No.553749

仮面ライダー 打ち砕け! 暗黒魔術師の野望 45

逃走中病になった白蓮は何とか益州に到着し、華佗の治療を受けて一命を取り留めた。そして彼女は桃香達に事情を話し、そして自分は袁紹を暴行していないとはっきり否定し桃香達は白蓮の事を信じた。そしてゲルショッカーの思惑通り益州に迫りつつある袁紹軍を撃退するため本郷達は出陣するのであった。

2013-03-10 22:13:39 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1001   閲覧ユーザー数:986

益州を守れ! 袁紹軍怒りの大進撃 Dパート

 

その頃、袁紹がいる場所では袁紹軍は休憩していた。そして、麗羽達が休息してい

 

る頃袁術(美羽)と張勲(七乃)は謎の軍勢の元へと赴いていた。

 

その軍勢は・・・・何と・・・・・

 

美羽

「それじゃ恋殿、ネネ殿。肉まん20個、ラーメン20杯、大盛り炒飯18杯

餃子20個分、フカヒレ汁5杯、酢豚10人前分しっかり働くのじゃぞ♪」

 

七乃

「はい~♪ 食べた分働いてくださいね~♪」

 

「・・・分かった・・・・ご飯もらった分頑張る・・・」

 

音々音

「分かっているのです! 兵士の分まで食料を恵んでいただいた

分働かないと呂布軍の名がすたるのです!」

 

何と謎の軍勢の正体は行方不明になっていた呂布の軍勢だったのだ。

 

美羽

「くれぐれも忘れるでないぞ。餓死しかけていたそちらを助け、兵の分まで食料を恵んだのは妾達なのじゃからな・・・」

 

「うん・・・感謝している」

 

音々音

「くっ!・・・・(悔しいけど、こんな無能人でも恩がある以上

、仇で返すわけにはいかないのです)」

 

美羽

「それじゃ妾達は自分達の陣営に帰る故、蜀軍が来たら相手を頼むのじゃ。

麗羽姉様を傷つけた公孫賛を許すわけにはいかないのじゃ」

 

「・・・・分かった」

 

美羽はそういうと自分の陣営へと帰っていった。

 

そして帰りの最中美羽は七乃にこういった。

 

美羽

「にょほほほ! 七乃の言うとおり、上手くいったの♪ あの呂布を味方につけたのじゃから、麗羽姉様ももう妾には足を向けて寝られないはずじゃ♪」

 

七乃

「はい~♪ 恩を売っておけばとりあえずは味方になってくれると思いました~」

 

美羽

「うむ・・・思えばあの日、いい拾い物をしたの・・・」

 

美羽は呂布にあった時の事を回想しだした。

 

 

その日、董卓軍との戦いを終え建業に戻った美羽達は相変わらず、わがままな日々

 

を過ごしていた。そんなある日、蜂蜜を街まで買いに行って城に戻ろうとした最中

 

道ばたで倒れている少女二人に気づき美羽はこう言った。

 

美羽

「んっ? 七乃馬を止めるのじゃ・・・・あそこに人が倒れておるぞ」

 

七乃

「えっ? はい~今止めま~す♪」

 

七乃は馬を止めると美羽は枝を持ってその少女二人に近づいた。

 

そして美羽は赤髪の少女を枝でつついた。

 

美羽

「これ・・・生きておるのか? 起きるたも~♪」

 

(ツンツン・・・)

 

しかし、反応がない。

 

美羽

「ここで寝ると風邪ひくのじゃぞ~♪」

 

(ツンツン・・・)

 

まだ反応がない。

 

そして最後にもう一度つついたが反応がないため、少女をつつくのをやめた。

 

つまらなくなった美羽はこう言い出す。

 

美羽

「はぁ~~~・・ご飯が近いからもう帰ろうかの~」

 

(ビガッ!)

 

『ご飯』の言葉に反応したのか、突如赤髪の少女が目が突然開き、美羽の足

 

をつかんだ。

 

(ガシッ!)

 

美羽

「ピッ!?」

 

驚いた美羽は逃げようとしたが、もの凄い力で足を掴まれており、逃げ出せない。

 

そしてその赤髪の少女はこういう。

 

「うっうううううう・・・ごはん・・・ちょ~だ~い・・・・」

 

美羽はその少女と目が合うと、その目は赤く輝いて下にクマができており、顔は痩

 

せこけ、よだれを垂らしてまるで、獲物を待ち構えていた猛獣の様であった。

 

美羽

「ピッ・・・・ピイイイイイイイイイイッ!?」

 

恋の余りの迫力に美羽は泣きそうになる。

 

 

数時間後、美羽達は食事を与えた恋達から事情を聞く。

 

恋についていた音々音は自分達は董卓の元家臣の呂布と陳宮であること。

 

虎牢関での戦いで天の御遣いに呂布が敗れ、おまけに情けで逃がされたこと。

 

その後、兵達と共に各地を彷徨っていたこと。

 

風の噂で董卓が本郷に倒され本郷が洛陽を救った英雄になった事を聞いたこと。

 

行く当てもなかった為、食料が徐々に減っていった事。

 

そして食料が尽きたとき、兵の分まで食料を恵んでもらうため、自分達だけで行動

 

していたが、お金を持っていなかった為、どこでも食料を恵んでもらうの

 

を断られたこと。

 

今朝から何も食べてなかった為、力つきあの場で倒れていたことを酢豚を

 

食べながら説明した。

 

美羽達は最初紅い髪の少女が呂布でその隣にいる少女が陳宮と知った時驚いた

 

 

美羽

「ほう~そんな目に合ったのか? 大変な目に合ったの~ それにしてもよく食べるな ここまで食べる客人は始めてじゃ・・」

 

今は彼女達の食べっぷりに感激していた。

 

音々音

「全く・・・世間は冷たいのです!・・・ガツガツ・・・ネネ達はお

腹すかしているのに、どこも助けてはくれなかったのです!・・・ムシャ

ムシャ・・・」

 

音々音は行儀が悪いと分かっているが、空腹を止めることしか考えることが

 

出来なかった。

 

「(ぱくぱくッ・・・・むしゃむしゃ・・・)」

 

音々音に対し恋はゆっくりだが早いペースでかなりの炒飯と肉まんを食べていた。

 

美羽

「にょほほ! いい食いっぷりじゃ! ところでそこの髪の赤い

の・・・呂布と申したな・・」

 

「・・・・・うん」

 

美羽

「もしやお主は最強の武人で有名なあの飛将軍『呂布奉先』

なのか?」

 

「うん・・・そう・恋・・・その呂布・・・(ぱくぱくっ)」

 

音々音

「恋殿! 真名まで袁術に教える必要はないのです!」

 

「でも袁術、ご飯くれた・・・・」

 

美羽

「にょほほ! 真名を預けると言うことはこの袁術への最大の感謝

と受け取っておくぞなら妾もそちらに真名を預ける 妾の真名は

美羽じゃ これからは気軽に美羽と呼んでも良いぞ」

 

七乃

「さっすが美羽様、三国一の器の大きい領主♪ では私も真名を預けま~す♪

私は張勲 真名は七乃で~す♪」

 

彼女達は笑いながら自分達の真名を預け、食事中であった音々音は呆れかけていた。

 

音々音

「・・・・・・・・・・それより袁術・・・いや美羽殿」

 

美羽

「何じゃ?陳宮殿」

 

音々音

「音々音、ネネでいいのです。恋殿に何か言いたいことがあった

のではないですか?」

 

美羽

「おおっそうじゃった 恋殿」

 

「?」

 

美羽

「食事をしているそちを見詰めていると、良く分からぬがな、なんとなく

ほんわかとするの~♪」

 

「?(パクパクッ)」

 

美羽と七乃、そして音々音にはご飯を食べている恋に犬の耳と尻尾が生え、

 

可愛らしく見えるのだ。

 

七乃

「な、何か・・・ほわわ~んとしますね~」

 

(ほわわわ~ん)

 

三人は食事をしている恋を見ているだけで何だか心が癒やされ

 

ている気分になった。

 

七乃

「ハァ~♪ ・・・・そうだ美羽様ちょっとお耳を拝借・・・」

 

美羽

「何じゃ?」

 

美羽は七乃に耳を貸した。

 

七乃

「(どうでしょう?このまま呂布と陳宮を私達の陣営に

加えてみてはどうです?)」

 

美羽

「(呂布と陳宮を? 何故じゃ?)」

 

七乃

「(噂によればこの呂布、関羽、張飛、張雲の三人そして天の御遣いと互角に戦っていたそうですよ~♪ あの三武人と天の御遣いと同じ力がある呂布さえいれば、孫策を黙らせるのに有効なはずです。そしてこの陳宮も董卓軍でも名の知れた軍師らしいので、その知恵は私達にとって有益な物のはずです)」

 

美羽

「(おおそうか・・そうすれば妾も安心して夜も

ぐっすりと眠れるのじゃ・でもどうすれば良いのじゃ?)」

 

七乃

「(はい~♪この人達は食料を探していたそうですから、とりあえず兵士の分の食料と働き口を用意すれば、美羽様に仕えるのを承知するはずです)」

 

美羽

「(分かった・・・なら・・・)のう? 恋殿 ネネ殿」

 

「何?」

 

美羽

「行く当てがないなら、良かったらこの袁術に仕えてみる気はないか?」

 

音々音

「何故ネネ達が、お前に仕えなければならないです!」

 

美羽

「おんや~? お主達は食料を探しておったのじゃろう?

このままお主達の軍を妾の軍勢に編入させれば、それなりの食料と給金を

与えられるのじゃがな・・・?」

 

音々音

「なっ!?」

 

「・・・・・・・・・」

 

美羽

「まあすぐに返事をくれとはいわん。じゃが、お主達の兵士達は今頃お腹

をすかしているはずじゃ・・・・お主の元で鍛え上げられた兵士なら戦

場でもかなりの活躍を期待できると妾は思う。そやつらを飢え死にさせ

るのは惜しいのじゃが・・・・」

 

「・・・分かった」

 

音々音

「れ、恋殿ッ!?」

 

なんと恋はあっさりとOKの返事をしたのだ。

 

「恋達、美羽に仕える」

 

音々音

「で、ですが・・・・」

 

「皆 恋達とごはんまってる。それにセキトと張々も・・・」

 

音々音

「・・・・分かりましたです。それが我が主の意思なら・・

この陳宮、それに従うだけです」

 

美羽

「にょほほほ! では改めてよろしくなのじゃ 恋殿 ネネ殿!」

 

こうして、恋とネネは美羽に仕えることになり、そして恋の兵士達も建業に

 

呼ばれ、袁術こと美羽に仕えることになったのだ。

 

 

そして現在、美羽達は麗羽達の元へと赴いて、呂布を新たに自分の軍勢に

 

入れたことを説明する。

 

麗羽

「何ですって美羽さん? あの董卓の元家臣の呂布と陳宮を陣営に入

れたんですの!?」

 

猪々子

「よりによってなんて奴を陣営に加えたんですか!」

 

斗詩

「はう・・・心配です~」

 

顔に包帯を巻いた三人は驚きを隠せないでいない。

 

美羽

「何をそんなに驚いておるのじゃ?麗羽姉様達」

 

麗羽

「何をって・・・美羽さん・・・・あの呂布には余り良くない噂があ

るのですよ!」

 

美羽

「噂? 何の事じゃ?」

 

猪々子

「何の事って・・・・いいですか あの呂布は董卓に仕える前今までにも何人か

仕えてきた主君を裏切っては酷い目に合わせてきた噂があるんですよ美羽様」

 

美羽

「ああ・・・その事か・・・心配ないのじゃ・・妾もその噂は聞いておる

じゃから裏切り対策として、多くの食料と給金を与えそれなりの生活を保

障すると呂布には申しておいた。兵士達の為にも今は妾達を裏切れないはず

じゃ・・・」

 

麗羽

「ですが、呂布が裏切ったらどうするつもりですの?」

 

美羽

「その時はその時じゃ 麗羽姉様は公孫賛が逃げた益州を攻めたい。妾

は領土拡大の為、益州が欲しい。なら利害は一致しているはずじゃ そ

の為にも呂布の力は有益なはずじゃぞ・・・・」

 

美羽がそういうと麗羽は

 

 

麗羽

「・・・いいですわ。なら、呂布さんと陳宮さんの力、アテにさ

せてもらいますわよそして、何としても公孫賛の首だけは・・・・・!」

 

すると麗羽は公孫賛にされた屈辱を思い出したのか険しい顔になっていき両手で

 

支えられていた袁家の宝刀も地面に先端が刺さった。

 

その時

 

(ズキッ!)

 

麗羽

「ううっ!?」

 

麗羽は顔を抑え苦しみ出す。

 

斗詩

「れ、麗羽様っ!?」

 

猪々子

「どうしたんですか!?」

 

麗羽

「いいえっ・・・何でもありません・・・・公孫賛さんにやられた

傷が少し疼いただけですわ・・・」

 

その時袁紹軍の兵士が慌てて入ってくる。

 

「ご報告申し上げます!」

 

麗羽

「どうしたんですの?」

 

「我が軍に向かって益州の軍勢が接近中! どうやら侵攻に

気づいたようです!」

 

斗詩

「ええっ!?」

 

麗羽

「無理もありませんわね これだけの大軍勢ですもの 気づかない

はずありませんわ」

 

猪々子

「よし、早速戦闘の準備だ! 袁術様の手はず通り、呂布の軍勢が敵の

軍を怯ませた後アタイラの軍で奴らを掃討するぞっ!」

 

美羽

「そして呂布の軍勢には合図が来たら、旗を揚げるように伝えるのじゃ!

呂布の軍勢だって知ったら、きっと劉備も驚いて腰を抜かすはずじゃ にょ

ほほほ!」

 

「はっ!」

 

兵士はそう言われると外に出た。

 

麗羽

「さあ、斗詩、猪々子 私達も出ますわよ!」

 

猪々子

「はいっ! 公孫賛の奴今度こそ首を取ってやる!」

 

斗詩

「私達が受けた痛み、思い知らせてあげます!」

 

そういうと三人は戦う為外に出てそこには美羽と七乃が残った。

 

美羽

「この戦いに勝てばきっと麗羽姉様も妾には頭が上がらないはずじゃ」

 

七乃

「はい~♪ 呂布を味方につけたんですから、間違いなく勝てますよ

この戦いに♪」

 

美羽

「にょほほほほっ! 麗羽姉様が妾に感謝する姿

が浮かんでくるの~」

 

美羽はこう言いながら蜂蜜水を飲んで笑っていた。

 

だが、この時彼女は気づいていなかった、恋と音々音にはまだ月への

 

忠誠心が残っていること。

 

その月がまだ生きていることを知らないこと。

 

呂布達は本郷こと仮面ライダーと戦う為にこの戦いに参加している事。

 

そして恋達が月と再会したとき、状況が一変することに気づいていなか

 

ったのである。


 
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