No.630903

恋姫婆娑羅

KGさん

今回はまず最初に謝っておきます・・マジですいません!!
全く纏まらなかった・・・自分でもビビるくらいに。

マジで駄文なんで・・見てやろうじゃねぇかという方はお気をつけて・・・

2013-10-24 03:52:47 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:4768   閲覧ユーザー数:4386

「鬼が来る」

 

 

 

 

 

偵察部隊に案内されて見えてきたのは、山の影に隠れるようにひっそりと建てられた砦であった。許緒と出会った所からそう遠くない。

 

「なるほど・・・中々、巧妙に隠したものじゃない」

 

「ええ、普通に探していたら、恐らく倍以上の時間が掛かったかと」

 

華琳の言葉に秋蘭が答える。確かに普通に探していたら、そうなっていただろう。あの出来事は曹操の軍にとっては僥倖であった。

 

「許緒、この辺りに他に盗賊団はいるの?

 

「いえ、この辺りにはあいつらしかいませんから、曹操様が探している盗賊団って言うのも、あいつらだと思います。恐らく兄ちゃんもここに来たと思うのですが・・」

 

華琳の問いかけに許緒は答える。その顔には兄を心配しているであろう様子が見える。そんな許緒を気に掛けつつも華琳は状況の確認をする

 

「敵の数は把握できている?」

 

「・・・はい・・約三千程度かと・・」

 

「我々の隊が千と少しだから・・三倍ほどか、思ったより大人数だな」

 

予想外の大人数に春蘭が唸る。

 

「もっとも、連中は、集まっているだけの烏合の衆。統率もなく、訓練もされてないゆえ・・・我々の敵ではありません」

 

荀彧の言葉に皆が頷く。

 

「けれど。策はあるのでしょう?糧食の件、忘れてはいないわよ」

 

「無論です。兵を損なわず、より戦闘時間を短縮させるための策、既に私の胸の内に」

 

不敵に笑う華琳に荀彧が胸を張って答える。そんな荀彧を満足気に見て説明を促す。

 

「まず、曹操様は少数の兵を率い、砦の正面に展開してください。その間に、夏候惇、夏侯淵、片倉の三名は、残りの兵を率いて後方の崖に待機。本隊が銅鑼を鳴らし、盛大に攻撃の準備を匂わせれば、その誘いに乗った敵は必ずや外に出てくる事でしょう・・・・その後は曹操様は兵を引き、十分に砦から離した所で・・・」

 

「俺たち三人で、背後から敵を叩くわけか・・・」

 

「ええ・・・」

 

小十郎の言葉を素直に肯定する荀彧、しかしここで春蘭がこの策に噛みつく。

 

「ちょっと待て。それは何か?華琳様に囮をしろと、そういうわけか!」

 

「そうなるわね」

 

「何か問題が?」

 

春蘭の言葉にその通りと頷く華琳と荀彧。華琳にそんな危険な事はさせられないと、このを却下しようとする春蘭に、他に良い策でもあるのかと問い詰める荀彧。

 

「烏合の衆なら、正面から叩き潰せば良かろう?」

 

「「「「・・・・」」」」

 

「♪~ここまでアレだと、いっそ清々しいな」

 

「バカに付ける薬は無いと言うがな・・・」

 

潔いまでの猪ぶりに一同、呆れ返る。

 

「油断した所に伏兵が現れれば、相手は大きく混乱するわ。混乱した烏合の衆はより倒しやすくなる。曹操様の貴重な時間と、もっと貴重な兵の損失を最小限にするなら、一番の良策だと思うのだけれど?」

 

尚も食い下がろうとする春蘭であったが、彼女が舌戦で荀彧に敵うはずも無く、敢え無く撃沈する。

 

「とはいえ、春蘭の心配ももっともよ。次善の策はあるのでしょうね?」

 

華琳の言葉に荀彧は当然と言った様子で策を出す。恐ろしいまでの周到である。春蘭が勝てる見込みなど、そもそも無かったのだろう・・・

 

「分かったわ、この策で行きましょう」

 

「華琳さまッ!」

 

華琳が決定を下すが春蘭は、まだ不満のようだ。そんな春蘭に華琳は、これから大陸に覇を唱える自分に必要なことであると諭す。結局、本隊の護衛に許緒を付けるということで双方の合意が取れた。

 

「それでは、伏兵部隊に夏候惇、夏侯淵、片倉。そして囮部隊が曹操様、私、伊達、許緒、と言うことでよろしいでしょうか」

 

「ええ、それでは早速、実行に移るとしましょう」

 

策の実行のため、動き出す皆を尻目に、顔を突き合わせて話す男が二人いた。

 

「小十郎・・・気づいているか?」

 

「ええ、この気配・・・間違い無いかと・・・」

 

こそこそと話をしている二人を不審に思ったのか、許緒が声を掛けてくる。

 

「どうしたの?兄ちゃんに、おっちゃん?」

 

「お、おっちゃん・・・・!?」

 

「ブッ!!」

 

許緒の言葉に愕然とする小十郎と、笑うのを必死に堪えてプルプルと震える政宗。二人の様子にさらに不審がる許緒が言葉を続ける。

 

「ど、どうしたの・・?ボク何か悪いこと言った・・?」

 

「・・・NO problem お前は何も悪くねェぞ、許緒・・」

 

「あ、あぁ・・・これは俺の問題だからな・・・お前が気にする必要はねぇ・・」

 

二人はお前は悪くないと優しく答える。小十郎はどこか上の空であるが。

 

「そ、そうなの?分かった・・・。あ、それからボクのことは季衣って呼んでくれない?」

 

「Ah? それがお前の真名か?」

 

「そうだよ!春蘭様と秋蘭様も真名で呼んで良いって言ってくれたから」

 

「そうか・・・じゃあ、改めてよろしくな、季衣」

 

「うん!・・・・・。それにしても、チカ兄ちゃん無事かな・・・」

 

季衣の呟きを政宗は聞き逃さなかった。

 

(チカ兄ちゃん・・・か。こりゃ決定だな・・・あの軍師様も災難だな・・)

 

これだけの策を練っていた荀彧に政宗は心の中で同情する。

 

「季衣よ・・・お前の兄ちゃんは強いんだろ?」

 

「もちろんだよ!!ボクも最初はビックリしたんだから!」

 

「・・・だったら、大丈夫さ」

 

政宗は、興奮したように話す季衣の頭をわしわしと撫でる。丁度その時、華琳の声が響く。準備は整ったと、覇道への第一歩であると・・・いよいよ、作戦の開始である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銅鑼が鳴る、作戦決行の銅鑼の音が大地に響く。荀彧の作戦ならば、そろそろ敵が出てきても良い頃合いだ。しかし、砦から盗賊たちが出てくる様子はない。

 

「・・・桂花?どうやらこの作戦、失敗のようね?」

 

「うぐ・・・な、ならば次策を用いるまでです!」

 

何も出てこない砦の門を見据え華琳は作戦の失敗を悟る。荀彧も歯噛みをしているものの、めげずに次の作戦に移ろうとするのだった。

 

 

 

 

 

ところ変わって、伏兵部隊のいる崖の上

 

「なんだ?銅鑼が鳴ったのに・・・戦闘が始まったようには見えないな?」

 

「うむ、・・・どうやら一つ目の策は失敗か・・・次策に移るだろう、我らも準備をしよう姉者、片倉」

 

「全く・・・だから正面突破で良いと言ったではないか!」

 

こちらも作戦が失敗した事を悟るとすぐに行動を起こす。作戦失敗で己の考えが一番だったと愚痴を漏らす春蘭に秋蘭と小十郎はため息を吐くのであった。

 

 

 

 

 

作戦失敗で、次に移ろうとしていた華琳たちであったが、砦の門が開き始めた事で一気に緊張が高まる。

 

「総員ッ!!戦闘配備ッ!!」

 

華琳の号令で兵は武器を構える。季衣や荀彧も緊張した面持ちで門を見つめる。烏合の衆と言えども油断をすれば足を掬われる。華琳も泰然としながら出てくるであろう。盗賊の大軍を待ち受ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

砦から人が出てくる・・・。盗賊の軍勢では無い・・・たった一人の人間が。流石の華琳も拍子抜けするが、出てきた人物を見た瞬間に息が詰まるような錯覚に陥る。

 

(何・・・?あの男・・・この曹操が殺気だけで怯まされるなんて・・・)

 

出てきた男は強烈な殺気を纏いこちらを睨む。銀色の逆立った髪、片目を覆う眼帯、隆々とした筋骨、見たこともない武器、華琳だけでなくそこにいる全員がたった一人に立ち竦む。ある二人を除いて・・・

 

「ああッ!?チカ兄ちゃん!!無事だったんだぁ~!!」

 

「ちょっと!?季衣!!」

 

男の姿を確認するや否や、華琳の制止を振り切り、季衣が駆け出す。男も季衣の姿を見てなのか、先ほどまであれだけ濃厚だった殺気を散らしていく。

 

「おおう!?季衣じゃねぇか!村で待ってろって言ったろうが!!」

 

「うう~・・・だって朝になっても帰ってこないから心配だったんだよぅ」

 

親しげに話す様子を見て華琳は悟る。あれが季衣の言っていた兄だと・・・。そうであるなら、危険は無いと判断した華琳が男に声を掛ける。

 

「そこの男?私の名は曹操、この辺りに蔓延る賊を討伐するために陳留より来たのだけど・・・ここに盗賊が居たはず、どこに行ったかご存じないかしら・・・?」

 

「そ、曹操だぁ?マジであんたが曹操なのか!?」

 

「当然でしょう?この世に曹操は私だけよ?」

 

驚愕を露わにする男、何がそんなに信じられないのか知らないが、早急に質問に答えて貰わなくてはならない。

 

「そんな事は良いから・・・そうね、まず、名を名乗りなさい?」

 

手始めに名を聞く華琳、男はまだ少し呆然としながらも問いに応じる。

 

「あ、ああ。俺の名は長曾我部元親、西海の鬼とはこの俺のことよ!!」

 

「西海の鬼・・・? まぁ良いわ、それで元親?ここにいた盗賊はどこに行ったのかしら?」

 

本題に入る華琳に元親は不敵に笑いながら答えた。

 

「盗賊だぁ・・・?そんなもんは、この鬼が全部喰らっちまったぜ?」

 

「喰らったって・・・殺したということ?・・・私はそのような冗談は嫌いよ?あなた一人で三千を全て殺した。そう言うつもり?」

 

「だからッそう言ってんだろ?・・・証拠ならこの砦ん中にごろごろしてるぜ?」

 

にわかには信じがたいがこの男も嘘を言ってる様子も無い、どうしようかと思索に入る華琳の耳に政宗の声が響く。

 

「Long time no see 久しぶりだな!西海の鬼?あんたが盗賊退治とは・・・海賊業は廃業かい?」

 

「独眼竜じゃねぇか!!なんだよ、あんたもこっちに居たとはな!!」

 

政宗の姿を見た元親は喜びを爆発させる。この世界に飛ばされたのは自分だけと思っていたが・・・思わぬ再開に頬が緩む。

 

「なに?チカ兄ちゃんっ政宗兄ちゃんの知り合いなの?」

 

「なに?政宗、あなたこの男と知り合いなの?」

 

季衣と華琳の二人は同時に疑問をぶつける。

 

「おうよ!独眼竜とはマブってやつよ。よく二人で力比べをしたもんだぜ・・」

 

「ああ・・・、まぁ・・・腐れ縁ってやつだな・・・」

 

二人の回答は違うものの、知り合いであることを認める。そんな中で一人震える少女がいた。その名を荀彧という。

 

「何?じゃあ伊達はこうなる事を知っていたの?ここにこの半裸男がいて、もうすでに、盗賊は全滅していて・・・・」

 

「まぁな、確信があったわけじゃねぇが・・・でも最初から知ってた訳じゃないぜ?季衣の言葉でもしやと思っただけだしな」

 

政宗の言葉にどうやら完全にブチ切れたようだ荀彧が捲し立てる。

 

「何でッその時に言わないのよ!!移動中でも、私が作戦を伝えてた時も、いつでも言える時間はあったじゃないッ!?まさかッ!!私を曹操様の前で辱めるために・・・きーー!!主従揃って私をバカにして!!」

 

「おいおい・・・、俺はそんなつもりは・・・」

 

怒りが収まらない荀彧に困惑する政宗、そんな時に伏兵部隊が戻ってきたのだった。

 

「か、華琳様・・・?これは一体?」

 

「敵はッ?盗賊はどうしたのです?・・・あと、この男は誰です?」

 

「元気そうだな・・・長曾我部?やはりお前もこちらに来ていたか」

 

「なんだ、右目の兄さんもいたのかよ?」

 

戦とは違うこの混沌とした空間に華琳は恐らく今まで生きてきた中で一番大きなため息を吐くのであった。

 

 

 

 

 

 

あの後、皆の自己紹介を済ませるが、三千をただ一騎で破った元親に春蘭、秋蘭が唖然としたり、元親も彼女たちが、かの三国の英雄であることを聞くと、呆然とした様子を見せていた・・・。

 

それから、もはや居る意味のなくなったこの場から、陳留へと帰る事となる道すがらの話

 

「むう~なんだか不完全燃焼だぞ・・・」

 

「そう言うな姉者、兵を損なう事が無かっただけでも良しとしようじゃないか」

 

「そんなに暴れてぇなら城についてから、俺が相手になってやるよ・・・」

 

戦う事なく帰りの途に付くこの状況に春蘭は不満を口にする。そんな姉を宥める秋蘭と稽古でストレス発散を提案する小十郎がいた。その前には真剣な顔で元親に話を聞く華琳がいる。

 

「そう、じゃあ、あなたも分からないのね・・・」

 

落胆した華琳に申し訳なさそうな表情で返す元親

 

「すまねぇな・・・あんたの探してる太平要術とか言う本は、あの砦じゃ見かけ無かったぜ・・・」

 

「無知な盗賊に薪にでもされたか・・・まぁ代わりに季衣と桂花という得難い宝が手に入ったから良しとしましょう・・・・。あと、あなたもね、長曾我部元親?」

 

「まぁ、季衣を助けて貰ったし、どうせ行く当てもねぇし・・・それに独眼竜と右目の兄さんもいるしな・・・。何にせよ、これからよろしく頼むぜ!」

 

「まさか、チカ兄ちゃんと一緒にお城務めになるなんて、ボク、思いもしなかったよ!」

 

貴重な古書は見つかりはしなかったが、それにも勝る新たな仲間に華琳の機嫌も上々だ。

 

だが、一つ問題が残っていた。出陣前にした華琳と荀彧の約束の件である。結果的に糧食は足りた・・・そもそも戦って無いのだから糧食もほとんど使う事無く、まだまだ大量に残っている。

 

「どんな約束でも、反故にすることは私の信用に関わる。少なくとも、無かったことには出来ないわね。」

 

正直な話をすれば、今回の行軍で荀彧は何も成せていない。しかし、どんなに名軍師と言えども、こんなことになるなど、予測するのは不可能だ。それにあの時、荀彧が立案した策も悪くなかった。ならば・・・。

 

「桂花、今回はあなたの力の片鱗しか見れなかった・・・。だから次はその知略、存分に振るいなさい。」

 

「そ、それは・・・?」

 

「それから、これからは私を華琳と呼ぶ事を許します。より一層、奮起して仕えるように」

 

「あ、ありがとうございます!!華琳様ッ!!」

 

 

 

 

こうして遠征はある意味で成功と呼べるものとなった。新たに加わった仲間が、これからどのようにして国を変えていくのか・・・それはまだ、誰も知らない。

 

 

 

 

 

 

今回は本当にひどいな・・・と、元親出したら、桂花の活躍場所を全部喰らっちまった・・・。

 

恋姫ファンの皆様、特に桂花ファンの人には申し訳が立たない内容ですね。

 

それに収集が付かなくて無理やり締めた感がガガガ・・・・

 

本当にすいませんね・・・ここまで読んでくださった方には最大級の感謝を・・・もっと精進します。

 

 

 

 

 

 

 


 
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