No.509112

真・恋姫†無双 倭√ 第六倭

旅の途中で

2012-11-17 03:24:50 投稿 / 全16ページ    総閲覧数:2834   閲覧ユーザー数:2226

第六倭 優しさ

 

只々広い平原、目印となる物は無く、あるのは地平線まで広がる大地のみ

 

そこを馬に乗って旅をしていた俺、北郷一刀は

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「服着たらどうですー?」

 

変態になっていた

 

 

拝借した地図を頼りに旅をし1週間ほどたった頃だろうか

 

街と街、たまには村にお世話になりながらも洛陽への道を順調に進んでいた俺は

 

途中、水辺を発見した

 

湖というよりはオアシスと言った方がいいのであろうか

 

周りには草が生え、木も数本ながら生えており

 

絶好の休憩場所と感じた俺は馬を休ませるついでに水浴びをする事にした

 

旅路の途中であり、最後に体を洗ってから3日は経とうとしていた事からも

 

年頃の男には仕方ない行動だと思う

 

馬を木につなぎ休ませ荷物を馬から下ろし木陰へ置く、そして俺は全裸になりオアシスへと飛び込んだ

 

「イヤッフゥゥゥゥゥ~~~、気持ちぃィィィィ~」

 

泳いだりしちゃう、潜ったりしちゃう、シンクロの真似事なんかしちゃう

 

はしゃぐ、とにかくはしゃぐ

 

3日といえば男の子を見たら括目してみなければならない時間である

 

その間体を洗えなかったのだ、それはそれは水辺をみたらこうなるのは当たり前だろう

 

久しぶりの水浴びにより、テンションが高くなった俺は周りに気を配ることを忘れていた

 

 

 

ある程度水遊びもとい水浴びを楽しんだ俺は、陸へ上がり荷物の置いてある木陰へと足を向ける

 

チラッとと他の木陰に目を向けると、人影が2つ

 

賊か!

 

咄嗟に俺は2つの影の前へ飛び出す

 

2つの影の主と目が合う

 

それは、2人の女の子であった

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「ブッハッ!」

 

突然、女の子が鼻血を出して倒れる

 

「あーあー稟ちゃん、とんとんしましょうねぇ~」

 

隣の女の子がとんとん首筋を叩く、手慣れたものだ

 

それに対し何が起こっているかわからない俺はその場にずっと立ち尽くす

 

首筋を叩いている女の子と目が合う

 

「……」

 

「……」

 

流れる沈黙、その状態でどれだけの時間が経っただろうか

 

「……」

 

「服着たらどうですー?」

 

「うわぁ!?」

 

 

パンツを穿き服を着ようとしたが体が濡れているため待ってもらった

 

しかしパンツ1枚で女の子と会話するなど

 

恥ずかしくて堪らないのでなので座っている馬越しに会話している

 

いや、そうじゃなくても恥ずかしいけど

 

鼻血の勢いが収まったころを見計らい、女の子が切り出した

 

「それじゃあ先ずは自己紹介をー、私は程立と申しますー、そして上のこの方は宝譿と」

 

「わ、私は郭嘉と申します」

 

全裸を見られた相手は程立と郭嘉、これまたすごい人に出会えたものだ

 

そして程立の頭に乗っている謎オブジェは宝譿という名前らしい

 

「えーっと、恥ずかしいんで名前は聞かないでもらえると……」

 

「おうおう、全裸を見られて恥ずかしがってるようじゃ男として情けないぜぇ」

 

失望されたようだ、宝譿とやらに

 

「名前は北郷一刀、とりあえずよろしく」

 

我ながら単純である

 

「俺はその図太さを評価するぜぇ」

 

「こら宝譿さん、全裸でうら若き乙女の目の前に出てきた後に、よろしくと言える人なんてそうそう

 

いないんですからー」

 

「きっと大物になると思いますよ」

 

言葉が胸に深く突き刺さる

 

「そ、それで2人はどうしてそこに?」

 

話を無理やり切り替える

 

「私たちは旅の途中で、休憩していた所なんですよ」

 

「それでそこの木陰で休んでいたら騒がしくなって、ふと見たらあなたが……その……」

 

そこと指を差された所を見る、

 

どうやら荷物を置いたところからは木が重なって死角になっていたらしい

 

「全裸で水辺にいらっしゃったんですよー」

 

「で、どうするか困っていたら貴方が来て」

 

そりゃそうだ、木陰で休んでいたら裸で男がはしゃぐのだ、そりゃ対応に困るだろう

 

俺だって困る

 

 

 

話しているうちに、いつの間にか体も乾き服を着る

 

「いやぁ、それにしてもこんな所で人に会えるなんて夢にも思わなかった、何かの運命かな?」

 

サラっと話をすることにより何もなかった風な感じを出す作戦

 

正直運命とか言うクサいセリフを言うには少し緊張したのは内緒である

 

「なに、何もなかった(てい)で話してるんですか、あんな事しておいて!」

 

ダメだったみたい

 

ツーっと鼻血が垂れる

 

この女の子、血がどれだけあっても足りないのではないだろうか?

 

先ほども、見てるこっちが心配するぐらいの血を流していた気がする

 

「まぁまぁ稟ちゃん、落ち着かないとまた大変なことになっちゃいますよー」

 

「う……」

 

本人も自覚があるのだろうか、それ以上話を続ける様子は見られなかった

 

「で、2人はこれからどうするんだ?」

 

「この先にある街までとりあえず」

 

「俺と同じだな、一緒に行ってもいいか?」

 

疑いの目で見られる

 

「い、いやホントだってホント! 一人旅も飽きて来た所だし」

 

「全裸の人の言う事なんて信じたくはありませんが……どうします? 風」

 

その心配は最もだ

 

「悪気があった訳じゃないみたいですしー良いのでは?」

 

「ですね、あんな無防備ではしゃぐなんて子供しかしませんし、それに後ろをつけられても困ります

 

し」

 

心が広いな、その広さに甘えさせて貰う

 

「良かったー、じゃあ改めてよろしくな」

 

「はい、短い間だと思いますがよろしくですー」

 

「よろしく」

 

こうして、短い間ながら3人旅が始まった

 

 

3人旅と言う事であるが、馬は一頭しかいない

 

そして2人は今は歩いて旅をしているらしく、ここで女の子を歩かせるわけにはいかない

 

と言う事で2人には馬に乗ってもらっている

 

俺は隣で馬に載せきれない荷物を持って歩く

 

「大丈夫ですかー? お兄さん」

 

と、程立や郭嘉は心配してくれているがこれも一つのトレーニングだと思えば問題ない

 

というより、さっきまでの事を考えれば心配されているだけまだましである

 

むしろ言葉を交わしてくれているだけでも感謝するレベルかも知れない

 

取りあえず、表面上は何のわだかまりも無さそうである

 

歩きながら色々な話をする

 

どんな所を旅してきた、そこの料理がおいしい、そこの人はーといった具合だ

 

疑問に思っていたことを聞いてみる

 

「どうして旅を? 女の子2人で危なくないか?」

 

「見聞を広め、そして仕える王を見定めるためです」

 

郭嘉が凛とした表情で答える

 

その目は真っ直ぐに俺を捉え、表情は真剣のそれである

 

「その途中で、もし死んだのならばそれは私の天命だったんですよ」

 

「程立もか?」

 

うとうとしていた程立にも聞いてみる

 

「勿論ですよ、お兄さん」

 

即答である

 

「そうか」

 

悟ってるな、生死に関してそう割り切れるなんて

 

俺と同い年か、それより下の年なのに

 

死に関しての考えをしっかり持っているなんて

 

俺なんてこっちに来るまで考えることも無かったような事なのに

 

この時代だからこそ、か

 

「どうだ? 仕える人は見つかりそうか?」

 

話を変える、

 

我ながら白々しいと思う

 

「何言ってるんですか、見つけるんですよ、私達の才を生かせる王に」

 

郭嘉が言う

 

「大丈夫、見つかるさ」

 

ふ、と空を見上げる

 

「もう、夜か」

 

ふと気付けば太陽は地平線へと沈もうとしており、野宿の準備をしなければならない時間となった

 

「いやぁ、やっぱり皆でいると時間が短いな」

 

「そうですね、それには賛成できます」

 

ふふっと笑う郭嘉

 

初めて笑顔を見た気がする

 

「それじゃあ晩御飯にするか」

 

 

わいわいとして終わった晩御飯

 

地方の食べ物を持ち寄って行ったそれはとても楽しかった

 

いうなれば遠足でお菓子を交換する感じと言えば良いのだろうか

 

晩御飯、食後と話が尽きず、様々な事を聞く事が出来た

 

「旨かったな、あの干物」

 

「それは良かったですー」

 

「で、あれ何の干物なんだ?」

 

「ふふー秘密です、お兄さん」

 

……気になる

 

「まぁ良いか、それじゃあそろそろ寝るか」

 

「……そうですね」

 

郭嘉が何か言いたそうにこちらの顔を見てくる

 

「ん? 顔に何かついてるか?」

 

「えーっと目と鼻と」

 

「そういうのはいいのよ、風」

 

「まぁぶっちゃけますと、お兄さんは女の子と一緒に寝るんですかーって話ですよー」

 

「あー成程、そういうのはやっぱ気になるもんな、悪い」

 

「そ、その済みません、こういうのは慣れてなくて……」

 

申し訳なさそうにする郭嘉

 

「あぁ、良いって、じゃあ俺は向こうの方で寝るから」

 

「それでは、お兄さん、おやすみなさい」

 

「一刀殿、おやすみなさい」

 

「あぁ、程立、郭嘉、お休み」

 

こうして1日が終わる

 

 

2日目

 

朝ご飯を済ませ、街へ向かって歩を向ける

 

恐らくであるが、今日の夜には街に着くであろうと言うのが2人の結論である

 

途中までは順調な3人旅であった

 

「風」

 

「はい、分かってますよ、稟ちゃん」

 

急に険しい顔をする2人

 

「ん? どうした2人とも、厠か?」

 

「お兄さん、お兄さん」

 

「ん?」

 

「あそこに、誰か倒れてます」

 

 

 

警戒をしながら近づく

 

距離が近づくにつれて、相手の容姿が見え始め

 

相手の様子を理解し、そして自然と駆け寄っていた

 

「どうした!」

 

所々服の間から肌が見えており、所々出血が見られる

 

息はあるようだ、胸が動いているのが分かる

 

目が薄らと開く

 

「わ、私達の村が……」

 

声を震わせながら訴える

 

「どうした?」

 

「ぞ、賊に……」

 

「賊に……やられたのか」

 

「は、はい……ど、どうか母を、父を……助けて……」

 

「その村はどこに?」

 

郭嘉が尋ねる

 

「真っ直ぐ……行ったところに……」

 

指で方向を示す

 

「分かりました」

 

その答えを聞き安心したからなのだろうか、手は下がり、目が閉じる

 

「気を失ったみたいだな、で、どうするんだ?」

 

2人に問いかける

 

「どうするも何も、見捨てるのが力の無い人としての答えです」

 

「程立は?」

 

「そうですねー、行っても力がなければ死ぬだけですし」

 

2人が俺を見る

 

「お兄さんは?」

 

「どうするつもりで?」

 

「郭嘉」

 

「はい、なんでしょうか?」

 

「力のある人間としての答えはどうなんだ?」

 

「勿論」

 

ふふ、と笑い一呼吸を置く

 

 

 

 

 

 

「助けに行くに決まってるじゃないですか」

 

 

 

 

 

数十分もしないうちに村が見えてきた

 

地図にも載って居ない事からあまり目立たない村なのだろう

 

何故なら地図に載る街はや村は大体が城が近くにあったりするか

 

交通の要所になったりする街や村だったりする

 

最も、要所になるような村は栄えて街へとなっていくのだが

 

それにしても……

 

「人の影が見えないな」

 

何かしら人が居る様子が窺えるかと思っていた俺にとっては予想外の出来事である

 

「おかしいですね」

 

郭嘉も違和感を感じたようだ

 

「賊が来たのであれば、もう少し何かしら痕跡があるのが通常なのですが」

 

家が壊されていたりと争いの痕が全く無い

 

もし仮に最悪の結果を迎えていたとしても、それを示す何か痕が残っているはずである

 

こんな昼間に村周辺に人が見えないなんてあり得るはずがない

 

誰かは畑仕事をしているだろうし、子供は遊んでいるだろうし

 

嫌な予感がする

 

「どうしますー? お兄さん、風は嫌な予感がするのですよ」

 

「私もです」

 

「2人とも同意見か……まぁ取りあえず行ってみるよ、2人はどうする?」

 

「私も行きます」

 

「ご一緒させて頂きますよー」

 

「そうか、なら行ってみるか」

 

 

 

 

馬を村の入口に置いて村の中央まで来た

 

人は見えないが人の気配がする

 

この気配は……

 

遠目から見て感じてきてた違和感が別の物になる

 

「誰もいませんね」

 

「ホントですねーもしもしー誰かいませんかー」

 

「……程立、郭嘉、俺から離れるな!」

 

2人に指示を出す

 

「え?」

 

「お兄さん? どうしたのですかー?」

 

その気配が大きくなる

 

「程立ッ!」

 

家の戸を開けようとしていた程立

 

扉から短刀が程立目掛けて飛び出してくる

 

程立の服を掴み思いっきり引っ張る

 

 

 

 

 

 

 

程立が音を立てて倒れる

 

「風!」

 

あの郭嘉が大声を上げる

 

「だ、大丈夫ですよ稟ちゃん」

 

地面に倒れた衝撃に顔をしかめながらも、答える程立

 

どうやら意識はあるようだ

 

戸から男が出てくる

 

手には短刀

 

「チッ……」

 

男が舌打ちをする

 

躊躇いもなく本気で程立を刺しに来ていた

 

「これが初めてって訳でも無いようだな」

 

辺りに気を配る

 

まだ人の気配がする、それも、俺達を殺さんとする気配ばかりだ

 

「嵌められたな」

 

「ど、どういう事ですか!」

 

「話は後だ、2人ともしゃがんでろッ!」

 

腰につけた二振りを抜く

 

それを合図に、取り囲むように家々から人が出てくる

 

数は20程だろうか

 

各々手には短刀や斧、剣と言った人を殺す為の物を持っている

 

「チッ、先走りやがって」

 

1人の男が話しかける

 

「へへ、すまんすまん、可愛い悲鳴を聞きたくなってな」

 

それに合わせ、男どもが下衆な笑いを漏らす

 

「それにしても、締りのよさそうな体してるじゃねぇか」

 

舐めまわすような目線で程立と郭嘉に目を向ける男

 

装備品からも賊のリーダー的な存在なのだろう

 

手には剣、防具もつけて、装飾品もつけている

 

体は大きく、素人と言う訳でも無いのだろう

 

「なぁ、お前、この2人を置いてったら見逃してやるよ」

 

無言で程立と郭嘉を見る

 

2人は俺を見上げる

 

毅然とした表情しながらも、目はウソを付けない

 

「お兄さん? 風は置いて行っていいですよー」

 

「一刀殿、私も同じ意見です、巻き込んだのは私ですから」

 

「これが天命ってか?」

 

「えぇ、これが私の天命だったんです」

 

目を伏せる郭嘉

 

その声は震えている

 

「おら、そう言ってんだし、お前はさっさとどこにでも行けよ」

 

「程立もか?」

 

「お兄さん、人の心配より自分の心配をしたらどうですかー」

 

震えながらも、それを隠しながら強がる2人

 

腹が立つ……

 

何もかも天命で受け入れるその考えが腹が立つ

 

こんな時にも気丈なのが腹が立つ

 

こんな時にも人を庇おうとするのが腹が立つ

 

だが何より

 

今まさに危機が迫っていると言うのに人の心配をするなんて普通の人じゃ出来ない事

 

普通の人間ならなら“助けて”と言う場面で

 

そのたった3文字を言うのを抑えて、恐怖を抑えて出会って1日の俺を逃がそうとする

 

そんな優しい2人を、健気な2人を

 

こんな目に合わせるこいつらに腹が立つ

 

「……さねぇ」

 

「あぁ? なんて言った」

 

「許さねぇ!」

 

「テメェ、調子に乗りやがって! 見逃してやろうと思えば許さないだぁ? 許してもらう立場の方

 

が何言ってんだ!」

 

賊共が武器を構える

 

俺を見る目が、見下した目から殺意を持った目へと変化する

 

「な……っ、なにを一刀殿!」

 

「ヤっちまえ!」

 

リーダーが指示を出す

 

その声が合図となって飛び掛かる賊達

 

 

それは一瞬の事だった

 

今まで旅していたのだ、こういう光景は初めてでは無い

 

経験からも、相手は訓練を受けた人と理解していた

 

だからこそ、逃げるように言った

 

彼も腰に剣をぶら下げていたが、数十人も相手に出来るはずがない

 

戦いとは数だからだ

 

それは軍師として学んできた中で基本中の基本であり、それを疑う者など居ない

 

むしろ、誰もが知っているであろう事に置き換える事が出来る

 

喧嘩は数が多い方が勝つ、

 

喧嘩とは人が譲れないもの、相容れないもの、言葉では分かり合えないもの

 

お互いの意見のぶつかり合い、それが喧嘩なのだ

 

そこには個人として平等が存在している

 

平等だからこそ言い合える、立場が平等だからこそ言える

 

立場が違えば、命令という形で従わせる事が出来るであるからだ

 

ゆえにそこには喧嘩など存在しない、あるのはただの命令のみ

 

もしそれが1対多ならば、それは喧嘩の中にある平等はなく

 

ただの数による蹂躙である

 

意見が違う者を数の力で圧倒する、それは国にも言える

 

だから国は人を増やそうとする、兵を増やそうとする

 

だから軍師はその数の差を覆すために様々なことを学ぶ

 

伏兵の使い方、陣形の使い方、騎馬隊の使い方、将の個性

 

もし仮に、その平等を覆す事が出来るのならば

 

それは軍師が優秀か、もしくは

 

 

 

 

 

一騎当千の英雄か

 

 

 

 

 

 

 

やってしまった

 

今までこういう会話が無かったのもあるが

 

こんな姿を見せるとは

 

まさか今まで旅してきていた男が、実は人殺しだったなんて

 

俺が彼女たちの立場なら……なんて想像もしたくない

 

3人旅もここまでか

 

 

 

「……」

 

気まずそうな顔の一刀殿

 

先程までの鬼のような表情は消え去り、そこには旅をしていた時のいつもの彼が戻ってきていた

 

周りにはついさっきまで人間であったモノが転がっている

 

きっと彼の事だ、

 

実は彼らと同じく人を殺した事がある奴だから怖がられているんじゃないかとか思っているのだろう

 

風と目が合う、彼女も気付いてるようだ

 

ならばやることは決まっている

 

「ありがとう、一刀殿」

 

「ありがとうございます、お兄さん」

 

「その言い忘れてた、ごめん」

 

頭を下げる一刀殿

 

「言う必要はないですよ、お兄さん」

 

「そうです、それに剣を見たときから薄々感づいてましたから」

 

「嘘!?」

 

良かった元気になったようだ

 

「えぇ、ねぇ風」

 

「はい、稟ちゃん」

 

「そうか」

 

やっと彼の顔に笑みが戻る

 

「お兄さん」

 

「ん?」

 

「街に着くまで、あと少しですけどよろしくお願いしますね」

 

「……あぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

--- 以下後書き

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言う事で洛陽までの道中を書いてみました

 

少し今までと違うような気がしますね

 

と言っても彼にとって初めての一人旅で、だだっ広い大地を馬と歩いていくわけですから

 

ああいう行動も仕方ないと思います、たぶん

 

そして一刀君は優しいですからね、程立や郭嘉と言った名前を聞いても彼は

 

“旅の中で出会った二人の女の子”として見てるという感じで書きました

 

これが城で出会ってたなら軍師として見るわけですから

 

やっちまったとか思わないと思いますよ、はい

 

 

書いてみましては、短いなですね

 

普通のライトノベルならばこの内容で一巻とかやるんでしょうけど

 

そこはプロとアマの底辺との差と言う事で

 

 

この小説のコンセプトは様々なボーイ・ミーツ・ガールと言った感じです(適当

 

原作ではなかった様々な出会い方が出来ればなぁと思っています

 

ちなみに前の倭で、思春が北郷と呼んでる所がありますが

 

あれは、一刀と呼びたいけど恥ずかしくて今まで通り北郷と呼んでしまった思春

 

を想像していただければ幸いです

 

ただ間違えたわけじゃないですよ! はい

 

と、珍しく長々と後書きを書きましたがこれからも

 

この倭√を読んでくだされば幸いです

 

最後に、

 

匿名でも構いませんので、感想改善点アドバイス誤字脱字等々ありましたらよろしくお願いします

 

 

それでは


 
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