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『真・恋姫†無双 ~時の外史~』 第7話

七詩名さん

いらっしゃいませ、七詩名です。

なかなか忙しくて投稿間隔が長くなっている今日この頃・・・。
今期観たいアニメ多すぎです!!( ゚Д゚)クワッ
帰宅→風呂→[アニメ→ニコ漫→ニコ動]このどっかで同時に晩飯→執筆

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2014-05-26 23:51:45 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:1527   閲覧ユーザー数:1462

 

 

 謎の空間の歪み『ゲート』によって、ガルディア王国歴600年の時代から現代へと戻ってきた一刀とクロノ一行。

 

 クロノはマールを城へと送り、一刀たちはクロノの家に泊まることになった。

 

 しかし、クロノが戻らぬまま朝を迎え、やってきたルッカから衝撃の事態が発覚した。

 

 

ルッカ「クロノが・・・”王家転覆の罪”で捕まったわ。」

 

 

 

 

 

 

真・恋姫†無双 × クロノトリガー

 

『真・恋姫†無双 ~時の外史~』

 

 

 

 

 

第7話「クロノの危機!ガルディア王国裁判」

 

 

 

 

 

 

 時は一度、前日へ遡る―――。

 城へ向かったクロノとマールは、森を抜けガルディア城に到着した。

 

 

マール「ただいまー♪」

 

 

 城に入ると同時に帰りを告げるマール。そこへ・・・。

 

 

大臣「マールディアさまああああああっ!ふべ!」

 

 

 大臣が駆けてきたが、勢いあまって転んでしまう。

 

 

マール「大丈夫?大臣。」

 

大臣「おおマールディア様ご無事でしたか!一体いままでどこに!?何者かにさらわれたという情報もあり、兵士たちに国中を探させていたのですぞ!?」

 

 

 マールが心配するも、大臣はガバッっと起き上がり、マールの無事に安堵する。

 そしてマールの後ろにいたクロノを見るや否や。

 

 

大臣「む!そこのムサい奴!そうかお前だな!?マールディア様をさらったのは!!」

 

クロノ「え?」

 

マール「ち、違うよ!クロノは・・・!」

 

大臣「えーい!マールディア様を惑わせ王家転覆を企てるテロリストめっ!ひっとらえろーっ!」

 

兵士「はっ!」

 

クロノ「え?ちょ!ちょ・・・!」

 

 

 怒りでマールの言葉も聞こえないのか、大臣は兵士たちを呼びクロノを捕らえにかかる。

 

 

マール「や、やめてっ!」

 

兵士「ほら、大人しくしろ!」

 

兵士「暴れるな!」

 

クロノ「はなせ~~っ!」

 

 

 兵士たちによって押さえつけられるクロノ、それを見てマールは・・・。

 

 

マール「・・・やめなさああああああああああいっ!!!」

 

 

 ゾクン・・・!

 

 

兵士「は・・・ははっ!」

 

 

 王国歴600年のガルディア城で見せた”気迫”によって、兵士は反射的に平伏した。

 

 

大臣「な、何をしている!早く捕らえんか!」

 

兵士「しかし、マールディア様が・・・。」

 

大臣「構わん!ひっとらえろっ!」

 

兵士「は、ははっ!」

 

マール「そんな!」

 

 

 しかしそれも空しく、結局クロノは捕らえられてしまった。

 

 

 

 

 

 

大臣「私が検事の大臣じゃ。」

 

ピエール「私が弁護士のピエールです。」

 

 

 ガルディア城内にある裁判所内の法廷にて、クロノの”王家転覆”に関する裁判が行われようとしていた。

 

 

クロノ(なんだか面倒なことになってきたな・・・。)

 

 

 証言台に立つクロノは、自身の置かれている状況に緊張はしつつも冷静でいた。

 そして大臣が話し始める。

 

 

大臣「ようこそ皆さん!今回、マールディア王女誘拐の罪で疑われている、このクロノという男。この男をどうしましょう?火あぶりの刑?くすぐりの刑?逆さ吊りの刑?それともギロチンで首を・・・?」

 

クロノ(おいおい!勘弁してくれよ!)

 

 

 冒頭でいきなり飛び出た物騒な案に、クロノの冷静さは早くも失われた。

 

 

大臣「それを決めるのは皆さんです。では、始めましょう。」

 

クロノ(あ、なんだ、ビックリした。さすがにそんなんで決まったら裁判とは言わないよな。)

 

 

 早とちりに安堵するも、それで助かったわけではないことに再び緊張するクロノ。

 

 

ピエール「では私からいきましょう。まず、クロノに本当に誘拐の意志があったのか・・・いや無い。検事側は被告が計画的に王女を攫ったと言いますが、そうでしょうか・・・いや違う。二人は偶然出会ったのであって、決して故意はありません。」

 

クロノ(・・・なんでこの人オレと初対面なのに否定できるんだ?いや誘拐の意志も計画も無いのは本当だけどさ。)

 

 

 弁護士の仕事と反語を知らないクロノは、ピエールの言葉に訝しげな顔をする。

 そんなことを思ってる間にも、話は進んでいく。

 

 

大臣「はたしてそうでしょうか?どっちが切欠を作りましたか?」

 

クロノ「え?えっと・・・。」

 

 

 振られた質問にクロノは、マールと出会ったときを思い出す。

 

 

クロノ(あのときは、祭りが結構面白くてちょっとはしゃいでたからなぁ。でリーネの鐘のとこでマールとぶつかって・・・まあ周りよく見てなかったし、悪いのはオレだよな・・・「オレです。」

 

大臣「よろしい。聞いての通り、”偶然を装って”被告は王女に近づきました。」

 

クロノ(なんでそうなる!?)

 

大臣「そのあと王女は誘われるまま、ルッカ親子のショーへ足を運びます。その姿は何人もの人が目撃しています。そして二人は姿を消した・・・これが誘拐じゃなくして、一体何でしょうか?」

 

クロノ(いや、まあたしかにあのときの状況は説明しにくいけど、さすがに誘拐って思うのは無理がないか!?)

 

大臣「被告人の人間性が疑われる事実も私はいくつか掴んでいます。」

 

クロノ(やべ、まさか飲み比べで酒飲んだことかな?)

 

ピエール「異議あり!それは今回の件に関係あるのでしょうか・・・いや無い。」

 

裁判長「どうなのかね大臣?」

 

大臣「はい、証言の正しさを示すためにも、被告の人間性を知らせておく必要があります。」

 

ピエール「いいですとも。では証人を連れて来ましょう。被告の誠実さを証明する”かわいい”証人を。」

 

 

 そう言うとピエールは一度法廷を出て、小さな女の子を連れて戻ってきた。

 

 

クロノ「あ・・・君は。」

 

女の子「この人はね、わたちのネコちゃんをつれてきてくれたの。あのときはありがとうね、おにいちゃん。」

 

 

 クロノは、マールと出会い一緒に千年祭をまわっていたときに、迷いネコを見つけ飼い主のもとへ連れていったことがあった。

 そのときの飼い主が彼女であった。

 

 

クロノ「どういたしまして。ネコちゃんは元気かい?」

 

女の子「うん!こんどネコちゃんといっしょに遊ぼうね?」

 

クロノ「ああ、いいとも。」

 

ピエール「どうです、この若者は?勲章ものですよ?」

 

 

 ピエールは自分のことのように裁判長に誇り、そのあとクロノのそばに来るとドヤ顔で。

 

 

ピエール「くく、効いてるみたいよん。」

 

クロノ(こっちみんな・・・。)

 

ピエール「問題は動機です。この一市民にマールディア王女を誘拐する動機がありましょうか・・・いや無い。」

 

 

 再び反語にて弁護を再開するピエールだが、大臣も負けじと反撃する。

 

 

大臣「お言葉を返すようで悪いが、財産目当てというのはどうかなクロノ君?王女の財産に目が眩んだのではないかね?」

 

クロノ「そんなわけないだろ。別に財産なんて興味ないし。」

 

大臣「本当に財産に興味がないのかね?」

 

クロノ「そうだって言ってるだろ!」

 

大臣「ぬぐ・・・ま、まあいいでしょう。私の尋問は終わります。」

 

 

 自分で言い出しておきながらクロノの非を見つけられず、大臣は苦虫を噛み潰したような表情で引き下がった。

 

 

ピエール「見ての通り、正義感の強い少年です。さあ裁判長、判決を。」

 

裁判長「では陪審員たちよ。有罪と思う者は左へ、無罪だと思う者は右へ行きなさい。」

 

 

 裁判長の合図で、7人の陪審員が順番に入ってくる。

 そして全員が、右側へ向かったのだった。

 

 

裁判長「判決が出た・・・”無罪”とする!」

 

ピエール「よし!」

 

大臣「く・・・。」

 

クロノ(ほ。まあ普通に考えて有罪になる要素はないもんな。)

 

裁判長「しかしだ。」

 

クロノ(ん?)

 

裁判長「誘拐の意志はなかったにせよ、マールディア王女をしばらく連れ出したのは事実。よって、反省を促すため3日間の独房入りを命ず!」

 

クロノ(げ・・・。)

 

大臣(これはチャンス!「さ、連れていけ!」

 

 

 大臣が兵士を呼ぶ。そこへ。

 

 

マール「待って!」

 

大臣「お、王女様・・・。」

 

 

 マールが割り込み、何かを言おうとするが。

 

 

王「いいかげんにしなさいマールディア!」

 

マール「父上!聞いてくださいクロノは・・・。」

王「私はお前に王女らしく城で大人しくしていてほしいだけだ。国のルールには、たとえ王や王女でも従わなくてはな。あとの事は大臣に任せておきなさい、町でのことも忘れることだ。さ、行くぞ。」

 

マール「そんな・・・クロノーーーッ!!」

 

 

 聞く耳を持たれぬまま、クロノを連れていかれ、法廷にマールの悲痛な叫びが響いた。

 

 

 

 

 

 

 ガルディア城の東側に位置する裁判所、その反対である西側には”空中刑務所”と呼ばれ高くそびえる刑務所がある。

 そこへクロノは連れてこられた。

 

 

所長「ご苦労様です、大臣殿。こやつですか?」

 

大臣「うむ、王家転覆を謀ったテロリストだ。裁判で”有罪”の判決が出され、3日後に”処刑”と決まった。逃がさぬようしっかり見張っておれよ?」

 

クロノ(有罪!?処刑!?なんだよそれ!?「おい!俺は無罪だってさっき・・・!」

衛兵「喋るな!」

 

 

 大臣のとんでもない発言に反論しようとしたクロノだが、衛兵に小突かれ沈黙を強いられてしまった。

 

 

所長「処刑?そのような話は聞いておりませんが・・・。」

 

大臣「気にするな、手続きの書類が遅れているだけだ。それとも、ワシの言葉が信じられぬか?」

 

所長「め、めっそうもない!衛兵!こいつを連れていけ!」

 

衛兵「はっ!」

 

 

 そしてクロノは否応なしに牢へと連れていかれるのだった。

 

 

 

 

 

 

 ~獄中~

 

 

クロノ「くそう、あの大臣め。勝手にオレを有罪にしたあげく処刑だなんて・・・。」

 

 

 牢に入れられたクロノは、中をグルグルを周りながら大臣への文句をブツブツ呟いていた。

 

 

クロノ「このまま待ってたらルッカたち助けに来るかな?・・・いやぁ、あの大臣のことだからきっと適当な理由とか付けて誤魔化すか、下手すりゃ門前払いしかねないだろうしなぁ・・・。よし。」

 

 

 選択の余地はないと踏んだクロノは行動を起こすため、衛兵の立つ鉄格子に近づいた。

 

 

クロノ「なぁなぁ、開けてくれよ。オレ無実なんだからさぁ。」

 

 

 鉄格子を軽く叩きながら、衛兵に話しかける。

 

 

衛兵「うるさいぞ。大人しくしていろ。」

 

 

 だが衛兵はまったく聞く耳持たずで、再び黙って立ち尽くす。

 しかしクロノは声を掛け続ける。

 

 

クロノ「なぁってば、オレただの子供だぜ?しかもガルディア国民。王家転覆なんてする理由ないよ~。」

 

衛兵「・・・・・・。」

 

クロノ「なぁ、だ~し~て~く~れ~よ~~~~~。」

 

衛兵「~~~っ、うるさいと言っているのが聞こえんのか!このガキ、黙らせてやる。おい、開けろ。」

 

 

 あまりの鬱陶しさにキレた衛兵が、ついに声を荒げ、牢の扉を開けさせた。

 そして中に入り、クロノに近づいていく。

 

 

衛兵「いつまでも騒いでいると、こういう目にあうんだ、ぞっ!」

 

 

 鎧をまとった衛兵の拳がクロノに向かって振り下ろされたが・・・。

 

 

クロノ「おっと。へへ、いただきぃ!」

 

衛兵「なに!?あ!しまったっ!」

 

 

 避けたクロノがすかさず衛兵の懐に潜り込み、その腰に下げられた剣を抜き取った。

 

 

衛兵「き、キサマ!脱走する気かっ!」

 

衛兵「ただのガキが、この強固な空中刑務所の守りを突破できると・・・。」

 

クロノ「”かまいたち”!!」

 

衛兵ズ「ぐああああっ!!」

 

 

 クロノを抑えようと立ちはだかった二人の衛兵だったが、すかさず放ったクロノの剣技、射線上にいる複数の敵を剣速によって起こす鋭い風で斬りつける”かまいたち”で倒された。

 

 

クロノ「やっぱ刀じゃないから慣れないな。ま、オレのは没収されたからしょうがないか。」

 

 

 そういってクロノは、倒れた衛兵から鞘も外すと、剣を収めて自分の腰に佩いた。

 

 

クロノ「よし、そんじゃま、脱出するとしますか。・・・で、どっちだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

...Continued to the next time⇒

 


 
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