No.438336

真・恋姫†無双 異伝 「伏龍は再び天高く舞う」外史編ノ十六

 今回は拠点第二弾です。

 あまり出番の無かった水鏡先生のお話をお送りします。

 題名をつけるなら「水鏡先生の罠」というところでしょうか。

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2012-06-17 09:03:09 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:9429   閲覧ユーザー数:7012

 

「それでは、この案はこういう形での採用という事でお願いします」

 

 水鏡先生の指示を受けて文官の人達が四方へ走っていく。

 

「ふう、これで一通り終わったかしらね」

 

「水鏡先生、お疲れ様です。粗茶ですが、どうぞ」

 

「ありがとうございます、孔明さん。いつも美味しいお茶をありがとう」

 

 水鏡先生は朱里が淹れたお茶を美味しそうに飲んでいる。

 

「はわわ、そんな、私のお茶なんて大した事は…」

 

 唐突に褒められて朱里はくすぐったそうにしている。

 

 その朱里の姿を見れば見るほど、水鏡は以前に出会ったある女の子と

 

 ダブって見えてくるのであった。

 

(やっぱり似ているわね、数年前に輝里の紹介で会ったあの子に…名前は

 

 確か諸葛瑾さんだったかしら?そういえば、生まれてきてすぐに亡くな

 

 ったと聞いたその子の妹が生きていれば孔明さん位の年かしらね…)

 

「あの~、どうかされました?私の顔に何か?」

 

「いえ、別にそういうわけではないの。気に障ったのなら、ごめんなさい」

 

 朱里は不思議そうな顔をしたまま、その場を後にする。

 

「さて、これから何をしましょうか…あら?」

 

 水鏡の目に入ったのは、人目を気にしながら奥の方へ消えていく一刀の

 

 姿だった。

 

「北郷さんのあのような行動は珍しいですわね。…ちょっと後をつけて

 

 みましょうか…」

 

 水鏡がこっそり後をつけてみると、一刀がいたのは庭の片隅にある倉庫の

 

 裏であった。

 

「あらあら、一体このような所で何を…」

 

 水鏡がこっそり見てみると…。

 

「これはこれは…ふふふ、面白い事になりそうですわ」

 

 

 

 次の日、俺は水鏡先生に呼ばれ、部屋へ行った。

 

「どうしました?水鏡先生が俺を部屋へ呼ぶなんて」

 

「たまには北郷さんとお話ししてみたいと思っただけですわ」

 

 その言葉を聞いた瞬間、俺の背中をゾクッとしたものが通り過ぎた。

 

 いやいや、きっと水鏡先生はただ俺と話がしたいだけだから…きっと。

 

「そ、そうなんですか?なら、どんな話をしましょうか?」

 

「そうですね…例えば、昨日倉庫の裏でやっていた事とかはどうですか?」

 

 …ギクッ!!何でそれを水鏡先生が……。

 

「ふふ、まさか隠れてあんな物を見ているなんて…孔明さんでは満足できて

 

 ないのですか?」

 

「い、いやそういうわけではないんです。あれは、その…」

 

「それじゃ、ああいう事をして欲しいと思っているという事ですか?」

 

 その瞬間、水鏡先生の眼が一瞬妖しく光ったように見えた。

 

「そ、そういう事ではなくてですね…」

 

「いいのですよ、我慢しなくても。確かにアレは孔明さんでは残念ながら

 

 出来ないですしね。でも、私なら大丈夫だと思うのですが…」

 

 水鏡先生はそう言うと俺の手を自分の胸にあてる。

 

 おおっ、これはなかなかのボリューム…って、そうじゃなくて!

 

「水鏡先生、冗談はこれ位にして…」

 

「あら、冗談ではありませんよ?私は結構本気だったりします。…女にここまで

 

 言わせたのですから、ちゃんと責任はとってくださいね『一刀さん』」

 

 今まで『北郷さん』としか言わなかった水鏡先生の口から『一刀』という

 

 名前が出て来た瞬間に俺の理性は崩壊した。

 

「水鏡先生!よろしくお願いします!!」

 

 

 

「だそうですよ、孔明さん」

 

 ……えっ!?

 

 水鏡先生のその言葉で我にかえる。そして、後ろを振り向くと…。

 

「ゴ主人様…」

 

 ドス黒い気を纏った朱里が立っていた。

 

「ま、待て朱里!これは、その、あの…」

 

「言イ訳ハ部屋ニ帰ッテカラタップリト聞キマスカラ。ソレデハ水鏡先生、私達ハ

 

 コレカラ重要ナO☆HA☆NA☆SHIガアリマスノデ失礼シマス」

 

「あの、ちょっと待って、朱里。落ち着いて話を…あーーーっ!!」

 

 ・・・・・・・・・

 

「ふふ、連れてかれましたね。これでは多分北郷さんは明日の朝議は欠席かしら?

 

 …でも、今回は孔明さんにお知らせしたけど、もし私でいいのなら今度は本気で

 

 誘ってみようかしら?…ふふふ、まさかこんな気持ちになるなんてね」

 

 そう呟いた水鏡先生の眼は妖しく光っていた。

 

 ちなみに一刀が倉庫の裏でしていたのは艶本の鑑賞であり、その内容は巨乳美女が

 

 胸で男性の一物をシゴくというものであったと付け加えておくものである。

 

 

 

 次の日。

 

「おわっ!一刀、どうしたん!?何か悪いもんでも食ったんか?もの凄くやつれとる

 

 けど…」

 

「何でもないよ、霞。そう、何でもないんだよ…ははは」

 

「あらあら、これはこれは…北郷さんも孔明さんも頑張ったようですわね。…久々に

 

 執筆でもしてみましょうかね。何だか意欲が沸いてきましたわ」

 

 そう呟く水鏡先生であった。

 

 

 

 

 

 

                       続く(一刀の体力が続く限り)

 

 

 

 

 

 

 

 あとがき的なもの

 

 mokiti1976-2010です。

 

 今回は水鏡先生の話をお送りしました。

 

 内容が少なくて申し訳ありません。

 

 本当はこの話を含めて短編数話構成でいこうと思ったのですが、

 

 まったく他のネタが思い浮かばなかった…。誰かオラに文才を分けてくれ!!

 

 一応次回はリクエストのあったあの娘の登場予定です。

 

 

 それでは次回、外史編ノ十七でお会いいたしましょう。

 

 

 

 追伸 水鏡先生とシッポリする話も考えていたのですが、どっちが

 

    良かったのだろうか…。

 

 


 
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