー!」

終いには近付いてきてだだっ子のようにポカポカと自分をパンチしてくる。

それを甘んじて受け続けていると、不意に自分に飛んでくる個別チャット。送り主はアスクだ。

『早く戦ってよ』

彼まで催促してくるのかと頭を抱える。

『いや、だからね、ほら俺にも事情ってモンがありましてですね…』

『そっちで騒がれてると集中出来ないんだけど。チーム抜けるよ?』

『それは!!!よくない!!!よくないから!!!』

四面楚歌とはこの事だろうか。本当にどうしようもなくてシャウトモンに助けを求めようとしたが

顔ごとふいと逸らされて泣きたくなってくる。

『そう言えば』

ふと、アスクが話を切り替えるように個別チャットを打ち込んできて、クラレは顔を上げる。

首を少しだけ横に傾けて続きを待っているとそこには衝撃の事実が舞い込んできて、思わず前のめりになってしまう。

『確かくもちゃん、千景さんと面識あるらしいよ』

『えっ!?』

『花見イベントの時に会ったらしいけど。フレンド登録してるかもしれないね』

『あっ…あっ…』

妹と面識があると聞いて創佑は悩む。

もしフレンド登録をしていれば、いい事をしようと悪い事をしようと妹の千景ことハウンドに伝わってしまうかもしれない。

悪い事をさすがに彼女の耳に入れる訳にもいかない。ならば自分の取るべき行動は…と悩みに悩む。

「ああもう!分かったよ!でも、少しだけだから!俺にも色々事情があるんだ、そこはちょっと分かってくれよ!?」

「ホント!?やったー!!」

ほんの少し手伝うだけなら多分、問題ないだろうと手持ちのドルルモン、バリスタモンのメモリを取り出すと

デジヴァイスにセットをして、デジクロスデータを呼び起こす。

「行くぞシャウトモン!」

「えええええ!!いいんスか…?」

「た、多分何とかなる!デジクロス!」

 

『お兄さん、ありがとう!』

久しぶりにデジクロスをしている創佑…クラレを見たなと横目で眺めていると、自分の方にくもからチャットが飛んで来た。

彼を煽ったのは勿論自分が集中出来ないのもあったが、彼女に頼み込まれたのもある。

戦力は多いに越した事はないし、クラレの戦いも観察したいから断る理由も特になかったのである。

『別に…お礼を言われるような事はしてないから』

『ん!いーの!くもがお礼を言いたかっただけだから!』

にっこりと微笑むくもと目があって、苦笑を返す。

「しかし、それなりに実力者なのに何故戦おうとしないのかのう」

「…さあ、ね。そんな事より、ホラ、スパートかけるよ」

何となくではあるが、理由は分かっている。しかし確信はない。

なので、推測が確信に変わるまでは誰にも話すつもりはなかった。

「久しぶりに暴れるっスよー!!」

「あ、あんまり目立つなよ!?シャウトモン!」

「ヴォルフモンに負けられないっス!!行くっスよー!!」

「ほう…ならどちらが相手によりダメージを与えられるか勝負だ!」

「受けて立つっス!」

「ああああああ!!やめてえええええ!!!」

喧しく騒ぎ立てるチームメンバーに、盛大に溜息を吐きながら、HPの削れてきた真パンプキングに再びアスクは

集中するのだった。

 

 

 

---------------------------------------------------------------------

○月×日     くも

 

んもう!!クラレのおじさん酷い!!!

みんなが一生懸命戦ってるのに戦ってくれないんだもん!!

だから、アスクお兄さんにお願いしたらおじさんにお話してくれたみたいで

戦ってくれるって!!

…だったら、最初から戦ってくれればいいのに!

----------------------------------------------------------------------

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択