No.458656

ハイスクールD×D~HSSを持つ転生者~ 第42話

あっくんさん

神様の悪戯で、死んでしまった俺―――神矢クリスはハイスクールD×Dの世界に転生した。原作の主人公、兵藤一誠らに会っていろんな事に巻き込まれる。

2012-07-24 18:40:17 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4562   閲覧ユーザー数:4404

第42話~クリスの修行その2 バラキエルとの身体強化と神器融合~

 

 

俺はシェムハザさんとの修行を終え、今はバラキエルさんと一緒にいた。

「まずは、基礎体力から鍛えようか」

「はい」

 俺は腕立てからやる。その次はスクワット、走り込みだ。

 ちなみに、回数は500回。けっこう大変だが、こんぐらいやらないと

 一誠に追い越されてしまうからな。あいつは努力の天才だから

 腕立てをやってから数十分。

 腕立てが終わってから次はスクワットに入った。

 腕がもう動かない。さすがにやりすぎたかなぁ…オーバーワークにならない

 程度にやらないとな。

「…そろそろ私も鍛えるとするか」

 と、バラキエルさんもスクワットをやり始めた。

「これから『禍の団(カオス・ブリゲード)』との戦いが待っている。俺も鍛えんと

 足手まといになるかもしれん」

 アザゼルが、バラキエルはアザゼルに匹敵するほどの戦闘力を持っていると

 いっていた。これは…もっと強くなるかもしれん。今の俺ならあっさりと殺(や)る

 ことのできる実力を持っていて、それでも鍛えるってどれだけ強くなるつもりだ?

 

 

 スクワットが終わって膝がガクガクしている俺に、同時に終わったバラキエルさん

 は汗を拭きながら、

「よし、次は走り込みだ。俺が『雷光(らいこう)』をクリスに向けて放つ。それを

 クリスは神器(セイグリット・ギア)を使わずに、走って逃げろ。なに、死なない

 程度に放つさ」

 ……何言っているの? この堕天使は

「いやいやいや、当たったら確実に昇天するよね? 知っていると思いますけど

 悪魔は光に弱いんですよ。死なない程度って言われても、瀕死まではいくでしょ?」

「そこは気合で乗り切れ。じゃ、始めるぞ」

 そう言うと、バラキエルさんは両手を上に掲げ、雷光を作り出し、俺に向けて

 放った。

「うおっ!」

 俺はバックステップでそれを避けた。危ないなぁ

「ステップじゃない! 走れ!」

 俺に向けて小規模の雷光が振ってくる。

「くそ! 当たったら死んでしまう!」

 俺はバラキエルさんに背を向けて、走り出した。後ろから雷光が迫ってくる。

 もしかしたら、一誠もドラゴン相手にこんな感じに火炎の息から逃げている

 のかな…何か、俺達は不幸だな。

 

 

 

 

 

「ここまでだ。少し休憩してから今度は俺と模擬戦をしてもらう」

「はぁ…はぁ…、わかりました」

 俺は数時間ほど雷光から逃げきった。うん、とてもきつかった。

 俺はその休憩時間は神器の中に潜り込む。

『来たわね。じゃあ、早速始めましょう』

 俺が神器の中に潜り込んだのは、神器と神器を合体させる数を増やす為だ。

 今のところは二つだけだ、合体できる数は。

「よし、始めるか」

 俺は『魔剣創造(ソード・バース)』と『聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)』の二つを組み合わせる

「ひとまず、やってみるか―――禁手化(バランス・ブレイク)」

 そのオーラは、『真冥白夜の聖槍』に匹敵するほどだ。

「さしずめ『夢幻の極聖魔』と言ったところか。まさか、最強の『神滅具(ロンギヌス)』

 の禁手に匹敵するものになるとは想像以上だ」

『でも、これもレーティングゲームには使えないわ。実戦ならいいと思うけど』

 エリスの言う通りだ。これも強力すぎてゲームでは使用不可だ。相手を殺してしまう

 可能性があるからだ。別に禁手じゃなかったらいいけどな。

 

 

『今度は『黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)』と『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』、『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』

 の三つを合体させましょう』

 今度は、神滅具の三つか。…一応、やってみるか。

 俺は右手に聖槍、左手に赤龍帝、背中に白龍皇を出し、あれを言った。

「禁手化(バランス・ブレイク)ッ!」

 三つの『神滅具(ロンギヌス)』は光を放った。

 

 

 

 

 

 光は収まり、俺は体がボロボロになっていた。…さすがに『神滅具(ロンギヌス)』三つ

 は無理があったか…

『大丈夫? でも惜しかったわよ。赤と白は融合していたけど、聖槍が拒んでいたわね』

 それは、予想通りだ。『聖書に記されし神は』は龍が大嫌いだからな

 俺は頬をポリポリと掻きながら言った

「…やっぱり、神の意思の説得から始めないといけないな」

『そうね。私からも説得してみるわ』

「ああ。よろしく頼む」

 と、エリス話していたらバラキエルさんに呼ばれた

「おい、クリス。休憩は終わりだ」

『どうやらバラキエルに呼ばれているみたいね。じゃ、頑張ってね♪』

「頑張ってくるさ」

 

 

 

 

 

 

 

「よし、本気…とは言わんが、真剣に勝負だ」

 バラキエルさんが構える。

「はい。…俺も試したい事があるので」

「ほほう…試したい事とは、どうやら神器の中で何かを創造したらしいな」

「では――いざ!」

「尋常に」

「「勝負!」」

 俺とバラキエルさんは同時に駆けだした。

「――禁手化(バランス・ブレイク)ッ!」

 俺は魔剣と聖剣を融合させ、『夢幻の極聖魔』を呼び出した。

「――っ! こいつは、新しい聖魔剣か! このオーラ…『黄昏の聖槍』に匹敵する!」

 俺はバラキエルさんの言葉を否定した。

「いやこれは聖魔剣ですが、聖魔剣にあらず。これは剣や槍を始め、武器になれる

 」

 俺はバラキエルさんに極聖魔を振り下ろす。

 しかしバラキエルさんはそれを避け、少し大きめの雷光を俺に向けて、放った。

 雷光を極聖魔で防ぐ。

「あの雷光を防ぎきるとは…さすが"創造者"と言ったところか」

「これが…アザゼルと同等の戦闘力を持つ堕天使。強い…コカビエルがカスに見える」

 俺は俺の本音だ。バラキエルさんは本当に強い。お互い、本気は出していないが

 それだけで、相手の強さがわかる。

「だが、その聖魔剣は本家の聖魔剣より強いが、数が増やせないのだろう?」

 ―――っ! いきなり、弱点をつきつけられたよ。その通りだ、俺の極聖魔は

 祐斗の聖魔剣より威力が高いが、これと同じ威力を持つ極聖魔は

 今は二つ以上創れない。創れはするが、威力、切れ味、扱いやすさなどが大幅に下がる。

「これは『魔剣創造』と『聖剣創造』の融合禁手化――『夢幻の極聖魔』。

 俺の神器の能力の一つ――神器同士の融合。俺は日頃から禁手(バランス・ブレイカー)状態

 だから、できたんだ」

 俺の言葉にバラキエルさんは、感心したような顔をした。

「ほう…どうやらクリスは人一倍、努力をしているのか。ふむ、今日の修行は終了だ。

 クリスはシェムハザとの修行とぶっ続けでやっているから疲れているだろう。ついでに

 禁手も解いておけ。このままだと、大事な場面の時に足を引っ張ることになる」

 確かに、バラキエルさんの言葉に一理ある。決戦まで残り十九日。もしかしたら、

 その間に『禍の団』が襲来してもおかしくない。その時に禁手になれなければ、

 俺は足手まといになってしまう。…HSSになれれば別だがな。

 

 

「わかりました。では、お休みなさい」

「うむ。ゆっくり休め」

 俺は禁手を解いて、俺は自分の部屋へ戻った。


 
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