No.68305

TOS×恋姫無双 別外史 ロイド、父の背中を追い決意を固める事

さん

どもども。皆様のリクエストにより、世界再生の立役者、ロイド・アーヴィングさんに登場していただきます!
しかし今回はクラトスが主役のため、少し扱いがあれになってしまうかもしれませんが・・・基本的にはクラトスルートと同時進行で進めて行きたいなと思っております。

ではでは・・・

2009-04-12 03:00:39 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:3996   閲覧ユーザー数:3684

クラトスが外史の傍観者と名乗る貂蝉と出会い外史へ行く事を決意した頃。

 

息子であるロイド・アーヴィングはエクスフィアと呼ばれる物質を回収していた。

 

しかし、そもそもエクスフィアとは一体何なのか?

 

エクスフィアとは人間の潜在能力を何倍にも高めてくれる能力増幅器である。

 

しかしエクスフィアとは無機生命体と呼ばれる物で、人体に装着してしまうと装着者の肉体に多大な悪影響を及ぼすことになる。

 

その悪影響を防ぐために要の紋というドワーフに伝わる特別な物質で制御するのだが・・・。

 

世界の命ある物全てを無機生命体に変えようとしたミトス・ユグドラシルという者がそのエクスフィアを人間の身体で作り始めた。

 

ロイドと仲間達がユグドラシルを倒した後もエクスフィアは世界中に広まり、様々な所で密売が行われている。

 

ロイドはそのエクスフィアを回収する事を自分の役目だと感じていた。

 

「まだまだ全然だな・・・」

 

と、ロイドはため息をついてそう言った。

 

ユグドラシルを倒し、エクスフィアの量産を止めたが・・・既に創られているエクスフィアは世界中に広まっており、今も世界中にどのくらいのエクスフィアが出回ってるのかも分からない状態だった。

 

だが、人間の肉体で生成されたエクスフィアが生む悲劇を知るロイドはそんなことにはめげず、今も苦しんでいる人達、そして過去にエクスフィアの犠牲になった人々の為にもロイドは奮闘していた。

 

「こんな所で俺が弱音を吐いちゃ、犠牲になっちまった人も浮かばれないか・・・。」

 

と、ロイドは自分の両頬を気合を入れ直すかのように叩き、気持ちを新たにさせていた。

 

ふと、ロイドは父親のクラトスのことを考えた。

 

「クラトス・・・いや、父さん・・・」

 

クラトス・アウリオン。

 

かつて四大英雄と呼ばれていたと同時に、天の機関クルシスの四大天使とも呼ばれた者。

 

以前までは父とも呼べなかった敵同士だったが、最終的にはその志を同じにした。

 

クラトスはその昔、自分の妻であるアンナ・アーヴィングを殺してしまった。

 

殺してしまった・・・と言ってもクラトスは望んで殺してしまった訳ではないではない。

 

アンナはエクスフィアに『呑まれて』しまったのだ。

 

そんな悲劇の中、一番辛い思いをしているアンナがクラトスに「殺して」と言ったのだ。

 

それは自分の夫を傷付けたくない・・・なによりまだ赤ん坊であったロイドを護りたい・・・という母親の愛情がそうさせたのだ。

 

そしてクラトスは・・・。

 

ロイドはそのことを知らずに生きてきた。

 

彼は知らず知らずだったが、気付けば自分の父の背中を追いかけてきたロイド。

 

その父に、できるのならば、叶うのならば、もう一度だけ会いたい。

 

ロイドはそう思わずにいられなかった。

 

「クラトスは・・・どうしてるかな・・・?」

 

そう呟き、広く雄大な大空を見た。

 

「(昔に戻れたら、やり直せるのかな・・・?)」

 

そんなことを考えていた頃だった。

 

『ち・・・・・・に・・・あい・・・・・・な・・・か・・・・・・?』

 

「ん・・・?」

 

どこかから声が響いてきた・・・が、今にも消えそうな小さな声だったためにロイドには聞こえなかった。

 

「何だ?誰かいるのか?」

 

『父親に・・・』

 

今度ははっきりと聞こえた。

 

『父親に会いたくは無いか・・・?』

 

「・・・!ユアンか!?」

 

ロイドは『あの時』を思い出していた。

 

ユアンというクラトスと同じ四大英雄に「父親に会いたくはないか・・・?」そう尋ねられ、罠にかかったのと同時に衝撃の事実を知ったあの時を。

 

ロイドは体に電撃が走ったような感覚を感じていた。

 

そしてその声と共に、ロイドの周りは光に包まれた。

 

「!?何だ!誰か・・・」

 

この辺りを覆いつくほどの光が。

 

そしてその光が消える頃にはロイドの姿は消えていた。

 

「ここは・・・?一体俺は・・・どうしちまったんだ・・・?」

 

突然光がロイドを包み込んだ後、目が覚めたロイドは困惑していた。

 

辺りを空間がねじれて、とても歪なオーロラ色の景色を見せていた。

 

「(・・・敵の術か?でもこんなに大規模な幻を見せるなんて・・・相当の術士だな。)」

 

父親であるクラトスのようなクールな男になりたいと思っていたのか、突然このような謎の空間に飛ばされてもロイドはいたって冷静だった。

 

しかし次の瞬間には、そんな彼の築き上げた冷静さなど吹き飛んでしまう衝撃に出会うのだった。

 

「ふ~む・・・中々のオノコではないか。」

 

「うわぁ!だ、だだだ誰だお前!?」

 

ロイドは驚いた。心底驚いた。

 

一度は辺りを見回したが、その時には人の気配すら無かったのに、どうやったのかこの筋肉髭達磨はロイドに気付かれる事無く背後に回ったのだ。

 

「何じゃ・・・大げさに驚きおって。」

 

「いきなりアンタが俺の背後に回ってくるからだろーがっ!」

 

「その事については失礼した。いいオノコがいるとつい・・・な。」

 

「ついじゃねーよついじゃ!アンタ一体誰なんだよ!?」

 

ロイドは(当たり前のようだが)動揺していた。

 

「よくぞ聞いたオノコよ!わしは漢女道亜細亜方面前継承者、卑弥呼よ!」

 

「・・・?おとめどう・・・何だって?」

 

「聞きづらかったならもう一度言うぞ?・・・べ、別にお主にわしの事を知ってもらおう、なんて考えてはおらぬからな!」

 

「・・・・・・・・・」

 

正直、引いた。今この駄文を読んでくださってる方も確実に引いた。作者も引いている。

 

しかも声を聞いているとどこかの世界では師匠だのマスターだのと呼ばれてそうであった。

 

この筋肉髭達磨、ふざけているようだが見ると隙は全くない。

 

「(何だこのおっさん・・・?まるで隙がねえ・・・!?)」

 

正直、クラトスに勝った今でも挑んでも勝てるかどうかは五分五分だとロイドは思った。

 

「で、アンタが俺をこんなとこに呼び出したのか?」

 

「いかにも・・・可愛い顔をしているお主が何やら物憂げな顔をしておったからな・・・」

 

「あんたに可愛いって言われてもなぁ・・・」

 

ロイドの警戒はレベルに二まで達していた。

 

「ふむ。ならわしが愛のキューピッドになってやろうか?」

 

「死神にしかみえねーよ・・・」

 

「(ここって出口はねーのかなぁ・・・?)」

 

そう考えざるを得なくなってきたロイドだった。原因はもちろん精神的な問題であることは間違いなかった。

 

と、こんなやり取りに飽きたのかロイドが話を切り出した。

 

「そーだ・・・俺なんでいきなりこんな空間に飛ばされてんだよ!?あんたの仕業か!」

 

「いかにも。わしがやった。」

 

「何でいきなりこんな事を・・・」

 

「・・・お主。父親に会いたくは無いか・・・?」

 

「・・・!さっきの声はあんただったのか?て言うか、どうして親父の事を・・・?」

 

「わしは・・・そうじゃな。言って分かるかどうかは分からぬが、神仙、英傑という者の類でな。ある程度、お主が考えてる事は把握した。」

 

「要するに・・・俺の思ってた事を読んだ・・・って事なのか?でもだったら何で俺の所に・・・?」

 

「うむ・・・言ったであろう?おぬしが物憂げな顔をしておったから・・・とな。」

 

「・・・心配してくれたのは分かったよ。でもなんだって俺をこんな場所に・・・?」

 

「・・・お主を父親の元へ連れて行くためじゃ。」

 

「・・・!そんなことできるのかよ!?」

 

「うむ、言ったであろう?わしは神仙、英傑の類だと・・・。時空を超えるなど、わしにとっては安い事じゃ。」

 

「(エターナルソードよりも強力な存在じゃねーのか・・・?)」

 

絶大な力を秘めた魔剣エターナルソード。

 

ロイドはこの剣に秘められた力を使って、シルヴァラントともテセアラとも違う新世界を作り上げたのだ。

 

そんな強力な力を持っているエターナルソードよりも強力な存在など、ロイドは無いと思ったが今初めてそんな事を思い始めた。

 

「・・・・・・」

 

「何を見とれておる・・・はっ!わしの魅力に気付いたのか・・・!?」

 

「(やっぱ気のせいだよな・・・?うん。気のせいだな・・・)」

 

やはりそんなことは無く、目の前にいるのは只の変質者という事だ・・・とロイドは強引に思い始めた。

 

「そんなことはさておき。」

 

「(うわ・・・このおっさん話変えやがった・・・)」

 

「お主・・・時に三国志の話を知っているか?」

 

「さんごくし・・・あぁ!確か三つの国が争って戦う話だろ?ずっと前にリフィル先生の授業でやった事ある!」

 

「ならば話は早いな・・・単刀直入に言えば、お主の父は今その世界にいる。」

 

「・・・・・・はぁ!?ど、どうしてクラトスがそんな昔の世界にいるんだよ!?ていうかデリス・カーラーンに行ったはずじゃあ・・・?」

 

「実は漢女道亜細亜方面継承者である者に導かれてな・・・今は三国志の世界にいる。」

 

「えっ・・・じゃあそこに行けばクラトスに・・・」

 

「会える・・・と言いたい所だが、お主が行こうとする物語の発端とお主の父の行った発端は違うかもしれん・・・それでも行くというのか?」

 

卑弥呼は試すような、それでいて期待しているようにも見えた。

 

「(本当に・・・父さんに会えるのか・・・?その外史って世界にいったら・・・?)」

 

そう疑うが、内心ロイドは答えを導きつつあった。

 

そして何かを決心したかのように俯いていた顔を上げ、卑弥呼にその目を向けた。

 

「父さんに会える可能性があるなら・・・俺は行く!」

 

「うむ!それでこそわしが見込んだオノコよ!」

 

やはり期待通りの返答をしてくれた、と言わんばかりの頷きっぷりであった。

 

「では、外史への扉を開けるが・・・お主、三国の世界なら・・・どこへ行きたい?」

 

「俺は蜀って国に行ってみてぇな・・・劉備って人がすげーいい奴らしーんだ!」

 

「うむ・・・お主にとっていい選択かも知れんな?よし、では外史の扉を開くぞ!ぬぅぅぅぅん!!!」

 

と、力のを込めたかのように咆哮したとたん、一箇所の空間がねじれ始め、一つの扉を作り上げた。

 

「さあ・・・行くがよい、オノコよ!」

 

「ああ!ありがとうな!!」

 

と、礼の言葉を置き土産に、ロイドはそのまま扉の向こうへと消えた。

 

後書き

 

すいませんww短いですがここで切らせていただきます・・・体力の限界が来てしまったので。

 

気が向いたらもう少し改良したいです。

 

これからそれぞれ親子がどんな道を歩んで行くのか・・・誠心誠意、描かせていただきますので。

 

呉ルートも考えてはいますが・・・正直内容が微妙になってくるので皆さんの意見で決めたいと思います。出したほうが良いとおもった方はできればキャラクターもお願いします。

 

ではではー・・・。

 

 

 


 
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