No.446247

ポケモントレーナーがリリカル入り

イーブイさん

ポケモンBW2をしていた主人公。しかし、不幸にも彼は事故により命を落としてしまう。そして次に彼が目を覚ました時、彼はポケモンを召喚出来る能力を持った赤ん坊となっていた!

2012-07-05 04:12:52 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2887   閲覧ユーザー数:2795

≪機動六課への出向日・・・≫

 

「はぁ・・・今日という日がこんなに来て欲しくない事は今までにあっただろうか? いや、無いな。・・・憂鬱だなぁ、もうサボろうかな? なぁ帰って良いよなブラッキー?」

 

『ブラ<フルフル>』

 

「駄目かぁ・・・仕方ない、気を引き締めて行くとするか」

 

『ブラッ』

 

俺はブラッキーと共に今まで過ごしていた社員寮を荷物を纏めて退室し、全てフェラーリ・612スカリエッティという地球のイタリア車に荷物を後部座席に置いて後にブラッキーを助手席に乗らせ、自分も運転席に乗り込む。

 

「それじゃ出るぞ」

 

『ブラッキ!』

 

ブラッキーはチョコンと助手席に座りながら俺を笑顔で見て頷く。

 

はぁ・・・やっぱりブラッキーは可愛いなぁ、本当に良い子だし俺の癒しだよ。性格は生意気だけど。

 

 

☆★☆

 

 

≪場所は変わって機動六課部隊長室≫

 

「う~ん・・・」

 

茶色の短髪をした女性=八神はやては一人、1枚の書類を手に取って見ながら唸っていた。

 

「どうしたんです? はやてちゃん」

 

そこにヴィヴィットブルーの髪色をした身長50cmにも満たない小さな妖精のような少女=リインフォースⅡがやってくる。

 

「いやな、リイン。今日ゲンヤ三佐の推薦で出向してくるこの人の事なんやけど・・・」

 

「? え~っと・・・何ですかコレ? 稀少能力は『召喚獣の召喚能力』って! まるでキャロじゃないですか?!」

 

「そうなんよ・・・でも具体的にどういうのを喚ぶんやろうか?」

 

「リインも見てみたいです!」

 

リインは今から待ち遠しそうに楽しみそうな顔をする。

 

「そうやな、分からんかったら聞けばええ。・・・ん? これってゲンヤ三佐からのアドバイスかなぁ?」

 

はやては書類の補足部分に書かれた文字に気付いて読んでみる。

 

「『機動六課をかなり嫌ってる。かなりの面倒くさがり屋で礼儀知らず。自分が上司と認めた存在にしか態度を改めないから気を付けろ』・・・どういうこっちゃ?」

 

はやては補足欄に記された言葉の意図が分からずに居たが、取り敢えず記憶の隅に置いておく事にした。

 

 

☆★☆

 

 

≪機動六課隊舎前・・・≫

 

「・・・着いて・・・しまったな・・・」

 

『ブラッ・・・』

 

「『はぁ・・・』」

 

俺とブラッキーは互いを此処へ来た事による嫌悪と諦めた表情で見合い、溜息を同時に吐く。

 

「こうしていても仕方ない、さっさと挨拶してしまおうぜ」

 

『ブラッ!』

 

俺はブラッキーを催促して六課の隊舎中へと足を嫌々ながら進める。

 

隊舎の受付で部隊長への取り次ぎを取って貰い、受付嬢から部隊長室の場所を教えて貰って向かう。

 

「え~と、この角を右に曲がって・・・おっ、此処だな」

 

扉の上に部隊長室と書かれた小さな看板を見て確認した俺は、ブラッキーの頭を一度撫でて気持ちを落ち着かせてからノックする。

 

<コンコンッ>

 

『はぁ~い、どうぞ』

 

「失礼します」

 

俺はゲンヤさんの時と同じように扉を開き、その場で一礼してから中に入室する。

 

部屋の中には短い茶髪で小柄な女性が椅子に座っていた。

 

・・・あ~あ、もう胃が痛い・・・。

 

胃の痛みを顔に出さないように我慢して敬礼をする。

 

「初めまして、今日からこの機動六課に出向する事になりましたトウヤ・サトシです。そして隣に居るのは俺のパートナーであるブラッキーです」

 

『ブラッキー!』

 

「はい、ようこそ機動六課へ。私は機動六課の部隊長を務めさせて戴いてる八神はやてって言います。よろしく」

 

「よろしく」

 

俺は八神から差し出された右手を左手で握り返した。

 

左手の握手の意図は『決裂、嫌悪』と言ったマイナスの言葉を表す行為だ。

 

八神はそれに気付かずに直ぐに自分も左手に変えて握手する。

 

・・・はぁ、これくらい軍では常識だぞ?

 

「それでは俺達は荷物整理が有るから、このまま失礼しても良いか?」

 

「うん、ええで。それで昼に食堂に集まってな? 色々挨拶せなアカンから。それで一通り終わって解散したら使いの者が来るまで待っといてくれへんか?」

 

「・・・善処する」

 

俺はブラッキーと共に部屋から出る。

 

・・・何というか・・・頭が御花畑と言うか・・・うん、俺の口調が砕け始めてたの気付いていたのか?」

 

「・・・もし気付いていないのであれば・・・ちょっと隊長としては少し欠落部分が見られるな。観察力不足は失態や過ちを犯すぞ」

 

俺は一人、扉で聞こえて居ないであろう八神へと呟き、その場を離れて車へと戻り、社員寮に設けられた自室へ荷物を運び始めた。


 
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