No.480616

魔法少女と竜と漆黒の狂戦士と StrikerS編 第三話

再会。

2012-09-06 22:02:22 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:10461   閲覧ユーザー数:9129

 

 

 

はやて 「新型ガジェット・・・。」

 

 

カリム 「そう・・・昨日発見された新型。かなり大きいわ。」

 

 

     はやてはカリムに呼ばれて聖王教会を訪れていた。

 

 

はやて 「レリック・・・ちょっと早すぎるとちゃうんかな?」

 

 

カリム 「ええ・・・心配だわ。」

 

 

     そしてはやては真っ暗な部屋の灯りを付けた。

 

 

はやて 「大丈夫や。なんとかなるやろ。それに・・・零冶兄ぃが見つかったら・・・。」

 

 

     はやては少し俯きながら言った。

 

 

カリム 「そのことなんだけれど・・・零冶君の行方について情報が入ったわ。ただ・・・数年前のだけれど。」

 

 

はやて 「ホンマか!?で、何処におるん!?」

 

 

     はやてはテーブルから身を乗り出して言う。

 

 

カリム 「お、落ち着いてはやて!・・・第4訓練学校で黒髪に紅い瞳の少年の目撃があったわ。私の部下を送って写真を撮って、

     はやての写真と照合したら・・・98%以上の確率で本人という結果が出たわ。その時の写真がコレよ。」

 

 

はやて 「っ!?」

 

 

     カリムははやてに写真を見せ、はやては息を呑んだ。そこには学校のグラウンドで訓練生を鍛えている黒髪で紅い瞳の

     少年が映っていた。

 

 

はやて 「れい・・・じ・・兄ぃ・・・。」

 

 

     はやてが呟く。

 

 

はやて 「この人・・・零冶兄ぃや。かなり成長しとるけど・・・零冶兄ぃの面影がある!零冶兄ぃ!」

 

 

     はやては写真を胸に抱いて涙を流した。

 

 

カリム 「ええ。その時の彼の名前はゼロ・ユンカース一曹。公式では特別戦技教導官として第4訓練学校に教官として出向していたわ。

     そして、彼を派遣したのは・・・管理局陸上本部長、ボース・ブラドー少将。」

 

 

はやて 「そ、そんな!?じゃあ、ウチが無理に調べていたら・・・零冶兄ぃに会えたかもしれんかったんやな・・・。」

 

 

     はやてはあの時、ゼロ・ユンカース一曹の事について深く調べなかった事を後悔した。

 

 

カリム 「・・・それは今悔やんでも仕方ないわ。それよりも、ボース少将にこの事を問い詰m「ビー、ビー、ビー!!」な、何!?」

 

 

     突然警報が鳴った。カリムは部下のシャッハに問い合わせると、どうやらレリックを積んだリニアモーターがガジェットに

     乗っ取られて暴走しているようだ。

 

 

カリム 「はやて!聖王教会から正式に機動六課に出動要請するわ!!すぐに出撃させて!!」

 

 

はやて 「うん!分かった!!」

 

 

     そしてはやては機動六課に出撃命令を出して、すぐに司令部へと戻っていった。

 

 

 

 

     その頃、零冶は・・・。

 

 

零冶  「・・・ふぅ、」

 

 

     ダイニングのソファーに座ってコーヒーを飲んでいた。横にはチンクが正面にはクイントが座っている。

 

 

クイント「・・・ねぇ、零冶君。」

 

 

     クイントが口を開いた。

 

 

零冶  「ん、何?母さん。」

 

 

クイント「はやてちゃん達に・・・・・・会わないの?」

 

 

零冶  「・・・。(ピクッ)」

 

 

     クイントがそう聞くと零冶が口に持って行きかけたカップを止めた。

 

 

零冶  「俺には・・・そんな資格なんてない。」

 

 

     零冶は俯いて言った。

 

 

クイント「もういいでしょう?零冶君は十分に苦しんだわ。」

 

 

チンク 「クイントの言う通りだ。そろそろ素直になったらどうだ?」

 

 

     チンクもクイントに賛同する。正直、零冶が他の女を大切にするのは少し妬けるが、これも零冶の為と思い、クイントに

     賛同した。

 

 

ルナ  [私もクイントさんに賛同します。マスター・・・もう十分です。私はこれ以上マスターが苦しんでいる姿を見たくは

     ありません・・・。]

 

 

     そこへルナもクイントの味方をした。

 

 

零冶  「俺は・・・・・【零冶君、ちょっとラボまで来てくれるかな?】・・・。」

 

 

     零冶は黙って立ち上がる。

 

 

チンク 「零冶!」

 

 

     チンクが呼び止めようとするが、零冶はそのままラボへ行ってしまった。

 

 

クイント「大丈夫よ、チンクちゃん。博士からの呼び出しがあったのなら・・・・。」

 

 

     クイントが何か意味深げに言って零冶が出た扉を見つめた。

 

 

 

 

 

     そして零冶はラボに入ると、

 

 

ジェイル「零冶君・・・レリックを回収して欲しい。」

 

 

     ジェイルが零冶にレリックの回収を依頼していた。

 

 

零冶  「・・・は?何故俺が回収する必要がある?それに、回収だけなら機動六課に任せたらいいだろう?」

 

 

     バカらしい、と一蹴して零冶が部屋を出ようとすると

 

 

ジェイル「それが・・・どうやら私の作ったガジェットドローンが“何故か”レリックを積んだリニアレールを襲撃して暴走している

     ようなんだ。」

 

 

     零冶はその言葉を聞いて足を止めた。

 

 

零冶  「・・・どういうことだ?」

 

 

ジェイル「ふむ・・・取りあえずこの映像を見た方が早いね。」

 

 

     ジェイルがモニターを出すと、そこにはガジェットに取り付かれて暴走しているリニアレールが映っていた。そして、

 

 

零冶  「・・・っ!スバル!?ティアナ!?何故お前達が!?それに・・・子供?」

 

 

     リニアレールに取り付いてガジェットⅠ型と交戦しているスバルとティアナ、そしてピンクブロンドと赤髪の子供二人も

     戦っていた。次に、

 

 

零冶  「っ!フェイト!?なのは!?」

 

 

     画面が近くの空域に切り替わると、フェイトとなのはが大量のガジェットⅡ型と交戦していた。

 

 

     その数はおよそ300。彼女達で勝てない事は無いだろうが、リニアレールの方へ行っているスバル達の援護に行く時間が

     かなり掛かる。

 

 

ジェイル「今回暴走したガジェットの数はおよそ350機。その内46機がⅠ型、4機が最近開発したⅢ型だ。Ⅰ型はともかく、

     Ⅲ型4機はあの子達には厳しいだろうね。」

 

 

     ジェイルが淡々と言う。その言葉に零冶は怒りを覚えたが、それ以前に零冶は葛藤していた。

 

 

零冶――どうする?助けに行くか?それとも放置するか?この状況でなのは達が墜とされる事はないが、あの子供達やスバル達ではⅢ型を

     相手にするのには厳しいだろう。もしかしたら死んでしまう可能性も?だが今更・・・どの面下げてアイツ等に会えばいいんだ?

 

 

     そこに、ジェイルが追い打ちを掛けた。

 

 

ジェイル「早く行った方が良いよ。暴走したⅢ型は量産機と違っていろいろ強化しているんだ。一歩間違えればあの子達の内、

     誰かが・・・死ぬ。」

 

 

零冶  「くっ!!」

 

 

     その言葉を聞いた零冶にもう迷いは無かった。零冶はラボを出て行った。その行き先は彼女達が居る場所。

 

 

 

     零冶は決めた。今度こそ彼女達を守る・・・と

 

 

 

 

 

 

なのは 「っく!数が多い!これじゃスバル達の所へ行くのに時間が掛かるよ!」

 

 

フェイト「でも、こいつらを倒さないと後が面倒だよ!」

 

 

     なのは達はガジェットⅡ型と交戦していた。交戦を開始してから5分が経過。60機ほど破壊したが、思いの外、

     連携が取れていて中々全滅させられないでいた。

 

 

フェイト「っ!邪魔!!」

 

 

     フェイトがサークセイバーで敵を数機斬り裂いた。だが、次々と敵機は押し寄せてくる。

 

 

     そして、なのはがディバインバスターを撃つ。それで20機が撃墜される。しかし、なのはの後ろから迫る2機の機体がいた。

 

 

     なのはは気付かない。フェイトも自分の事で手一杯だった。

 

 

なのは 「もう、キリがnっ!?」

 

 

     なのはが後ろを振り返った時にはもう遅かった。

 

 

     ガジェットがすぐ後ろに迫り、なのはに攻撃しよとする。

 

 

なのは 「っ!!」

 

 

     そしてガジェットが撃つ瞬間・・・・

 

 

 

     バシュンッ!!

 

 

 

     ドカァン!!

 

 

なのは 「・・・え?」

 

 

     ガジェットが見えない何かと、蒼い炎の様な物に当たって撃墜された。そして

 

 

     ビュンッ!!

 

 

     と、目の前を二つの影がもの凄い速度で通り過ぎた。なのはが後ろを振り返ると、ガジェットが次々と墜とされていく。

 

 

     そして、なのはは見てしまった。

 

 

なのは 「れい・・・じ・・・くん?」

 

 

     髑髏の兜と漆黒の鎧を着て、その手に身の丈を越えるような巨大な剣が握っていた人物を。

 

 

 

 

 

 

     時は僅かに戻る。

 

 

     零冶はラボを隠れ家を出ると詠唱を唱え始めた。

 

 

零冶  「我が意に集いし友よ。その身体は鋼で覆われ、あらゆる刃を拒む。」

 

 

     零冶の前にルーン文字で描かれた魔法陣が展開される。

 

 

零冶  「その爪は全てを斬り裂き、翼は竜巻を起こし、尾は大木を薙ぎ倒す。」

 

 

零冶  「古の龍よ、我が前に立ちはだかる敵を吹き飛ばせ!来い!クシャルダオラ!!」

 

 

     そして現れたのは全身を鋼で覆われたクシャルダオラだった。

 

 

クシャナ「(あるじ)、話は聞いておりました。すぐに私の背に乗って下さい!」

 

 

     クシャナは姿勢を低くして零冶を促す。

 

 

零冶  「待て、もう一体召喚する。」

 

 

     そして零冶は詠唱を始めた。

 

 

零冶  「我が意に集いし友よ、その身は闇のように漆黒、瞳は紅く全てを睨み殺さんとす。」

 

 

     再び魔法陣が展開された。

 

 

零冶  「その吐息は蒼き神炎、全てを等しく焼き尽くし、生きとし生けるもの全て屍とならん。」

 

 

零冶  「汝、太古より生き長らえし黒き飛竜の女王よ!我が呼び声に応じよ!来い!ブラックリオレイア!!」

 

 

     詠唱が終わると、魔法陣の中から漆黒の飛竜が現れる。モンハンの世界で殆どが謎とされるアンノウン、ブラックリオレイアだ。

 

 

クイーン『お呼びですか?零冶さん。』

 

 

零冶  「クシャナに着いてきてくれ!助けたい人がいるんだ!」

 

 

     零冶がお願いすると、クイーンは快く承諾してくれる。

 

 

クイーン『わかりました。零冶さんの為ならこのクイーン、何処までも零冶さんの翼となりましょう。』

 

 

零冶  「助かる!」

 

 

     そう言って、零冶はクシャナの背に乗り、クイーンは零冶達の後を着いてきた。

 

 

     そして、なのは達がいる空域に到達する。

 

 

     そこには大量のガジェットⅡ型に足止めされていたなのは達がいた。

 

 

     そして、なのはの後ろに2機のガジェットが迫っていた。

 

 

零冶  「クシャナ、クイーン!!」

 

 

     零冶が二体に呼びかけると、クシャナ達はそれぞれブレスを吐き出した。そして、それは今まさになのはを撃とうとしていた

     2機のガジェットに命中、爆散する。

 

 

零冶  「クシャナ、お前はなのは達の援護を頼む。クイーン、今からお前に乗り換えてリニアレールの方へ行くぞ!」

 

 

クシャナ「分かりましたわ。」

 

 

クイーン「はい。」

 

 

零冶  「ルナ、封印解除!」

 

 

ルナ  「了解!封印解除!」

 

 

     二体が返事をすると、零冶は斬魔刀を取り出してクイーンの背中に飛び移り、リニアレールの方へ急行する。

 

 

     そしてクシャナはなのは達の前に滞空する。

 

 

なのは 「え?あ・・・クシャナ・・・さん?」     

 

 

フェイト「クシャ・・・ナ?」

 

 

     なのは達は未だに混乱してまともに思考できなかった。だが、

 

 

クシャナ『久しぶりですわね?なのはちゃん、フェイトちゃん。いいえ・・・もうなのは“さん”、フェイト“さん”と呼んだ方が

     いいかしら?』

 

 

     クシャナの一言で我に返る。

 

 

なのは 「っ!?やっぱりクシャナさんだ!そ、それじゃあ!!」

 

 

フェイト「あの人はやっぱり!!」

 

 

クシャナ「お喋りは後にしなさい。今はこの鉄屑どもを片付けますわよ!」

 

 

なのは 「っ!うん!!」

 

 

フェイト「わ、分かった!!」

 

 

     なのは達はクシャナに止められ、目の前の事に集中した。

 

 

     そして、クシャナ達はガジェットを強襲する。

 

 

 

 

 

     一方、それをモニターしていたはやては。

 

 

はやて 「あれは・・・クシャナ!?」

 

 

     はやてはなのはを助けた竜を見て驚愕した。

 

 

グリフィス「?あの竜を知っているのですか?・・・・・・八神部隊長?」

 

 

     そんなはやてに、隣に居た副官、グリフィス・ロウランが聞いてきた。だが、はやてはそんなグリフィスの声に反応せず、

     ジッとモニターを凝視していた。そして、

 

 

はやて 「っ!!グリフィス君!後は任せるわ!ウチはちょっと行ってくる!!リィン!!」

 

 

リィンⅡ「は、はいです!!」

 

 

グリフィス「や、八神部隊長!?」

 

 

     はやてはそのまま司令部を飛び出し、なのは達の所へ向かった。

 

 

はやて 「あの竜はクシャナや!なら、それに乗っていたあの人は・・・・。」

 

 

     はやての脳裏に大好きな義兄の姿が浮かぶ。

 

 

はやて 「・・・やっと見つけた。・・・だから・・・確かめな!!」

 

 

     そして、外に出たはやてはバリアジャケットを展開、飛翔した。

 

 

 

 

     場所は戻る。

 

 

零冶  「ルナ、列車内の状況は?」

 

 

ルナ  「はい、ガジェットⅠ型の反応が30、Ⅲ型がの反応が4です。Ⅰ型は現在減少中。尚、レリックは中央車両に収容されて

     います。」

 

 

     ルナは列車内の詳細を零冶に伝えた。

 

 

零冶  「なら、5両目の車両にn「ドガン!」っ!」

 

 

     零冶が突入しようとすると、突然ガジェットⅢ型が屋根を突き破って現れた。その前には赤髪の少年がいる。

 

 

零冶  「あの子・・・っ!マズイ!」

 

 

     そして赤髪の少年が3型に吹き飛ばされ、崖に落ちた。それを後ろで見ていたピンクブロンドの女の子が少年の後を

     追って飛び降りた。

 

 

零冶  「クイーン!!」

 

 

クイーン『分かりました!』

 

 

     クイーンは急降下をして二人の後を追う。だが、

 

 

零冶  「な、何!?」

 

 

     突然、眩しい光が二人を包み込み、白い竜が二人を乗せて現れた。

 

 

クイーン「あれは・・・私達と同じ飛竜ですね。力はそこそこですけど・・・。」

 

 

     そして飛竜は上昇し、ガジェットⅢ型に炎を吐き出した。そのブレスを受けたガジェットは胴体以外の全てのコードが

     焼き切られ、丸裸になっていた。

 

 

零冶  「あの女の子が召喚したみたいだな・・・。」

 

 

     そして、少年は持っていた槍でⅢ型を貫き、上に向かって斬り裂いた。どうやら女の子が補助をしていたようだ。

 

 

零冶  「・・・あの歳であそこまでの技量・・・中々やるな。・・・っ!」

 

 

     だが突然、少年の後方と前方から2機のⅢ型が出現、片方が竜に乗っていた女の子を撃ち落とした。

 

 

??? 「きゃああああ!!」

 

 

??? 「っ!?キャロ!!クソッ・・・邪魔だ!!」

 

 

     少年は助けに行こうとするも、Ⅲ型に阻まれて行けなかった。だが、零冶の行動は早かった。

 

 

     クイーンを急降下させ、キャロと呼ばれた少女の真下に行って受け止めた。

 

 

キャロ 「・・・え?」

 

 

     キャロは何が起きたか解らなかった。

 

 

零冶  「大丈夫か?」

 

 

キャロ 「え?あ・・は、はい!」

 

 

     どうやらケガは無いらしい。先ほどの白い竜も追いつき、目の前で止まった。

 

 

キャロ 「っ!こ、黒竜!?」

 

 

     キャロはクイーンの姿に目を見開いて驚く。だが、そんな頃を零冶は気にしていられない。

 

 

零冶  「クイーン、この子を頼む。」

 

 

クイーン『はい、分かりました。』

 

 

キャロ 「しゃ、喋った!?」

 

 

     キャロはまたもや驚く。そして、零冶はクイーンから飛び降りて列車に乗った。

 

 

零冶  「いくぞ・・・鬼神一閃!!」

 

 

     零冶は縮地を使って少年の後ろのⅢ型を斬魔刀で一閃した。するとⅢ型は真っ二つになり、爆散する。

 

 

??? 「なっ!?だ、誰!?」

 

 

     続いて縮地を使い少年の前に立つ。

 

 

零冶  「影忍流屠殺術、風刃破!!」

 

 

     零冶が斬魔刀を下段から上段に切り上げる。その衝撃波が刃となってⅢ型を斬り裂き、爆散する。

 

 

??? 「す、凄い・・・。」

 

 

     それを見ていた少年は一瞬でⅢ型を屠った零冶に驚愕した。

 

 

ルナ  [マスター、残りの1機の反応が消滅しました。恐らく撃破されたかと。]

 

 

零冶  「スバル達か・・・訓練の成果が出たようだな?」

 

 

     そうして列車は止まり、クシャナ達も戻ってきた。だが、クシャナ達に混じってはやてもいつの間にかいた。

 

 

     そして、全員が零冶の前に集まり、はやて、なのは、フェイトが先頭に立っている。後ろ上空にはクシャナとクイーンが控えている。

 

 

零冶  「・・・・・・。」

 

 

     零冶は無言で立ち去ろうとすると、

 

 

はやて 「待ってや!!」

 

 

なのは 「待って!!」

 

 

フェイト「ダメ!!」

 

 

     3人に呼ばれ、足を止めた。そして、はやて達に向き直る。

 

 

はやて 「・・・・・れい・・・じ・・・兄ぃ・・・やろ?」

 

 

零冶  「っ!」

 

 

     零冶は少しだけピクリッと反応する。

 

 

なのは 「お願い、その兜を取って!」

 

 

フェイト「零冶・・・なんでしょ?顔を見せて!」

 

 

零冶  「・・・・・・・。」

 

 

     零冶は迷った。だが、

 

 

クシャナ『もう、よろしいでしょう?(あるじ)。』

 

 

クイーン『・・・そうですよ。大丈夫です。』

 

 

     二体から言われ、

 

 

ルナ  [もう・・・終わりにしましょう、マスター。これ以上隠れても、彼女達は諦めませんよ?]

 

 

     ルナからも兜を脱ぐように言われた。その言葉に零冶は決心した。

 

 

     ガチャッと音を立てて兜の金具を外し、ゆっくりと持ち上げて取った。

 

 

 

はやて 「っ!!!零冶・・・兄ぃ。」

 

 

なのは 「零冶・・・君。」

 

 

フェイト「れい・・・じ。」

 

 

 

 

 

 

 

零冶  「・・・・・・久しぶりだな、はやて、なのは、フェイト。大きくなったな。」

 

 

 

 

3人  「零冶(君)(兄ぃ)!!!」

 

 

 

 

     兜を外すと、零冶はそう言った。10年経った姿でも、はやて達は一瞬で零冶だと判った。そして三人は涙を流して

     零冶に抱き、零冶は優しく受け止めた。

 

 

 

なのは 「やっぱり生きてたんだ!よかった・・・良かったよ零冶君!!」

 

 

フェイト「やっと見つけた・・・零冶!!」

 

 

はやて 「やっと会えた・・・。・・・バカッ!零冶兄ぃのバカ!!死んだと思ったんやで!!もう・・・もう二度と

     会えへんと思ったんやで!!」

 

 

     3人は泣き叫んだ。零冶が虚数空間に落ちてから10年。やっと・・・やっと会えたのだ。3人が今ここで涙を流しても

     誰も文句は言わないだろう。

 

 

零冶  「ごめん・・・ごめんな、皆。」

 

 

     零冶も少しだが、涙を流す。そこへ、2人の少女が声を掛けた。

 

 

ティアナ「きょ、教官!?」

 

 

スバル 「うそ・・・・あの人が・・・ユンカース教官だったの?」

 

 

     ティアナは鎧の人が自分の知っている教官であった事に驚き、スバルは嘗て助けてくれた人が教官であった事に驚愕した。

 

 

 

零冶  「そうか・・・お前達、機動六課に入ったんだな?」

 

 

ティアナ「は、はい!!ご無沙汰してます、ユンカース教官!!」

 

 

     ティアナは零冶に敬礼する。だが、スバルは未だに放心していた。そんなスバルに零冶は向き直り、

 

 

零冶  「久しぶりだな、スバル。姉のギンガは元気か?」

 

 

スバル 「え?あ・・・・は、はい!元気です。あ、あの・・・ユンカース教官?」

 

 

     スバルは空港火災の事を聞こうとした。

 

 

零冶  「まぁ待て。話は向こうに戻ってからしよう。事後処理もあるしな。」

 

 

     だが、零冶は手で制した。先ずはレリックをどうにかしなければならないからだ。

 

 

     そして零冶は未だにくっついている3人を引き剥がそうとした、が

 

 

零冶  「はやて、なのは、フェイト・・・そろそろ離れ「「「嫌(や)!!」」」・・・何故に?」

 

 

はやて 「嫌や!もう離さへんって決めたんや!!」

 

 

フェイト「ずっと捜してた!もう離れたくない!!」

 

 

なのは 「皆、とっっっっても辛い思いをしたんだよ!!」

 

 

零冶  「・・・・・・。」

 

 

     零冶は何も言えなかった。だが、いつまでもこのままでは拙い。

 

 

     零冶は何とか3人を説得し、事後処理を後の局員に任せて隊舎に戻った。

 

 

     余談だが、零冶の技でリニアレールが中破していて、請求書を見たボースは頭を抱えたそうな。

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
19
4

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択