No.691779

転生先は魔法少女リリカルなのは……何だそれ?

7-11店員さん

第六十九話…偶然で済ませるには出来すぎだな

2014-06-05 19:02:16 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:41136   閲覧ユーザー数:34942

 

「えっと……皆、取り敢えず落ち着こ…ね♪」

 

「何言っとるんや、私らは落ち着いとるよ?フェイトちゃ~~ん」

 

「そうよ、だからさっさと説明しなさいよ、フェイト~」

 

「お話してくれると嬉しいなぁ~フェイトちゃ~ん」

 

「私も♪気になるなぁ~」

 

「なぁおい、フェイトの奴助けなくて良いのか?」

 

「流石の私も今の主達からは恐怖を感じる…無理だ」

 

「アルフ、ご主人様がピンチよ?」

 

「無茶を言うなよシャマル、アタイにあの中に割って入る勇気は無いよ」

 

今私達は龍の家の空き部屋で浴衣に着替えていたのですが、はやての提案で着替えた後に一斉に見ようという話に成り、魔法で壁を作って全員が着替え終えてから魔法を解除した時に事件は起きました…決して忘れてた訳じゃないけど、うっかりしてた

 

「フェイトちゃん、早よう答えてぇや~、何でや?何で彩羽と同じ浴衣なん?」

 

「偶然…なんて言い訳は通らないわよ~」

 

はやては何かを揉むかの様に両手をニギニギし、アリサはポキポキ指を鳴らす…そう、私と彩羽が同じ浴衣だった事についての説明を求められている、彩羽はなのはに着付けて貰った後リインと一緒に龍に見せてくると言って部屋から出たので今は居ません。

 

「話すよ!話すから落ち着いて」

 

隠す必要は無いので私はあの日の出来事を話せるだけ話しました…あの事(ブラジャー事件)だけは流石に話ないけど

 

~すずか視点~

 

「そういう訳で本当に偶然なんだよ」

 

フェイトちゃんの話を聞き終わると…

 

「うんうん、成る程なぁ~」

 

「OK、解ったわ」

 

はやてちゃんとアリサちゃんは腕を組んで頷くと…

 

「つまり龍君が悪いんやな」

「つまり龍が悪いって訳ね」

 

そう言い残して止める間も無く部屋から出ていきました…シグナムさん達が慌てて後を追い掛けてくれたので多分大丈夫だよね?

 

「でもホントに驚いたよ、フェイトちゃんと彩羽が同じ浴衣だったの」

 

「話そうと思ってたけど、タイミングが無くて…?すずか、どうしたの」

 

「えっ?……うん、フェイトちゃん良いなぁ~って」

 

顔に出したつもり無かったのに……やっぱり出ちゃってたのかな。

 

「フェイトちゃんの付けてるかんざし龍君が買ってくれたんだもんね」

 

「……うん♪」

 

なのはちゃんがそう言うとフェイトちゃんは少し顔を赤くして返事をする。

 

「それも有るけど、私だけ龍君からプレゼントとか貰った事無いなぁ~って…なのはちゃんはイヤリング貰ったって言ってたし……」

 

「大丈夫だよ!ほら私のは飽くまで御返しだから」

 

「そうだよすずか!私のも……なのはと似たような感じだから」

 

落ち込む私になのはちゃんとフェイトちゃんが慰めてくれる。

 

「龍君は借りとか作るの多分……ううん絶対嫌いだから、借しを作っちゃえば良いんだよ」

 

「「確かに」」

 

なのはちゃんの言った事に対して私とフェイトちゃんは納得した。

 

「まぁ……はっきり欲を言っちゃうとそう言うの無しにプレゼントとか欲しいね…」

 

「なのはそれは……」

 

「口にしたらダメだよ…」

 

「「「はぁ~」」」

 

少し落ち込んだ後にリビングに戻るとはやてちゃんとアリサちゃんが納得の言ってない顔をしてたけど、取り敢えず話は終わったみたいです。

 

~龍視点~

 

俺達は日が暮れるまで適度に暇潰しをしている、仕事の話をする奴等、ゲームをする子供、将棋をする狼と獅子、仮眠を取る人、そして干してあった洗濯物(彩羽の下着)を物色しようとした奴(八神)の後頭部に桃色の魔力弾が放たれたり……まぁ色々と有ったが漸く祭に行く時間に成った。

 

「よっしゃ!ほな御祭りに行こかー!!」

 

後頭部にタンコブの有る八神が意気揚々と先頭に立ち歩き出す。

 

「全くはやてちゃんは……」

 

「うぅ…ちょっとしたジョークやないか~」

 

「はやて、そうは見えなかったよ?」

 

高町に注意を受ける八神の返答にハラオウンがこの場に居る全員の考えを代弁して言い放つ。

 

「それより大丈夫なのか?目的地にアレが居るぞ」

 

俺は話題を変える、魔力を持っている奴は気付いているだろうが、祭が行われている場所にあの馬鹿の魔力の反応がある。

 

「そうね、取り敢えずアイツとは正反対の場所の屋台を回わりましょ…花火は桜台で見るって感じでどう?」

 

「花火は21時からやから30分前位に移動すればエエんやないかな」

 

現在午後7時……約1時間半見付からなければOKと言うことか…まぁ何とかなるだろ

 

~数十分後~

 

漸く祭がやってる河川敷に到着した、普段は草野球やサッカーのコート、ガキんちょの話だと年寄りのゲートボール等でも使われている所らしい。

 

「想像してたより出店の数多いんだな」

 

「この辺りだと一番大きな御祭りだからね~」

 

「アンタ達無駄話してないで、お祭りを楽しむわよ……って彩羽が居ないじゃない!」

 

「アリサ、彩羽ならはやてが連れてったぞ、ほらあっち」

 

ガキんちょの指差す先には彩羽に綿菓子を買ってやってる八神の姿が有り、バニングスはダッシュで向かい、シグナムさん達は「全く主はやては」と楽しげに会話しながら歩きだした。

 

「龍、ほっといて良いの?」

 

「あぁ……もう諦めた、祭りだし一々細かい事を気にしたくもねぇ」

 

たまには羽根を伸ばしてぇしな。

 

「私達も行こ♪龍君、なのはちゃん、フェイトちゃん」

 

月村が少し前に出て笑顔でその場に残っている俺と高町とハラオウンに呼びかけるので出店を回る事にした。

 

~はやて視点~

 

「おー!はやてちゃん久しぶりだね~」

 

「あはは!おっちゃんお久やな~、カステラ屋のお兄さんも相変わらずのイケメンさんやね」

 

「はやてちゃん相変わらず解ってるね~買っていくかい?おまけするよ」

 

「じゃあ一番大きいサイズお願いしよかな、彩羽~♪ベビーカステラ食べよか~」

 

「わーい♪カステラ、カステラー!お兄さんありがとうございます」

 

「高町、何だあれ」

 

「はやてちゃんは屋台の人と仲良いんだよ」

 

「小学生の頃から常連なのも有るけど、はやては親しみやすい性格だから尚更ね」

 

「「只、口が達者なだけ〔だろ〕〔よ〕」」

 

「龍君、アリサちゃんそんな事言っちゃダメだよ」

 

馴染みのある屋台の人と話しとると後ろでなんや失礼な事を言われとる様やけど、まぁエエか

 

「……所ではやてちゃん、シグナムさんってまだフリーだったりするのかい?」

 

ニヤニヤ

「何や何や、お兄さんまだ諦めとらんかったんか~」

 

カステラを受け取った時にお兄さんが小声でシグナムの話をしてくる…このお兄さんは二年前から先代のお爺さんの後を次いで屋台やっとるんやけど、初めて会った時からシグナムに惚れとる(一回玉砕・済)

 

「シグナム~ちょおこっちおいで~」

 

「わわわ!余計な事をしなくて良いから!!」

 

人が折角気を利かせたのに遠慮がちやな~(笑)

 

「鬼ね」

 

「くだらねぇな」

 

アリサちゃんと龍君が冷ややかな目をしてるのは見んでも解る。

 

~アリサ視点~

 

「てぇーい!」

スカッ

 

「あっ!なのは惜しい!」

 

「ふぇ~…入らないよ~」

 

「アイツ等もまだまだガキだな」

 

「ヴィータ、アンタが言う?」

 

輪投げにムキに成っているなのはとフェイトをのろうさお面、右手にリンゴ飴、左手に水風船を装備したヴィータの台詞にツッコミを入れる。

 

「む~…………セイッ!!」

パシャ!

 

「彩羽スゴいです~!これで10匹目ですよ」

 

彩羽とリインは一緒に金魚すくいをしている…相変わらず彩羽はセンスが良いわね~、可愛いわ……それに引き替え

 

「ん?」

 

「龍、アンタさっきから食べてばかりね」

 

大盛りの焼きそばをズルズルと食べていた龍に声を掛ける。

 

「別に良いだろ、俺の勝手だ」

 

「この調子だと、なのは取れるまで続けるわよ」

 

「……」

 

私がそう言うと容器をゴミ箱に捨てて、龍はなのはとフェイトの方に歩いていった。

 

「よーし、次は大丈「よこせ」え?あ!」

 

龍は狙いを定めていたなのはの輪投げ用の輪を取り、人差し指でクルクル回している。

 

「……」

ピッ

 

そしてなのはの狙っていた景品に向かって輪を投げる…って投げ方適当すぎじゃない?!あんなの……入らないわよ、普通の人なら

 

ストン

 

「おめでとう~!君、輪投げに上手だね」

 

解っていたわよ、取れるのは解ってたわ、龍は自信満々な感じだったもの。

 

「ほれ」

 

「あ……ありがとぉ、龍君♪」

 

((良いなぁ))

 

龍から景品を受け取ると、なのはは表情が明らかに嬉しそうに成り、フェイトとすずかがかなり羨ましそうに見ている…全く仕方無いわね

 

「すずか~!そう言えばこの先の射的屋で去年欲しがってたぬいぐるみ有ったわよ!」

 

「えっ?!!…あ…」

 

背中は押してあげたわよ、頑張りなさい。

 

「龍君!あの私…射的とか余り得意じゃ無くて……だから…あのね」

 

「……どの店だ」

 

「?!…あっちだよ♪♪」

 

驚いた顔をした後にすずかは満面の笑顔で龍と射的屋に向かう。

 

「フェイト、アンタも行きなさい、何か取ってもらったら良いじゃない」

 

「う…うん!」

 

フェイトはその後小走りで追う。

 

「全く……さてと、彩羽~次は何処に行きた…?!」

 

「なのはお姉ちゃん、アリサさーん見て見て!いっぱい取れたぁーー!!」

 

金魚を取っている彩羽を見ると、器に大量の金魚がピチピチと音を出していて、私もなのはも少し気圧されてしまった。

 

「い…彩羽、金魚さん苦しそうだから水槽に放してあげよっか…」

 

「うん♪バイバ~イ」

 

なのはの言葉を聞くと彩羽は金魚を逃がす…まぁ元から持って帰るんじゃなくて、取った金魚の数に比例してお菓子を貰えるのだから当然なのよね

 

「お菓子いっぱ~い♪」

 

貰ったお菓子を嬉しそうに抱き締めた後に、私となのはとリインにお菓子をくれる彩羽、その後すずかとフェイトの所に移動する。

 

「私を置いてかんとって~」

 

屋台の人と話していた、はやてが文字通り疾風の如く合流してきて、アルフとザフィーラとべスターも少し離れてたけど人も増えてきたので余り離れずに行動してくれている、ヴィータはシャマルさんと一緒にシグナムさんを見てはニヤニヤとしていた。

 

「バニングスさーん、高町さーんこんばんわ」

 

「ヤッホー」

 

移動しているとクラスの友達に声を掛けられた。

 

「やっぱり皆来てたんだ」

 

なのはが質問すると皆【当然】と答える…まぁ当然よね

 

「……なのはお姉ちゃん、お友達?」

 

「うん、そうだよ」

 

「「「「…可愛い」」」」

 

まさか……

 

「なのはちゃん!何この子?!」

 

「高町さん、妹なんて居たっけ?!!」

 

「くぁ~~いぃ~~♪♪頬っぺたプニプニ~♪」

 

「次、私!私!」

 

「もぉ!アンタ達彩羽から離れなさいよ」

 

「そうや!この私に許可を取ってからにしてくれへんか!」

 

「にゃはは……」

 

この後なのはが知り合いの妹と嘘では無い事を言うとクラスの子達は翠屋の常連さんか何かと勘違いをする…本当の事言うと驚くに決まってる、私とはやてがそうだったもの

 

「そう言えば今年はクラスの男子見ないわね?」

 

「うちの学校の男子の大半は先程お帰りになったよ~」

 

「夏は恋が良く終わっちゃう季節だよね~」

 

「バニングスさんと八神さんは今年も大変かもよ?」

 

「「あ~成る程」」

 

「へ?何、何が成る程なの??」

 

クラスの子の話を聞いて、私とはやては早々に理解した、つまり龍と一緒に居るのを見た(なのはとフェイトとすずかに惚れてる)男子がショックで帰ったという話…なのはも何で気付かないのか不思議ね

 

~龍視点~

 

祭に来てから約30分程が経過し、かなり人の数も増えてきた…そろそろ纏まって行動しねぇとはぐれたりするかもな

 

「一度合流するか」

 

「そうだね、人も多くなってきたし」

 

「うん、皆の所に戻ろ」

 

荷物を引っさげ、ハラオウンと月村と共に他の奴等の所へ向かう。

 

「それよりも龍…やり過ぎだったんじゃない?」

 

「お店の人、泣いてたよ」

 

「俺の知ったこっちゃねぇ」

 

目ぼしい景品を片っ端からゲットしたので射的屋のおっさんが涙目だったが、ちゃんと金払ってる分、昔(前世)より良心的だ。

 

「龍君、フェイトちゃん、すずかちゃ~ん!!」

 

少し歩いていると、高町が手を振りながら名前を呼んでいた。

 

「人が増えてきたから、ちゃんと合流出来るかなって思ったけど、よかったよ~」

 

「後1時間位はバラけずに行動するわよ」

 

「……なぁ皆」

 

合流して、話をしていると八神が少し真面目な顔で全員に声を掛ける。

 

「さっき急に聖の魔力が途絶えたん気付いとるよね」

 

「うん…」

 

「私も気になってた所だよ、はやて」

 

「私もよ、鮫島からメールが有ったわ…姿が消えたって」

 

八神の話は、あの聖という奴の魔力が急に消えた事だった…流石に避けられてる事に気付いたんだろ、姿が消えたってのは花見の時の姿を消す魔法だろ

 

「姿が消えたという事はインビジブル・エアを使ったのでしょう」

 

「アレ…かなり厄介なんだよな、姿は見えねぇし魔力も消える、おまけに索敵魔法にも引っ掛からねぇかんな」

 

「レアスキルじゃなくて、デバイスのセイバーが無いと使えないのが救いだけど…」

 

「セイバーは凄く優しい子なのです、マスターである聖の命令を考え直す様に言いますが、聞き入れて貰った事は一度も無いらしいのです」

 

何か本当に救いようが無い奴なんだなと思ったな、俺が言うのも何だが…そして話が理解できてない彩羽は空気を呼んでいるのか静かにしていた

 

「で?どうする、このまま此処に居るか、早めに桜台に行くか」

 

「そう言えば龍って前に気付いた事有ったよね」

 

「気配がバレバレだったからな、流石にこの人混みだと無理だ……殺気が有れば話は別だけどな」

 

「気配って…あんた凄いわね」

 

「鍛えてもらったからな…恭也さんに」

 

「そう言えばそうだったね…アハハ」

 

自分の兄の凄さを改めて認識したのか、高町は苦笑いをする。

 

「話を戻すぞ、見付かるのが嫌ならさっさと桜台に」

 

ドォーーン!!!

 

【?!!】

 

話を続け様としたとき、大きな爆発音が祭会場に響き渡った。

 

「火事だーー!」

 

「屋台が燃えてるぞー!逃げろー!!」

 

見ると離れては居るが、目視で確認できる近さの屋台が燃えていて、人の波が押し寄せてきた。

 

「きゃ!」

 

「ちょ!!これヤバ…」

 

人混みが押し寄せ、俺達は散り散りに成る…ヤベ、このままだと……?!

 

ガシッ

「この!」

 

俺は離れかけてた見覚えのある浴衣を一つ見付け、直ぐ様その手を掴み引き寄せる。

 

「ッ……龍君?」

 

引き寄せたのは高町だった、俺は更に周りを見るが火から逃げる人の波は激しく、もう近くには居なさそうだ。

 

「高町、悪ぃがまたはぐれたら面倒だ我慢してろ」

ギュッ

 

「……ぅん」

コクッ

 

俺は高町を人混みに流されないよう腕に力を入れ、その場を離れる…それにしても

 

「…偶然で済ませるには出来すぎだな」

 

神様の雑談…のコーナーです~

 

楽しい御祭りが一変、大騒動ですー!

 

怪我人は居ますが、死者は出ていないのが救いです~

 

高町なのはさんは、沢原龍さんに抱き締められて、お顔が真っ赤ですね~

 

では、ゴッドスマイルでリリカル☆マジカル、さよならです~

 

火の管理はきちんとしないとダメです~……と言っても今回は…

 

 

 
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