No.596479

真・金姫†無双 #45

一郎太さん

やばい、忙し過ぎて#48以降を書いていない。

……(゚ω゚)

どぞ。

2013-07-10 23:24:30 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:7030   閲覧ユーザー数:5420

 

 

 

#45

 

 

そんなこんなで、店を開いて数日が経過した。美味い飯と可愛い女店員がいるという事で、仕事途中、あるいは仕事帰りの連中がわんさかと来店し、収益もうなぎ登りだ。

そんなある日の夕方。陽も翳り、夜の帳が落ち始めてきた。『食事屋・北郷』から『居酒屋・北郷』へと立て看板を変えて開店準備。お品書きの札も架け替える。波才と月ちゃんは仕込みを続け、詠たんとねねたんは卓を布巾で拭いている。恋たん? 恋たんは昼間と同じ場所で寝ているよ。

 

そうしたなか。

 

「おっ、聞いた事のない料理をあるぞ、紫苑」

「あら、ホント。『焼鳥』…? 食欲をそそる匂いね」

 

この辺りではあまり耳にする事のない声色。見れば、妙齢の女性が2人に幼女が1人。おそらく片方の娘だろう。よく似ている。

 

「おや、食事ですか? こんな場所にお姉さん達みたいな人が来るなんて、珍しいねぇ」

 

俺は営業用のスマイルで声を掛ける。

 

「あら、お姉さんだって」

「ふむ、幾つになろうとも、そういう言葉は嬉しいな」

 

掴みはなかなかの感触だ。

 

「もうすぐ開店だから空いてるよ。どうだい、軽く食事でも」

 

勧誘の言葉を掛ければ、2人は顔を見合わせる。

 

「どうする、紫苑?」

「どうしようかしら――」

「おかーさん、璃々、おなか空いたー」

「そうだな、璃々。儂も酒を飲みたいぞ」

「仕方がないわねぇ、2人共」

「へい、らっしゃい!」

 

そんな訳で、夜の部、開始。

 

 

 

 

 

 

「さて、何にするかぃ?」

 

客もまだこの3人だけだし、他の従業員は待機、というか休憩。俺が焼き場に入り、カウンターっぽくあつらえた席で接客を開始。

 

「そうねぇ。注文するにしても、初めての料理ばかりだし……」

「だったら定番の料理にしておくかぃ? お嬢ちゃんには別の料理も出せるよ」

「ふむ、定番という事は、安定した美味さという訳だな。よし、紫苑。それにしよう。それと酒を頼む」

「仕方ないわね。それと、幼い子ども向けの料理もあるのかしら」

「普段は出してないが、ご覧の通り、他に客もいないからな。準備出来るよ」

「なら、それをお願いするわ。璃々、もう少し我慢できる?」

「うん!」

「儂は我慢出来んぞ」

「桔梗様、わがままー」

「うぐっ」

 

仲睦まじい母娘とその友人といったところか。嬢ちゃんの友人女性に対する敬称は気になるが、ま、美人の客だ。精一杯もてなしてやんよ。

 

「酒も常温と熱燗があるけど、どっちにするかぃ? ちなみに、熱燗ってのは、酒をお湯で温めたものね。香りが増すよ」

「あら、美味しそうね」

「うむ、初めてだな」

「毎度っ」

 

一頻り会話も終わったところで、月ちゃん達と休んでいた波才が立ち上がる。ちゃんとタイミングをわかってやがる。

 

「ま、アタイは特殊な訓練を受けてるっすからね」

 

なに言ってんだ、コイツ?

 

「酷ぇっ!?」

 

(´゚Д゚`)こんな感じの顔をした波才は放置するとして。

 

「む、お主が作るのではないのか、店主よ?」

「おっと、ここでは店長(マスター)と呼びな!」

「あら、何かこだわりでもあるのかしら?」

「そんなとこだ」

 

少しでも工夫を凝らさないと、読者の記憶に残らないからな。

 

「ただでさえ、投稿間隔が開いてるっすからね」

「るせぇ!」

「……シクシク」

 

 

 

 

 

 

「ますたぁは何を作っているのだ?」

 

煮込みと串を用意する波才の横で、俺は別の料理を始める。

 

「言っただろ? そちらの嬢ちゃんのご飯を作るのさ」

「璃々の分? わーい!」

「あらあら、はしゃいじゃって」

 

俺の言葉に、真ん中に座った幼女が喜びの声を上げる。可愛いなぁ、もぅ。

 

「ちなみに、璃々にはどのような料理を出すのだ?」

「んー、普通の料理(メニュー)とたいして変わらないよ。 まぁ薄味にしたり、見た目を変えるけどさ」

「ほぅ、それは興味深い」

「ま、見てな」

 

食材を包丁で切りつつそんな会話をしていれば。

 

「ますたぁ、火が準備できたわよ」

「おっ、詠たんナイス」

「たん言うな」

 

おっと、ツンっちまった。

 

「あんがと。月ちゃんもご苦労さん」

「いえ、お仕事ですから」

 

月が額の汗を手で拭えば、煤か何かで鼻っ柱が黒くなった。

 

「……一刀」

「あぁ」

「(可愛いから黙っておくわよ)」

「(当然だ)」

「?」

 

俺と詠たんは無言のアイコンタクトで意志疎通を図るのだった。

 

「あれっ? 月ちゃん、鼻の頭が煤で黒くなってるっすよ」

「えっ、ホントですか?」

「いま拭くっすね……っしょ」

「んみゅ……へぅ、ありがとうございました」

 

気遣いの出来る波才たん。

 

「テメェ、ざけんじゃねぇぇぇええええええっ!!」

「いっぺん死んできなさいっ!」

「ぶばぁああああああああ!?」

 

詠たんと俺のツープラトン。

 

 

 

 

 

 

焼き場とは別に焚いた火で、俺は料理を始める。

 

「はい、熱燗と甘味飲料(ジュース)なのです」

「じゅぅす?」

「はい。柑橘系の果物を絞ったものに、蜂蜜を混ぜたものなのです。甘くて美味しいのですぞ。お嬢ちゃんにどうぞ」

「あら、ありがとう。ほら、璃々にだって」

「わーい、ありがとー!」

 

ねねたんもウェイトレスとして頑張ってる。一枚絵だとそこそこの身長なのに、立ち絵だとこの幼女と変わらないんだよなー。

 

「ますたぁ、何か言ったすか?」

「んにゃ、何も」

 

電波はなかったことにするとして。

 

「まぁ、定番だよな」

「何作るんですか、一刀さん」

「ん? オムライス(的なもの)」

 

皆が皆、頭上に疑問符を浮かべている。ま、この時代にゃないしな。

 

「でもケチャップがねーんだよなー」

「なんすか、けちゃっぷって」

「アレだよ。ほら、#0で、トマトの種をポケットに入れてるシーンがあっただろ? いずれこっちじゃ珍しい作物を栽培して、新しい味の料理を出すっていう流れにしようかと思ってたんだよ。伏線的なアレで。

んで、今回ソレ使おうかと思ったんだけど、そもそも野菜を栽培する暇がないんだよな。『実は作って、ずっと運んでましたー』っていうのも一瞬考えたんだけど、まず腐っちまうし」

「「「「?」」」」

 

めめたぁ。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

そんなこんなで#45。

 

 

忙しくて#48から#50が終わっていない。

 

 

ま、なんとかなるだろ。

 

 

ではまた次回。

 

 

バイバイ。

 

 

 


 
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