No.628647

恋姫無双 ~~紅と蒼の悪魔~~ 3-15話

morikyouさん

この作品は「DMCシリーズ」「真・恋姫無双」の二次創作です。
作者の妄想成分が過分に含まれているので、ご覧になる際はこのことを頭の片隅にでも置いておいていただけたら幸いです。

2013-10-16 10:57:09 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:4386   閲覧ユーザー数:3918

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 注、この作品は「DMCシリーズ」「真・恋姫無双」を私の個人的妄想により都合よく改変しております。

詳しくは1話を参照してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、対戦カードが決まった後の各陣営の様子はというと、

 

蜀陣営

 

「華雄殿が相手か…。厳しい相手だな」

「ああ、私もそう思う。しかし、星がそこまで言うとは」

「愛紗もだろう?普段ならそこまであっさりと認めん」

「そうかもな」

「何か、悩んでいるのか?」

「………」

 

珍しく愛紗が沈黙してしまったのをみて星が少し驚いた。

 

「まさか、図星だったとは」

「…正直、自分でもよく分かっていない。何かが引っかかっているのは分かるんだが、それが何なのかが」

「…そうか」

(ふむ、ということは愛紗は自分で気づき始めているということか)

「とはいえ、勝負は勝負。それに私は武人だ。自分で当たって掴んでくるさ」

「それが良いだろうな。元来愛紗は手が先に出る性格なのだから。勝って掴むがよろしい」

「一言余計だ。もとより負ける気で行くつもりもない」

 

 

 

店陣営

 

「ふむ、今度は愛紗か」

「あー、うちもやりたかったー!」

「お前が負けたのが悪い」

「…がんばって」

「ああ、恋やあの二人に当たるまで負けるわけにはいかんからな」

 

「…どう思う?」

「………」

「…なるほどな」

「え?今ので分かったのですか?」

「ああ、兄貴は意外と分かりやすいからな」

「へぅ…全く分かりませんよ」

「分かるように説明しなさいよ!」

「そうじゃ!そこだけ分かっててもわらわ達はつまらんぞ!」

「…黙ってみてろ、すぐに分かる」

 

 

 

 

 

 

 

少しの間が空いて二人が姿を現すと、大声援が起こった。

 

「ふむ、こんなに応援されたら負けるわけにはいかないな」

「それは私とて同じこと!」

 

二人は示し合わせたように武器を構えた。

今回の審判は沙和だった。

 

「それでは!始め!」

 

「ふっ!」

 

直後、二人は地を蹴ってお互い一気に肉薄。激しい金属音とともに武器がぶつかり合った。

 

「ほう、私の攻撃を正面から受け止めるか。やはり武神の名は伊達ではないか」

「そちらこそ私の一撃を止めるとはな」

 

二人はお互いにニヤリと笑うと、足を止めてその場で激しく剣戟の応酬を始めた。

 

 

魏 陣営

 

「おかしいわね」

 

華琳は誰にともなく呟いた。

 

「おかしい、とは?」

「分からない?わざわざ、足を止めなくても華雄にはあの高速の突進技があったはず」

 

呟きに反応した桂花に対して華琳は続けた。

 

「なのに、あえて使えない状況に持っていったのよ?なぜ…?」

 

 

 

呉 陣営

 

「ふふっ…」

「楽しそうだな」

 

試合を見ながら笑っている雪蓮の隣に冥琳が座った。

 

「ええ、試合もだけど、今もこの様子を見て悩んでるんだろうなって」

「全く趣味の悪い」

「あら、貴女もそうでしょう?」

「どうだかな」

 

そう言って冥琳も笑うと、

 

「そんなお前にはこれをやろう」

「あら!お酒!いいの?」

「ああ、たまには私も飲みたくなるのさ」

「何に乾杯しましょうか」

「…成長するであろう三国に、でどうだ?」

「いいわね。じゃあ」

「「三国に」」

 

 

 

「はっはっは!楽しいな!愛紗!」

「ああ!これほどの強者、そうは戦えんからな!」

 

二人は長時間武器をぶつけ合っていたが、まるで息を乱さずに離れると、

 

「いくぞ!」

 

という声とともに、華雄が霞のそれを真似たダッシュを使い猛スピードで突っ込んだ。しかし、

 

「!!!」

 

なんと、愛紗は真正面から突撃し、華雄を弾き飛ばしたのである。

 

「くっ!」

 

幸い空中で態勢を立て直したので、大きな影響はないものの今大会で初めて華雄が不利になったのを見て観客も驚いていた。

 

「まさか、正面から止められるとはな」

「………」

 

華雄の言葉に愛紗は返事をしなかった。

 

「?」

 

そのことに妙に思った華雄が首を捻った瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぞわりと、鳥肌がたった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…なんだ、この感覚は。まるで恋と対峙…!!!」

 

直後、華雄ははじかれたように後ろに跳んだ。

その刹那、まさに華雄が立っていた場所に愛紗が武器を振り下ろしていた。突き立てられた影響で、舞台にわずかにひびが入ってしまっている。

 

 

 

店 陣営

 

「一体どうしたんや?愛紗のやつ」

「…ついちゃった」

「ん?なにか言うたか?恋」

「…愛紗も辿り着いた」

「辿り着いた?」

「…説明は難しい。でも分かる。恋もそう。私とやってたときの雪蓮も少し入ってた」

 

 

「どういうことですか?」

「あいつはずっと悩んでただろう。俺達が言ったこと。詠がその後に言ったこと。全部について」

「そうでしょうね」

「だが、あいつは武人だ。結局はぶつかって何かを掴んだんだろう」

「そうなりゃ、後はするするっとつながってああなるのさ」

「???」

「あれが、しがらみとかを全部吹っ切ったあいつの実力ってことだ」

 

 

 

「ふふふ、まさかここまでの高みに上るとはな」

「…華雄」

「なんだ?」

「貴女には、礼を言わなければならないようだ」

「何もしていない。それは自分で掴んだお前自身のものだ」

「それでも、きっかけは貴女だ」

「そうか、なら私にとっての最大の礼が何か分かってるだろう?」

「ああ、そうだな」

 

そういうと、今度は愛紗が華雄に突っ込んでいった。

速度は流石に劣るものの、放つ覇気とも言うべきものが先ほどまでとは段違いである。

 

「来い!」

 

対する華雄も自身の持つ力全てで持って迎え撃った。

 

再びの轟音とともに、何かが宙を舞っていきやがて舞台の片隅に刺さった。

その中央では、先端のなくなった武器を持った華雄に武器を突きつける愛紗の姿があった。

 

「私の負けか」

「今回はそうだが、次はこうも行くまい」

「当たり前だ。また一人私の強敵(とも)が増えたのだ」

「ああ、私もだ。またやろう」

 

 

「そこまでなの!勝者!関羽将軍!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あとがき

 

どうも、作者のmorikyouです。

今回はいかがでしたか?

 

今回は愛紗覚醒が主でした。

自らの主に対する盲目的なまでの忠誠心が原作でもよく描かれている彼女。

この外史でも基本的にはそうですが、言われたことに対しては割りときちんと考えられる程度には冷静でもあります。

そして、悩むと土壷にはまる彼女ですが、星のおかげではまりきる前に出てくることができ、華雄との対戦で何かを掴んだ、という設定です。

 

恋が言ってましたが、雪蓮も今はここまで至っております。ただ、彼女はそこまで鍛錬をしていなかったが故に体のほうが持たなかったわけです。

簡単に言えば、心技体が揃うってやつですね。初めからそう言えとorz

 

さて、次は二人のどちらかの登場、そして物語が大きく動く…といいなあw

 

それでは、お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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