No.455814

世界を越えし男と数の子たち 第27訓 酒は飲んでも飲まれるな

俺はこの日、掛け替えの無い奴らに出会った。
俺は車に跳ねられて死んだと思ったら、なんかよく分からんが別世界に行ってしまったみたいだ。
気が付けば、マッドな科学者や12人の姉妹と暮らしていたり、組織にケンカ売って犯罪者になっちまったり。平凡な日々を送っていたり
そして--俺は戦う。ナンバーズ達を、世界を守るために。

2012-07-19 20:25:54 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1155   閲覧ユーザー数:1125

出会いのきっかけというのは、どこで訪れるのかは、誰にも分からないものである。

 

例えば、住宅地での曲がり角での衝突

 

あるいは、転校生

 

まあ、出会いのシチュエーションは人それぞれだろう。

 

 

私、トーレもまた、出会いを経験した。

 

きっかけは、デパートのとある店だった。

 

ーーーーーーーーーー

 

クラナガン、デパート内

 

少し寒くなってきた秋の午後、トーレは一人、デパートに来ていた。

 

 

トーレ「時間的に、そろそろ帰るか…。せっかくだから、何か買っていくか」

 

トーレは、デパートのショッピングモールに足を運ぶ。

 

途中、デパートにある酒屋の前を通ろうとした時、トーレの目に、ある光景が映った。

店員1「いらっしゃいませー!いろんな種類のお酒が入ってますよー!」

 

店員2「只今、試飲もやってまーす!皆さん是非、試しに飲んでみてくださーい!」

 

酒屋の店員が客寄せをしており、その様子を見ていたトーレは

 

トーレ「ふむ…酒か…」

 

トーレ「(そういえば、酒は今まで飲んだことが無かったな…)」

優斗やスカリエッティ、ナンバーズ達は誰も酒を飲まないため、酒を飲む機会もあまり無かったのだ。トーレは、店先で酒を試飲している人達を見て、少し興味が湧いてきたのであった。

 

トーレ「(…せっかくだから、一度飲んでみるかな…)」

 

そう思ったトーレは、酒屋に足を運んだ。

 

 

店員1「いらっしゃいませー!。只今、お酒の試飲をやっていますんで、飲んで行かれますか?」

 

トーレ「ああ、頂こう」

 

トーレは、店員から酒の入ったプラスチックのコップを受け取り、酒を飲んだ。

 

 

トーレ「(なる程…。これが酒か…、美味いな…)」

 

トーレは初めて飲んだ酒の味を気に入ったようだった。

 

トーレ「(…しかし、これだけでは、何か物足りないな…)」

 

そう思ったトーレは、店員に話しかけた。

 

トーレ「すまないが、この酒はいくらだ?」

 

ーーーーーーーーーー

 

トーレは、デパートの酒屋で酒を買い、アジトに帰った。

 

 

アジトの食堂に行くと、ウーノが居た。

 

ウーノは帰ってきたトーレに気がついた

のか、お帰り、と言った。

 

ウーノ「あら、お帰りなさい、トーレ。…って、あなた、それは何?」

 

ウーノはトーレが持っていた袋に気がついた。

 

トーレ「む、これか?。デパートの酒屋で買った酒だ」

 

ウーノ「?。トーレ、あなた酒なんて飲んだかしら?」

 

トーレ「いや、今日が初めてだ」

 

トーレは、今日の事を説明した。

 

 

ウーノ「なる程ね…、それで、本格的に飲んでみようと思ったのね」

 

トーレ「ああ、ウーノも飲んでみるか?」

 

ウーノ「…そうね、じゃあ少し頂くわ…」

 

二人はコップに酒を注ぎ、そして飲んだ。

 

トーレ「…美味いな…」

 

ウーノ「本当ね…、確かに、美味しいわ…」

 

二人が酒を飲んでいると、部屋にスカリエッティが入ってきた。

 

スカリエッティ「おや?。何を飲んでいるんだい?」

 

トーレ「デパートの酒屋で買いました。ドクターも飲みますか?」

 

トーレがスカリエッティを誘う。

 

スカリエッティ「そうだね…、一杯飲もうかな」

 

スカリエッティは席に座り、ウーノがスカリエッティの持ったコップに酒を注いだ。

 

三人はしばらくの間、酒を堪能していた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

酒に出会ったこの日から、トーレは酒に嵌(はま)り、夜になると、よく酒を飲むようになった。

 

酒用のグラスまで買って…。

時々、優斗やウーノ、スカリエッティ達と飲んでいたりする。

 

 

トーレが酒に嵌り初めてニ週間後…

トーレは優斗と酒を飲んでいた。

 

トーレ「んぐ…んぐ……プハァッ…、…夜に飲む酒は美味いな、優斗」

 

ユウト「まあ、美味いけどよ…、これ、結構きつくねえか?度数高いだろ、この酒」

 

トーレ「そうか?私は平気だが…」

 

ユウト「………」

 

優斗は思った

 

 

 

ユウト「(もしかしてコイツ、酒に強いうえに大酒飲みか!?)」

 

机の上には、空になった酒のビンが数本置いてあり、優斗が飲み始めた時には、既に何本か空になっていた。

 

トーレ「ん?どうした、飲まないのか?」

 

そう言って、空になった優斗のグラスに酒を注いだ。

 

ユウト「いや、俺はそろそろ…って、…聞いてねえな…」

 

優斗は、二日酔いになるかもな…、と思いつつ、トーレの酒盛りにつきあった。

 

ーーーーーーーーーー

おまけ

 

翌朝…

 

ユウト「うあー…、頭いてー…」

 

優斗は二日酔いで、ベッドで寝ていた。

 

チンク「大丈夫か?、優斗…」

 

ヴィヴィオ「お兄ちゃん、お酒臭い…」

 

ユウト「あ〜、やべえ…、気持ち悪い…」

 

チンク「風呂に入って、アルコールを抜いて来たらどうだ?」

 

チンクにそう言われ、優斗は風呂に向かった。

 

風呂に入って、優斗が思った事は

 

ユウト「…トーレと酒飲む時は気をつけよう…」

 


 
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