No.611896

マブラブオルタネイティブトータルイクリプス 異国の花嫁 第1章 異国へ嫁入り 第1話戦場のプロポーズ

kaennさん

斑鳩家に嫁いだイギリス人女性衛士の話

2013-08-24 10:28:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:738   閲覧ユーザー数:728

 

数年前イギリス某基地裏の丘

 

「なぁ~にぃ?こんな所に呼び出して何か用?私結構忙しいんだけど?」

 

「すまない、用件はすぐに済むから、君に言いたい事が在るんだ。」

夕暮れの丘の上で一組の男女が向かい合って会話をしている。

女性の方は機嫌が悪そうにしていて、青年の方は真剣な表情で何か女性に伝えようとしている。

 

「なら早くしてくれない?開発部から催促が煩いから早く戻って続きやりたいんだけど。」

 

「ん、ならば………マリア、私と結婚を前提に付き合ってくれ。」

 

「へっ?………………………えっ?。」

早くするように促すと年齢が一つ下の青年はいきなり自分に対して告白して来た。

告白を受けたマリアは始めはただ驚き固まっていたが、自分が告白された事に気付くと顔を真っ赤にさせて狼狽え始めた。

 

「ふむ、聞こえ無かったか?ならばもう一度、私と結婚を前提として付き合ってくれ。」

 

「なっ!…………。」

 

「むっ、そう何度も言うのは流石に気恥ずかしいのだが、私と結婚を…。」

 

「待て、聞こえてる、聞こえてるから何度も言うんじゃない!」

返事が無いので聞こえていないと思った青年が三度目の告白を始めた時、マリアはやっと再起動した。

 

「わっ、私はムネヤスには嫌がらせしかしていないと思ったが、なんでいきなり!」

 

「うむ、だがアレは全て私のためにやってくれていたのだろう?悪い結果に成った事が無い、その件に関していえば、むしろ感謝をしている位だ。」

まだ狼狽えているマリアに対し真剣な表情で更に追い打ちを掛けるムネヤスと呼ばれた青年。

 

「では、もう一度だけ言おう、私はマリアを愛してる、どうか私と結婚を前提に付き合ってくれ無いか。」

 

「そっ、そこまで言うなら付き合ってあげるわ、感謝しなさい。」

 

「!本当か!ありがとう、そうだ私の連絡先を渡して置こう、時間を取らせてすまなかった、手が空いたら連絡をくれ」

宗靖がもう一度はっきりと告白すると意外とあっさりOKされた、最後に自分の連絡先を渡して宗靖はこの場を後にした。

 

1時間後 同基地開発部室内

 

ガチャ!

扉の開く音がして1人の女性が入って来た。

 

「あっ!シルヴィ遅刻で……すよ?」

開発部の同僚がマリアが遅刻した事を注意しようとして顔を見ると、今迄視た事が無い位に笑顔で思わず疑問形に成ってしまった。

 

「あら?ゴメン、ゴメン、そんなに時間掛かってたのね、さぁさっさと終わらすわよ!」

 

「シッ、シルヴィが遅刻した事を謝った?何が有ったの?何か悪い物食べて無い?」

 

「もう、そんな事どうでもいいから早く終わらすわよ、はい、コレ計算終了、次!」

 

「早!」

何時もなら悪びれず悪態の一つでも吐いて作業中もやる気無く文句を言いながら行うマリアが、笑顔で形だけとはいえ謝罪をして席に着くなりデスク上の計算を暗算で終わらせ、次々と溜まった仕事を片付けていく。

 

1時間後 同室内

 

「終わった?あの量が?何時もなら三週間掛かる量だったのに。」

同僚の女性があまりの早さに驚愕していると。

 

「エリー?これで全部終わったのよね?じゃあ私先に行くわ!後よろしく!」

と、声を掛けられ振り返るが相手は最早居なかった。

 

 

 

第二話へ

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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