No.559344

【ACiDS―酸性同盟―】(仮題/設定資料)

孔明さん

これは“リアルの友人に捧げる設定資料シリーズ”の第2弾です。
このサイトを利用していることが判明したリアル友人に贈ります。

過度な期待はしないでください。

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2013-03-26 11:48:58 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:495   閲覧ユーザー数:490

 

 

 

 

※タイトルの厨二くさい正式名称と和訳(文法?…知るかそんなもん)

【Arcadia Creators in Dooms Scenario:破滅の脚本に則り、理想郷を創り上げる者たち】

 

 

 

 

 

 

…………うへぇ。

 

 

 

 

 

 

<背景>

 

ありふれた舞台。魔法やモンスターが日常的に登場するような異世界の、陳腐な暗黒幻想。

ただし、後世の歴史家には見向きもされず、好事家にすら嘲笑される程度の黒歴史である。

 

 

******

 

 

時は、黄金の時代。初代皇帝ゴルドール1世より続く、【魔法至上主義】の時代である。

 

黄金歴548年 蒼の月

 

大陸の北端に位置する山村に、1人の「狂人」が住んでいた。

その者の名はイヴ・ハイヤー。紅い瞳と白銀の長髪が印象的な、ミステリアスな美女だった。

そんな彼女が「狂人」と呼ばれる理由。それは、彼女の発明品たちが持つ、危険すぎるチカラにあった。

 

彼女が「我が子」と呼ぶ、自作のヒト型兵器――【アシッドロイド】。

それは、彼女の思想を実現するためだけに生み出された、新たなる覇者の器たちだった――――。

 

 

 

 

<キャラクター紹介>

 

 

・アシッドロイド(Acid‐Android)の同胞(ハラカラ)たち

 

 

名称

 №000『キリア』 Type:♀  外見年齢:30

能力

 同胞同期(シブリング・シンクロ)

 →自身のコアと同胞たちのコアを同期させて、彼らの能力を強化・制御する。

  普段は決して使わないが、同期後の流動方向を反転させれば、彼らの能力をコピーすることも可能。

解説

 彼女の機体(カラダ)は、他機から除去された“不安定要素”(過剰エネルギーなど)のみで構成されている。

 残り9体を完全な形で覚醒させるためのジャンクヤード――――それが、彼女に与えられた役割だった。

 しかし、天才は読み違えていた。ジャンクとは言え、全員のパーツを1体に集中させることの意味を…。

 

 *****

 

 自身の役割を十分に理解しているためか、常に一歩引いたところから同胞たちを見つめている。

 移動には車イスを用いる。これは体内で不規則に蠢く過剰エネルギーが暴走するのを防ぐためである。

 

 

名称

 №001『レギア』 Type:♂  外見年齢:29

能力

 絶対王者(アブソリュート・モナーク)

 →それは能力というよりも、圧倒的な覇気であり、絶対的なカリスマ性である。

  如何なる敵意をも畏怖の二文字で塗り潰し、僅かな好意や敬意でさえも崇拝の域にまで昇華させる。

  また、イヴの仮説によると、彼は天運さえも屈服させることができるらしい。その真偽や如何に…?

解説

 寡黙な冷血漢、酸性同盟のリーダー。彼こそが同盟の理念(破滅の脚本)そのものだとも言われている。

 しかし、№000以外の全機を「完成体」と呼ぶイヴが、唯一「まだ足りない…」と呟いた機体でもある。

 スペックでは他機を遥かに上回り、固有能力でも他の追随を許さない彼に、まだ足りないモノとは…?

 

 

名称

 №002『メイジ』 Type:♂  外見年齢:26

能力

 異質変化(ヘテロジニアス)

 →任意の対象物(ヒト・モノ)の材質・形状・状態を自在に変化させる能力。有効距離=視認範囲。

  ただし、一度に変化させることができる範囲は非常に狭く、連続の使用は機体に大きな負担がかかる。

  また、№003との重複・共鳴による誤爆を避けるため、自分自身に対しては使用することができない。

解説

 アンチ古典魔法主義を掲げる同胞たちの中で、唯一、魔法を意味する名前を与えられた機体。

 その意味は、真の魔法技術による古典思想の駆逐。彼こそが新時代の魔法を司る者である証。

 常に王の側に控え、的確な助言で王をサポートする名参謀。――そう見せることが彼の狙い。

 イヴが、彼にだけ下した特別な命令の存在。それを知るのは、№000~003までの4人のみである。

 

 

名称

 №003『シアン』 Type:♀   外見年齢:25

能力

 細胞変化(メタモルフォシス)

 →自身の機体、又は身に着けている物や直に触れている物の材質・形状・状態を変化させる能力。

  有効範囲が狭い反面、長時間にわたる使用が可能であり、連続使用による機体への負担も軽い。

  また、№002との重複・共鳴による誤爆を避けるため、自分以外に対しては使用することができない。

解説

 沈着冷静、一撃必殺。この2点において、彼女の右に出る者はいないだろう。

 彼女は、己の力に慢心することなく、常に心身を鍛え、技を磨いているのだ。

 一方で、普段は決して見せようとしないものの、かなり乙女チックな趣味・思想の持ち主でもある。

 通称『酸姉妹(アシッド・シスターズ)』の長女であり、№002とは双子の関係にある。

 

 

名称

 №004『アコル』 Type:♀  外見年齢:23

能力

 五感操作(センシズ・コントロール)

 →文字どおり、自分または対象人物・動物の五感に干渉する能力。

  五感の強化だけでなく弱体化も可能であるため、汎用性の極めて高い能力といえる。

  また、機体への負担は大きいが、複数の対象を同時に操作したり、幻視・幻聴を起こすことも可能。

解説

 わざわざ『酸姉妹』と称するだけあって、№003・004・005は実の姉妹のように仲がイイ。

 一心同体、三位一体。戦場であろうと、日常生活であろうと、彼女らは常に行動を共にしている。

 中でもボケ担当の彼女は、その能力と破天荒な言動で周囲の空気を掻き乱すことに特化している。

 

 

名称

 №005『リン』 Type:♀   外見年齢:22

能力

 式神召喚(サモンズ・マリオネット)

 →特製の鋏を介して空間に干渉し、虚空を切り裂いて『式神』を呼び出す能力。

  小動物型を量産することも、人間型で兵団を構成することも可能。現在は巨人型を研究中とか。

  また、鋏で対象の身体を傷つければ、その傷口に意思を与えて体中を這い回るようにもできる。

解説

 通称『酸姉妹』の三女であり、大和撫子を絵に描いたような和服美少女ポジション。

 その柔らかな物腰とは裏腹に、極めて冷酷な思考回路を持ち、敵には一切の容赦や遠慮をしない。

 レギアに心酔しており、彼を「お兄様」と呼び慕う。彼女の性格は、彼を模倣したモノらしい。

 

 

名称

 №006『クローム』 Type:♂  外見年齢:20

能力

 隔離結界(アイソレーション・フィールド)

 →対象の人物・動物を中心に、最大で半径100mの範囲に半球状の魔力障壁を展開する能力。

  この結界は、内部と外界とを完全に隔絶し、時間の流れをも大きく歪めてしまう力を持つ。

  また、この結界に自分や同胞たちを取り込むと、結界ごと気配を完全に消すことができる。

解説

 無口で無愛想、気付けば上の空。しかし、同胞の誰よりも殺気や気配、戦の臭いに非常に敏感。

 上に『酸姉妹』、下に『酸兄弟』を持つ関係上、戦場でも日常生活でも単独でいることが多い。

 本人は独りでも構わないのだが、それでも、心配してくれるキリアのことは大切に思っている。

 

 

名称

 №007『アレニス』 Type:♂  外見年齢:18

能力

 破壊衝動(デストラクティブ・インパルス)

 →血や硝煙の臭い、悲鳴や咆哮、剣戟の音、怒気や殺意に反応して、術者を凶暴化させていく能力。

  分類上は魔力・身体強化に属する能力ではあるが、その強化率は一般的な強化魔法の比ではない。

  10段階にレベル分けされており、その上下に応じて、機体の形状や攻撃手段なども変化していく。

解説

 №007・008・009は三つ子の関係にあり、仲もいい。通称『酸兄弟(アシッド・ブラザーズ)』。

 凶暴化している間も、彼は理性を失わない。理性的な破壊行為こそ、彼の美徳なのである。

 しかし、破壊によって生じる快楽には極めて貪欲であり、それは一種の中毒となっている。

 

 

名称

 №008『ブレンス』 Type:♂  外見年齢:17

能力

 再生治癒(リプロダクション・ヒーリング)

 →破損した対象物の再生と、機体損傷の治癒。その2つを一挙に担うのが彼の能力である。

  ただし、自身には効かないという欠点もある。イヴは、あえてこの欠点を残したらしい。

  また、一般的な回復魔法と違い、回復は常に全快であるため、軽傷に使うと逆に危ない。

解説

 全機の中で唯一の回復要員だが、同時に、最も多くの欠点を抱えた機体でもある。

 しかし、イヴが「完成体」と称する以上、彼の欠点にも何らかの意味があるはずなのだ。

 それを誰よりも知りたがっているのは彼自身であり、その心情が彼の顔をいつも曇らせている。

 

 

名称

 №009『ルーイス』 Type:♂  外見年齢:14

能力

 瞬間掌握(モーメント・グラスプ)

 →視認と同時に視野全域の詳細情報を完全な形で記録する、空間系の最上級能力。

  地形や地質、空気中の物質、障害物や敵の数と位置、伏兵や罠の有無などを見抜くことができる。

  アコルの能力と併用すれば、掌握範囲の拡大や、直後に起こる事象を予測することも可能となる。

解説

 末っ子ということで意図的に少年風の外見にされてはいるが、演算処理の能力は全機中最高クラス。

 また、その能力を生かしてメイジの作戦立案にも積極的に協力するなど、同盟への貢献度も高い。

 他機とのバランスも踏まえて、最も人間(子供)らしい性格を与えられている。

 

 

 

 

・その他、登場人物など

 

 

名称

 イヴ・ハイヤー  35(享年)・♀

能力

 ――――――

解説

 ヒト型の古典主義駆逐用・新時代型魔導兵器――『アシッドロイド』を開発した、狂人魔法科学者。

 元は王家に仕える「古典魔法」の研究員だったが、ある禁に触れたために王家を追放された過去を持つ。

 追放から8年が過ぎた、ある日。自身の死を最終制限の解除コードに設定し、レギアたちを起動させた。

 そして、彼らに自分を殺すように命じて彼女は眠った。

 その日が、彼女の命日となった。

 

 *****

 

 自他ともに認める天才である彼女は、王家に仕えていた頃から古典魔法主義の崩壊を予期していた。

 同時に、新時代を築くための方法も見出しており、それが『アシッドロイド』の開発に繋がったのだ。

 しかし、彼女は『アシッドロイド』によって築かれる新時代には興味がなかった。故に、死を選んだ。

 なぜなら、その新時代とは“秩序なき闘争が繰り返される乱世”に他ならなかったのだから……。

 

 

名称

 ゴルドール17世  73歳・♂

能力

 ――――――

解説

 黄金時代の象徴たる「金獅子紋」を冠する一族の現当主。つまり、王族の頂点。

 すでに王位を譲るべき年齢なのだが、権力への執着心からこれを頑なに拒み続け、今に至る。

 また、妻の死後は周囲への疑心暗鬼が悪化し、実の息子と彼の妻、多くの忠臣たちを処刑してしまう。

 その後、孫娘のフェリスを研究施設に監禁し、薬物投与や魔力干渉といった人体実験を繰り返した。

 狂気に囚われた老王の行き着く先は……?

 

 *****

 

 最初に彼に疑心を抱かせたのは、イヴだった。彼女の追放が、すべての始まりだったと言えよう。

 そして、国内を騒がせ始めたレギアたちの親が彼女であることを知った彼は、ついに凶行に走る。

 イヴの思惑を悟った点において、彼は権力にしがみつくだけの無能ではなかったのである。

 

 

名称

 フェリス(シルバー・クイーン)   20・♀

能力

 王位簒奪

 →薬物の過剰投与と魔力の過干渉によって生まれた、対酸性同盟専用の能力。

  偶然の産物ではあるが、レギアの能力をほぼ無力化できる点で、作中最強の能力といえるだろう。

  しかし、それ以外の効果は一切不明であり、本人もまだ使いこなせてはいないようだ。

解説

 現王ゴルドール17世の孫で、彼によって処刑された王子夫妻の間に生まれた一人娘。

 疑心暗鬼に囚われた祖父の命令で王家直轄の研究機関に監禁され、様々な人体実験を施されてきた。

 そのため、性格や言動が非常に不安定な状態にあり、時に多重人格のような変化がみられることもある。

 本来は気弱で人見知りの激しい性格であり、心根の優しい少女だった。

 

 *****

 

 研究員時代のイヴには非常に懐いていた。イヴもまた、純粋な好意を向けてくる彼女を可愛がっていた。

 その反動からか、イヴが王家を追放された日から、彼女は自室で塞ぎ込むことが多くなった。

 そして、イヴの死とレギアたちの存在を知ると、彼女の胸中にどす黒い感情が芽生えた。

 イヴの思惑を知らない彼女は、祖父の言葉に惑わされ、ついには人の道を踏み外した。

 すでに、その胸中は復讐の二文字で埋め尽くされていた。

 

 

 

 

<あとがき>

 

 

以上、設定資料集の第2弾でした。

もう、ね……「出ました、中二病の典型例!」といった感じですが、いかがでしたか?

 

四字熟語風の和名に、英語チックなカタカタ読み。

無論、文法なんて最初から無視。語呂や音がよければ、それで満足。

実際の厨二病ってヤツはもっと深いところまで調べていると思いますが、私はこれで十分です。

 

 

 

さて、今回の物語について、いくつか補足しておきます。

 

まず、主人公サイド(アシッドロイド)は世間一般には“悪”として認識されています。

彼ら(イヴ)の行動理念が「乱世を呼ぶこと(破滅の脚本)」ですから、これは当然ですね。

前作もそうでしたが、主人公最強系というヤツです。

 

次に、アシッドロイドの定義…とでも言えばいいのでしょうか。

彼らは「機体」と呼ばれていますが、その体組織は、ほぼ人間のそれと変わりません。

また、双子、三つ子というのは開発時期が一緒というだけで、外見が似ているわけではありません。

(最年長扱いの『キリア』の完成日は、実際には一番最後です。)

 

最後に、出典。

Wikipedia教授、【酸】に関する知識の提供、本当にありがとうございました。

 

 

……というわけで、今回はココまで。お目汚し、失礼いたしました。


 
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