No.455884

世界を越えし男と数の子たち 第51訓 人の話はちゃんと聞こうね

俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして--俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。

2012-07-19 21:35:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1368   閲覧ユーザー数:1354

幻想郷

 

それは全てを受け入れる場所、忘れられたもの達が集う場所である。

 

そして、幻想郷のとある場所に、1つの神社があった。

 

その神社の名前は『博麗神社』である。

 

博麗神社

 

それは、外の世界と隔離された神や妖怪の住まう幻想郷でも特別な場所

 

そこには、紅白の巫女服になぜか腋を出している巫女にしては少し変わったスタイルの少女『博麗霊夢(はくれいれいむ)』が居た。

 

彼女はここ『博麗神社』の主にして幻想郷を守る巫女である。

 

そして、霊夢の隣には、白黒のエプロンドレスを着て黒い魔女の帽子を被っている、如何にも魔法使いといったような格好の金髪少女『霧雨魔理沙(きりさめまりさ)』が居た。

 

 

 

 

霊夢「また、ハズレね…」

 

博麗神社の境内であごに手をあてて考える霊夢。

 

幻想郷では、数日程前から紅い霧につつまれ不気味な寒けがただよっていた。

これを異変とみた霊夢は何度かの調査にでたものの、これといった成果は得られなかった。

 

魔理沙「霊夢、どうだった?何か掴めたか?」

 

霊夢「うん…原因が湖の先にあるのは分かってるんだけどそこからがね…」

 

霊夢は『妖精の湖』と呼ばれる湖の先から強力な妖気は感じていた。

 

しかし、昼には妖気が薄まってしまうので、感じとりづらくなってしまうのだ。

 

霊夢「まあ、夜になったらまた湖の辺りに行ってみましょう。湖の反対側の方はまだ行ってないしね」

 

魔理沙「そうだな、もしかしたら湖の反対側に異変を起こしてる奴が居るかも知れないぜ」

 

霊夢「そうね…、誰がこんな紅い霧なんか…」

 

そう言って2人は異変を解決するために準備を始めた。

 

そして数時間後、2人は湖の先へ向かって行った。

 

ーーーーーーーーーー

 

 

霊夢と魔理沙が湖に向かっている頃、優斗は紅い館の中へ入ろうとしている所だった。

 

 

ユウト「庭は…誰も居ねえな」

 

優斗は館の入口であろう扉に近づき

 

 

ユウト「さて、中に入るか…失礼しま〜す」

 

扉は『ギィィィ…』と音を立て、優斗は中に入った。

 

ーーーーーーーーーー

 

館の中

 

 

 

ユウト「…うわっ!?中も真っ赤だよオイ…」

 

優斗が館の中に入って最初に見たものは『紅』だった。見る人が見れば『趣味悪っ!?』と思うであろう程に紅かった。

 

 

ユウト「そうだ、道尋ねるついでに事情話して、この辺りの地図でも貰うか」

 

1人そう言って優斗は館の奥に歩き出した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

優斗が歩き出してから1時間

 

 

ユウト「…どこまで続いてんだよこの廊下、もう1時間は歩いたぞ!!何で階段はおろか曲がり角すら見えないんだよ!?」

 

 

優斗は未だに廊下を歩いていた。

 

館の中は外見以上に広く、途中に部屋はあるものの、階段や曲がり角が見つからなかった。

部屋を1つ1つ調べるのも時間がかかりすぎる。それなら、廊下に誰か居ればその人に聞こうと思っていたが人っ子1人見当たらないため、そうもいかない。

 

優斗はうんざりしながらも廊下を歩く。

 

 

ユウト「あ〜この館は一体どうなって……ん?」

 

優斗が歩いていると、何処からか『ヒュゥゥゥゥ…』と、何かが飛んでくるような音が聞こえてきた。

 

そして音は次第に少しづつ大きくなっている。

 

 

ユウト「何だ?この音は?」

 

音は後ろの方から聞こえてくるようだ。

 

優斗は気になって後ろを向く。すると…

 

 

 

 

ユウト「……え?」

 

 

 

優斗の目の前には、1つの弾が飛んできていた。

 

 

そして

 

 

 

 

ビシィッ!!

 

 

 

ユウト「ぐあっ!!」

 

 

 

優斗の顔面に弾が直撃した。

 

優斗は思わず顔を抑える、威力はそこそこ痛いぐらいだが、モロに当たってしまった。

 

 

ユウト「痛ってえ……今のは何なんだよ…」

 

優斗は下に向けていた顔を上げる、すると、そこにはメイド服を着て、背中に羽根を生やした小さい少女が飛んでいた。

 

優斗はその少女を見て「メイド…いや、妖精…?妖精メイドってか?」と呟く。

 

 

そこへ再び妖精メイドが優斗に向けて攻撃するが、今度は当たらずに避ける。

 

 

ユウト「んなもん二度もくらうかよ!」

 

妖精メイドが次々と放つ弾を優斗は剣で叩き落としたり、避けたりしてかわし、隙を見て剣の柄を妖精メイドに叩きつけ、無力化した。

 

 

ユウト「よし、これでなんとか……え?マジで?」

 

優斗はひとまず安堵する。しかし、奥の方から大勢の妖精メイドが飛んできて、妖精メイドの放つ弾…もはや弾幕である、が優斗に襲いかかる。

 

 

ユウト「うぉぉぉっ!?ちょっヤバいってコレ!!」

 

弾幕を剣でさばこうにも多すぎてさばききれない、幾ら何でもこれは無理だと思った優斗は、妖精メイドとは反対方向に逃げ出した。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

しばらく逃げていると階段を見つけた優斗は、階段を上り、近くの部屋に入って妖精メイドをやり過ごしていた。

 

 

ユウト「ハァ…ハァ……マジで疲れた…」

 

弾幕を避けるのに全力で走っていた優斗は、肩で息をするほどにへたばって床に座っている。

 

十分ほどして、スタミナが幾分か回復した優斗は部屋を出ようとする。しかし、問題があった。

 

 

ユウト「(…いや、待てよ。外に妖精メイドが居たらヤバいな…)」

 

そう思った優斗は部屋の中を見渡した、妖精メイドをやり過ごせるような何かは無いか?と考えながら。

 

そして、優斗は部屋の一角に置いてあった『ある物』を見つけた。

 

 

ユウト「…これは……やれってか…?」

 

 

優斗はそれを見て、誰に言うでも無く呟いた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

場所は変わって、館のとある一室

 

 

 

レミリア「…あら?」

 

咲夜「お嬢様、どうかなさいましたか?」

 

レミリアは何かを感じ取る。

 

 

レミリア「…どうやら侵入者が居るようね」

 

咲夜「侵入者…博霊の巫女ですか?」

 

レミリア「其処までは分からないわ。だけど、この異変を解決しに来たのは間違い無さそうね」

 

レミリアは紅茶を一口飲んでから咲夜に言った。

 

レミリア「咲夜、あなたは侵入者の相手をしてきて頂戴」

 

レミリアの言葉に咲夜が言う。

 

咲夜「よろしいのですか?もしかすると、お嬢様がお相手をされる前に終わってしまうかもしれませんよ?」

 

 

レミリア「別にかまわないわ、あなたにやられるようならそれまでの事。…でも、私のとこまで辿り着けたのなら…」

 

 

そこで言葉を止めると椅子から立ち上がる。

その際、背中からバサァッと蝙蝠のような翼が広がる。

 

レミリア「この紅魔館の主にして誇り高き吸血鬼、レミリア・スカーレットが遊んであげるわ」

 

 

ーーーーーーーーーー

 

ユウト「(…妖精メイドは居ないみたいだな…)」

 

優斗は妖精メイドを警戒しながら廊下を進んでいた。

 

 

 

 

ユウト「(…まさかこんな所で伝説の蛇の真似をする事になるとは…)」

 

 

…先ほど部屋で見つけたダンボールの中に入って隠れながら…

 

 

ユウト「こちらスネーク!これより潜入任務を開始する!」

 

 

ダンボールの中で小さい声で言った後、優斗はメタル●アの破壊…ではなく、館の奥に進んで行った。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

しばらく進んで行くと、妖精メイドはどうやら辺りには居ないようで、優斗はダンボールから出て普通に進む事にした。

 

 

ユウト「…そういえば、道尋ねに来ただけなのに、何で妖精メイドに襲われたりダンボールで蛇の真似事しなきゃならねーんだ?」

 

何か本来の目的から離れてねえか?と思いながらも、優斗は廊下を歩いて行く。

 

そして、再び階段を見つけた優斗は上に行き、廊下を歩いて行く。

 

ユウト「道尋ねるだけなのにどこまで行けば良いんだよ…」

 

館に入ってから既に数時間は経っていた。

 

ユウト「つーか俺…今どの辺に居るんだ?」

 

ずいぶん奥まで進んだような感じはするが、自分がどの辺に居るのかは分からなくなっていた。

 

しかし、此処まで来た以上、今更戻るのも何である。それなら館の最奥に行くしかないだろう、そこに誰か居る事を信じて。

 

 

そう思って優斗は館の奥を目指して歩を進める。

 

 

その時

 

 

 

 

ヒュッ!

 

 

サクッ!

 

 

ユウト「な、何だ!?」

 

 

いきなり、優斗に向かってナイフが飛んできて、足元に刺さった。

後一歩踏み出していれば足に刺さっていた所だ。

 

 

優斗はナイフが飛んできた方を見る。するとそこには銀の短髪でメイド服を着た少女『十六夜(いざよい) 咲夜(さくや)』がナイフを構えて立っていた。

 

 

咲夜「ここから先は通させませんよ」

 

 

ユウト「オイオイ…今度はナイフ持ったメイドかよ…」

 

優斗はため息をつきながら言う。

 

 

咲夜「あなたが侵入者ですね?」

 

ユウト「侵入者……まあ、勝手に入ったからそうなるのかな?だけどこっちにも色々と理由があってな…今回は勘弁してくれないか?」

 

優斗は咲夜に「すまん」と言う。それを聞いて咲夜は

 

 

咲夜「理由…ですか?」

 

ユウト「ああ、ちょっとこの辺りの事でな…」

 

咲夜「この辺り……!?」

 

 

咲夜は優斗の言葉を聞いてハッとした。もしやこの男はお嬢様の起こした異変を解決しに来たのではないか、と。

 

このタイミングでこの男が紅魔館に入って来た事、そして「この辺りの事で」と言う言葉で考えられる事は1つ、…いや、もしくは他に理由があるのか?

 

そう思った咲夜は優斗に聞く事にした。

 

 

咲夜「1つ良いですか?」

 

ユウト「何だ?メイドのねーちゃん?」

 

咲夜「あなた、館の入口にいた門番はどうしたの?」

 

 

咲夜は門番…『紅(ほん) 美鈴(めいりん)』の事を優斗に聞く。

 

美鈴は何時も寝ていたりと仕事をしていなく、よく咲夜に怒られているが、異変を起こしている最中は常に起きているように言っている。つまり、この男は紅魔館に入る際に美鈴と闘っていた筈だ、しかしこの男は殆ど無傷…

 

 

咲夜がそう思っていると、優斗は答える。

 

ユウト「門番?…ああ、あの門番なら今頃気持ちよく寝てると思うぜ?」

 

咲夜「ーー!?」

 

咲夜は驚いた、そして確信した。

 

この男は美鈴を倒している、しかも殆ど無傷で。

 

この男をお嬢様の所に行かせるのは危険だ

 

そう考えた咲夜は優斗に言った。

 

咲夜「そうですか…分かりました」

 

ユウト「分かってくれたか、それなら…『あなたをこれ以上先に向かわせる訳には行きません!!』……は?」

 

優斗が呆けていると、咲夜は優斗にナイフを投げてくる。

 

それを優斗はとっさに避ける。

 

咲夜「…やりますね」

 

ユウト「…いきなりナイフ投げるとはずいぶんと物騒なメイドだな」

 

そう言いながら、優斗も剣を構える。

 

咲夜「あなたが此処で退かないのなら、お嬢様を守るため、あなたを倒します!!」

 

ユウト「悪いけど、こっちも此処まで来て、今更退くわけにはいかねーんだよ(…つーか、何でメイドと闘うはめになるんだよ…)」

 

優斗は思った

 

 

何で道尋ねに来ただけなのにこんな事になるんだよ!!…と

 

 

 

 

 

そして、闘いの火蓋は切って落とされた。

ーーーーーーーーーー

 

THE WHEEL

OF

FATE IS TURNING

REBEL 1

ACTION

 

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