No.730530

真恋姫無双 舞い降りし剣姫 第九話

ZSANさん

今回はとうとうあの人が登場

2014-10-16 22:12:42 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3743   閲覧ユーザー数:3363

~鞘華視点~

夏侯淵に連れられて曹操の元へ行く

 

曹操は背の低く、金髪のツインテールをクルクルにした少女だった

女の子なのはもう何も言わないが「乱世の奸雄」とはギャップがありすぎる

ついでに胸は私よりも小さい

孫策達「巨乳四連星」に与えられた劣等感が少し癒された

 

「貴方達が〈天の御遣い〉とその臣下ね

 その実力、その名声、そしてその容姿、全て申し分ないわ

 貴方達、私のものになりなさい」

は?何言ってるの、この娘?

「貴方達のその実力と名声は私の覇道の力となるわ

 それに、その容姿 たっぷりと閨で可愛がってあげるわ」

あ~、曹操ってその気がある人なんだ

夏侯淵と黒髪、長身の女性は

「また華琳様の癖が」

と言っており、猫耳フードの少女は

「う~、華琳様に気に入られたのは悔しいけど

 あの人にも可愛がって欲しい

 むしろ、華琳様に一緒に可愛がって欲しい」

と、とんでもないことを口走っていた

 

「取り敢えず、断るわ」

「貴様~、華琳様のお誘いを~」

黒髪、長身の女性が斬りかかってくる

その攻撃を静里を脇に抱かえてかわす

「やめなさい、春蘭」

「しかし、華琳様~」

 

だが私はそんな二人のやり取りを無視して

日本刀『朱雀』で春蘭と呼ばれた女性に攻撃を仕掛ける

咄嗟に防ぐが、不意打ちの為か後方にはじけ飛ぶ

「さっきの貴方の攻撃 私が躱さなければ私達は殺されていた

 人を殺そうとして自分達が辞めれば収まるなんて、自分勝手なことを考えていたの?

 人を殺そうとした以上自らが殺される覚悟をしていなかったなんて言わせない」

3人とも一瞬押し黙る

 

「確かに、貴方の言う通りね

 家臣の不始末、私が代わりに謝罪するわ」

曹操が頭を下げたので私も矛を(刀を?)納める

~曹操視点~

〈天の御遣い〉の虚名だけだと思ったらとんでもない実力だわ

春蘭の攻撃を躱し、不意打ち気味とはいえ春蘭を後退させる

味方となればこの上なく頼もしいが、敵となればこの上ない脅威

今回は共闘を申し込むのが精一杯かしら

 

でも私は欲しいものは全て手に入れてきた

貴方もいずれ手に入れるわ 北郷一姫

~鞘華視点~

黄巾党の糧食集積拠点を攻撃する事に参加して欲しいという曹操の提案を受けた

旅に出る時に、各地の有力者に会うとともに〈天の御遣い〉の名声を上げる事も方針としていた

孫策達に協力したのも今回もその為だ

 

暫くすると義勇軍と黄巾党の小部隊が戦っているのが見えた

戦いは義勇軍が勝ち、曹操達は義勇軍の責任者に会うと言って義勇軍の方へ向かった

しかし、程なくして

「北郷、徐庶 一緒に来てくれ」

夏侯淵について曹操の元へ行く

「北郷、この劉備の処にも〈天の御遣い〉がいるというので

 貴方の知り合いかと思って合わせてみる事にしたの」

もう一人の〈天の御遣い〉はどんな人だろうと思いながら劉備たちの方を見ると

 

「一(かず)君?!」

 

「鞘姉(ねえ)?!」

 

驚いた

まさか、私の従弟の「北郷一刀」がもう一人の〈天の御遣い〉だなんて

 

「知り合いだったの

 でも、呼んでおいてなんだけど時間が惜しいわ

 目的地へ出発するわ」

本当に呼んでおいて

天上天下唯我独尊すぎるわよ

積もる話もあるだろうという事で劉備軍の方で行動することになった

ちなみに一君は私より一つ年下の為、私の事を「鞘姉」と呼ぶ

彼は本家の血筋で私は分家筋

彼のお父さんが当代の「北天一心流」継承者で私の父さんの兄にあたる

しかし一君の剣の実力は、はっきり言って大したことはない

相当、こっちの世界では苦労しただろう

 

互いに自己紹介をして、今までの事を話していると

「あの~、一姫さん」

劉備が話しかけてきた

「もしよかったら、ご主人様と私達と一緒に来てくれませんか」

一君、〈ご主人様〉なんて呼ばせてるの?

「一つだけ訊かせて

 貴方は何故、旗揚げしたの」

と、劉備に危うさを感じた私は訊いてみた

その問いに劉備は

「みんなが笑って暮らせる世の中を作る為です」

はっきりと言った

 

(この娘は、この乱世に対して清濁併せ呑む「覚悟」が足りない)

 

「私の答えは「断る」よ」

黄巾党の糧食集積場が見えてきた

曹操よりの伝令で劉備軍は囮をし、曹操軍にて内部に強襲部隊を送り制圧

との作戦のが伝えられ私も強襲部隊に加わる為一度戻ることになった

 

作戦が実行されると曹操軍の強さは孫策軍を上回っており短時間で制圧をした

だが、それでも私は何十人もの敵を斬った

 

一人たたずんでいた私の処に一君が来た

「鞘姉 ちょっと来て」

人気のないところへ行くと私の頭を自分の胸に抱き寄せて

「ここなら他に誰もいない

 胸位貸すから、思いっ切り泣くといい」

そんな事言われたら堪えられないよ

 

自ら選んだとはいえ〈天の御遣い〉の重圧が重かった

賊とはいえ、人を殺したことが辛かった

静里以外、家族も友達もいない世界で心細かった

 

「うわああああああああ~~~~~~~」

堰が切れたように泣きじゃくった

 

 

私が落ち着いた後皆の所へ戻る最中

「一君、解ってるとは思うけど今の劉備の甘さを正してあげるのは君の役目だよ」

「ああ、解ってるさ」

 

私は皆の所に戻ると静里と共にまた旅立つことにした

 

ちなみに、一君は私とふたっりきりで何をしていたのか

劉備や特に関羽に、目が笑っていない笑顔で詰問されていた

~あとがき~

 閑話も含めれば早、十話目

 やっと、二人目の〈天の御遣い〉北郷一刀が登場しました

 

 鞘華を一刀が泣かせるシーンで一刀が気障すぎるかと思いましたがまあ、種馬ですので

 

 更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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