No.541477

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!


2013-02-08 10:15:57 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:684   閲覧ユーザー数:672

 

 

 

episode112 バインドの目的

 

 

 

「そう・・・。はっくんがあいつらに」

 

「あぁ」

 

アーロンは束の隠れ家に戻り、隼人の誘拐の事を話した。

 

 

 

 

「予想はしていたけど、こうも早くなるなんて」

 

「…束。何とかバンシィのコアの反応は掴めないのか?」

 

「試しても無理だと思うよ。コアの反応は多少違えど、根本は同じ。不自然な場所に反応があってもそれがバンシィとは限らない」

 

「・・・・」

 

「それに、それがはっくんを根城から離す為の陽動、もしくは罠の可能性だってある。無闇に動くのはあまりにもリスキーだよ」

 

「確かにな・・・」

 

「それに、向こうがどれだけの戦力を持っているのかも分からない。仮に場所が分かって救出に向かっても、戦力差で負ける」

 

「さすがに無人機の支援は無い、か」

 

「コアはあるけど、肝心の外装が無いからね。作ろうにも作れないよ」

 

「要は物資不足だって言いたいのか」

 

「ピンポーン♪」

 

「・・・バシリスタが崩壊してから物資の供給が無くなればこうなるか」

 

「まぁある程度予測はしていた事だよ。でも大丈夫。くーちゃんに頼めば必要な分だけ持ってきてくれるからね」

 

「お前はあいつに何をさせている。今思えば、あいつに付けるまともな名前は無かったのか?」

 

「まぁまぁいいじゃん。可愛い名前だし?」

 

「・・・・」

 

アーロンは呆れてため息を付いた。

 

 

 

 

 

 

 

「でも、やっぱりあいつらがはっくんを連れ去ったのは・・・はっくんだからかな」

 

「束・・・?」

 

「彼には重要な技術が使われているから、あいつらもそれを得ようとする・・・って所かな」

 

「・・・・」

 

アーロンは驚いていた。

 

 

「お前・・・まさか隼人の正体を知っているのか?」

 

「うん」

 

「なん・・・だと・・・?」

 

アーロンは驚愕の表情を浮かべる。

 

「アーロンには初めて話すかな」

 

「・・・・」

 

「はっくんの正体は・・・あいつらのメンバーの大半を占める戦闘機人。その起源だよね」

 

「・・・そうだ。しかし、なぜお前が知っている?」

 

「・・・・」

 

束は少し考えて――――

 

 

 

「・・・実はね、はっくんを作り上げた人って・・・私のISの完成のヒントをくれた人なんだ」

 

「なに?」

 

アーロンは目を見開いて驚く。

 

「私がISの開発途中で行き詰った時があったの。そんな時にね、私の前に一人の人物がやってきたの」

 

「・・・・」

 

「最初は興味なんてまっさら無かった。でも、その人はISの完成のヒントとなるデータが入ったメモリーを渡してくれた」

 

「・・・・」

 

「そうして、その人がくれたデータで私はISを完成させる事ができたの」

 

「ISの完成のヒントを、か」

 

アーロンは少し恐怖を覚えた。その人物が束より先に高度な技術を持っていたことに・・・

 

「たぶん・・・その人がバンシィを作り上げたんだと思う。それ以外考えられないよ」

 

「・・・・」

 

「一応言うけど、その人の事は一切言わないのがその人との約束だから」

 

「そうか。それならば仕方が無いな」

 

「ごめんね」

 

 

(気掛かりなのは確かだが、仕方が無い)

 

 

 

 

「だが、隼人を作った人物は今まで謎の包まれていたが、まさか身近に知っている人物が居たとはな」

 

「世の中何が起こるか分からないね」

 

「そうだな」

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても、バインドが今回襲撃した理由って何だろうね」

 

「さぁな」

 

アーロンはモニターにデータを表示した。

 

「これまでのバインドの襲撃ポイントはどれも軍事施設。それもIS関連の」

 

「そうだね。後はパワーポイントだね」

 

「あぁ。一応パワーポイントの調査は付いたか?」

 

「今くーちゃんがパワーポイントの調査をしているからね。

あっ、噂をすれば、かな?」

 

と、モニターにA、S10が映る。

 

『束様。ご依頼の調査資料を集めました』

 

「ありがとうね、くーちゃん。引き続き調査をお願いね♪」

 

『かしこまりました』

 

そうして通信を切ってデータを受信する。

 

 

 

「それで、どうだ?」

 

「うーん。どの地点からも、同様のエネルギー反応が検知されているね」

 

「エネルギー反応か」

 

「エネルギーの質から見ると・・・別に人体に影響を及ぼすものじゃないかな?」

 

「疑問系で言うな」

 

「ごめんごめん。害があるものじゃないのは確かだよ。でもこれが何のエネルギーかは分からないよ。と、言うよりISじゃないと観測できないエネルギーだね」

 

「ISでしか観測できない、か。どういったものだ?」

 

「どうだろうね。確かに人体には影響は無いけど、精密機器には影響がありそうな電磁波かな?いや、それでもないしね・・・」

 

あの束が物凄く悩んでいた。

 

「うーん。何だろうね?」

 

「俺に聞くな」

 

「いやぁ、私でも分からないよ。まぁじっくり調べれば分かるかもね」

 

「お前でもそういうか」

 

「この世に完全無欠な人は居ない。当然だよね」

 

「まぁ、その通りだな」

 

「まぁ、ゆっくりと、なるべく手早く調べるよ」

 

「頼む。これでバインドの目的が分かればいいのだがな」

 

と、データを見る。

 

 

 

 

「・・・・?」

 

するとアーロンがあることに気づいた。

 

「どうしたの、アーロン?」

 

「あいつらはISの関連施設を襲っているな」

 

「そうだけど?」

 

「俺の仮説だが・・・あいつらはISに反応しているんじゃないか?」

 

「ISを?」

 

「今回の襲撃も、ISがたくさんあったから、やつらが襲い掛かってきた」

 

「・・・・」

 

「あくまで憶測だ。だが、これ以外に理由が思い浮かばんな」

 

「うーん・・・確かに言えているかもしれないけど・・・何で?」

 

「分かれば苦労はしない」

 

「だよね~」

 

 

 

「まぁ、それも視野に入れて今後も調査をするぞ」

 

「りょーかい!」

 

二人は調査に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃―――――

 

 

 

 

「情けない・・・。こんな時に戦えない自分が」

 

アメリカのとある軍事基地に怪我の療養の為に一時帰国していたシャーリーが居た。

 

ようやく怪我が治り、自身がテストパイロットを担っているハルートの改修も終わっていた。

 

「だけど、今度は私がみんなを守る番なんだからね」

 

シャーリーは飛び立つ準備をしたヘリに乗り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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