No.254259

恋姫外史アナザー・とりあえず一刀第十四話

アキナスさん

干からびてしまった一刀。
何とかなるのか?

2011-08-02 00:22:45 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:7944   閲覧ユーザー数:5970

干物になった一刀は朝食を三人前平らげたらあっというまに元通りになった。

 

また、欲求不満が解消された為か非常に機嫌のよい麗羽に昨日の話を伝えたら、髪型は駄目だが「おーっほっほっほ」に関しては控える事を了承した。

 

それに関しては怪我の功名と言えるだろう。

 

だが・・・

 

「じー・・・」

 

一刀が城内を歩いているだけで、視線が彼に集まる。

 

原因は勿論、麗羽と関係したのがばれたためである。

 

最初に現場を目撃したのは、一刀を起こしに来た月と詠であった。

 

そして詠がそれをいいふらして、あっというまに城中に広まったのである。

 

桃香からは恨みがましい目で見られ、愛紗からは目も合わせてもらえなかった。

 

「俺が何をしたって言うんだ・・・」

 

ひとりごちる一刀。

 

明らかに自業自得なのだが・・・

 

まあそれは置いておくとして、麗羽たちの参戦はもう少し見送る事になった。

 

初登場の時はカッコ良く決める物だし、コスチュームもまだ出来ていなかったからだ。

 

そんな訳で、いまだ一刀は一人での活動を余儀なくされたのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

「むう・・・」

 

星は城壁の上で悩んでいた。

 

最近、華蝶仮面の人気が落ちてきている。

 

それに比例するように、この前、突如現れたシャドーブレードの人気は上がっていた。

 

聞けば、街の人の悩みを投書と言う形で受け、それがどんなに小さな事でも解決しにくるのだと言う。

 

人気が上がるのは当然といえよう。

 

「街の人達は喜んでいる。良い事だ・・・」

 

しかし、星は浮かない顔だった。

 

何故だろうと自分に問いかけた。

 

だが答えは出なかった。

 

いや、出ていたのをごまかしていたのかもしれない。

 

自分以外の正義の味方。

 

その人気への嫉妬を。

 

「最強の正義の味方か。ならば、私もそれに応えようではないか・・・」

 

何かもやもやしたものを感じながら、星はそう呟いたのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「烈火太陽脚!!」

 

「ガハッ!」

 

シャドーブレードの蹴りで吹き飛ぶ悪党。

 

彼は逃亡中の悪漢の前に颯爽と現れ、今それを一撃で倒した所だった。

 

野次馬たちから拍手が送られる。

 

「・・・ふっ」

 

それにシャドーブレードが片手を上げて応えた時

 

「シャドーブレードよ!この前の決着!今こそつけようぞ!!」

 

屋根の上から華蝶仮面たちが現れた。

 

「いいだろう!かかってこい!!」

 

シャドーブレードもその声に構えを取る。

 

「ハッ!」

 

華蝶仮面は屋根から飛び降りると、シャドーブレードめがけて槍を突き出す。

 

「せいせいせーい!!」

 

「うおお!!」

 

華蝶仮面の連続突きをかろうじて避けるシャドーブレード。

 

何故かその攻撃に、殺気が篭っているように感じた。

 

「どうした!最強の正義の味方などとえらそうな事を言っておいて、この程度か!?」

 

「抜かせ!!」

 

シャドーブレードも突きのスキマを縫って蹴りを繰り出す。

 

「・・・二号さん。私たちは・・・」

 

「黙って見てましょう?三号」

 

華蝶仮面二号と三号は屋根の上で戦いを見守っていた。

 

「はああああ!!」

 

「せりゃああああ!!」

 

二人の戦いは少し華蝶仮面が優勢のようだった。

 

互角に見えるが、少しずつシャドーブレードは後ろへと下がっていたのだ。

 

戦いは続く・・・

 

 

 

 

 

そして後ろは壁、追い詰められたシャドーブレード。

 

「終わりだ!!」

 

華蝶仮面の突きがシャドーブレードへと・・・

 

「そりゃあ!」

 

シャドーブレードはその場に伏せて、逆立ちキックを華蝶仮面に放った。

 

「くっ!」

 

華蝶仮面はかろうじてそれを避ける。

 

その隙に壁際から脱出するシャドーブレード。

 

「まだまだ!これからだ!!」

 

「それはこちらの台詞だ!!」

 

再び攻撃の応酬になる二人。

 

全力で戦う中で、二人の間に何かが芽生え始めていた・・・

 

 

 

 

 

「お前達!!」

 

そしていつものように邪魔が入る。

 

「ぜえ、ぜえ・・・」

 

「はあ、はあ・・・」

 

二人共息を切らしている。

 

しかし、二人の顔つきはスカッとしたものだった。

 

「・・・ここまでだな」

 

華蝶仮面は槍を引く。

 

「ああ、次はこうはいかないからな」

 

「ふっ、そうこなくては」

 

二人はニヤリと笑みを浮かべた。

 

そして互いに歩み寄り、

 

コツン、と拳を軽く合わせた。

 

「「さらばだ!!」」

 

そう言って二人は、それぞれ反対方向へと逃げ去っていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ、何を気にしていたのだろうな?私は・・・」

 

逃げている最中、華蝶仮面はそう呟いた。

 

「何か、吹っ切れたみたいねん?」

 

「ああ」

 

二号の言葉に華蝶仮面はそう返すと、

 

「我が好敵手よ!次に会えるのを楽しみにしているぞ!!」

 

華蝶仮面は顔をシャドーブレードが去った方向へ向けて、声高らかにそう言ったのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

その夜

 

「明日、衣装が出来るってよ?いよいよお前達の出番だ」

 

「もう待ちくたびれたぜ」

 

「緊張するなあ・・・」

 

「一刀さん、大船に乗ったつもりでいなさい。おーっほっほっほ・・・」

 

相変わらずの四人。

 

「あ、ああ・・・」

 

「さあ、今夜も付き合ってもらいますわよ!!」

 

「マジで!?」

 

「貴方達も参加しなさい!」

 

「え~・・・」

 

「それはちょっと・・・」

 

麗羽の言葉に躊躇する二人。

 

「さあ!さっさと始めよう!!」

 

そう言って一刀は麗羽の腕を掴み、寝台の方へ向かう。

 

二人に目配せして。

 

「じゃ、じゃあ」

 

「私達はこれで・・・」

 

そそくさと部屋から抜け出す二人。

 

「ちょっと貴方達・・・」

 

「俺だけじゃあ不足か?」

 

そのまま麗羽を寝台へ押し倒す一刀。

 

「・・・いいえ」

 

「そんじゃあ始めようか?俺の本気を見せてやる」

 

「それは楽しみですわね・・・ん・・・」

 

 

 

 

そして重なる二つの影

 

 

 

 

 

その夜の勝者は

 

 

 

 

 

「くそ・・・また・・・負けた・・・」

 

 

 

 

 

「私に勝とうなんて百年早いですわ!おーっほっほっほ・・・」

 

 

 

 

 

やっぱり麗羽だったとさ・・・

 

 

 

 

 

 

チャンチャン♪

 

 

 

 

 

 

どうも、アキナスです。

 

ようやく彼女たちのデビューの準備が整いました。

 

名前とか、どうしようかなあ?

 

合体技とかも欲しいし・・・

 

そんな事を考えながら次回に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「地獄の断頭台!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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