第百二十六技 仲直り
アスナSide
~現在~
「はぁ~~~~~」
どうしよう……キリトくんに八つ当たりみたいに怒って、勝手に飛び出てきて、絶対に嫌われたよ~。
「ねぇ、アスナ。いつまで落ち込んでる、っていうかなんで落ち込んでるのよ?」
「うん、取り敢えず話してみて」
「そうね、キリト君と何があったの?」
リズ、サッちゃん、カノンさんがわたしの様子を見かねたのか話しかけてくれた。
わたしは三人にキリトくんを酔わせてしまい、そのせいでその、色々と大変だったことを話した。
最初は親身に聞いてくれたけど、後半になってから呆れたように見られました。
「どっちもどっちね……」
「キリトは謝ったんだよね?」
「あんたも謝ればそれで済んだのに…」
「うぅ、面目次第もないです……」
カノンさんの手痛い言葉、サッちゃんの当然の言葉、そしてリズの正論にぐぅの音も出なかった。
三人の言う通りで、わたしも謝っていればそれで良かったのだ。非常に情けないと自分でも嫌になる。
「でも、キリトの奴も探しに来ないわよね~」
「何処に居るのかは分かってるし、そっとしておいた方がいいって考えたんじゃないかな?」
リズが現れないキリトくんに対しそう言うと、サッちゃんがそう言葉にした。
そういえばメッセージの一つも来ていない、やっぱり嫌われたのかなぁ?
「何かあったのかしら……でも、彼に限ってそれはないわね」
カノンさんのその言葉にわたしは思わず体を震わせた。
キリトくんに何か……確かに彼は強い。でも、もしも何かに巻き込まれたとしたら…!
お店の中には夕陽が差し込んでいる。
あまりにも経ちすぎた時間を考えると、不安が一気に押し寄せてきた。
「わ、わたし、いますぐ家に帰る!」
わたしはすぐに『リズベット武具店』を飛び出して転移門に飛び込んだ。
22層『コラル』の村に着くと家に向けて全力疾走する。
アスナSide Out
キリトSide
「……んぅ、夕方…? 俺、寝てたのか……」
半年ほど前のことを思い出していたら、そのまま眠ってしまったのか。
そういえば、圏内事件はそのあとの収拾をつけるのが大変だった。
ラフコフが関わっていただけあって、説明やらなんやらが苦労した。
まぁ、みんなが俺に顔を立ててくれたのですぐに落ち着くこととはなったが、あんなのは二度とごめんだ。
にしても夕方って、さすがに寝過ぎた。そのうえに腹も減った。この空腹感ばかりはなんともしようがない。
「……アスナを探さないで何をやってるんだよ、俺は…」
自身に呆れながらも、ソファから立ち上がりアスナを探しにいこうと思ったところで、
―――バンッ!
扉が勢いよく開かれ、見てみるとそこにいたのはアスナだった。
彼女は俺の顔を見るや、すぐに抱きついてきた。
「アス「良かった……キリトくんがなんともなくて…」……ごめん。メッセージの一つでも送ればよかったな」
震える彼女の頭を優しく撫でてあげる。不安にさせてしまったようだ。
「ごめんね、キリトくん。謝りもしないで勝手に出ていって」
「俺の方こそ、ごめんな。すぐに追いかければ…」
「い、いいの、いいの! 少し落ち着きたかったから…(あんな姿キリトくんに見せられないし)」
何故か焦るアスナに疑問を抱きながらも納得しておいた。
だがそんな彼女もやはり愛おしいと思い、アスナの腰に手を回して口づけを交わす。
「ん、ちゅっ……ぅん、アス、ナ……」
「ぁん…んちゅ、んむ…キリト、く…ぴちゅっ…/////////」
アスナもそれに応えてくれる。しばし甘いキスを楽しんだあと、二人でソファに座り込んだ。
そこでアスナが俺に訊ねてきた。
「そ、そういえばキリトくんはずっと家に居たの///?」
「ああ。ちょっと昔のことを思い出してたら寝ちゃってな」
「昔のこと?」
「うん。アスナと
「ああ、あれね」と言ったアスナは少し恥ずかしそうにした。
聞くところによると未だに俺との決闘は少しトラウマになっているらしい。さすがに悪いと思った。
「でも、その二つがあったからキリトくんと仲良くなれたんだよね」
「そうだな……そういえばアスナ、俺腹減ったんだ。何か作ってくれないか?」
「もしかして、何も食べてないの?」
俺が頷くとアスナは離れてからすぐさま料理を始めた。
いつもよりも作るスピードが段違いに早いのがわかる。
どうやらアスナも食べていなかったらしく、俺達は珍しくがっつくように料理を食べていった。
「「ごちそうさまでした」」
満足感を得られるという点では、やはり料理があるのは嬉しいものだと改めて実感した。
後片付けを二人で終わらせてからソファに座り込む。
アスナも俺の隣に座り、寄り掛かってきた。俺は彼女の肩を抱き寄せる。
「やっぱりキリトくんと一緒が一番だよ~///」
「俺もだよ、アスナ」
大切な人が側にいる事の幸せを噛み締めるように心に刻んでおく。
今後はもうちょっと気を付けないといけないな。
「そういえばキリトくんはずっと寝てたんだよね? もしかして疲れてた?」
「そうかもな……迷宮攻略も再開して、この前の脱獄囚の件もあったから、精神的に疲れてたのかもしれない」
アスナは「そっか」と言ってから少し思案するような表情をした。そして、
「今日はもう寝ようよ、キリトくん。もちろん一緒にね♪」
「そうするか」
俺とアスナはベッドに入ると身を寄せ合った。
「おやすみ、アスナ」
「おやすみ、キリトくん」
軽く口づけを交わしてから、お互いの温もりを確かめあうように俺達は眠りについた。
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
はい、仲直り完了です。今回は夜イベントは無しでしたw
そして早速ですが、次回からは新たな展開へ進みます。
予告というだけでしたら、「リズベット編」ということが言えます。
それでは次回で・・・。
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第百二十六話です。
今回はキリトとアスナの仲直り回です。少し甘めですねw
どうぞ・・・。