No.685409

『真・恋姫†無双 ~時の外史~』 第6話

七詩名さん

いらっしゃいませ、七詩名です。

今回は調子よく書けましたw(文章はともかく)

ブンショウ?なにそれ文ちゃんの親戚?(´・ω・)シオーン

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2014-05-10 01:01:26 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1630   閲覧ユーザー数:1577

 

 

 

真・恋姫†無双 × クロノトリガー

 

『真・恋姫†無双 ~時の外史~』

 

 

 

第6話「ただいま!現代への帰還」

 

 

 

 

 

 

 

 

王「おお、リーネ。無事でよかった・・・」

 

リーネ「ご心配をおかけしました、あなた。」

 

大臣「ヤクラめ、このワシに成り代わりリーネ様を攫うなど・・・ああいう輩を厳しく裁くため、このガルディア王国にも裁判所や刑務所を作らんといけませんな!」

 

 

 魔王直属六大軍団・百獣魔団団長ヤクラを倒し、ガルディア王国のリーネ王妃を救出した俺たちは、城に戻って早々、今回の事を王様に報告した。

 というかむしろ、王様の方から問いただされた。

 

 実は俺たちが戻る少し前に(おそらくヤクラを倒したときだろう)、消失していたマールが復活し、俺たちを探して城を飛び出そうとしたのだった。

 復活した際に何故か服が元に戻っていたのに加え、桃香も一緒に出てきてしまったため、あえなくバレてしまったというわけだ。

 そこへ、城に着いた俺たちがばったり・・・。

 

 城の誰も勘違いに気づかず、そのうえ俺たちが本物の王妃様を助け出したこととカエルのフォローもあって、特に咎められることはなく、むしろ感謝された。

 そして今に至る・・・。

 

 

カエル「リーネ様を守りきれず、面目次第もございません。」

 

 

 カエルは今回のことに責任を感じて、平伏し万謝すると、早々に王座の間を出ていってしまった。

 

 

リーネ「カエル・・・。」

 

王「すまんな、気にせんでくれ。彼にも込み入った事情があってな・・・。それよりも、そなたか、リーネと間違えられたというのは。」

 

 

 王様に呼ばれ、マールは一歩前へと出る。

 

 

リーネ「まあ、本当に私と瓜二つ。」

 

マール「あなたが本物のリーネね。ちゃんと王様と仲良くしないと私怒っちゃう・・・こともできないのか。」

 

リーネ「??」

王「??」

 

マール「ううん、とにかくお幸せにね。」

 

大臣「さあさ、何はともあれ今夜は宴と参りましょうか!盛大にとはいきませんが、料理長が腕によりをかけて皆さんに振る舞いますぞ!」

 

鈴々「うわーい、ご飯なのだー♪」

 

クロノ「おお!お城の料理か、楽しみだなぁ!」

 

星「ふむ、異世界の酒とは実に興味深いな・・・メンマはあるだろうか?」

 

桃香「私もずっと緊張しっぱなしだったからお腹すいた~。」

 

 

 と、食いしん坊組は期待できる料理にはしゃいでいるが。

 

 

ルッカ「その申し出は大変嬉しいのですが、私たちも少々事情がありまして、急いで帰らないといけないんです。」

 

クロノ「えーなんでだよー。」

 

鈴々「鈴々は別に急いでないからご飯食べてからでいいのだー!」

 

 

 ルッカのまさかの断りに、食いしん坊組筆頭の二人が反対する。

 

 

ルッカ「(あとでちゃんと説明するから、とにかく今は帰るのよ!)」

 

一刀「(もしかして、あの”歪み”のことか?)」

 

ルッカ「(まあそんなとこよ。)」

 

一刀「(そうか・・・。)」

 

 

 そういえば、まだその問題が解決してなかったな。

 と思い出し、俺は鈴々の両肩に手を置き、なだめてやる。

 

 

一刀「ほらほら鈴々、今回は我慢だ。ご飯なら帰ってからたっぷり食べようぜ?お祭りもまだやってるだろうし、ね?」

 

鈴々「む~~、すっごく残念だけど仕方ないのだ。」

 

一刀「よし、いい子だ。」

 

 

 まだ不満そうにしている鈴々の頭を一撫でしてやり、意見はまとまる形になった。

 

 

大臣「残念じゃのう。」

 

王「彼らにも帰る家があるのだ。親御さんも心配しているかもしれんからな。」

 

リーネ「また、遊びにいらしてくださいね?」

 

マール「ええ、そのときはゆっくりとお茶でもしましょ。」

 

ルッカ「では、失礼します。」

 

 

 俺たちは一礼し、城の入口へ向かった。

 

 

 

 

 

 

クロノ「・・・ん?カエル?」

 

一刀「え?」

 

 

 玄関ホールまでくると、入口のところにカエルが立っていた。

 

 

クロノ「どうしたんだカエル?」

 

カエル「・・・今回のことは、俺が近くにいたため王妃様を危険にさらしたのだ。だから俺は城を出る。」

 

一刀「いくらなんでもそれは考えすぎなんじゃ・・・。」

 

カエル「いいんだ一刀。それに俺自身、少し考え事をしたいんだ。」

 

クロノ「まあ別に止めやしないさ。考えるのは悪いことじゃないからな。」

 

ルッカ「じゃあアンタも少しは考え事した方がいいんじゃない?」

 

クロノ「うわ、やぶ蛇だった。」

 

マール「ふふ。」

 

カエル「・・・。」

 

 

 クロノとルッカが漫才を始めたところで、ふいにカエルがマールに近づく。

 

 

マール「きゃっ!な、なに?」

 

 

 カエルはマールの顔をまじまじと見ると、にっこりと微笑み。

 

 

カエル「なるほど、たしかに王妃様によく似ておいでだ。皆が見紛うのも頷ける。」

 

 

 そして今度は俺とクロノに向き直り。

 

 

カエル「クロノ、一刀。お前たちの太刀筋は、なかなか見込みがあったぞ。では、さらば。」

 

 

 そういってカエルは風の如く城を去って行った。

 

 

ルッカ「・・・カエルも、悪くないモンね。」

 

鈴々「そうなのだ、カエルは鶏(とり)みたいで美味しいのだ。」

 

 

 ・・・違う、そうじゃない鈴々。

 

 

 

 

 

 

 城を出た俺たちはルッカの先導で、この時代に来たときに着いたトルース村の裏山に向かっていた。

 

 

桃香「それにしても、マールちゃんが無事でホントによかったねぇ。」

 

マール「すっごく怖かったよ・・・意識がないのに冷たい所にいるのがわかるの。死ぬってああいう感じなのかしら?」

 

 

 そのときのことを思い出したのか、苦悶の表情を浮かべるマール。

 

 

ルッカ「・・・マールディア様。」

 

 

 すると、突然ルッカがマールの前で跪いた。

 

 

マール「え?え?ルッカ?」

 

ルッカ「マールディア様とは気づかず、このような危険な目に合わせてしまいましたこと、誠に申し訳ございませんでした。」

 

マール「ちょっとやめてよルッカ!そんなことしなくていいから、ほら立って。」

 

 

 ルッカの唐突な謝罪に戸惑い、マールは慌てて立たせる。

 

 

ルッカ「ですが・・・。」

 

マール「いいの!もうみんな知っての通り、たしかに私は王女かもしれない。けど私だって、お祭りを誰かと見てまわりたかったの。だから王女であることは黙ってないと・・・もし王女だって分かったら、クロノは一緒にお祭り見てくれなかったでしょ?」

 

クロノ「へ?なんで?」

 

マール「え?」

 

 

 てっきり肯定すると思っていたマールは、質問に対して疑問で返したクロノに、キョトンとした顔になった。

 

 

クロノ「オレは王家とかそういうのはよくわかんないからなぁ。堅っ苦しいの苦手だし。それに、王女でもなんでも、”マールはマール”だろ?」

 

マール「クロノ・・・。」

 

 

 クロノの言葉に、マールは嬉しくなり涙する。

 

 

桃香「そういう意味なら、ご主人さまと似てるね。」

 

愛紗「そうですな。我らがご主人さまも、身分などに捉われず、誰に対しても等しく、そして優しく接してくださる方だ。」

 

鈴々「うんうん。お兄ちゃんは優しいのだ。」

 

星「しかも女性に対しては特に、ですな。」

 

朱里「そ、そんなことはないですよ。男性でも女性でも、ご主人さまは多くの民から愛されていましゅよ!・・・はう。」

 

雛里「うん、うん、ご主人さまは素晴らしい方でしゅ・・・あう。」

 

一刀「あはは、ありがとう、みんな。」

 

 

 

 

 

 

ルッカ「はいはい、みんなノロけ話はその辺にしてもらえるかしら?」

 

 

 ルッカが手を叩きながら、みんなの目を自分に向けさせる。

 心なしか機嫌が悪そうな顔が気になる。

 

 

ルッカ「まったくどいつもこいつもイチャイチャしちゃってまぁ、ブツブツ・・・。」

 

クロノ「どうした?大丈夫か、ルッカ?」

 

ルッカ「るっさいわね!なんでもないわよ!」パカンッ

 

 

 一人ブツブツ唸っているところに、顔をのぞき込みながら問いかけるクロノの頭を、ルッカは再び殴った。

 

 

クロノ「痛っ!?え?え?なんで?」

 

ルッカ「自分の胸に聞いてみなさいっ!」

 

クロノ「え~・・・。」

 

 

 意味がわからず、クロノは釈然としない顔をする。

 

 

桃香「うわぁ・・・クロノくんて結構鈍いんだね。」

 

愛紗「いえ、あれは間違いなくご主人さまと同等の鈍さですね。」

 

星「ふむ、当事者ではなく客観的に見るというのは、なかなかに新鮮だな。」

 

朱里「はわわ、やっぱり男の人というのはみんな鈍感なんでしょうか・・・。」

 

雛里「あわわ、ルッカさん、大変そう・・・。」

 

一刀「ん??」

 

 

 なんか皆で俺を見て複雑な顔をしているが・・・はて?

 首を傾げている俺をよそに、ルッカは話を元に戻す。

 

 

ルッカ「さあ、着いたわよ。」

 

 

 ルッカがそう言った場所。そこは俺たち(星たちは違うようだ)が、この時代に来たときに”歪み”が開いた場所だった。

 

 

マール「どうやって帰るの?」

 

ルッカ「恐れながらマールディア様・・・。」

 

マール「マールでいいってば。」

 

ルッカ「では、マール・・・ご覧ください。」

 

 

 そう言うとルッカは、バッグから何やら”魔法少女もののアニメ”に出てきそうな短めのスティックを取り出し、その場で振りかざした。

 すると―――。

 

 

 ギュイイイィ・・・ン!

 

 

 なんと、あの”歪み”が姿を現した。

 

 

一刀「これは一体・・・!?」

 

愛紗「よ、妖術の類でしょうか?」

 

朱里「はわわ!なんでしゅかアレは!?」

 

雛里「あわわ!」

 

星「これは・・・なんともまあ面妖な。」

 

 

 あ、そっか。星たちにも説明しないといけないんだったな。

 とりあえず今はルッカが何か説明しそうだからあとにしておくか。

 

 

マール「ルッカすっごーい!」

 

ルッカ「オーホホホホ!・・・し、失礼しました。」

 

 

 みんなの驚きとマールの賞賛で高笑いしたルッカは、慌てて畏まる。

 ちなみに今の笑いで”誰か”を思い出したなんてのはナイショ。

 

 

マール「だから、話し方も普通でいいの!ルッカの方がスゴイんだよ!?私は王女かもしれないけど、なんにもできないんだから!いい?」

 

ルッカ「そ、そう・・・ですか?では、お言葉に甘えて・・・。」

 

 

 マールに諌められたルッカは、咳払いをひとつすると、説明を始めた。

 

 

ルッカ「私はこの”歪み”を『ゲート』って名付けたんだけど、『ゲート』は違う時代の同じ場所につながっている”門”のようなものなのよ。それで、出たり消えたりするのは ゲート自体が不安定だからなの。そこでテレポッドの原理を応用して作ったこの・・・『ゲートホルダー』を使ってゲートを安定させるってワケ。」

 

クロノ「( ゚w゚)?」

 

桃香「(;・v・)??」

愛紗「(;◎д◎)??」

鈴々「( 〇∀〇)??」

朱里「(;・ω・)??」

雛里「(;・ω・)??」

星 「( 〇A〇)??」

 

一刀「あ・・・君たちは無理しないでいいよ。理解しろって方が酷だもんな。向こうに着いたら俺がまた説明するから。」

 

マール「けど、なんであの時ゲートが突然現れたの?」

 

ルッカ「それは~・・・おそらくテレポッドの影響か、あるいはもっと別の何か・・・。」

 

マール「な、何か難しいんだね・・・とにかく帰ろうよ、私たちの時代に!」

 

ルッカ「そうね。あ!あともうひとつ。」

 

 

 何かを思い出したルッカが、俺の方を向く。

 

 

ルッカ「アンタの持ってるその”鏡”。それも一種の『ゲートホルダー』になるわ。」

 

一刀「え、そうなのか?」

 

 

 そう言われ、俺は胸ポケットから”銅鏡”を取り出す。

 

 

ルッカ「正確にはゲートホルダーの”補助”的な役割を持ってると思うわ。1人や2人なら『ホルダー』の方でもゲートを通れる。でも今は10人、ゲートに負荷がかかりすぎて、とてもじゃないけど通るのは不可能。だけどこの”鏡”を一緒に使うことで、開くゲートの力を増幅できるはずなの。さしずめ『ゲートブースター』ってとこかしら。」

 

一刀「な、なるほど。」

 

 

 とは言うが、正直チンプンカンプンです。

 桃香たちとは違って、なんとなくは理解できてるけど、やはり専門的な部分はさっぱりだ。

 

 

ルッカ「とにかく論より証拠、習うより慣れろ、よ。貸して。」

 

 

 ルッカは俺から銅鏡、『ゲートブースター』を受け取ると、ゲートの中に入っていく。

 

 

ルッカ「さ、アンタたちも入りなさい。」

 

 

 そう促され、俺たちも後に続く。

 緊張はするが、桃香たちに比べたら大したことはなく感じる・・・完全にビビって俺の後ろにしがみついてますもの。朱里と雛里もまた然り。

 鈴々は・・・大丈夫そうだな。割と楽しそうだ。

 星も流石だ。冷静・・・じゃなかった、ちょっと冷や汗見えてる。

 そして俺たち全員が入ったのをルッカが確認すると。

 

 

 ギュイイイィ・・・ン!

 

 

 ゲートは閉じられた。

 

 

 

 

 

 

 ギュイイイィ・・・ン!

 スタッ!

 

 

マール「わーい!やっと帰ってこられた!」

 

クロノ「う~ん、なんか疲れた~。」

 

 

 ゲートから降り立ち、大きく伸びをしながら安堵の声をあげるマールとクロノ。

 それに続き、俺たちもゲートから出る。

 

 

桃香「やっぱり自分の家が一番だね~。」

 

 

 桃香もマールと同じように伸びをする。

 

 

愛紗「桃香様、ここは私たちの家もなければ世界も違うのですよ?」

 

桃香「あ、そっか。あはは。」

 

朱里「わあ、お祭りだよ雛里ちゃん。」

 

雛里「お祭りだね朱里ちゃん。」

 

星「ほう、これはなかなか。酒はあるだろうか?」

 

 

 過去で合流した三人は、最初にいた所から一変した楽しそうな雰囲気に、早くも目を奪われている。

 

 

ルッカ「ごめんなさいねマール、大変な目にあわせて。」

 

マール「ううん、スリルがあってとっても楽しかったよ。ステキな友達もできたし♪」

 

ルッカ「そう言ってもらえると助かるわ。」

 

マール「ね、みんなでお城に来てくれる?色々お世話になっちゃったから、お礼とかしたいし!」

 

クロノ「いいんだよ礼なんて、友達なんだからさ。」

 

マール「それでも行こうよ!お父様にみんなを紹介したいし!」

 

一刀「俺たちもいいのかい?」

 

マール「もっちろん♪」

 

一刀「そうか。じゃあ、あとで行ってもいいかな?朱里たちにもお祭りをまわらせたいし。」

 

朱里「はわ!いいんですかご主人さま!?」

 

一刀「まわりたそうな顔してたしね。」

 

朱里「やったね雛里ちゃん!」

 

雛里「楽しみだね!」

 

星「主、もちろん私の酒も・・・でしょうな?」

 

一刀「・・・ほどほどにね。」

 

ルッカ「私もゲートの出てきた原因について調べたいからあとにするわ。ということで、お城へはクロノ、アンタが送りなさい。ちゃ~んとエスコートしてあげるのよ?」

 

クロノ「了解、任せとけ。じゃあ、行くか?」

 

マール「うん!」

 

 

 マールはクロノに返事をすると、手をとって気分良く歩き出した。

 

 

クロノ「お、おいマール!ちょっと早いって!これじゃエスコートにならないだろうが!」

 

桃香「ふふ、マールちゃん嬉しそう。いいのルッカちゃん?二人で行かせちゃって?」

 

ルッカ「な、何がよ?」

 

桃香「あんまり気を使いすぎてると、クロノくん取られちゃうよ?」

 

ルッカ「な!なにいってんのよ!別にアタシはそんなんじゃないわよ!」

 

桃香「ほんとに~?」

 

ルッカ「ほんとよ!アイツはただの幼馴染よ!それ以上でもそれ以下でもないわ!」

 

 

 桃香に突然ヘンなことを振られたルッカは、声を荒げて反論する。

 しかし、その顔は赤く、誰がどう聞いてもウソだなと思う発言であった。

 まるでどっかのツンデレ軍師のようだ。

 

 

一刀「・・・・・・。」

 

 

 しかしなんだな・・・違う時代だったとはいえ朱里に雛里、星までが”この世界”に来ているってことは・・・。

 もしかしたら他にも”こっち”に来てる人はいるのかな・・・?

 何人かはわからない。けど、少なくとも”蜀”のメンバーは来ているかもしれない。

 『みんな一緒がいい』、という俺が”この世界”に来る前に思った願望による推測でしかないだろうけど・・・。

 でもその方が、何があっても大丈夫な気がする。

 

 

ルッカ「とにかく!お祭りまわるならさっさと行ってきなさい!あとまだ泊まるとこが決まってないなら、クロノの家に行きなさい。私からアイツのお母さんに頼んどいてあげるから。」

 

一刀「いや、そこはフツー自分の家じゃないのか?」

 

ルッカ「ウチは無理。研究やら発明やらでゴッチャゴチャだから。それに大丈夫よ。クロノのお母さんて、のんびりしてるようで案外しっかりしてるし、人を見る目はある人よ。アイツの部屋も無駄に広いから7人でもなんとか寝られるだろうし。」

 

一刀「ん?クロノ入れたら8人じゃ・・・。」

 

ルッカ「アイツは外でいいわよ。」

 

 

 うわーひどい。

 

 

ルッカ「じゃあ私は行くわね?あなた達のことももっと聞きたいから、明日適当な時間にそっち行くわ。」

 

一刀「ああ、わかった。」

 

ルッカ「じゃね。」

 

 

 俺たちに手を一振りして、ルッカは自分の家へと足早に帰っていった。

 その後は朱里たちを加えて、ひとたびお祭りをまわり、ルッカの言うとおりにクロノの家へと向かった。

 クロノのお母さん(ジナ、という名前らしい)は、とても母親らしい母親という印象だった。快く俺たちを迎えてくれて、”クロノに新しい友達がたくさんできた”ってことで相当にはりきったらしく、夕食はなかなかに豪勢だった。

 そんな時間になってもクロノは戻ってこなかったのだが、お城でもてなされてるんだろうと思った。

 ちなみにジナさんが、クロノはルッカの家に呼ばれてる、と言っていた。

 ルッカがそう伝えたのだろうか?まあ、”お城に呼ばれてる”なんて言ったら卒倒するかもしれないしなぁ。

 なんにせよ、何かしらの意図があるんだろうから俺からは何も言わないでおこう。みんなにもそうさせた。

 そして案内されたクロノの部屋(家の二階部分丸々かよ)で、この世界に来て初めての眠りに、ようやくついたのだった―――。

 

 

 

 

 

 

 翌朝。

 

 

 ドドドドド・・・!

 

 

ルッカ「みんな!大変よっ!!」

 

一刀「ん・・・んん、ルッカ?おはよう・・・。」

 

 

 階段を勢いよく駆け上がり、大きな声で部屋に入ってきたルッカを、元気だなぁと思いながら眠気まなこを擦る俺。

 

 

鈴々「んにゃ~・・・なんなのだ?」

 

愛紗「んん・・・あ、おはようございますご主人さま。」

 

一刀「おはよう愛紗。」

 

ルッカ「のんきに挨拶なんてしてる場合じゃないのよ!」

 

 

 そういえば何やら切羽詰った顔をしてるな。どうしたんだろう?

 そう思いながら、腹の上に覆いかぶさって寝ぼける鈴々をずらしつつ上体を起こす。

 

 

ルッカ「さっきこの家に城の兵士がやってきて、丁度私も来たところだったから一緒に話を聞いたんだけど・・・。」

 

 

 と言ったあと、一呼吸して続けたルッカの言葉に、俺たちはとんでもなく仰天した。

 

 

ルッカ「クロノが・・・”王家転覆の罪”で捕まったわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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