No.636125

真・恋姫†無双―二つの呂旗―

ユウヤさん

今回は忠犬と番犬の出番でした。
番犬じゃなく蛮犬かなぁ?
いろいろ突っ込みがあると思われますが気にしな~い。

2013-11-11 21:00:47 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:7660   閲覧ユーザー数:5710

真・恋姫†無双―二つの呂旗― 第三話『魏文長』

 

 董卓救出戦から七日ぐらいして俺たちはついに旅立ちの時を迎えた。七日の間に何があったかは・・・察してくれ。とにかく旅立ちの時になったんだ。

 

 君雅「丁原よ。もう行くのか?」

 

 丁原「は、子等の見聞を広めるためには時間はいくらあってもたりませんので。」

 

 君雅「そうか・・・丁郷よ、あの話はよく考えておいてくれ。」

 

 一刀「あ、あははは・・・・ぜ、善処します。」

 

 月「へぅ・・・」

 

 恋「・・・・むぅ。」

 

 “あの話”とは・・・月と所帯を持たないか?と言う話である。一応は丁重に断りを入れているんだが向こうも引かない。丁爺曰く『ま、一刀もいい男の部類じゃからの。頑張れ、若人よ。はっはっは!』とのこと。人事だと思って・・・

 

 一刀「さ、さあ、丁爺。早くしないと次の村につく前に日が暮れちゃうよ。」

 

 丁原「お?おお、そうじゃな。では。」

 

 君雅「うむ、息災でな。」

 

 月「か、一刀さん。またお会いしましょう。」

 

 一刀「ああ、月も元気でね。」

 

 月「はい。恋さんも、また一刀さんの事で語りましょう。」

 

 恋「ん。・・・月もなかなかやる。だから元気で。」

 

 ・・・・何やら俺の知らない所で俺が語られていたようです。

 

 

 それから数日たって俺たちは益州入りを果たし今は成都手前の梓潼に居る。

 

 一刀「むぅ・・・」

 

 俺が何をうなってるかって?それはだね・・・

 

 ???「・・・・」

 

 俺の目の前に籠売りがいて、その籠の目利き中なのさ。

 

 一刀「ねえ、これに物入れて馬にゆられたら・・・壊れない?」

 

 ???「私の村の者が丹精込めて作りました。その点は問題ないです。」

 

 ふむ、俺が見ても俺の居た世界の籠とそう大して変わらない強度に見える。むしろハンドメイドの時点で信頼に値するだろう。大量生産品はどうしてもガタが来るのが早いし・・・

 

 一刀「一つもらうよ。」

 

 ???「毎度。」

 

 うん、いい買い物をした。さて、丁爺と恋はどうしてるかな?

 

 ???「あ、あの・・・」

 

 一刀「ん、何?」

 

 ???「さ、さすがに砂金一粒は・・・・」

 

 一刀「少ない?」

 

 ???「め、めっそうもない!?多すぎです!!」

 

 一刀「ん~俺としてはいい商品への正当な評価なんだけど・・・」

 

 ???「本当に・・・よろしいんですか?」

 

 一刀「うん、気にしないで。じゃ、俺はこれで。」

 

 ???「・・・・なんて方だ・・・・」

 

 街人A「なあ、嬢ちゃん。俺にも籠を売ってくれ。さすがに砂金じゃねえが・・・」

 

 ???「!?い、いえ。通常の値段で結構ですので!!」

 

 街人B「私にも下さいな。」

 

 ???「は、はい!はい、どうぞ。はい一つですね。はい。はい確かに。ありがとうございます。ありがとうございます。」

 

 俺はその光景を視界の端に捉えながら、悪いことしたかなぁ?と思いつつその場を離れた。

 

 一刀「さて・・・恋は・・・うん。この食堂に居る気がする。」

 

 俺の勘はこっちに来て以来妙に鋭くなっていた。案の定居た。正確には“埋もれて”居た。

 

 一刀「恋、それ一人で食べたの?」

 

 恋「・・・一刀?・・・うん。一刀は・・・いっぱい食べる女の子は嫌い?」

 

 一刀「そ、そんな事ありませんよ!?・・・いいと思うけど限度は覚えようね?回りが驚愕を通り越して恐怖してるから。店主さんも半泣きだから。」

 

 恋「・・・・わかった。」

 

 一刀「えっと、店主さん。お勘定お願いします。」

 

 店主「は、はいぃ(泣」

 

 一刀「はい・・・・はいこれ。おつりは・・・はい。」

 

 うん、恋が居ると砂金が小銭になっていいなぁ・・・

 

 店主「毎度ありぃ(喜」

 

 店主のあの喜びはお金が多く入った事より・・・きっと恋が食事を終えた事による喜びの方が大きいんだろうな・・・

 

 恋「・・・丁爺は?」

 

 一刀「今から探す所。ま、たぶん酒家だろうけど。」

 

 恋「・・・・飲兵衛は置いて行く。」

 

 気持ちは分かるよ。

 

 一刀「かわいそうだからやめてあげようね?」

 

 恋「・・・一刀が言うなら・・・仕方ない。」

 

 これ、割と本気で言ってるんだよなぁ。

 

 一刀「あはは・・・」

 

 その足で酒家に行くとこれも案の定いた。・・・“酔いつぶれて”居た。うん、恋の言う通り置いて行こうかこの飲兵衛は・・・

 

 丁原「ん~?お、一刀と恋か。どうした?もう行くのか?」

 

 さらに素面に戻るのが早いときた。それと無く聞いたけど恋に色々言われてこの能力を手に入れたという。なにこの超人爺さん、超怖い。

 

 一刀「丁爺、酔いは覚めた?」

 

 丁原「うむ、置いて行かれたくないからのう。」

 

 一刀「じゃ、行こうか。今から行けば次の村には・・・間に合うかな。」

 

 恋「・・・こく」

 

 丁原「なら急ぐかの。」

 

 こうして俺たちは梓潼の街を後にした。

 

 

 

 ???「ああ、行ってしまわれた・・・せめてお名前をお聞きしようとしたんだが・・・」

 

 ???「お~い、凪~」

 

 ???「凪ちゃ~ん、もう売り終わったの~?」

 

 凪と呼ばれた少女「ん、ああ。私はもう売り切ったぞ。」

 

 ???「え!?そうなん?ウチ等はまだのこっとるんや~手伝って~」

 

 凪と呼ばれた少女「仕方ないな・・・真桜、お前の方の三分の一、沙和の方の三分の一をこっちに回せ。私が売って来よう。」

 

 真桜と呼ばれた少女「さっすが凪や。持つべきもんはかけがえのない親友やな。」

 

 沙和と呼ばれた少女「なの~」

 

 凪と呼ばれた少女「まったく、都合がいいな。お母様達も宿で待ってるんだ。さっさと売って村に帰ろう。」

 

 二人「了解や(なの~)」

 

 凪と呼ばれた少女(・・・いつかまた会えるだろうか?あの、白い男の子に・・・)

 

 彼女たちと少年が再び出会うのはまだ先の事である・・・

 

 

梓潼から発って数日、俺たちは成都へとたどり着いた。

 

 丁原「到着じゃな。此処が蜀郡、成都じゃ。」

 

 一刀「おお、広い。でかい。でも・・・ほんと、田舎だなぁ・・・」

 

 丁原「意外に一刀も失礼じゃの。益州の中で一番大きな都市じゃぞ?」

 

 一刀「あ、あはははは・・・」

 

 恋「・・・・おなか減った。」

 

 一刀「ん?そう言えばもうお昼だね。なら食事にしようか。いいよね、丁爺。」

 

 丁原「うむ、なら儂はさk」

 

 二人「置いてくよ?」

 

 丁原「・・・・はい。」

 

 まったくこの爺さんは・・・

 

 そのまま食堂を探して街を見て回るけど食堂にたどり着く事は無かった。正確にはすぐには出来なかったんだ。

 

 ???「貴様、ワタシの武を馬鹿にするのか!?」

 

 ガラの悪い男「黙りやがれガキが。お前なんざ俺の足元にも及ばねぇよ」

 

 ???「ぬぅぅ・・・このぉ!!」

 

 ガラの悪い男「はっ!遅いなぁ?」

 

 ???「ぐぅ!!」

 

 裏路地で喧嘩だろうか?ガタイのいい男と何やら俺たちと同い年ぐらいの女の子が殴り合って・・・いや、一方的に殴られてるよなぁあれ・・・

 

 一刀「仕方ない、か。」

 

 丁原「まったく、仕方のない奴じゃの。」

 

 恋「・・・それが一刀のいい所。」

 

 一刀「ごめんね。行ってくるよ。」

 

 ガラの悪い男「は、所詮その程度だなぁ。」

 

 一刀「君もその程度の部類だろう?」

 

 ガラの悪い男「あぁん?」

 

 一刀「どっちが悪かったとかは問題じゃないんだ。女の子を唯の喧嘩で殴るとか、あんた最低だよな?」

 

 ガラの悪い男「はっ!今日はよくよくガキに絡まれる日だ。」

 

 一刀「それはご愁傷様、でもね・・・」

 

 こういう輩は力の差が判れば大丈夫なはず。そう思い俺は地面を“軽く”踏み抜く。

 

 どごぉ

 

 ・・・・やりすぎちゃった。てへw

 

 ガラの悪い男「な!?・・・テメエ、何かしら細工してるようだが、そんなんで俺様が引くと思ってんのか?あ゛ぁ!?」

 

 一刀「・・・そうか、あんた馬鹿なのか。そうなのかー」

 

 うん、どこぞで聞いた事あるセリフを自分で言ってる気がする。でも、やるしかないのかな。

 

 ???「手を、出すな。」

 

 一刀「だ~め、手を出すよ。君一方的にやられてたじゃないか。そんな女の子を放っておくほど俺は屑じゃないんでね。」

 

 ガラの悪い男「ほざくんじゃねぇ!テメエも返り討ちにしてやらぁ!!」

 

 一刀「・・・じゃ、殴ってみなよ。」

 

 ガラの悪い男「あぁん?いい度胸じゃねえか。覚悟しろやごらぁ!!」

 

 ゴッ!

 

 うん、すごく、痛いです。

 

 一刀「痛ってぇな!このぉ!!」

 

 ガラの悪い男「ぷげら!!」

 

 ハイキックをかます俺。何やらどこぞの拳みたいな悲鳴を上げ吹き飛んだ男。またやりすぎちゃった、てへw。死んで無いよね?大丈夫だよね?あぁ、ぴくぴくしてる大丈夫そうだね。

 

 一刀「ふぅ、意外と痛かったな。こりゃ腫れるかな?」

 

 ???「よ、よけいな、真似・・・を。」

 

 あ、気を失ったみたいだね。こりゃ宿に運んだ方がいいかなぁ?

 

 そんな事を考えてると・・・

 

 ???「小僧!ウチの弟子に何をした!?」

 

 一刀「うぉ!?あ、あぶなぁ!!」

 

 ???「ほう?今のを避けるか。なかなかやるの。」

 

 一刀「あ、あの。そこで気絶してる子を殴ったのはそこで伸びてるやつです。」

 

 ???「なに?」

 

 すぐに俺は事情を説明した。そして、事態を呑み込んだ女性はその場で何と土下座してしまったんだ。・・・この時代に土下座ってあったかな?ま、いいか。

 

 一刀「ちょ、待ってください。そんな、この状況です。間違いがあって当然ですから!!」

 

 ???「いや!そもそも不詳の弟子が喧嘩を吹っ掛けて返り討ちにあった事など分かりきった事。なのにあのような無礼。本当に申し訳ない!」

 

 丁原「もう良いじゃろ?息子もこう申しておりますし・・・娘が腹すかせてご機嫌斜めなんですじゃ。」

 

 ???「お、おお、そうだったのか。ならば食事代は私が持とう。」

 

 一刀「えっと、それはよした方が・・・」

 

 丁原「うむ、よしといた方がよい。金子が空になるぞ?」

 

 ???「そんなに食べるのか?」

 

 二人「そりゃぁもう・・・」

 

 俺と丁爺はそれはそれは遠くを見つめた。

 

 恋「・・・褒めないで、そしておなか減った。」

 

 二人「前も言ったが褒めてない!!」

 

 恋「・・・そうだった。」

 

 ???「ふ、ふふふ。何と愉快な方々だ。我が名は厳顔と申す。以後お見知りおきを。」

 

 げ、厳顔だってぇ!?これは大物が出てきたなぁ・・・もしかしてこの子もそれなりに有名な子だったりして。

 

 一刀「・・・ご丁寧にどうも。俺は呂北、字を丁郷と言います。」

 

 丁原「儂は丁原、字を建陽じゃ。」

 

 恋「・・・恋は呂布、字は奉先。」

 

 厳顔「うむ、呂北に呂布、そして丁元殿か。」

 

 丁原「はっはっは。親しみをこめて丁爺で良いぞ?」

 

 厳顔「それは私の矜持が許しません。ご容赦願おう。」

 

 丁原「そうか。仕方ないのう。」

 

 しゃべり方にてるなぁ・・・

 

 一刀「えっと・・・この子は?どうすればいいですか?」

 

 厳顔「ん?あぁ、すっかり忘れておった。」

 

 忘れてやらないでください。

 

 厳顔「おい、焔耶。起きんか!!」

 

 ごすぅ!

 

 えぇ!?そこで拳骨ですか?厳顔さん。

 

 焔耶と呼ばれた少女「あ痛ぁ!!」

 

 厳顔「ほら、お主を助けた者に礼と名を名乗らんか!どうせお前の事だ手を出すなとか何とか言って名乗ってすらおらんのだろう!?」

 

 焔耶と呼ばれた少女「うぅ・・・わ、ワタシは魏延、字を文長だ。」

 

 なるほど・・・魏延ですか。魏延!?

 

 一刀「そうですか・・・魏延さんですか・・・」

 

 厳顔「どうかしたかの?」

 

 一刀「いえ、なんでもありませんよ。」

 

 本当に予想外な人ばっかだなぁ。

 

 厳顔「ふむ、焔耶。傷は大丈夫か?」

 

 魏延「は、はい、桔梗様。」

 

 厳顔「ならこの方々と食事に行くぞ。少し話もしてみたいからの。」

 

 魏延「え・・・わ、分かりました。(ギロ」

 

 ぬぅ、睨まれてしまった。あ、また拳骨が落ちた。ざまぁw

 

 一刀「えっと、それじゃ行こうか。丁爺、恋。」

 

 丁原「うむ。」

 

 恋「・・・こくこく!」

 

 恋は大層嬉しそうにしていた。そりゃそうだよね。

 

 そして成都一番の料理店だと連れてこられた店に入り一番大きい席に通してもらった。理由は・・・察せるよね?だって、あの恋が・・・注文を自重するとでも?

 

 厳顔「・・・・うむ、これは私でも払いきれんわな。」

 

 魏延「す、すごい。」

 

 恋「もきゅもきゅ」

 

 一刀「ははは。」

 

 丁原「ま、恋じゃからの。」

 

 四人(でも、可愛いなぁ。)

 

 そのまま食事を済まし厳顔さんから話が切り出された。

 

 厳顔「して、成都では見ない顔だが?旅の者ですかな?」

 

 丁原「そうですじゃ。この二人に世間を見せておった所ですのじゃ。」

 

 一刀「まだ旅立ってすぐですけどね。」

 

 恋「・・・先は長い。」

 

 厳顔「なるほど・・・焔耶を負かす奴を負かせるのだからいい人材じゃと思ったのだがな。」

 

 魏延「な!?ワタシは負けておりません!!」

 

 厳顔「嘘を付け。あ奴の傷は頭の一撃のみで他は壁や地面に打ち付けたものだった。焔耶の一撃なら骨ぐらい折れとるだろう。つまりお前は一撃も入れられなかったといことだの。」

 

 魏延「うぅ。そ、その通りです。」

 

 一刀「力は申し分ないんですね。なら状況判断でしょう?回りを冷静に見れればもっとうまく、と言うよりあんな奴に負けるなんてありえないでしょう。」

 

 厳顔「ほう、よく見ている。さすがだの。」

 

 一刀「ははは、伊達に恋。呂布の連撃を捌いてないですから。」

 

 厳顔「何?そんなに強いのか?」

 

 恋「・・・・・?」

 

 厳顔の視線を受け首をかしげている恋。すごく、可愛いです。

 

 厳顔「・・・ふむ、焔耶よ。お前もまだまだ精進が必要だな。」

 

 魏延「な、桔梗様はワタシがこの優男とのほほん女に負けると思ってるのですか!?」

 

 恋「・・・・・一刀の悪口?・・・なら許さない。」

 

 一刀「おおぅ、恋落ち着いて。落ち着こう。いったん深呼吸。ほら、ひっひっふー、ひっひっふー。あ、違った。ほら吸って。吐いて。」

 

 恋「・・・すー。・・・はー。・・・すー。・・・はー。」

 

 一回一回止めるのは・・・ワザとですか?

 

 恋「落ち着いた。」

 

 厳顔「ふぅ、今の闘気はまずかったの。焔耶。・・・・焔耶?」

 

 魏延「・・・・・」

 

 一刀「あ~・・・気を失ってますね。」

 

 厳顔「は~、仕方のない奴だの。丁原殿、いい勉強をさせてもらいました。ありがとうございます。」

 

 丁原「いやいや、これぐらいの事お安いご用ですじゃ。」

 

 こうして成都でのドタバタ劇は幕を閉じた。俺は正直危惧していた。魏延は忠義の将だけどプライドも高く。利己的で盲信的だったと伝えられているからだ。彼女が仕えるであろう劉備の苦労を考えると、正直頭が痛くなるのを覚えた。

 

 

 

 

 次回

 

 ???「こっちですわ!」

 

 ???「ありがとう。あなたは、名は?」

 

 一刀「・・・彼女が、覇王・・・か」

 

 丁原「う~、ひっく。いい気持じゃの~。」

 

 第四話『覇王少女』

 

 少年はついに覇王と相見える(まみえる)。少年は何を感じ、覇王は何を思うのだろうか。

 

 

 


 
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