No.735744

【獣機特警K-9ⅡG】戦慄!正義とは何か!?(前編)【交流】

古淵工機さん

少々重い話を一つ。前後編の予定。

■出演
エルザ:http://www.tinami.com/view/551405
ミンスター(ⅠG):http://www.tinami.com/view/375309

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2014-11-07 23:01:44 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:608   閲覧ユーザー数:573

ある日の未明、ラミナ都市圏の郊外にある、フンターブルク市の刑務所が爆破される事件が起きた。

当初は脱獄目的かと思われたが、看守が駆けつけると爆発の規模が大きく、独居房や雑居房が激しく破壊され、

中にいた囚人は消し炭になっていたそうだ。

…そんな事件があった数日後、ラミナ警察署第1捜査室。

「というわけで、これが今までの刑務所連続爆破の一例です」

と、説明をしていたのは捜査課のジース・ミンスターだ。その説明を受けてラミナ署署長のエルザ・アインリヒトは深く考え込む。

「しかし、中の囚人は懲役刑および禁錮刑だったはず…なぜそこまでやる必要があるんです?」

「そこですよ署長。これに関連しそうな事案を集めておりましたら、こんなことがありまして」

と、一枚の捜査資料を持ち出した。

 

「これはオキシィ・マートの万引き犯を映した防犯カメラの映像です」

映像にうつっていたのはイノシシ型ファンガーの男。

「その男がどうかしたのですか、ミンスターさん」

「ここまでなら普通の万引き犯です、しかしこの万引き犯を追っていた警官ロボット、エコー巡査長が一部始終を捉えています」

 

すると画面が切り替わり、エコーの目線から先ほどのイノシシ男を映したものになった。

ロボットの見た映像はサブコンピュータに記録されるので、必要に応じてこれを読み取れば捜査資料として活用できるのだ。

しばらくは犯人との追走劇が繰り広げられていたが、しばらく映像を進めていると衝撃の光景が飛び込んできた。

「…これは…!」

エルザたちの目に飛び込んできたのは、頭を爆破されたイノシシ男の姿だった。

「このほかにもラミナ市近辺で軽度の犯罪を犯した者が片っ端からこのような形で惨殺されておりまして」

「そんな…いくらなんでもやりすぎだ…!」

 

すると、第1捜査室のドアが開き、ファンガルド警察総監フュア・フランバージュが入ってきた。

「その話なんだがな、エルザ」

総監(ねえさん)…何か気になることでもあるのか?」

「うむ。これを見てくれ。わがプラネットポリス管内で不祥事を犯した警官がことごとく殺害されているんだ。しかも」

「しかも?」

…フュアが取り出した資料には驚くべき内容が記録されていた。

 

「…これらのいずれのケースにも共通のメッセージカードが残されている」

フュアが持ち出したのは現場に落ちていたとされるメッセージカード。そこにはこう書かれていた。

 

『罪人には罪の大小を問わず無慈悲なる死を。無能な国家権力には天誅を。我は真に正義を代行する者 ジャスティス』

 

「ジャスティスだと…?ふざけたことを…!」

「おそらく今回の一連の事件はジャスティスによるものだろう…ん?」

と、フュアがふり返ると、そこには生活警備課のミウ・カワグチ、テムナ・ツルハシ、アード・レポルの姿が。

 

「総監…その件なんですけど…ゲホ、ゲホ…」

「パトカーを爆破されてもうて…」

三人は幸い命に別状はなかったものの、爆発の際に煙を吸い込んでしまったらしく少々咳き込んでいた。

ところどころの体毛は軽く焼け焦げている。

「…あ、そういえばこんなメッセージが落ちてましたッ」

と、アードが爆破されたパトカー付近に落ちていたと思われるメッセージカードを取り出した。

 

『無能な警察など不要。我こそが真の正義なり ジャスティス』

 

「なんということだ…これ以上ジャスティスとかいう奴に好き勝手させるわけにはいかん。エルザ、ただちにこの事案の捜査にあたってくれ」

「わかった。わが署のK-9隊に依頼しよう」

…突如として起きた凶悪殺人事件。正義の名を騙る凶徒に、プラネットポリスはどう立ち向かうのか…。

 


 
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