No.475207

Fate/Lyrical Reincarnation Ⅱ

連続投稿すみません。
今回は日常パートです。

2012-08-25 17:24:43 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:3143   閲覧ユーザー数:3056

 

・・・・・ギルフォード&フェイトの場合・・・・・

 

ギルガメッシュ改めギルフォードが目覚めたのは朝4時と言う起床時間には些か早すぎる時間だった。

と言うのも頭を何かにぶつけたのが原因である。

ギルフォードは違和感を感じ近くを見回した。

 

 

「あぁ、そういえば昨日から3人暮らしでしたね」

 

 

恥ずかしがり屋なフェイトと、使い魔(最初は犬かと思ったが実は狼らしい)のアルフ。

そして自分だ。

昨夜の収穫は大きかった。

一気に情報源と、寝床を入手した。

と言ってもほとんど成り行きで『与えられた』と言うか『頼まれて入手した』

という感が否めないのだが。

ところでさっきから何かぶつかっている気がするがなんだろうと思い、布団を探ると

 

 

「ん、ふわぁぁ・・・ギル?」

 

 

何故かフェイトがいた。

 

 

「!?なんで貴女が僕のベッドにいるんですか!?」

 

 

「あれ?ここギルのベッド?・・・あ、そうか、昨日一回起きて戻るときに間違えたんだ・・・えへへ」

 

 

フェイトはニヤけているがこちらは冗談ではない。

体は子供でも中身は正直なところ大人と大差ないのだ。

 

 

「(て言うかベッドに仕掛けてあるはずの『気絶後3秒で目覚めるスタンロッド』は何で作動してないんです か!?

 あぁそうだ!教会にいた時に暴走して取り外したんだった!時臣のうっかりは10年超えて今更

 僕に伝染するんですか!?確かに僕が計画して暗殺させたようなモノですから恨まれても

 なんとも言えないですけど!)」

 

 

「ギル、どうかした?」

 

 

「あぁ、いえ、何でもないですよ!いたって正常です!」

 

 

「?」

 

 

「(そんな不思議そうな目で見られても困りますよ!

 あぁもう!落ち着け僕!深呼吸深呼吸。

 スゥー、ハァー、スゥー、ハァー。

 よし、落ち着きましたね)」

 

 

全く、朝からこんなことがあると心臓に悪い。

そういえば衛宮士郎も間桐桜にいきなり布団に潜り込まれて逃げ出してきたことがあったらしい。

といっても今の自分に逃げ場などないのだが。

 

 

「時にフェイト、貴女にしがみつかれていると動けないのですが?」

 

 

「ん?あ!ごめん・・・」

 

 

フェイトが急いで離れる。

良し、いつものフェイトに戻った。やはりフェイトはしおらしい方がいい。

しかし寝起きがいつもアレだと思うと恐ろしい。

いっそのことベッドに結界でも張っておこうか。

『気絶後3秒で目覚めるスタンロッド』も修理して実装しておかなけれればならないだろう。

そういえば唐突だがヴィマーナの飛ばし方を考えていなかった。

財宝の中に透明化できるものや、ステ○ス迷彩(塗装用)があるかもしれない。

 

 

「じゃあちょっと散歩にでも行ってきますね」

 

 

「あ、私も付いていっていい?」

 

 

「訂正、私物の整理に行ってきます」

 

 

下手に財宝の中身を見られるわけにもいかない。

流石にエアはないだろうが、古代インド核爆弾なんかが外に出たらどうなるか知れたものではない。

 

 

「そこに広い部屋があるからそこですれば?」

 

 

「ではそこを借りるとしましょう」

 

 

ギルフォードは西側にある部屋に入り、財宝にある究極の南京錠を取り出し、鍵をかけた。

これで侵入は防げる筈だ。

下準備を済ませたギルフォードは王の財宝(ゲートオブバビロン)を開こうとし、違和感に気付く。

財宝の射出口が広がらない。自分の体のせいぜい1.5倍といったところだろうか。

どれだけ多く見積もっても大人の状態の15分の1がせいぜいだろう。

確かにあちらの世界でも射出量は大人よりずっと少なかったが、今のはそれ以下だ。

これではいつものように弾幕を張って戦うことができない。

こんな射出量で対人戦をしようものならば間違いなく接近戦を強いられる。

接近戦については昔教わったのでまず問題はないが。

 

 

「よし、元の作業に戻るとしますか」

 

 

ギルフォードは部屋全体に財宝の中身をばら撒き、透明化宝具の捜索を始めた。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

あれから約1時間探したものの、あまり目当てのモノは見つからなかった。

認識阻害用の宝具は小さすぎてヴィマーナには使えない、多重次元屈折防具も考えてはみたが

あれを認識阻害に使える訳がない。

ステ○ス迷彩(塗装用)は・・・・現在捜索中。

透明な剣は風王結界(インビジブルエア)ではないのだからヴィマーナへの転用は不可。

風王結界(インビジブルエア)でも転用できるかは知らないが。

 

 

「ギル~、こっちにペンキみたいなのが落ちてるけど、これ、ギルの?

 なんか書いてあるけど、すてるす・ぺいんと?」

 

 

「あ、はい、今取りに行きますね」

 

 

何故か部屋の外にあった。

多重次元屈折防具でも暴発したのだろうが、それはどうでもいい。

これで空中移動手段が手に入った。

忘れないうちにヴィマーナに塗っておくとしよう。もといぶっかけよう。

 

 

「ありがとうございます。今からちょっと屋上には来ないでください。

 終わったら言いますので」

 

 

「え?あ、うん。分かった」

 

 

ギルフォードは重そうにステ○ス迷彩(塗装用)を抱えながら

階段を上り、屋上まで上がった。

それにしてもこの缶の重さは異常だ。

元人外のサーヴァントのはずのギルフォードでも重く感じるのだからおかしい。

 

 

「ふぅ、やっぱりこれ、分割して別の缶に入れましょうかね」

 

 

愚痴を漏らしながら缶の蓋を開け、力いっぱい持ち上げ、ヴィマーナにかけた。

撒き散らされた緑色の塗料がヴィマーナ全体に広がり、色が同化し始めた。

完全に同化すれば、あとはボタン一つで不可視の舟になる。

ただし、同化する前に別の物質に触れると、その物質に付着してしまうので注意が必要だ。

ドジって透明になるのは勘弁して欲しい。

色々と考えているうちに塗料がヴィマーナに同化していた。

後はボタン一つで不可視の飛行船が出来る。

ギルフォードは財宝からステルス起動のスイッチを取り出し、ボタンを押した。

すると金色に輝いていたヴィマーナが瞬時にその姿を消した。

 

 

「よし、これで移動が楽になりますね」

 

 

ギルフォードはステルス飛行船と化したヴィマーナを財宝に仕舞い、下に降りていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・士郎&なのはの場合・・・・・

 

 

エミヤ改め衛宮士郎が高町なのはとユーノ・スクライアに出会ってから2日がたった。

2人と1匹が今まで集めたジュエルシードは2つ。

1つは高町なのはが最初に手に入れたジュエルシード。

もう1つは衛宮士郎が深夜に手に入れたジュエルシード。

つまりあれから全く進んでいないということであるが、これは高町なのはが帰るのが遅すぎたのが理由で、

2日間の外出禁止を言い渡されたらしく、集めようにも集められなかったからである。

その頃、衛宮士郎が何をしていたかと言えば、情報収集に明け暮れていた。

本来ならば出会った時に高町なのはから聞いておくべきだったが、時間帯の問題で聞けなかったので

こうして別の方法で情報を集めているのだが、全く持って成果が出なかった。

そうして今日、高町なのはが外出可能になり、ジュエルシード集めを再開するわけである。

衛宮士郎が回想をしていると、高町なのはが走ってきた。

 

 

「遅れてすみません、ちょっと授業が長引いちゃって・・・」

 

 

「何、私も今来たばかりだ。気にすることはない。

 では行くとしよう」

 

 

待たされたときは違ってもこう言っておくものだと

生前、凛に言われた。

 

 

「はい」

 

 

2人と1匹は探し歩いている際に他愛もない会話をしていた。

 

 

「そういえば衛宮さんって、口調もそうですけど色々と大人っぽいですよね」

 

 

「あぁこれか、どうもこの口調は昔から身に付いていたようでね、治らんのでこのままにしている。

 ところで話は違うがユーノ・スクライア、君は結界は張れるか?」

 

 

この世界でも結界の概念があるかどうかの確認である。

 

 

「はい、基本的に攻撃魔法以外なら大体は出来ます」

 

 

「それは良かった。私は一つの魔術しか扱えんのでね」

 

 

士郎が魔術という言葉を口にするとユーノ・スクライアはさも不思議そうな顔をした。

 

 

「魔術?派生した魔法の一種ですか?」

 

 

「あ、ああ。そんなところだ」

 

 

そうだ、この世界に魔術は存在しないのを忘れていた。

遠坂家のうっかりはサーヴァントにも伝染するのだろうか。

全く持って厄介な呪いである。

士郎が自らの軽率さ(伝染うっかり)を後悔していると体に強烈な違和感が走った。

 

 

「(!?成程、ここでも魔力の波動は感じてしまうものなのか。出来ればもう体感せずに

  済むかと思ったのだが。今のはジュエルシードの魔力か?)」

 

 

「どうしたんですか、衛宮さん?」

 

 

「いや、なんでもない。それよりあちらに何かありそうだが?」

 

 

士郎が魔力を感じ、指をさした方向には魔力の波動らしきものが立っていた。

 

 

「あ!ユーノ君、結界お願い!」

 

 

「分かった、衛宮さんはここに居てください」

 

 

「何を言う?君達のように飛べるわけではないが、私も戦うさ。|投影開始《トレースオン》」

 

 

士郎はユーノ・スクライアの避難勧告に反論しつつ、干将莫耶を投影した。

 

 

「いや、あれは剣でどうにかなる相手じゃないですって!」

 

 

「私がジュエルシードを一つ手に入れたのを忘れたか?」

 

 

「あ、すみませんでした。じゃあ衛宮さんはなのはと行動してください。

 僕はここで結界を張っていますから」

 

 

「了解した。では行くとしよう。

 高町なのは、君は一人で空を飛び、先行しろ」

 

 

「衛宮さんは?」

 

 

「私は走っていく。これでも足の早さには自信があるのでね。

 では、先に行くぞ!」

 

 

士郎はなのはに命令だけ残すと、ビルの壁を上り、頂上に着くとビルからビルへ飛んでいった。

 

 

「ユーノ君の世界にはあんなに身体能力が高い人もいるの・・・?」

 

 

「少なくとも僕は知らないんだけど・・・

 ってなのは!早く!」

 

 

「あ、うん!」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「こんなにも吐き気を催す敵を見るのは実に久しぶりだ。

 よし、さっさと殺してしまおう」

 

 

士郎がビルの上から見下ろしている敵は実に気持ち悪い。

アメーバか何かが元になっているのだろうが、気持ち悪い。

大事なことなので二度言った。

おまけになのはは何をしているのか、未だに到着していない。

この個体にも|破戒すべき全ての符ルールブレイカー))は通用するのだろうか。

だとしたらもう元の微生物に戻してしまいたい。

あんなモノはこの世にあってはならない。封印指定だ。さっさと元に戻そう。

 

 

 

「((投影開始(トレースオン)

 

 

 

士郎は骨子など気にせずに効果だけを重視した破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)を投影し、

300m先の吐き気を催すアメーバのようなものに投擲した。

刃が触れたアメーバのようなものは刃が触れた部分から徐々に崩れてゆき、最後には四散した。

因みに崩れていく様は見なかった。

ジュエルシードが宝石の形になると、なのはがやっと飛んできた。

 

 

「すみません、ちょっと途中で足止めされていていました」

 

 

「いや、むしろ遅れてきて正解だったと思う。あれを君が目にして平気でいられるとは思えん」

 

 

「?」

 

 

「いや、何でも無い。忘れてくれ。

 それとジュエルシードはそこの十字路のマンホールの上だ」

 

 

「はい、今日はありがとうございました」

 

 

「私が来たくて来ているのだから、君がかしこまる必要はない。

 どちらかと言えばむしろ私が感謝する筋合いなのだからね。

 では私は帰るとしよう。また外出不能は勘弁してくれたまえよ。」

 

 

「大丈夫ですって、今日はまだ4時ですし」

 

 

「そうか、ならいい」

 

 

士郎は結界がある内に先ほどのビル間跳躍をして去っていった。

それにしてもあんな芸当はどうやったら身につくのだろう。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「うわぁ~・・・ぶっちゃけ逃げたいな、僕」

 

 

巨大な魔力の波動を感じて散策に来たギルフォードだったが、幸か不幸か、

もう一人自分と同じ境遇の者を見つけた。

よりにもよってアーチャーとは思わなかったが。

 

 

「それにあっちはあっちの事情でジュエルシードを集めてるみたいですし・・・

 やっぱり戦うしかないんですかね?」

 

 

正直なところ、あまり戦いたくないと言うのが本音である。

王の財宝(ゲートオブバビロン)が弱体化している以上、接近戦を強いられるに違いない。

いっそのこと壊れた幻想(ブロークンファンタズム)でも使ってしまおうか。

接近戦は確かに出来るが、式との訓練でしか試したことがないのでどれだけ通用するかは分からない。

固有結界はエアを一度使うだけで破壊できる。

色々と考察してみたものの、考えうる限りの相性は宜しくない。

接近戦術が通用するならばある程度はマシにはなるものの、それでも固有結界を発動されると不利だ。

あちらは王の財宝(ゲートオブバビロン)の真似事が出来るが、こちらの本物は絶賛弱体化中である。

 

 

「帰って対策を考えておくとしましょう」

 

 

絶望を感じながらギルフォードはビルに帰っていった。

 

 

 

 

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