No.462901

神次元学園V

ゆきさん

この作品は本編とは内容が違いますのでご了承ください。
これはある1人の少年とその少年をめぐって女の子達が奮闘するお話です。基本的には笑い有りで攻めていきたいと思っています。
では、新たな物語の開幕です!!

2012-07-31 17:31:29 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1362   閲覧ユーザー数:1250

序章 去年こんなに疲れたっけ?

 

「ふあ~....早くおわんねえかな」

 

眠い、眠すぎるな。数学なんて分からないよ~。

 

ここ、神学園はクロワールとイストワールと言う.....偉い人が作ったところである。

今は一学期の4月である。一週間前に始業式があったんだよな。

ここにはたくさんの優秀な生徒がいる。.....俺は頭の方は優秀じゃない。俺はここの生徒の二年生である。

この学園なんと大陸の一つが丸ごと学園の敷地なのである。

 

この学園の困ったところといえば男子の数が女子の数よりかなり少ないところである。

だから、俺には友達がほとんどいない、言わば遊び相手がいない。

あれなんだよ。授業終わっても暇に近い状態になっちまうんだよ。けど最近は暇じゃないかも。

 

欲を言わせてもらえば、入学試験のレベルを落とすべきだと俺は思う!

大体「特殊な特技。またはIQ200」この時点で試験内容が過酷過ぎるだろ。

 

(ちなみに頭がワルウ俺はある人のつてで簡単に入学することが出来た)

 

この学園には三棟制があり、三つの棟に分かれている。

一つは天才ばかりの星棟。

一度だけここに潜り込んだ事があるが授業内容はおろか、何を話題に話しているかも分からなかった。

 

そしてもう一つは変なのが多い月棟。(俺は変なのじゃない)

授業こそ普通Lvであるが、個人カリキュラム(自分の技能を担当の教員または先輩に磨き上げてもらう時間)。

これが、俺にとってはデス・ザ・タイムなんです。

人によってだいぶ内容は異なるが、最終目的は実戦のためとか何とか。

 

後一つが、天才であり特殊な技能を持っているお方が通う神棟。言わば星棟と月棟の合体形態。

ここは、何故か外に情報がまったく漏れない為お生憎人付き合いが苦手な俺程度じゃ何も知らない。

 

「おい、キョウヤ!聞いてるか!?教科書21ページを読め!!」

 

教員ことミウが怒鳴る。

 

「ほい!え~と....二次方程式が「今は現国だ!」す、すみません!」

 

あれ?いつの間に現国になったんだ?

 

「もういい」

 

キーンコーンカーンコーン!

 

終わった。長い長い授業が終わったぜ!

さあ、早いところここから脱出しなければ!!

 

「お疲れさまでした!ごきげんよう~」

 

だらっしゃーー!!!俺は軽快な動きで教室の出口まで一気に走った。

だが、教室の出口に手をかけたところで

 

「見つけた!キョウヤ。私と付き合いなさい!!」

 

「あほか。そして、さらばだ。ノワール」

 

俺は黒髪ツインテールの脇をすり抜け、長ーい廊下を駆け出した。

 

「あ、こら!待ちなさーい!!」

 

 

 

校舎から出てすぐ近くにある噴水広場のベンチで俺は暇な時間をつぶしていた。

 

先程の黒髪ツインテールはノワールという俺の隣のクラスの奴である。

見た目は申し分ないが、言動が吹っ飛び過ぎていて困る。

ノワールとは一年の夏休み頃に運悪く合宿で出会った。

その時にまあ、色々とあってこんな状態になってしまったのである。

 

「.....ホント、暇だなあ~」

 

「あ、キョウヤ~」

 

「いや~、暇だ。話し相手いないかな?」

 

「話し相手なら私がするよ~」

 

「.....うおーーーー!!!静かすぎるぞ!!!」

 

ベンチを勢いよく立ち上がり、

 

「ひゃん!」

 

何かにぶつかった。声のした方向、地面を見てみると

 

「なっ!!」

 

「い、痛いよ~キョウヤ」

 

地面にはM字開脚をする薄紫髪のゆるフワロングの女の子がいた。

俺の目は何故か、その光景に釘付けだった。

 

「す、すまん。プル」

 

プルと呼ばれた少女は俺の差し伸べした手をとり、立ち上がる。

 

プルルート。俺の幼馴染でもあり、この学園の俺と同じ月棟でクラスメイトでもある。

こいつはドジをしなきゃそれ以外はいたって普通な女の子である。

あと怒らせると怖いし天然すぎて何を考えているかがさっぱり。

 

5分経過

 

「プルよ。いつまで手を握ってるんだ?」

 

「へ?...はっ!」

 

プルは顔を真っ赤にさせ、俺の手を振りほどくと学園に戻る道とは別方角の道を走り去ってしまった。

 

「あっちは.....いつまでも世話のかかる奴だな」

 

俺はプルの走った後を追うように、全力で駆け出した。

 

 

「キョウヤの手~。キョウヤの手を......~っ!」

 

私はキョウヤの手を握った自分の手をず~と見ていた。

キョウヤと一緒にいるとすっごく落ち着くし、ふわふわしてとても楽しい気分になれる。

 

「って?あれ?私いつの間に森なんかに?」

 

「ヌラ~!」×10

 

「スライヌがいっぱいいる?」

 

私は逃げようと振り向いて木の根っこに引っかかった。

 

「い、いたあ~.....「はっ!」..え?」

 

後ろからそんな声が聞こえると、スライヌの声が聞こえなくなった。

 

「あ、あれ?」

 

「大丈夫かしら?」

 

うつ伏せで倒れてる私を立たせてくれたのは、長身の三つ編みの女の子だった。

 

「助けてくれてありがとう~。私プルルートって言うよ」

 

「私はネプテューヌ。ところで、あなたは学園の生徒かしら」

 

「うん。あなたは学園の生徒?」

 

「私はね、ここか「がぁぁぁぁ!!」っ!?」

 

振り向くと、そこには大きな熊が大きな腕を振り下ろしてきていた。

 

「プルはやらせるか!!」

 

ガァン!

 

「キョウヤ?」

 

 

 

俺はプル達に振り下ろされた一撃を2mぐらいある片刃の剣で何とか防ぎ、刃のない方をモンスターの腹に叩きつけた。

 

「ぐわぁぁぁ!!」

 

熊は情けない悲鳴らしきものを上げて、森の奥深くに逃げ込んでいった。

 

「ふ~...プル後は頼んだぞ」

 

俺はそのまま受身も取れず力なく地面に倒れ伏せてしまった。

 

「え?キョウヤ?」

 

 

 

 

「.....っ!はぁ~....」

 

「プル~ン.....!?」

 

まず視界に飛び込んだのはプルだった。

心配してくれていたのか、顔が近すぎて存在に気づかなかった俺が、起き上がったときにおでこをゴツンとしてしまった。

そのまま力をなくしたプルはベッドの上つまり、俺の上に覆いかぶさるように倒れてきた。

 

(な、なんだよ。かわいい顔しやがって)

 

「.....おなか減ったよ~」

 

「自分で作れ」

 

「キョウヤ~」

 

「....いやだ」

 

「じゃあ、離れないよ~」

 

「......それよりも、お前と一緒に森にいた女の子はどうした?」

 

「学園に着いたら、どっかいっちゃった」

 

「なんと無責任な」

 

「私は、むせきにんじゃないよ~」

 

「....もういい。俺の負けだ。作るから離れてくれ」

 

「ぷる~ん.....了解だよ~」

 

プルは仕方なしと言わんばかりの表情を作り、俺から離れ寝室を後にした。

 

この部屋。ここは月棟生の寮である。学園からさほど離れていないので、移動は割りと楽である。

 

寮の部屋には三つ種類があり、一つは静かな環境で有意義にやっていきたい人のための一人部屋。

学園の数少ない男子共は割りとその部屋を使っているのが多い。

 

もう一つが二人部屋。仲のよい親密なもの同士で、暮らすために作られたとか。

この部屋は、どの空間でも風呂でも、キッチンでも、リビングでも、寝室でも二人以上は入れないという奇妙な仕組みで出来上がっている。

 

そして、俺の住む部屋が四人部屋。これはただ単に人数合わせのために作られた部屋といっていいかもしれない。全ての部屋に四人分のものが揃っている。

実際のところ、四人部屋なのに三人で暮らしているところ、二人で暮らしているところ、一人で暮らしているところ。

まあ、この部屋は「自由にやりたい方どうぞ」みたいなところである。

ただ、この部屋に住む者は教員や先輩にどんな面倒な頼まれ事だろうが決して断ることが出来ないっという絶対条件がある。

多くのものは「そんなのでまかせ~」と軽い感じであしらっている。

 

「早く作って寝てしまおう」

 

俺はゴツンとぶつけてしまったおでこをさすりながら寝室を出て行った。

 

「あ~。キョウヤ、遅いよ~」

 

「すまんすま―――っ!?お、お前なんてかっこしてんだ!?」

 

「ん~....あ~。これね、えへへ。噴水広場の水の中に落ちちゃってね」

 

どうしたら、あんな1mもある塀を飛び越えて落っこちるのだろうか。

 

だが、そんな事に思考をまわすほど、俺は鈍感じゃない。

目の前には学園の制服ではなく、俺のポロシャツを下着の上から羽織っただけの、美少女がいたから。(さっきは近すぎて気付かなかった)

ポロシャツの大きさと似合わない、華奢な身体がなんともそそる。

 

「って!違う!!プル!ちゃんと着替えて来い」

 

「もう、お腹へって動けないよ~」

 

「...マジかよ」

 

「まじだよ~」

 

こうなったらプルは絶対に動かない。俺はテンションの下がった状態でキッチンに向かう。

 

「何か適当につくるか~。めんどくさいからチャーハンでいいか」

 

冷蔵庫をあさり、チャーハンに必要な具材を適当に取り上げ調理を開始した。

 

「~~~♪」

 

調理をしていると、リビングからプルの鼻歌が聞こえる。

たまに聞こえてくる音はテレビの音だろうか。

 

.....あの子学園の制服を着ていなかったな。

それにスライヌ10匹にあの身のこなし、相当のてだれだな。

 

「キョウヤ~。みてみて~。テレビにノワールが出てるよ」

 

「ん?あ、ホントだ。あいつは相変わらず頑張っておられる」

 

俺はキッチンから身を乗り出し、テレビに目を向けて、こくこくと頷いた。

画面の左上には「凶悪な魔物討伐!新たな女神誕生か!?」と表示されていた。

とは言ってもこれも学園のテレビ局の放送である。

まあ、全国放送に変わりはないので世界中に名を知らせてることは間違いない。

 

この学園はたくさんの分野に分かれていて大きく分けると実戦、社会、政治。

 

実戦は主に自分に見合った依頼を承り、魔物討伐などをするとか。

ノワールは実戦の中でもかなり大変な役職についているらしい。だから、テレビ出れるんだよな。

 

社会はこの学園というか大陸の店などを経営するものである。テレビ局(生徒のみで運営)は一応ここに入るらしい。

これは実力さえあれば、自分の店を持てるらしい。稼ぎをするならこの分野がいいかもしれない。

 

政治は文字通りの意味である。地域によって条例を作ったり、色々と取り締まったりと、結構大変な分野である。

だから、違う地域に行ったときは絶対に気をつけたほうがいい。条例に引っかかれば教員からの厳しい罰が待っている。

 

俺はどこにも属していないから無所属である。プルは聞いても教えてくれないので、分からん。

 

 

「ノワール凄いよね~。....「飯出来たぞ」ひるげだぁ~」

 

俺は出来上がったチャーハンと取り皿&スプーンを二つほど持っていき、ソファーの後ろにある四人で使用することのできる机に置いた。

プルは待ってましたといわんばかりに、いつものノロノロとしたスピードとは比較にならないもので瞬時に席に座る。

俺はプルの向かいの席に座り―――

 

「あ~ん.....キョウヤ。口の中に入れてよ~」

 

「......」

 

自分の口にチャーハンを放り込んだ。

 

「あ~~~!!」

 

「...自分で食え」

 

俺は構わずチャーハンを口の中に放り込んでいく。

 

「.....」

 

「?....な、何でなくんだよ。......はあ~」

 

何も言わずプルが瞳をうるうるさせていたので、見かねた俺はチャーハンをすくい

 

「ほら。あ~んしろ」

 

「.....あ~ん」

 

すくったチャーハンがプルの口に入った。

.....あ。しまった!!俺の使ってたスプーンだった!!

 

「やっちまった。....もういいや」

 

「?キョウヤ~。はい、あ~んして」

 

プルはすっかり元気になり今度はこちらにスプーンを押し付けてくる。

俺は抵抗しても無駄と悟り、それを受け入れた。

 

こんな他人から見たら甘くも見える時間を「疲れた~」と思いながら過ごすやつはきっと、俺以外にも何人もいるだろう。

いったい飯にどれほどの時間を使ったのやら?

飯の片づけを終えた俺はソファーに座りゆったりとしていた。

 

「お、プル。着替えてきたのか」

 

ポロシャツだけではなく、ちゃんとした普段着を着てきたプル。

ドレスのようなかわいい服はプルのふわふわした雰囲気だからこそ似合うかもしれない。

 

「うん。あれはもっと違うシュチュエーションで使うよ」

 

「...もう好きにしてくれ」

 

プルはソファー―――俺の横に座り、いきなり数秒で寝てしまった。

 

「ったく。こんなところで寝たら風邪引くっての」

 

俺は学園のブレザーを脱ぎ、立ち上がりプルにかけてやる。

 

「風呂でも入ってくるか」

 

 

 

「俺はきょうや~♪どこにでもいる男の子♪~~~♪」

 

俺は湯船につかって歌っていた。風呂は私服の時間である。

この時間を邪魔する奴は何者であっても許すわけにはいかない!

 

がら~ん

 

ん?今のって風呂の扉が開く音だよな?

 

「お風呂だ~」

 

ぼっちゃーん!!

 

「なななななな!!ぷぷぷプル!?」

 

「へ?....キョウヤだ~」

 

「キョウヤだ~っじゃねえよ!!」

 

ばしゃん

 

俺は勢いよく立ち上がってしまった。

 

「~~~っ!!」

 

「おい、プル。ちゃっかり指の隙間からのぞくな」

 

これでは疲れがたまってしまう。俺はプルを残して風呂から出て行った。

 

 

だらっしゃーーーー!!もう寝る!!!

俺は寝間着に着替え寝室に移動、二段ベッドの下層にダイブした。

 

「今日も疲れた。主に授業とプルのおかげで」

 

明日は個人カリキュラムの時間だな。デス・ザ・タイムであるな。

プルは確か通常授業だったな。帰りが遅くなるから、夕食を作っておくか。

 

 

 

 

おー、小鳥のさえずりが耳に響く~。

ボーとした感じでベッドの中で座っているとアラームが鳴った。

 

「とう!」

 

目覚まし時計をチョップし、すっかり目覚めた身体を駆使しベッドから出る。

近くの机の上に昨日から充電しっぱなしのiphoneを取り上げ、時間を確認してみる。

 

「6時か....プルはまだ寝てるけど、朝飯でも作るか」

 

 

 

今日の朝飯は単純にトースト、卵スープ、野菜ジュース。

プルは相変わらず旨そうに食ってくれるので、作ってるこちらとしてはそれはとてもうれしいことなのだ。

学園の制服に着替えた俺達は一緒に寮を出た。

 

「今日は遅くなるから、飯は作っておいたからな」

 

「ぷる~ん......眠いよ~。ふわぁ~」

 

かわいらしいあくびをしたプルの頭を軽く撫でて校舎に入ると

 

「キョウヤ。プルルート。おはよう!」

 

朝から凛とした声が俺の鼓膜に響いた。声の主に軽く片手を上げ挨拶をする。

 

「おう、ノワール」

 

「おはよ~....」

 

プルはまだ眠そうにしてたので、ほっぺたを引っ張ってみた。

 

「ひひゃいひょ~」

 

「何言ってるか、お兄ちゃんさっぱり」

 

数秒だけプルのほっぺたを堪能し、靴を履き替え教室に向かおうとしたところで

 

きーんこーんかーんこーん

 

「やばい!すまんな、ノワール!!」

 

「ぷる~ん?」

 

「ちょちょっと待ちなさいよ!!」

 

俺は朝のHRに遅れないため、プルをお姫様抱っこしとにかく教室に向かって全力疾走した。

(ほげーっとしているプルは移動が少しばかり遅い。だから、こうするしかないのだ)

 

うちのHRは遅れたらそれはそれは口に出来ない恐ろしい罰が待っているのである。

 

四階の階段を上りきったところで、一人のプルぐらい背の女の子がおろおろしたのを見かけた。

学園の制服を着ているが、見かけたことがないな。それに、変な目で見ているわけではないがかわいい。

 

「どうしたんだ?」

 

一応声をかけて見る。

 

「ええ~と、月棟の2-4が分からなくて」

 

「じゃあ、ついて来い」

 

「う、うん」

 

再び一直線の廊下を駆ける。一つの教室が馬鹿みたいにでかいので廊下もかなり長く仕上がっている。

 

「つ、ついた」

 

教室の扉を足で無理やり開けると、いきなり女子の奇声が耳に響いた。

ぐおぉぉぉ!耳がぁぁぁぁぁぁ!!

 

「キョウヤ!遅刻だ!!」

 

「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

あ、そういえばプルをお姫様抱っこしっぱなしだった。だから、奇声を浴びたのか?

 

「よいしょっと」

 

「楽しかったよ~....キョウヤの腕温かくて好きだよ~」

 

「そ、そうか―――ほら、この子を連れてきたんだ!これでチャラだ!!」

 

後ろの方にいた先程出会った少女を、ミウの前に出してみた。

 

「そうか.....仕方ない。今日だけは許してやる」

 

許された理由は分からないが、怒られなくてよかった。

 

「よし、プル座ろうぜ」

 

「うん~....手~引っ張って」

 

「はあ~」

 

プルの手を引っ張り一番前の席に放り投げ(うまいこと席に着地させた)、俺は一番後ろ左端の席に座った。

ちなみに俺の隣だけ、机はあるのにだれもいない。こういうのは大体危ない。

 

「皆に転校生を紹介する」

 

ミウが男にも勝る大きな声で、紹介をし始めた。

 

「ネプテューヌって言います。これからよろしくお願いします!!」

 

「?~ん。もしかして、あの時の?」

 

珍しくプルが立ち上がった。ネプテューヌと呼ばれた少女を指差し、驚愕の表情を浮かべていたに違いない。

 

「あ、あの時の」

 

「おい、ネプテューヌ。プルルートと知り合いなのはいいが、早く席に座れ。そうだな、キョウヤの隣が空いてるな」

 

「なっ!!」

 

今度は俺が立ち上がった。

 

「キョウヤも喜んでいるみたいだしな!」

 

「は、はい」

 

ネプテューヌさんは抵抗もせずに従い、俺の隣の席に来て座っちゃったよ。

 

「プルルート!キョウヤ!いつまで立ってるつもりだ!!」

 

ミウの怒りのこもった声に俺とプルはそそくさに席に座った。

 

「では、HRを始める」

 

......言っただろ。危険なんだって。

 

「よ、よろしくね。キョウヤ君?」

 

「あ、ああ。キョウヤでいいよ」

 

「うん。よろしくね、キョウヤ」

 

世界中の男供を惹きつける笑顔をこちらに向けて、ネプテューヌさんはHRに耳を傾け始めた。

やばいな。これは波乱の生活が始まりそうな予感だ。始まらなくていいけど!!


 
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