No.455887

世界を越えし男と数の子たち 第52訓 時止めでナイフと来たらメイドよりDIO様じゃね?

俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして--俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。

2012-07-19 21:37:26 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2435   閲覧ユーザー数:2339

 

優斗と咲夜が闘い始めた頃、紅魔館の近くにある湖の上空では霊夢と魔理沙が会話をしていた。

 

 

霊夢「どうやら、あの館に異変を起こしている奴がいるみたいね」

 

魔理沙「みたいだな。あの館から凄い力を感じるぜ」

 

魔理沙が冷や汗を流しながら言う。一方で霊夢は平然としているが、霊夢もその力を感じ取っていた。

 

霊夢「とにかく此処に居ても仕方ないし、あの館に行きましょ、魔理沙」

 

魔理沙「ああ、早く異変を解決しないとな!」

 

そう言って2人は紅魔館に向かって飛んでいった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ユウト「オラァッ!!」

 

咲夜「いくわよ!!」

 

優斗と咲夜は激しい攻防を繰り広げていた。

 

優斗が剣を振れば咲夜は飛んで避け、咲夜がナイフを投げれば優斗はそれを走ってかわす。

 

 

ユウト「ったく!どんだけナイフ持ってんだよ!」

 

そう言いながら優斗は咲夜が投げたナイフを剣で弾く。

 

 

咲夜「…なかなかやるわね」

 

ユウト「…そりゃどうも」

 

咲夜「でも、これならどうかしら!!」

 

 

そう言うと、咲夜は幾つかの魔法陣を展開して弾幕を張って来た。

同時に、本人は隠し持っていたナイフを優斗に向かって投げつける。

 

ユウト「うぉっ、危なっ!?」

 

弾幕の陰から迫るナイフを寸前で避けるが、ナイフは優斗の頬を掠めた。

 

 

咲夜「これも当たりませんか…」

 

ユウト「いや…結構危なかったけどな」

 

咲夜「そう、ならこれは如何かしら? 幻符『クロックコープス』!」

 

 

咲夜が懐から一枚のカードのようなものを取り出し、そのカード…『スペルカード』に書かれている技名を宣言した。

 

そして、咲夜は全方位に弾幕を張って来た。

ただそれだけの事で、只単に辺りに弾を撒き散らすだけなら別段どうと言う事は無いのだが

 

 

ユウト「おまっいつの間にナイフ投げたんだよ!?」

 

咲夜「さあ?それは秘密よ」

 

 

優斗の周りには、咲夜が最初に放った弾幕以外にも、無数の銀のナイフが投げられていた。

 

おまけにナイフは全て優斗に向けられていて、正直避けられる自信が無い。

 

しかし、ナイフは無情にも一斉に向かって来る。

 

ユウト「(防ぎ切れるか?)」

 

優斗は剣を構え、横薙に振り払う。

 

 

ユウト「『衝裂波ァ』!!」

 

優斗を囲うように出た衝撃破がナイフを弾く。

 

咲夜は当たると思っていたからか、僅かに表情を変え、そこに隙が生まれた。

 

 

ユウト「もらった!!『孤月閃』!!」

 

優斗の剣から、三日月形の衝撃波が放たれ、咲夜に迫る。

 

そして、咲夜に当たるかと思われた次の瞬間、咲夜は別の場所に移動していた。

 

 

ユウト「んな!?瞬間移動か!?」

 

咲夜「いいえ、私の能力は瞬間移動ではないわよ」

 

 

まあ、あなたに私の能力の正体は分からないと思いますが。と、咲夜は続けて言った。

 

 

ユウト「(瞬間移動じゃ無い!?じゃあ何だって…)『考え事とは随分余裕ね!』」

 

優斗が咲夜の能力について考えていると、咲夜は次のスペルカード『奇術「ミスディレクション」』を発動させた。

 

宣言されたスペルカードによりナイフが時間差で優斗に迫ってくる。

 

時間差攻撃により少し戸惑ったものの、優斗は迫るナイフを全てかわしきる。

 

そして反撃で咲夜に向かって『疾風突き』を放ち、当たる寸前で避けられるも服を掠める。

 

咲夜「くっ!」

 

ユウト「まだだ!!『ベリアルエッジ』!!」

 

優斗はジャンプして、剣を斜め下に水平に構え咲夜目掛けて急降下する。

 

だが、咲夜はそれを後方にひらりと飛んで避ける。

 

 

咲夜「なるほど…、門番を倒してここまで来ただけのことはあるわね。だけど、いい加減大人しくやられてくれないかしら?いくらお嬢様がああ言ったとは言え……本気で行ったら後々の掃除が大変なのよ」

 

ユウト「あー……悪いけどな、俺はこんな所で大人しくやられる訳にはいかないんだよ、だから…」

 

咲夜「そう…それなら仕方ないわね…」

 

優斗と咲夜はお互いに武器を構える。

 

 

優斗・咲夜『こっから本気で行くぞ(わよ)!!』

 

ーーーーーーーーーー

 

REBEL 2

 

ACTION

 

ーーーーーーーーーー

 

 

咲夜「はああっ!!」

 

先程投合していたナイフをいつの間にか回収していたのか、再び投げつけてくる咲夜。

ナイフを投げる腕は相当なもので、優斗の額を正確に狙って飛んできている。

 

そして、優斗はそれを弾いた筈だったが、いつの間にか現れた別のナイフに斬られていた。

 

ユウト「つあっ!?」

 

咲夜「休む暇はあげないわよ!!」

 

ダメージを受けて怯んだ優斗に追撃をかける。

優斗はそれを慌ててかわそうとするがかわしきれずナイフで斬られたため、優斗の右腕から少量だが血飛沫が飛ぶ。

 

 

ユウト「ちぃっ!!」

 

咲夜「行くわよっ!!」

 

咲夜がナイフを構えて空中から優斗に向かって来る。しかし、優斗もやられっぱなしではなく咲夜に反撃する。

 

 

ユウト「馬鹿が!『インフェルノディバイダー』!!砕けろ!!」

 

咲夜「きゃあぁぁ!!」

 

優斗は斬られる寸前にインフェルノディバイダーで咲夜を斬り上げ、踵落としで床に叩きつける。

 

そして、立ち上がった咲夜を見て優斗は考えた。

 

 

優斗「(あいつの能力は瞬間移動じゃ無いんだよな…)」

 

そして、咲夜が闘いの中で放ってきた技を思い出す。

 

ユウト「(ただの瞬間移動だったら咲夜だけが…だがあのナイフは……まさか!?)」

 

 

考え事をしている優斗に咲夜が話しかける。

 

咲夜「さっきも言ったけど、闘いの最中に考え事とは随分余裕なのね?大方私の能力の事でも考えてるのでしょ?…それで、分かったの?」

 

ユウト「…ああ、アンタの能力がやっと分かった」

 

咲夜「そう、じゃあ言ってみなさい?」

咲夜にそう言われ、優斗は言った。

 

 

ユウト「多分だが…アンタの能力は時間か何かを操ってる…、そんで、ナイフを投げるときは時間でも止めてんのか?」

 

咲夜「ーー!?……よく分かったわね。そう、その通りよ」

 

咲夜は内心、能力を特定された事に対して驚きが半分、そして「お見事」と言うような気持ちが半分だった。

 

そして、優斗は『だけど…』と続けて言った。

 

ユウト「そんだけの能力を幾ら何でも普通の人間が使えるとは正直思いにくい、だがアンタは平然とやってやがる。と、言うことはアンタは…」

 

優斗は一呼吸置いて

 

 

 

 

 

 

ユウト「アンタは『スタンド使い』だ!!」

 

 

 

咲夜「………はい?」

 

咲夜は一瞬『え?スタンド使い?何それ?』と言いそうになったが思い留まる。

 

優斗は続けて言う。

 

 

ユウト「だってそうだろ?時間を止めてナイフ投げって、それ思いっきりあのスタンド使いがやってた事にそっくりじゃねえか。しかもナイフも俺を囲うように投げてた…これもう完全にDIOがやってた事と同じだよね?」

 

咲夜「いや、ただの偶然じゃないの?と言うか私はスタンド使いじゃないわよ!?それにDIOって誰よ!?」

 

ユウト「って事はアンタのスタンドもDIOと同じ『ザ・ワールド』だな!ナイフの次はロードローラーか?それとも『無駄無駄無駄ァ!!』ですかコノヤロー!!」

 

咲夜「誰が野郎よ!!確かに『ザ・ワールド』は使えるけど、そもそもスタンドとかロードローラーとか何の話なの!?」

 

ユウト「なあアンタ、1回『時よ止まれ!ザ・ワールド!!』とか『最高にハイってヤツだ!!』とか言ってみてくんない?」

 

咲夜「言わないよ!?」

 

ユウト「んだよ、つまんねえなオイ」

 

咲夜「え?何!?私が悪いの!?」

 

 

優斗の理不尽な物言いに咲夜は『ひどい…』と言った。

 

そして、咲夜は気を取り直して優斗に攻撃する。優斗もジョジョネタに飽きたのか咲夜の攻撃に応戦する。

 

そして、闘いは終盤に入り始めた頃、咲夜は再びスペルカードを使う。

 

 

咲夜「これで終わりよ!!幻世『ザ・ワールド』!!」

 

 

時が停止し、その隙に咲夜が無数のナイフを優斗の周り360度に設置し、時が動き出したら直進するようにする。

そして時が再生され、無数のナイフが優斗に一斉に迫り、優斗の体をナイフが串刺しにする

 

 

 

 

 

 

咲夜「…これで、私の勝ち『とか思ってんじゃねえよ!!「障壁解放!!」』そんな!?」

 

筈だったが、ナイフが優斗に刺さる瞬間、優斗の体から緑色の衝撃波が発生し、周りを囲んでいたナイフを弾き飛ばした。

 

勝ちを確信していた咲夜は思わず動きを止めてしまい無防備になってしまった。

 

その隙を突いて、優斗は左手に持った剣を逆手に持ち、咲夜に突進して剣を振り下ろし

 

そして

 

 

 

 

ユウト「これで終いだ!!『カーネージ…シザーーーーー!!』」

 

咲夜「きゃああああああぁぁぁぁぁ!!」

 

 

剣をゴルフスイングのように振り上げて放たれた黒いオーラと共に咲夜を吹っ飛ばした。

 

 

そして、咲夜は壁に勢いよく激突して気絶した、しばらくは目を覚まさないだろう。

 

 

 

ユウト「ハア…ハア…何とか勝てたな…」

 

 

この闘い、傷だらけではあるが勝利したのは優斗だった。

 

 

ユウト「……ってしまった!!気絶させちまったら道聞けねえじゃねえか!!」

 

闘いに勝利して束の間、優斗は闘いで忘れかけていた自分の目的を思い出した。

 

咲夜を気絶させた事に『何やってんだよ俺』と思っていると、優斗の視界に一際大きな扉があった。

 

 

ユウト「扉…?」

 

優斗はその扉を見て考えた。

 

この部屋は他の部屋と雰囲気が違う…もしかしたら誰か居るかも知れない、と言うか誰か居てほしい

 

 

ユウト「ま、考えててもあれか…誰か居れば今度こそ、その人に理由を話して道を聞かないとな…」

 

そして、優斗は扉に向かって行った。

 

ーーーーーーーーーー

 

紅魔館のとある一室

 

その部屋は紅魔館の地下にあり、部屋の扉は鋼鉄製で、まるで何かを封じ込めているようにすら感じられる。

 

そして、その部屋の中には1人の少女がいた。その少女は赤い服に綺麗な金髪、頭にはナイトキャップのような帽子をかぶっていて背中から七色の結晶が付いた羽が生えていた。

 

 

少女は扉の前に立ち、扉に向けて右手を開き、小さな声で何かを呟くように言った。

 

 

少女「…キュッとして…」

 

 

少女は右手で『何か』を握り締めるように閉じる。

 

 

そして

 

 

少女「…ドカーン…」

 

 

少女が言うと、扉は『ドォォォォォン!!!』と激しい音と共に崩壊した。

 

そして、少女は壊れた扉から部屋の外に出て、紅魔館の上を目指して歩いて行った。

 

 

 

 

少女「ウフフ…コンドノオモチャハスグニコワレナイデネ?」

 

そう言う少女の瞳には、何とも言い難い『狂気』が宿っていた。

 

 

 
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