No.703481

【獣機特警K-9ⅡG】ブラッドファミリーの罠!(後編)【戦闘】

古淵工機さん

いよいよ後編。
ブラッドファミリーも油断ならない相手になってきたぞ!
ま、負けるなK-9隊!!

■出演

続きを表示

2014-07-24 23:54:59 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:549   閲覧ユーザー数:521

…薄暗いスクラップ工場の中、磔にされたK-9隊の4人。

「くそっ…冗談じゃねえ、こんなとこでスクラップにされてたまるかっ…」

ジョニーは必死に吠え立てながら拘束を解こうとするが、しっかりと固定されているために外すことができない。

 

「駄目だわ。私たちの性能じゃ外せない…脱出するのはまずムリね…」

「そ、そんなぁ…。ああ、短い人生だったなあ…ごめんねミレイさん、あたしの宝物頼んだよ…ぐすっ…」

イシスの言葉に思わず涙するミライ。その空気を切り裂くように、クオンが吼えた!!

 

「諦めるな!敵に捕まったからどうだって言うんだ!!」

「でも隊長…」

「いいか、僕たちはK-9隊だ。今までどんな危険な目にあっても、乗り越えてきたじゃないか!!」

「ですが、今回の状況では脱出は…」

目に涙を溜めているイシスに、クオンは諭すように語り掛ける。

 

「イシスさん、今はどうやってこの危機を乗り切るかを考えるんだ。死んだあとのことを考えていいのは…死んだあとだけだよ」

と、その時である。

「ええ、全くそのとおりですわ」

クオンたちにとって聞き覚えのある声とともに入ってきた3人の影。

トリッカーズの怪盗ディア、バニー、ヴィクセンだ!

 

「トリッカーズ!?なぜお前たちがここに…」

クオンの言葉をさえぎり、ヴィクセンが口を開く。

「失礼ながら、あるものを頂きに参りました」

「くっ…人が動けない隙を狙って目の前で盗みとは、見損なったぜトリッカーズ!!」

と、ジョニーが悪態をついていると、ディアが切り返す。

「フフッ、本当にそう思う?」

「な、なんだとっ!?」

すっかり逆上しているジョニーを静止するクオン。

「落ち着けジョニー!!」

「しかし隊長!!」

「…トリッカーズ。僕らが動けない隙に盗みとは感心しないが…何を盗みにきたのかだけでも教えてくれるかい?」

「あら。何をって…『あたしたちの目の前にあるもの』をよ」

「何だ?何を言ってる!?」

いまだ言葉の意味がつかめていない四人に、こんどはバニーが答える。

「うーん、じゃあスペシャルヒント。あたしたちが盗もうとしてるものは4つ。『今あたしたちが話している相手』だよ」

 

「盗もうとしてるものは4つで…今話している相手……あっ!!?」

そのヒントを受けたミライが、何かに気づいたようだ。

「まさか…あんたたちが盗もうとしてる『あるもの』って!!」

「そう…その『まさか』よ!!」

ディアはその言葉とともに、小型の手裏剣を取り出すと、クオンたちを縛り付けている拘束具をめがけて投げつける!

すると拘束具はとたんに壊れ、クオンたちははれて自由の身となった。

 

「まさか、キミたちが盗もうとしていたものって…」

「そう、ラミナ警察署所属のロボット4体…つまりあなたたちのこと。…正確には、あなたたちが抱いていた『不安と絶望』を盗んだのよ。たった今、ね」

「不安と絶望だって!?形のないものまで盗んじまうなんて…信じられねえ、化け物かよ!?」

「化け物じゃないわ、トリッカーズよ。…このままライバルを殺されちゃったら面白くないもの。それだけよ」

「さ、あたしたちに捕まって!このまま敵さんのいる場所まで乗り込むよ!!」

「だけど、キミたちじゃ数が…」

と、言っていたあとから怪盗ルプス、怪盗ラピヌがやってきた。

 

「遅れてすまん、ディア!」

「遅い!あんたたち何してたのよ!!」

「夕日がきれいだったから、ついルプスと二人で魅入っちゃったのよね!」

「そうそうw」

「このバカップルが…いいからとっととそこにいるロボット4体を目的の場所まで運びなさーい!!」

かくて、トリッカーズの手によってクオンたち4人はスレイのいる場所まで運ばれていくことになった。

「でも、運ぶったってどうする気なの?」

「ふふん、トリッカーズのジャンプを甘くみちゃいけないよ!そーれ!!」

「う、うわぁっ!?」

なんと大胆なことだろう!トリッカーズの5人は、K-9隊の4人を抱えたまま大きくジャンプした。

「すごい…本当にすごいや、トリッカーズって…」

「このあたりね…スレイさんたちにお届けモノってことで…K-9隊のみんな、悪いけどここで手を離すわよ」

「え、ちょっ…た、隊長、こいつらあたしらを放り落とす気ですよ!?」

 

慌てふためくミライに、クオンは声をかける。

「心配要らないって。これぐらいの高さから落ちたって壊れやしないよ」

「そうよミライ、私たちはロボットなのよ?ちょっとやそっとじゃ怪我はしないんだから我慢なさい」

「い、イシスさん…。んー、まぁ言われてみればそうか…」

「お前、すっかり忘れてただろ。ロボットのクセに」

と、漫才を繰り広げる4人のもとに、ディアが声をかける。

「じゃあみんな、この辺で離すわよ。後はあなたたちに任せるわ」

「ああ、準備OKだ。感謝するよトリッカーズ!!」

ディアたちが手を離すと、重力に従って自由落下していくK-9隊の身体。

やがて4人はいっせいに身構えると、詰所のガラスを破りスレイの元へ向かう!!

さぁ、慌てたのはブラッドファミリーだ。

とっくに亡き者にしたはずのK-9隊が突如空中から飛び込んできたのだからムリもない話だ。

「げっ!?バカな、テメーら、どうやって…」

「スレイ、どうやらすっかり忘れてたようだな…僕らはトリッカーズに助けられたのさ!」

「くそっ!おいテメーら、こいつらをぶっ壊せ!こうなったらここで解体してやる!!」

モンドの指示で、ギャングスターが飛び掛ろうとしたときだった。

 

「ぎゃっ!」

「ぐわっ!!」

ある者はバレーボール型のショック弾を喰らい、またある者は飛び込んできた少女のトンファーを喰らい倒れていく。

「ソラ!ベルタ!!」

ギャングスターを打ち据えたのは煌月空とベルタ・カシイ・アインリヒト。

 

「隊長の救難シグナルが出てたので、何事かと思いましたよ!」

「えへへ、あたしたちだけじゃないよ!」

 

そのソラとベルタに襲い掛かろうとした別のギャングスターも、突如出てきた二つの影に打ち据えられ、倒れていく!!

「ソウ!それにタツヤも!!」

二つの影の正体は三沢颯と宮之陣竜矢だった。

 

「へへ、見事なチームプレイでしたねソウ先輩!」

「タツヤもだいぶ上達してきたじゃないか。でもまだ油断は禁物だぞ!」

「はい!!」

レーザーソードを構える二人に、痺れを切らせたモンドが飛び掛る!!

「てめえら…何なんだよぉぉぉっ!!!」

「来るぞ!」

「おうっ!!」

ソウとタツヤが身構えたそのとき、一条の閃光がモンドの肩をかすめる!!

 

「ぎゃあっ!ち、ちくしょう、修理したばっかりだってのにィっ!!」

モンドの右肩は外装が焼け、むき出しになった内部メカが火花を上げていた。

 

「もう、ソウ先輩ばっかりずるいですよ。わたしもいるってこと忘れないでくださいw」

「いやあ、ごめんごめんw」

そう、モンドの肩を撃ったのはナタリア・天神・フタロイミツィ。

緊急連絡を受けて、残りのメンバーも駆けつけ、K-9隊は9人全員がここにそろったのだった!

 

「スレイ、どうやら一番大事なことを忘れていたみたいね。K-9隊は私たちだけじゃないってことをね」

と、イシスが強い調子でスレイに言い放つ。

「くそっ!どこまでもコケにしやがって…」

「それはこっちの台詞よ!」

「今までよくもさんざん弄んでくれたな!」

イシスとジョニーが吼えた直後、クオンはスレイたちにじりじりと詰め寄りながら睨み付ける!

「スレイ・ブラッド、それにモンド・ユーベル以下ブラッドファミリー…我々K-9隊への公務執行妨害、拉致監禁および殺人未遂の容疑で現行犯逮捕だ!おとなしくお縄につけ!!」

「フン、オレ様たちがそう簡単に捕まってたまるかってんだ!!おい野郎ども、計画変更だ!撤収するぞ!!」

「待て!ここまでの仕打ちをしておいて逃げようってのか!!」

「バーカ、そんなの関係あるかよ。どうせテメーらはここで死ぬんだからなァ!!」

と、スレイは去り際に何かを投げ込み、そのままモンドと手下を引き連れて逃げ去っていってしまった!!

イシスはその物体を見て、何かを感じ取ったようだ。

「…た、大変です隊長!今、分析してみたのですが…スレイがここに投げ込んだのは、超高性能爆弾です!!」

「なんだって!?」

「威力はこの工場全体を破壊できるほど…。爆発は…さ、30秒後です!!」

「くそっ!やつらどこまでも卑怯なヤツだ!!」

「せ、先輩…」

こぶしを握り締めるソウの肩に捕まり、不安な表情を浮かべるナタリア。

「ああ、今度こそ死んじゃうんすね…短かったなああたしの人生…」

と、何かを悟ったようなミライ。

誰もが絶望しかけたその時である!

 

「まったく、あいつらもホント仕事増やしてくれるわよね」

「トリッカーズ!?」

「盗む物が増えちまっただろうが…なあラピヌ?」

「ホントよね。さっき4体盗んだのが今度は9体とか…5体も増えちゃ世話ないわよねルプスw」

「しかし、今度はいくらなんでも…」

「大丈夫。トリッカーズに不可能なんて文字はないのです!」

「ほらほら!みんな捕まって!振り落とされちゃうよ!!」

 

今度はK-9隊全員を抱えて飛び立つトリッカーズ。

その直後に時限爆弾は炸裂、工場は瞬間的に火の海と化したのだった。

「…なんか、今回はトリッカーズに助けられてばっかりだったな…」

燃え盛る工場を見つめながら、ジョニーがつぶやく。

「それにしても、私たちにここまでするなんて…ブラッドファミリーはどこまでひどいヤツなのかしら…」

「とにかく、こんな事件があった以上、我々も今まで以上に気を引き締めていかなきゃな…みんな、油断するなよ!」

「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」

危うく、ブラッドファミリーの卑劣な罠に落ちるところだったK-9隊は、トリッカーズの助けもあってどうにか危機を免れることができた。

この戦いでわかったことはただひとつ。ブラッドファミリーは、またいつ彼らの前に牙を向いてくるかもわからない。

そう、今回の事件で、K-9隊の戦いも今までのようにはいかない状況になってきたのである。

 

さあ、本当の戦いはこれからだ。油断するな!われらのK-9隊!!


0
このエントリーをはてなブックマークに追加
0
0
3
2

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択