No.445304

【獣機特警K-9】ヤツは空からやってくる【交流】

古淵工機さん

なんかまた、妙な事件が起きたようで…

◆出演
K-9隊(クオン、リク)およびNC-7隊の皆さん
コルヴォー(http://www.tinami.com/view/412413 )

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2012-07-03 23:51:42 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:943   閲覧ユーザー数:904

ファンガルド星最大の鉱山…ミニエラ・デ・ルーポ。

ここでは、数多くの宝飾品や工業品に使われる鉱石『クリスタライト』や、

電子部品などに使用されるレアメタルなどが産出される。

そしてそこには様々な企業が集い、こぞって鉱石の採掘に乗り出していた。

そしてこの鉱山では、数多くの重機やアームローダー、トラックたちがひしめき合い、

そういった大型機械が入れない場所では、ロボットたちが毎日必死に手作業で鉱石を掘っているのだ。

 

そんなある日の事。

鉱山の奥からいつものように、クリスタライト原石を積載したトラックが1台、また1台と出発していった。

だが、このとき現場にいた誰もが、忍び寄る影に気づいていなかったのである。

 

「フフ…まさか空から狙われてるとは思うまいっ…」

 

と、鉱山付近の上空には、黒い翼に鋭いクローアームを持つハーピー形ロボットが一人。

ドローア研究室に住み着いているロボット犯罪者、コルヴォー・ブリアンである。

なぜ、彼女がここにいるのかというと…。

話は数日前にさかのぼる。

その日ドローア研究室では、コルヴォーとドローア教授が話をしていた。

「で、なんだ爺さん、話ってのは」

「ふっふっふ、オマエのコソ泥根性を見込んで、ちと頼みたい事があるのぢゃがな…」

そう言いながらドローアは、ある鉱山の写真を見せる。

 

「なんだこりゃあ…?」

「ミニエラ・デ・ルーポという鉱山ぢゃ。なんでもローゼン海賊団のヤツらがクリスタライトを欲しがっているようぢゃからな。一つ協力してやろうちゅうこっちゃ」

「ま、悪いコトできるってんならオレッチは大歓迎だけどねw」

「では話が早いな。まずオマエはクリスタライトを積んだトラックを空から襲う。で、そいつをローゼン海賊団のところへ運んでやる、という算段ぢゃな」

「ほうほう?」

「もしこの作戦が上手く行けば、海賊団からがっぽり報酬がもらえるわい。これでワシらの研究もはかどるっちゅうもんぢゃ!がーっはっはっはっは!!!」

「おもしれー!おもしれーよドローアの爺さん!あーっはっはっはっは!!」

…と、大声をあげて笑う二人であった。

…さて、話は鉱山に戻るのだが…

「ヘヘ…いただいたぜっ!」

トラックの群れを見つけるや否や、急降下して最後尾のトラックを背後から狙うコルヴォー。

ドライバーはその気配に気づき、ハンドルを切って避けようとするが間に合わず、次の瞬間にはその強力なクローアームで掴まれていた。

1台当たり、丸々20トンはあろうかというクリスタライト原石。

その原石が、空からの刺客によってあっさり盗み出されてしまったのだ。

…だが、そんなコルヴォー自身も、自分が追われていることには気づいていなかったのである…。

数時間後。

「…ここね。やっぱり1台盗まれたみたいだわ」

と、犯行現場付近の痕跡を調べ上げる一人のウマ形ファンガー。

ゴールドホース探偵社の社長であるアンヌ・ロレアルである。

彼女は、ドラックのタイヤの跡の不自然さと、零れ落ちている原石に疑問を感じ、この周辺を調査していたのだ。

「何か見つかりましたかな、アンヌどの」

後ろから声をかけてきたのはテラナーの老人。パームビーチ警察署のNC-7隊に所属する蘇芳(すおう)七星斎(しちせいさい)だ。

「ええ、付近に落ちていたこの原石…何かが刺さったような跡があるわね」

同じくNC-7隊のアマヨ・スリートが声をかける。

「何かって一体?」

「これを見て。黄色い塗料が付着してる…クローアームの先についてたものみたいよ」

「…セイカ、そっちのほうはどうだ?」

と、華紋辺(けもんべ)セイカに声をかけたのは隊長の仲木戸(なかきど) 剣士郎(けんしろう)である。

「ああ…今そこで休んでる鷹さんに話を聞いたんだけど…」

ここで、解説しておかねばなるまい。

セイカの一族は動物に関する忍術や能力を多く受け継ぐ忍者の一門であり、彼女自身もまた、動物との意思疎通を図れるだけの能力を持っているのだ。

そして、ここミニエラ・ルーポ付近には野生の鷹が多く住み着いており、セイカはその鷹から『話を聞いて』きたのだ。

「『ついさっきまで飛んでたんだけどなんか、鳥のようで鳥じゃない、中途半端な人間みたいなのがトラック掴んで飛んでいった』って言っていたよ」

「トラックを掴む…中途半端に鳥っぽいヤツ…?」

と、首を傾げるアマヨに、九段下(くだんした)璃穏(りおん)が答える。

「わかったぜ!トラックを掴んで飛んでいけるなら…そいつは間違いなくロボットだ」

「でもそんなロボットいたっけ?」

と、頭を抱えるのは(かなめ)・アージェント。

「…そういえば、ドローア研究室にハーピー形のロボットがいるって聞いた事があるな…。アンヌさん、どうです?」

するとアンヌは、携帯していた端末の画面に一人のロボットを映し出していた。

 

「コルヴォー・ブリアン。ドローア研究室所属。連続窃盗、強盗などの疑いあり…容姿はハーピー形。クローアームもちゃんとついてるわね」

「どうです、老師どの」

「ふむ、ワシの勘が正しければおそらくこの者に間違いありますまい」

「セイカと…そこの『目撃者』はどうだ?」

「んーとね…『多分そいつじゃないか』って言ってるよ。『バラのマークがついた船のところにいくらしい』って」

その言葉を聞いた瞬間、ケンは確信に近い何かを感じ取った。

「バラのマーク…ローゼン海賊団か…!!」

「じゃあ、まさかドローア研究室の連中も…」

「おそらく、ローゼン海賊団に協力しているんだろう。コルヴォー・ブリアンと研究室の関係者を徹底的に洗え。ローゼン海賊団との関係も調べ上げるんだ。それからラミナ警察署のK-9隊に連絡を」

「了解!!」

その頃、カフェ・ラ・ヴォルペ。

九段下(くだんした)久遠(くおん)はいつものようにクラスメートたちと食事を楽しんでいた。

「でさ、そのファンガルディア号の一般公開があって、行ってきたんだけどね…」

「い、いつまで続くのこれ…」

「うーーーーわーーーー…もうカンベンしてくれーっ…」

と、熱く語っているのはクラスきっての鉄道マニア、ロジーナ・クルップ。

その話を延々と聞かされていたクオンとジャネット・エマソンは半ばグローキー気味であった。

そんな二人に反して、やはりクオンのクラスメートであるデイジー・ハインツは目を輝かせながら聞き入っていた。

「へえ、個室とかあるの?食堂車は?」

「ああ、それなんだけどね」

「ぎぃやあぁぁぁ…」

「デイジー、もう聞かなくていいからーっ!」

というトークを繰り広げている四人のもとに、店の看板娘であるモニカ・マルティーニがやってきた。

「はい、ラザニアお待たせしましたー」

「あ、モニカちゃん!」

「え?な、なんですか?」

と、声をかけたのはロジーナだった。

 

「…ファンガルディア号って知ってる?」

「あ、あれですか?聞いたことあります!寝台列車ですよね?」

「そう、お姉さんたちはそのファンガルディア号の話をしてたのよ」

「…延々聞かされてこちとら疲れてるんだけどね」

と、呆れ顔で続くクオン。しかし、モニカの反応はというと…。

 

「…ファンガルディア号か…大人になったら一緒に旅行に行こうね、リク君!」

「は、はいいいいっ!?」

と、いきなり話を振られて赤面するのは煌月(あきづき)陸斗(りくと)

そんなランチタイムの賑わいをジャマするかのように、クオンの耳に内蔵された通信機から着信音が響く。

「なんだろ?…もしもし?リオン?…え、ミニエラ・ルーポのクリスタライト強奪事件の犯人が!?…うん、すぐラミナ署に行く。じゃ」

「…あれ?また例の着信?」

「ごめん、後はお若い三人でゆっくりしていってね!行こうリク君!事件だ!!」

「了解!」

「あ、こらーっ!また私に支払いを押し付ける気かーっ!?」

「で、そのファンガルディア号なんだけどさ」

「ほむほむ」

「…しまった、こっちの相手も押し付けられてたかっっ…」

と、騒ぎ立てるジャネットを尻目に、クオンとリクは再び大事件に身を投じていくのであった。


 
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